最強ギルドの黒猫達   作:旭姫

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悪夢の始まり

『諸君、私の世界へようこそ。』

 

真っ赤な空から落ちてきた大男のその言葉の理解を出来たものはほとんどいないだろう。

 

『私の名前は茅場晶彦。今や、この世界を操作できるただ一人の人間だ。』

 

『諸君は、既にメニューからログアウトボタンが消えているのに気付いているだろう。これはシステムのバグでなく、ソードアートオンライン本来の仕様である。……繰り返すが、これは本来の仕様である。』

 

「なっ、」

 

『もし、諸君のHPが0になったり、外部の人間による、ナーヴギアの停止もしくは破壊を試みられた場合

 

――ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる』

 

茅場が現実世界のニュース記事をメニューから外に表示させた。

 

『より具体的には、10分間の外部電源切断、2時間のネットワーク回線切断、ナーヴギア本体の解除。または、分解と破壊の試み、以上のいずれかの条件により。脳破壊シークエンスが実行される。この条件は、すでに外部世界では当局及びマスコミを通して告知されている。ちなみに現時点で、プレイヤーの家族友人等が警告を無視してナーヴギアの強制徐装を試みた結果が少なからずあり、その結果

 

――213名が残念ながらアインクラッド及び、現実世界からも永久退場している。』

 

「う、嘘つけ。そんなの出来るわけ無いだろ……なぁ、お前ら。」

 

「いや、ナーヴギアなら可能だ。」

 

「ナーヴギアは顔を完全に覆ってるんだ。だから、電子レンジで温めように脳を焼ききることが出来る。」

 

「それに、ナーヴギアの質量の三割はバッテリーの重さだ。」

 

『諸君が現実(あちら側)に置いてきた肉体を心配する必要はない。現在、テレビ・ラジオをはじめとするネットメディア等でこの状況を死者が出ていることも含め、繰り返し報道している。諸君のナーヴギアが強制的に解除される心配はない。今後、諸君の身体は二時間の回線切断猶予時間のうちに病院、その他の施設へと搬送され、厳重な介護体勢の元に置かれるはずだ。……だから、現実の肉体は心配せず、安心してゲームに取り組んでほしい。』

 

「こんな状況で出来ると思っているのか!?……こんないつ死ぬかもわからないのにゲームなんて……。」

 

『しかし、十分に留意してもらいたい。諸君にとって、《ソードアート・オンライン》は、すでにただのゲームではない。言うなればもう一つの現実というべき存在だ。

――今後、ゲームにおいて、あらゆる蘇生手段は機能しない。ヒットポイントがゼロになった瞬間、諸君のアバターは消滅し、同時に……ナーヴギアが諸君らの脳を破壊する。』

 

記事をしまうと、今度はソードアートオンラインの舞台浮遊城アインクラッドの全体図を出した。

 

『諸君がこの世界から脱出する方法はただ一つ。全百層からなるこの城の頂に至ることだ。』

 

「なっ、βじゃろくに上がれなかったんだろ!!」

 

『最後に、諸君らに私からのプレゼントを差し上げよう。』

 

メニュー画面のアイテム欄には〈手鏡〉のアイテムがあった。

 

「うわっ!」

 

手鏡をオブジェクト化して鏡を覗くと、体が光のエフェクトに包まれた。

 

やがて、光が収まり、もう一度鏡を確認すると、現実世界での顔になっていた。

 

横でも、クラインやサチ、ケイタ達の見た目が変わっていった。

 

「お前ら誰だ……!?」

 

「お前こそ誰だよ。……もしかして、お前がキリトか?…て、何で固まってんだ?」

 

「サチもどうしたんだ?」

 

彼らのグループの中で何故かキリトとサチが見つめあって固まっていた。

 

『これで、この世界も諸君らの“現実”になった。では、これで、ソードアートオンラインのチュートリアルを終了する。諸君らの健闘を祈る。』

 

――――――――――――――――

 

茅場の(殺害予告)が終わり、多くのプレイヤーの心に大きな傷がつくなか、キリトは一緒にいたメンバーを集めて路地裏に来ていた。

 

キリト「俺の予想だが、この後はこの町や周辺は人でごった返しになるだろう。だから、一足早くこの町から出た方がいい。……それで、俺は直ぐにでも出発するつもりだが、お前らはどうする?」

 

クライン「俺は……やっぱりダチのことをおいていくことは出来ない。…これでも前のゲームじゃギルドの頭張ってたんだ。…お前に教えてもらったやつで頑張っていき延びて見せるさ。」

 

キリト「クライン……。」

 

ケイタ「僕達もクラインの所にお世話になるよ。……ただ、キリト。サチを連れていってくれないか?」

 

サチ「ケイタ?」

 

ケイタ「サチにはキリトを支えてもらいたいんだ。……僕達はギルドを作るつもりでいるし、サチもキリトも入ってもらわないと行けない。だから、僕達はクライン達と一緒に行く。……そして、絶対に追い付くからな。」

 

キリト「ケイタ…。それはお前達皆の気持ちか?」

 

ケイタ「もちろんだ。……サチ、キリトを頼む。…そして、また会おう。」

 

サチ「わかった。…ケイタ達も、クラインさんも元気でね。」

 

キリト「行こうか、サチ。」

 

サチ「うん。」

 

クライン「やい、キリト~!!お前、なかなかいい顔してるじゃないか。俺は今のお前の方が好きだぜ。」

 

キリト「そっちこそ、その野武士面よく似合ってるぜ。」

 

クライン「またな、キリト。サチもキリトのこと頼んだぜ。」

 

キリト「またな、クライン。」

 

サチ「クラインさん、また会いましょう。」

 

町を出た2人は次の町に向けて走り出した。

 




サチが槍なので槍スキルのソードスキルとその技の熟練度など知っていることがあれば感想欄で教えていただけると幸いです。

次回は1層攻略会議の所です。

基本的に、アニメでやっていた範囲をやるつもりですので、原作にしかないところの中でやってほしいものがあったら感想欄でお願いします。

では、また次回。
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