Doll meets Human?   作:敵前逃亡兵士

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戦闘シーン難しい・・・難しくない?


act.5 Mock combat

チーフの処遇が発表された翌日

 

 

ーG&K本社 地下2階 武器庫及び射撃訓練場ー

 

 

 

「ハロー!私はここの責任者のAm-RFBだよ!君が噂のチーフだよね?これから宜しくね!」

 

「あぁ、宜しく頼む」

 

RFBは笑顔で握手をしつつ、ここへ来た理由を確認する

 

「任務で使う銃を探しに来たんだよね?ヘリアンさんから話は聞いてるよ。こっちの端末で(私達)の名前を入力するか、銃種や条件を入力すればそれに合った銃がピックアップされるよ。試し撃ちしたい時は同じように端末に入力すればマガジンが出てくるよ。じゃあ私は控え室に居るから何かあったら呼んでね~」

 

一通り説明し終わりそそくさと部屋に戻っていく彼女を後にチーフは銃を検索する。漸くして何丁か選び試し撃ちを行い、決まったのかRFBの居る控え室に向かい声をかける。

 

「へ?もう決まったの!?ちょっ、ちょっと待って!今良いとこなの!」

 

中から慌てる声が聞こえ、程なくしてRFBが出てくる。

 

「ごめんごめん、ちょっと立て込んでてさ。で?銃は決まったのかな?」

 

彼女の質問に対しチーフがリストを提出し、読み上げていく

 

「えーと、SVU-Aにデザートイーグルの50AE版でしょ、おっ!KSGじゃんお目が高いねぇ。後は・・・IWS2000!?えーと、マジで?」

 

「問題ない。以前似たような銃を使ったこともある」

 

流石の彼女もIWS2000は予想外だったらしく、チーフに再確認するも彼は大丈夫だと答える。それでも半信半疑だった為、RFB立ち会いの元もう一度試し撃ちをしてもらう事となった。

 

「ちょっ、チーフ!伏射場はあっちだよ!?」

 

慌てて場所を教えるRFBだったが、チーフは問題ないと答え 立った状態で(・・・・・・)銃を構える。一呼吸の後、彼は銃爪を引く。マガジンにあった5発の弾丸は瞬く間に吐き出され、出力される射撃データ。それを確認した彼女は驚愕した

 

「全弾命中・・・。しかも全部ヘッドショットで誤差殆ど無しとかチートってレベルじゃないよ!?」

 

本職の人形(I W S 2 0 0 0)ですらここまでの精密射撃は出来ない。それも伏撃でだ。それを彼は立った状態で、しかもASST無しで成功させた。これをチートと呼ばずに何と呼ぶのさ!とRFBは電脳内で叫ぶ

 

「これで良いか?」

 

「へ?あぁうん、大丈夫だよ。銃の申請とヘリアンさんへの報告は私の方でやっとくよ、お疲れ様」

 

問題が解消された事を確認したチートは射撃場を後にする。それを見送るRFBは彼が視界から消えた後ポツリと呟く

 

「MDRに渡すネタが出来た・・・かな?」

 

 

 

 

 

 

 

3時間後

 

 

 

 

ーG&K本社 地下3階 キルハウスー

 

 

「じゃあ今からチーフとAR小隊による模擬戦を始めるよ!」

 

 

何故こんな事になったかと言うと、RFBからネタを貰ったMDRがタレコミ掲示板に投稿。それを読んだ人形から話を聞いたM16A1が興味を持ちヘリアンとペルシカに相談、両者の許可を得て今に至るのだった

 

「ルールは簡単!チーフがオフェンスでAR小隊がディフェンスね。使用する弾薬は勿論ペイント弾で、頭と胸は1発、それ以外は3発被弾でアウトね。それじゃあ各自配置についてね~♪」

 

RFBによるルール説明が終わり各々が配置につく中、それをモニター越しに観るヘリアンとペルシカ。そして噂を聞きつけた多くの人形が居り、その中にはコンテンダーとAK-12の姿もあった

 

「なにやら面白い事になったわね?事前予想だと1:9でAR小隊が圧倒的優勢。オッズも大体同じようね」

 

「賭けてるんですか!?」

 

コンテンダーが驚きAK-12はさも当然のように答える

 

「本社所属だと娯楽が少ないんだから良いじゃない?それに文句があるなら賭けの元締め(スコーピオン)に言うのね」

 

AK-12が指差す方を見ると、スコーピオンが群がる人形達を相手にオッズの説明をしていた。ヘリアンが近くに居る為、流石に大々的にはやっていないものの、繁盛?している様子だった。

 

「皆準備は良いかな?それじゃあゲームスタート!!」

 

RFBの号令と共に行動を開始する両チーム。チーフがSVU-Aを構え慎重に進むのに対し、AR小隊は2手に分かれる

 

「AR小隊は挟撃を選択したか。まぁ数の有利を利用しない手はないからな」

 

「攻撃は最大の防御とは良く言った物ね。さて、チーフがどう動くか楽しみね」

 

モニターへ視線を向けたままヘリアンとペルシカはそう言葉を交わす。その直後ゲームは動いた。キルハウス中央の通路にてチーフとM16&M4ペアが接触、数度の牽制射撃の後小康状態となる。

 

「こちらM4、目標と接触。手筈通り挟撃するので回り込んでください」

 

「ST AR-15了解。目標の銃の種類は分かる?」

 

「牽制射撃からして恐らくARだな。現時点でサブアームを所持しているか不明だが一応注意するんだぞ」

 

「わかっt「よーし蜂の巣にするぞー!!」SOPⅡ静かに!」

 

 

 

「・・・・・・挟撃か」

 

一方チーフは相手の策を既に見破っていた。と言うのも彼のスーツに搭載されているモーショントラッカーが側面から後方にかけて動く影を捉えていたのだ。だが彼は敢えてそれを見逃し、背後を取られるまで待った。相手が位置に着いたのを確認し、自身が用意したもう1つの銃を左手で構えた

 

 

「こちらST AR-15、位置に着いたわ。」

 

「了解です。カウントダウン用意。3・・2・・1今です!」

 

M4A1の合図と共に動き出すAR小隊。チーフの背後を取っていたST AR-15とSOPⅡが死角から飛び出し銃口を向ける。だが2人を待っていたのはチーフが構えたショットガン(K S G)の銃口だった

 

 

気が付いた時には既に遅く、2人が飛び出した瞬間に放たれたペイント弾は見事彼女たちの上半身に命中、アウトの判定が下りその場で両手を挙げる。それを見届ける事もなくチーフは左腕のグラップルショットを展開、通路にいたM16A1を引き寄せる。

 

「じょ、冗談じゃ」

 

引き寄せられたM16は一度宙を舞い、ゴロゴロと転がりつつ壁に激突する。あまりの事態に動きが鈍ったM4を彼は見逃さず、SVU-Aで彼女の胸をペイントで彩った

 

「あー参った。私達の負けだよ」

 

M16が胡座をかきつつ両手を挙げゲームは終わった

 

 

なおスコーピオンは賭けが発覚しヘリアンに大目玉を食らった模様




NGシーン


一通り説明し終わりそそくさと部屋に戻っていく彼女を後にチーフは銃を検索する。漸くして何丁か選び試し撃ちを行い、決まったのかRFBの居る控え室に向かい声をかける。しかし返事がなく不審に思い静かにドアを開ける。するとテレビの前にかじりつく彼女が居た

「あーまたやられたぁ。こうなったら、コンティニューしてでもクリアするよ!!」

撮影中なのをすっかり忘れてゲームに熱中するRFB、痺れを切らしたチーフは徐に電源コードを引っこ抜く。

「え?なんで電源が・・・。あー、何時からそこに?」

「約10分前からだ。あまり感心しないなRFB」

「ごめんごめん。ちょーっと熱中し過ぎたみたいだね。」

軽く注意を受け撮影が再開される、のだがここで悲劇は起きた

「さてさてさっきの続きを・・・!?データ消去!?記憶媒体破損!?そんなー!!(泣)」

RFBの慟哭が撮影所に響くのだった










いつも読んで頂きありがとうございます。


チーフの武器はぶっちゃけ作者の趣味です。ただIWSだけは違います。HALO上で使用されるスナイパーライフル(対物)なんですが、あれ弾薬がAPFSDSなんですよ。ネットの情報だと外観はダネルが参考にされてるとあったんですが、弾薬の方を優先しました。それとそんな代物を振り回し楽々と扱う軍曹以下UNSC海兵隊とは一体・・・


あと模擬戦ですけど、非対称戦でチーフが負ける要素ってまずないですよね(作中殆ど単独で殺りあってるし)

誤字・脱字報告、コメント宜しくお願いします

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