メガテン3とプリコネRで   作:シュテッヒパルム

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東京が死んでボクが生まれた(つまり赤ちゃんなのでは……?)



エピローグ/プロローグ

 東京が死んで生まれた、まんまる卵の内側の世界。

 その中心まで伸びた高い高い太陽(カグツチ)の塔。

 その天辺で行われた戦いが終わったとき、生きて立っていたのはユウキとアメスの二人だけだった。

 ユウキは息を吐いて座り込むと、最初はミラーボールのようで、追い詰めたらデッカイ顔のように変形した太陽の化身が崩れ去っていくのボーっと見つめる。

 

「あー、しんど。でも、これでようやく終りね……いえ、始まりかしら」

 

 ユウキに身を寄せるアメスも、やはり感慨深そうだ。

 出会ったころは小さな妖精だった彼女だが、今では人間の女性と変わらないサイズになっている。

 

「なに? こっちジーっと見つめちゃって……。なに? 惚れ直した?」

 

 彼女の昔の名前と姿を思い出し、それからそれにつられてここまでの冒険を振り返っていたことを話す。

 ロクなことのなかった旅路のはずなのに、何故だか自然と笑みが浮かんでくる。

 

「アタシもそうだけど。アンタも変わったわよね。最初はすごくヨワソーに見えたのに、こんなとこまで来て、最後には全部倒して勝っちゃうしさ。人の頼みを聞いてばっかで、知り合いを助けたいとか言ってあっちこっち走り回って、お人好しが過ぎるバカなんじゃないかって思ってたのに……そこは今も変わってないのかしら?」

 

 ただの男子高校生だった。この先の進路、将来の仕事、どうやって生きていくのか。そんなことに悩む普通の少年だった。

 それが訳も分からないまま、新しい世界を創る権利を巡る戦いに巻き込まれて、世紀末でヒャッハーみたいになってしまった東京で、戦って、戦って、戦って、利用されて、騙されて、いい様に使われて、それでも頼まれたら引き受けてしまって、戦って、戦って、殺して、殺して、殺した。

 

「ホント、よくやったわよねアタシ達」

 

 ポツリポツリと思い出話を躱していると、やがて視界が白く染まり始めた。

 この卵の中身の形になった東京が生まれ変わる時が来たのだ。

 

「それで、このまっさらになった世界。ここにアンタは何を描くの? 結局何も決められなかったんでしょ?」

 

 倒して…いや、殺してきた人たちにはみんな確固たる新世界のビジョンがあった。

 でも、それはユウキの感性では受け入れられないものばかりで……。彼ら、彼女らの願いを否定した結果、争うことになってしまった。

 そうして起こった殺し合いの果てにユウキは生き残った。勝って、願いをかなえる権利、新世界を創造する力を手にしたけれど……。

 

「このままこの真っ白な世界にずっと二人でいる? アタシは別に……それでもいいけど」

 

 どうするの? と問いかけてくる彼女に、ユウキは思い付きを語った。

 いや、それはハッキリとした言葉に出来ていなかっただけでずっと心のうちにあった考えだったのだろう。

 そうでなければ、きっと勝ち抜くことは出来なかっただろうから。

 

「いや、それで出てくるのが『剣と魔法のファンタジー』って……アンタさ、ラノベの読みすぎじゃないの?」

 

 否定は出来ない。でも、悪くはないと思うのだ。

 人が人として、生きられる世界。

 人が懸命にならなければ生きていけない世界。

 強者が強者として評価と敬意を受ける世界。

 強くあればたった一人でもどうにかなる世界。

 神々が支配した神話の時代でも、科学の進んだ現代でもない、英雄たちが活躍する伝説の時代。

 

「それってさ、アイツらの願ってた世界よね。ま、いいけど? アンタがそれでいいなら」

 

 真っ白でまっさらな新しい世界の白身。そこに思い描いた形が浮かび上がる。

 

「はぁ!?」

 

 その内容を読み取ったアメスは、ちょっと淑女としてはよろしくない声を上げた。

 

「カワイイ女の子と遊んだりして癒されたいって……これ、アンタの願望混じってるじゃない!?」

 

 言い訳をするのなら、

 ユウキは疲れていたのだ。

 ユウキは荒んでいたのだ。

 別に特別メンタルが強いわけではなく、ちょっと危険なことにも突っ込める度胸があって、人に頼まれたら大概頷いてしまうだけの少年が、あまりにも殺伐とした環境に置かれてきたのだ。

 癒しを求めてしまっても仕方ないじゃない。

 

「仕方ないじゃない、じゃないでしょ。どーすんのよこんなの! 怒られるわよ、たぶん、なんかこう、金髪の子供とか、車いすのお爺ちゃんとか、そんな感じのに!」

 

 もう創世は止められない。

 敗者たちの想いとか、そんなことはなんだかもう……『どうでもいい』。

 結城(ユウキ)理(マコト)は、なんだかとてもそんな気分だったのだ。

 男子高校生が、女の子とコミュりたいのは自然の摂理。これはもうどうしようもない本能だ。

 

「あー、もー、しょうがないわね」

 

 ユウキが伸ばした手をアメスが掴んだ。

 まっさらな世界が色づき始める。新しい世界が生まれるのだ。

 

 勝利を掴んで願いをかなえる権利を手に入れた。そんなハッピーエンドのその先へ――

 自分以外はみんな死んでしまった、殺してしまった。後味悪いバッドエンドのその先で――

  

「もう一度、アンタと旅してあげるわよ!!」

 

 ――もう一度、キミと旅する物語。

 

 




 



現在のプリコネ民、メガテン3がリメイクすると聞いて
口調の確認とかしてないので、これじゃないアメス様かもしれない


次回予告は、ないです
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