ありふれてない研究者(車椅子)が異世界に来ちゃった話《凍結》   作:排他的

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ステータス

ランゴバルドとの交渉結果はすぐ王都に伝えられたらしい。

そのまま、ランゴバルドが魔法[天道]を使い、

私たちを王国の王都に道を作り出した。

 

それは神々しく、まるで私たちは特別だと思わせるための演出

だと私は仮定する。

 

ハイリヒ王国とは、シャルム・バーンといわれる

エヒトの眷属が作った国だそうだ。

 

今の王は、エリヒド・SB・ハイリヒという名で、

王妃はルルアリア、子供が2人いるらしく、1人は姉のリリアーナ

もう1人がランデルというらしい。

 

そして私たちは王宮に入った。

 

周りの人間……メイドやら騎士は畏敬の目で見てくる。

 

そして王の部屋の前に来ると、勇者一行が来たことが告げられ、

私達は王の前で謁見した。

 

基本的には来てくれたことの感謝だったが、

私に話しかけてきた。

 

「貴殿がイシュタルの言っていた研究者か?」

 

「ええ。」

 

「ふむ。明日、ステータスプレートを配ったら、貴殿に研究室を

与えよう。神殿騎士達に剣を作ってくれ。」

 

「わかりました。」

 

早速依頼を取り付けられた……。まぁ仕方ないが、

研究室楽しみです!

 

 

 

 

 

 

晩餐会です。

勇者一行歓迎会なのだろう。色々な貴族たちが話しかけてくる。

 

ほとんどの生徒は話しかけられても、受け答えがあまり出来なかった。

 

まぁ私とハジメは受け答えぐらい出来る。

 

私の場合、色々なパーティーに呼ばれるからでもある。

 

ハジメはお父さんに連れられて、パーティーにたまに行くらしい。

 

晩餐会が終わり、私は研究室で寝泊まりすることになり、

他の生徒は皆一人一部屋与えられている。

 

私は研究室で車椅子とタブレットが問題なく使えることを確認する。

なぜ使えるのか、WiFiは?となると思う。

 

車椅子は電動であり、太陽光発電で動く。WiFiも電気があれば動くという特別性。

 

タブレットはそのまま車椅子内蔵のWiFiで動くため使える。

これも太陽光発電。

ちなみに、車椅子には色々な機能が搭載されており、

サポートアーム2本、自己防衛用拳銃2丁、冷蔵庫、音楽記憶

プレイヤー。結構搭載されており、今日はこのまま、

お気に入りの音楽を流して寝た。

 

 

 

 

 

 

 

翌日から早速訓練と座学が始まった。

 

 まず、集まった生徒達に十二センチ×七センチ位の銀色のプレートが配られた。不思議そうに配られたプレートを見る生徒達に、

騎士団長メルド・ロギンスが直々に説明を始めた。

 

 騎士団長が訓練に付きっきりでいいのかとも思ったのだが、

対外的にも対内的にも〝勇者様一行〟を半端な者に

預けるわけにはいかないということらしい。

 

まぁそりゃそうか。

 

 メルド団長本人も、「むしろ面倒な雑事を副長(副団長のこと)に

押し付ける理由ができて助かった!」と豪快に笑っていたくらい

だから大丈夫なのだろう。もっとも、副長は大丈夫ではないかも

しれないが……

 

「よし、全員に配り終わったな? このプレートは、

ステータスプレートと呼ばれている。文字通り、

自分の客観的なステータスを数値化して示してくれるものだ。

最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても

平気だからな、失くすなよ?」

 

 非常に気楽な喋り方をするメルド。彼は豪放磊落な性格で、

「これから戦友になろうってのにいつまでも他人行儀に話せるか!」と、他の騎士団員達にも普通に接するように忠告するくらいだ。

 

こういう人間苦手。

 

「プレートの一面に魔法陣が刻まれているだろう。

そこに、一緒に渡した針で指に傷を作って魔法陣に

血を一滴垂らしてくれ。それで所持者が登録される。

〝ステータスオープン〟と言えば表に自分のステータスが表示されるはずだ。ああ、原理とか聞くなよ? そんなもん知らないからな。

神代のアーティファクトの類だ」

ちょい待て、原理くらい知っとけ!

 

「アーティファクト?」

 

 アーティファクトという聞き慣れない単語に天之河が質問をする。

 

「アーティファクトって言うのはな、現代じゃ再現できない

強力な力を持った魔法の道具のことだ。まだ神やその眷属達が

地上にいた神代に創られたと言われている。

そのステータスプレートもその一つでな、複製するアーティファクトと一緒に、昔からこの世界に普及しているものとしては唯一の

アーティファクトだ。普通は、アーティファクトと言えば国宝に

なるもんなんだが、これは一般市民にも流通している。

身分証に便利だからな」

 

 なるほど、と頷いたみんなは、顔を顰しかめながら

指先に針をチョンと刺し、プクと浮き上がった血を魔法陣に

擦りつけた。すると、魔法陣が一瞬淡く輝いた。

私も同じように血を擦りつけ表を見る。

 

 すると……

 

▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄

 

佐野 咲人 17歳 男 Lv1

 

天職:魔法研究者 加工人

 

筋力:0

 

体力:0

 

耐性:0

 

敏捷:0

 

魔力:99999

 

魔耐:0

 

技能:魔法図書館・魔法記憶[タブレット]・魔法付与・加工[精密加工]

魔法設置・魔法研究・魔力変換・魔力操作・詠唱省略・魔法保存[タブレット]・魔力探査・トレース・限界突破・衛星眼・魔法創作

 

▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄

 

………………チート?なのか?6項目の内ひとつしかないし……。

ハジメは面白そうな反応してるけどさ。

 

試してみるか。

 

(技能・魔法図書館発動)

 

その瞬間、私は訓練場からハジメから借りた仮面ライダーWの

地球の本棚のようなところに飛ばされた。

 

(なんだ、ここは?)

 

トリセツないしな〜。

 

(とりあえず……魔法検索!なんちゃって……)

 

その刹那、本が何冊も飛んできた。

 

(???なにこれェ?まぁいいや火属性魔法検索!)

 

何冊か本を残し、

他の本は飛んで行った。

 

(威力一番高いやつ!)

 

1冊の本が残り、ページが開かれ、中には、色々な魔法が載っていた。

 

魔法名の横には保存と書いてある。

 

とりあえず、緋槍という名の魔法を保存し、帰りたいと念じると

帰ってこれた。

 

タブレットを確認すると、新しいアプリが追加されており、

[魔法保存センター]と書いてある。

 

そして中には緋槍と書いてあり、魔力使用量と私の魔力残量が書いてある。

 

▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄

緋槍:火属性最上級魔法 魔力使用量50 魔力残量99999

▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄▄

 

なにこれ強そう。

 

そんなことを考えていると

 

「ほお~、流石勇者様だな。レベル1で既に三桁か……技能も普通は二つ三つなんだがな……規格外な奴め! 頼もしい限りだ!」

「いや~、あはは……」

 

 団長の称賛に照れたように頭を掻く天之河。ちなみに団長のレベルは62。ステータス平均は300前後、この世界でも

トップレベルの強さだ。しかし、天之河はレベル1で既に三分の一に

迫っている。成長率次第では、あっさり追い抜きそうだ。

 

 ちなみに、技能=才能である以上、先天的なものなので増えたりはしないらしい。唯一の例外が〝派生技能〟だ。

 

 これは一つの技能を長年磨き続けた末に、いわゆる〝壁を越える〟に至った者が取得する後天的技能である。簡単に言えば今まで出来なかったことが、ある日突然、コツを掴んで猛烈な勢いで熟練度を増すということだ。

 

あれ?私派生技能何個があるけど…………

 

 天之河だけが特別かと思ったら他の連中も、天之河に及ばないながら

十分チートだった。それにどいつもこいつも戦闘系天職ばかりなのだが……

 

私の魔力に勝るやついないけどね。

 

 ハジメは自分のステータス欄にある〝錬成師〟を見つめる。響きから言ってどう頭を捻っても戦闘職のイメージが湧かない。技能も二つだけ。しかも一つは異世界人にデフォの技能〝言語理解〟つまり、実質一つしかない。

 

これはその時の様子を後で聞いた話だ。

 

 だんだん乾いた笑みが零れ始めるハジメ。報告の順番が回ってきたのでメルド団長にプレートを見せた。

 

 今まで、規格外のステータスばかり確認してきたメルド団長の表情はホクホクしている。多くの強力無比な戦友の誕生に喜んでいるのだろう。

 

 その団長の表情が「うん?」と笑顔のまま固まり、

ついで「見間違いか?」というようにプレートをコツコツ叩いたり、

光にかざしたりする。そして、ジッと凝視した後、

もの凄く微妙そうな表情でプレートをハジメに返した。

 

「ああ、その、なんだ。錬成師というのは、まぁ、言ってみれば鍛治職のことだ。鍛冶するときに便利だとか……」

 

 歯切れ悪くハジメの天職を説明するメルド団長。

 

弱いなら弱いといえばいいのに。その方がハジメの為にもなるんだが

 

 その様子にハジメを目の敵かたきにしている男子達が食いつかないはずがない。鍛治職ということは明らかに非戦系天職だ。クラスメイト達全員が戦闘系天職を持ち、これから戦いが待っている状況では役立たずの可能性が大きい。

 

 檜山大介が、ニヤニヤとしながら声を張り上げる。

 

「おいおい、南雲。もしかしてお前、非戦系か?

 鍛治職でどうやって戦うんだよ? 

メルドさん、その錬成師って珍しいんっすか?」

 

「……いや、鍛治職の十人に一人は持っている。

国お抱えの職人は全員持っているな」

 

「おいおい、南雲~。お前、そんなんで戦えるわけ?」

 

 檜山が、実にウザイ感じでハジメと肩を組む。

見渡せば、周りの生徒達――特に男子はニヤニヤと嗤わらっている。

 

「さぁ、やってみないと分からないかな」

 

「じゃあさ、ちょっとステータス見せてみろよ。

天職がショボイ分ステータスは高いんだよなぁ~?」

 

 メルド団長の表情から内容を察しているだろうに、

わざわざ執拗しつように聞く檜山。

本当に嫌な性格をしている。取り巻きの三人もはやし立てる。

強い者には媚び、弱い者には強く出る典型的な小物の行動だ。

事実、白崎や、八重樫などは不快げに眉をひそめている。

 

白崎に惚れているくせに、なぜそれに気がつかないのか。

そんなことを考えながら、ハジメは投げやり気味にプレートを渡す。

 

 ハジメのプレートの内容を見て、檜山は爆笑した。そして、

斎藤達取り巻きに投げ渡し内容を見た他の連中も

爆笑なり失笑なりをしていく。

 

「ぶっはははっ~、なんだこれ! 完全に一般人じゃねぇか!」

 

「ぎゃははは~、むしろ平均が10なんだから、

場合によっちゃその辺の子供より弱いかもな~」

 

「ヒァハハハ~、無理無理! 直ぐ死ぬってコイツ!

 肉壁にもならねぇよ!」

 

ちょっとムカついた。車椅子を使い、檜山の方に向かう。

 

「なんだよ佐野?お前もゴミスペなのか?」

 

「緋槍」

 

燃えたぎる赤い槍が檜山の前に現れる。

 

「私の天職は魔法研究者。魔力以外0だが、魔力自体は

99999だ。」

 

その事実に皆驚愕する。

 

「ハァ?!どんな特化型スペックだよそれ!」

 

「?納得だよ。下半身不随な私にはね。

ちなみに今出した魔法は緋槍。火属性最上級魔法の1つらしい。」

 

「おい!佐野檜山にそれを向けるな!」

 

「緋槍。緋槍。緋槍。」

 

三本の緋槍が出てくる。

 

「檜山。ハジメをバカにするな。錬成師?生産職は重要だ。

勇者の天之河、軽戦士のお前、剣士の八重樫、拳士の坂上。

武装が壊れたらどうするつもりだ?

王国の錬成師に頼むのか?もし、王国の錬成師より、ハジメの方がスキルが上なら、お前らはハジメに頼むしかないんじゃないか?

もしハジメがあの時バカにしたから作らないなんて言ったら

どうするつもりだ?なぁ?檜山。」

 

「アーテイファクトは壊れないんじゃ」

 

「壊れない?保証は?ないんじゃない?無限の耐久なんて

ないからな。私が言いたいのはそういう事だ。」

 

「ヒイイイイィィィィ!!(゜ロ゜ノ)ノ」

 

緋槍を檜山の背中ギリギリまで近づけて外した。

 

「さて。メルドさん。私は戻ります。研究室に戻り、加工しなきゃ

行けないんでね。ハジメ〜お前も来い。」

 

「え?あ、うん。」

 

「ちょっと待て!」

 

うるさい天之河が私たちを止める。

 

「佐野!お前はそんな実力がありながら困った人たちを助けたいとは

思わないのか?」

 

「だから、私は動き回れないんだ!」

 

「うるさい!お前は誰かに押してもらうなりしてもらえばいいだろ!」

 

「あのなぁ」

 

「わかったこうしよう。決闘だ!俺が勝ったらお前も前線に出ろ!」

 

「お前が負けたら、お前らには一生コアメタルは供給しない。」

 

「は?!」

 

「王国には供給するよ。お前らが持ってたら、魔法で破壊する。」

 

「なんでそうなる!」

 

「私がデメリットを背負って、お前は背負わない。そんな

馬鹿な話しあるか?」

 

「わかった。どうせ勝つのは俺だ。」

 

(魔法図書館発動、全属性初級、中級、上級魔法保存。)

 

「わかった。では決闘を始める。」

 

メルドの掛け声で戦いが始まった。

 

天之河は聖剣と聖鎧を纏い、切りかかる。

 

「火球。水球。雷球。」

 

火、水、雷の玉が天之河を襲う。

 

そのまま直撃。

 

怪我をするはずだが、

 

「その程度!限界突破!」

 

「おい!光輝やりすぎだ!」

 

「万翔羽ばたき、天へと至れ――〝天翔閃〟!」

 

光の刃が私を包もうとするが、ここで私は車椅子の隠された機能、

噴射を発動、急に、横に車椅子が倒れる。

 

「天之河!お前殺す気か!」

 

「知るか!戦いに参加しないお前が悪い!」

 

「そうかよ。緋槍、雷槍、魔法創作!合成!炎雷槍!」

 

燃えたぎる雷の槍が天之河を襲う。

 

「ガハァ!」

 

「天之河?これで参加しなくていいんだな?

じゃあな。武器を制作しないといけないんでな。

ハジメ。行こう。」

 

「え、あ、うん!」

 

ハジメを連れて、空いた口が塞がらないクラスメイトを置いて

研究室に向かったのだった。

 

 




はいどうも!排他的です!チートなスペックとトータスでの役割が
確立し始めている咲人。ハジメは錬成師としてでは無く、
車椅子を動かしたりするために呼ばれたのです。
錬成なら、加工で同じこと出来ますしね。

次回は、咲人に付く護衛……及びオリキャラを紹介します!
次回もよろしくお願いします。
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