「  」の兄であり、テトの兄   作:主義

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簡単に言うと時系列はこんな感じです。

ディスボード→現世→ディスボートという感じです。


始まり

「兄貴は相変わらずだな」

 

「すこしは手加減してくれてもいい」

 

 

「お前らは手加減されるのが一番嫌いだろ。事実、一度だけ手を抜いたらすぐにそれを見抜いてお前ら二人とも怒ってたはずだ。だから手を抜かないでやっているんだ」

 

 

「でも....まさか一度も勝てねぇとはな」

 

 

「俺はお前らのやり方や攻め方を知っているからな。それの対処方法さえすればお前らに勝つのはそんなに難しい事ではない。だが、確かにお前らは凄い。単体じゃ相手にもならんが二人揃えば俺とも互角に戦えるんだからな」

 

 

「褒めてくれるのは嬉しいけどよ...互角は間違ってるぜ。それなら俺たちが百戦して一回も勝てねぇなんて事はねぇからな」

 

 

「もう...数えきれない..ぐらい今まで..戦った。....だけど一度の..勝利も無し」

 

白は少し少し吐き捨てるように俺に向かって言った。

 

 

「いつかは勝てるさ........その時がなるべく早くなる事を願っている。俺は明日も早いからそろそろ自室で寝る」

俺はチェス盤をそのままにして立ち上がって出て行こうとすると何故か足を誰かに掴まれた。俺は何だと思って足元を見てみるとそこには....大きな手と小さな手が俺の足を掴んでいた。

 

 

「何だ?お前ら、俺は仕事が明日もあるんだ。あまり夜遅く寝るわけにはいかない」

時計を見ると今はもう日にちを跨いでいた。いつもは絶対に日にちが変わる前に寝るのが普通だが....こいつらに捕まると長い間、拘束される。

もうこれ以上付き合っていたら朝日が昇ってくる可能性もないわけではないからな。さすがに寝ないで会社に行くのはかなり辛い。

 

 

「...勝ち逃げ....許さない...」

 

 

「兄貴、あと一回だけで良いから付き合ってくれねぇ?あと一回だけだから」

 

一試合に掛かる時間は場合もよるがかなり掛かる。お互いにお互いを読み合っていると時間は掛かる。

 

 

「.....仕方ない。本当にあと一回だけだからな」

 

 

「うん!」

 

 

「恩に着るぜ!」

 

 

 

 

その後、言わなくても分かるだろうが...朝日が昇るまで試合は続き俺は寝ずに会社に行く羽目になってしまった。まあ、勿論、試合には勝ったがな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてそれから16時間後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺には弟が一人、妹が一人いる。その弟と妹はかなり手のかかる奴らで弟は働かず妹は学校に行ってない。まあ、簡単に言えばニートだ。

 

 

 

そして俺はそいつら二人とひとつ屋根の下で暮らしている。あいつらは放っておくと色々な意味で死ぬだろうから仕方なく世話をしている。

 

 

彼らは暇さえあればと言うか…………ほぼ毎日、パソコンの前から動くことはない。唯一、お風呂を入る時だけは動くがそれも二日に一回か三日に一回だ。

 

かなり心配にはなる時もあるがあいつらは自分が自分らしく生きるためにあの道に決めたんだろう。妹は天才が故に世間の基準に合わずはじき出されてしまった。兄は人の顔色を窺い良い顔をしていたがそれを妹に見抜かれそれからは妹に憧れ共に生きる事を誓った。

そんな二人が俺の弟と妹だ。

 

 

 

 

話は変わるが俺には前世の記憶のようなものがある。こんな事を信じないとは思うがな。俺は神様の一人だった。そしてその世界でも俺には...弟が居た。笑う時の顔がとても可愛らしくて女の子にも見えてしまうぐらいの弟が...。今では顔もうろ覚えになってしまったが可愛かったのは憶えている。

 

 

 

あいつは幸せに生きているんだろうか......。あいつの将来をあの世界の行く末を見る事が出来なかった。

 

 

 

まあ、俺の弟なんだから適当に楽しんで生きているんだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

そんな事を考えたりしながら俺は今日も家に帰宅をする。ドアを開け、相変わらず薄暗い部屋に疑問を抱く事も無く俺は自分の部屋に直行した。着ていたスーツをベッドに投げ俺はパソコンを立ち上げいつものようにソファに腰を下ろした。

 

それからはパソコンでチェスをしたり仕事をしたりしているとあっという間に時間は経ってしまうものでもう朝の7時だ。帰宅してきたのが22時ぐらいだった気がするから。軽く見積もっても9時間もパソコンをいじっているか。

それじゃあ、目も痛くなってくるはずだな。

 

幸い今日は....仕事が休みだ。もう少しパソコンをして寝るとするかと思い...次は将棋かオセロどっちにしようか悩んでいるとパソコンからメールの受信音が聞こえた。

 

何だと思ってメッセージを開いて見るとそこには.......こう書き記されていた。

 

『暇だったら勝負をしないかい?』

 

メッセージに書き記されていたのはこれだけだった。相手のメールアドレスには覚えがなく何でか俺のメールアドレスを相手は知っている。これはどういうことだ。俺は世界にメールアドレスを公開した覚えがないが。

 

 

俺は少し考えた末に返答の答えを決めた。

キーボードを手慣れた手つき打ち、相手のメールアドレスに送った。すると1分もしないうちにまた、同じメールアドレスから送られてきていた。

 

 

メールを開くとそこにURLが貼られていた。俺は何一つ躊躇する事なくそのURLクリックした。

 

クリックするとその先にあったのは....あるゲームサイトだった。そしてどうやらチェスで戦いたいようだな。

寝る時間もあるから俺は早く終わらせるためにチェスに取り掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「..疲れた」

 

別に勝つのは難しくなかった。じゃあ、何に疲れたかというとそれは.......相手の負けず嫌いにだ。もうこれで通算30戦目だ。そろそろ諦めて欲しいし俺としてもこれ以上は疲れで死にそうだ。

俺はそう考えメッセージに『もう止めにしないか』と打ち、送った。

 

ここまで執念深い奴とは思わなかった。弟や妹もかなりの負けず嫌いだがそれすらも圧倒するぐらいこの相手は負けず嫌いだな。まあ、負けず嫌いな奴は嫌いではないが...限度がある。今日は休みだが予定は入っている。まあ、休みと言っても休みではないな。

一つ救いになるとしたらそれは....今日の予定が...午後5時くらいだと言うことだな。

 

 

少し経つと相手から返答のメッセージがきた。

『君は強いね。僕がこんなに負ける何て予想もしなかったよ。

 

君はこの世界が生きやすいと思うかい?』

最後にはそんな質問が書かれていた。俺はこの質問をすぐには答える返答を思いつく事が出来なかった。俺に取って生きやすいとは一体何なんだ?俺は弟や妹が幸せに暮らせているところを見たい。俺にとって生きやすいとは弟や妹が生きやすい世界なのかもしれない。あいつらが俺の全てであり、あいつらがいるから俺は存在している。

だとしたら返答のメッセージは決まった。

 

 

 

 

返答のメッセージを送信し俺は天井を見上げながら色々と考えていると何故かパソコン全体が砂嵐になった。どうなっているんだと驚いているとなぜかパソコンの中から声が聞こえだしてきた。

 

 

「君はやっぱりここにいるべき人間じゃない。君は僕たちの方にいるべきだ」

 

 

パソコン内から何も操作をしていないのに声が聞こえだしたと思ったら次は人間の手なのか分からないが手らしくものふが出てきた。俺はついに寝不足で幻覚が見えるまでになってしまったのか。と考えているとその手が俺の方まで伸びてきていた。

 

そして何故かそこで俺は意識が途絶えてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次、目覚めた時には何故か俺はある椅子に座らせられていた。目を開けると目の前には....女子なのか男子なのか分からない人物が俺と向かい側の椅子に腰を下ろしていた。

前に座っているのは....昔の俺の弟の....テトだった。

 

「....君と会うのは久しぶりだね.....兄さん」

まさか、もう一度こいつに会うとはな。

 

 

「すまなかった」

 

 

「何で謝るんだい?」

 

 

「お前との約束を守れなかった」

 

 

「......その事については怒らないよ」

 

 

テトは少し悲しそうな顔をしながら言っていた。テトのこんな顔を見たのは....初めてだな。

 

「..だって兄さんは....今、15種族のどの種族でも最高の英雄として語り継がれているんだよ。そこまでの事をした兄さんを責める事は出来ないよ」

 

 

「そうか.....そんな感じで伝わっているのか.......。俺は別に英雄になるために戦っているわけでは無かった」

 

 

「それでも兄さんに救ってもらった事を.....皆が感謝していると言うことなんだろうね」

 

 

「そうなのか....、まあ、それそれでお前はどうだったんだ?」

 

 

「どうだってって?」

 

 

「今も戦争が続いているんだとしたらさすがにお前も只ではすまないだろう」

 

 

それからしばらくの間、沈黙が続いた。

 

 

 

 

「ははははははは.......」

 

何故か急にテトは腹を抱えて笑い出した。何かおかしい事を俺は言ったのか。そう思い俺は笑い転げそうになっているテトに問うた。

 

 

「何かおかしい事を俺は言ったか?」

 

 

「いや、おかしくないよ....只、この世界は変わったんだよ。争いを行うにしてもそれは全部これで決まるようになったんだよ」

テトは目の前にあるチェス盤を指差しながら言った。チェス盤.....で争う。

 

 

「どういうことだ?」

 

 

「だから....今、この世界は暴力では無くゲームで全てが決まるようになったんだよ。昔、僕と兄さんが良くそれで決めていたようにね」

昔は確かに...何か意見が食い違った時にゲームで決めていた。だが、まさかそれが今この、世界でも実装されているとはな。

 

 

「....そうか。争いも無くなったか.....」

まさか....俺が望んでいた事を誰かが成し遂げてくれようとは。俺がやった事も無駄じゃなかったかもな。

 

 

「僕が最終的に十の盟約を作って争いを無くしたけどそれまでの仮定を行ったのは....人間(イマニティ)機凱種(エクスマキナ)だったよ。あの時代に多種族が手を取り合う何て兄さん以外に実践できる人がいるとは思わなかったよ」

 

 

俺のようにやった奴.....いや、多分俺とは違うだろうな。俺のように動く奴が居たとしたら...そいつは多分、不幸になるだろうからな。

 

 

 

「居たか。あの悲惨な歴史に幕を落とす覚悟、自分の命と引き換えにしてでも良い覚悟、それを持ってあの歴史に幕を落としたものが........」

 

 

 

それから長い沈黙が流れそれを壊したのはテトの声だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「違う、違う、そんな話をするためにここに呼んだわけじゃないんだよ。僕とゲームをしようよ!」

さっきまでの瞳と違ってテトの瞳は光り輝き希望に満ちている。この瞳を見るのは一体いつ以来だろう。

 

そうだ.....俺はこいつのこの瞳を...守るために戦ったんだったな。道半ばで死んでしまったがこんな風に昔のようにテトと遊ぶことを...夢見ていたんだった。

 

 

 

 

「そうだな....やるか。どれだけ強くなったのか見せて貰おうか」

 

この中で一番出番を多くして欲しいのは誰ですか?

  • テト
  • プラム
  • アズリール
  • 空白
  • フィール
  • クラミー
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