【リブート前】ダークファンタジー系海外小説の世界で人外に好かれる体質です   作:所羅門ヒトリモン

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繋ぎ(伏線)回になります。


#79 リトル・ビッグ

 

 

 

 刻印騎士団を辞めたい。

 実のところ、その想いだけで言うのなら、ルカの胸には五年以上前から、その選択肢は存在した。

 

 ──夕闇の瓦礫街。

 

 暮れなずむ静寂に、うっすらと溶けゆく人々の輪郭。

 人口が減ってしまったため、日の昇っている時間であっても、今のリンデンではかつてほどの賑やかさは感じられない。

 しかし、やはり太陽さえ上がっていれば、人間の活動する音というのは微かに反響し、街の中に交錯している。

 

 だが、夕闇はそれを、まるで溶かすように窄めてしまうから、ルカはこの時間が秘かに嫌いだった。

 

「……」

 

 自宅として自由に使っていいと宛てがわれた旧白鉄門詰所。

 もともとは幾人もの騎士たちが駐在し、また好きに(たむろ)もしていた石造りの此処では、窓枠の隙間から忍び込んでくる冷たい夜気も、ルカは同じく苦手である。

 

 夜、暗がり、静けさ。

 

 人に比べて、ルカは自分がやや気弱な性格をしているコトをもちろん自覚もしているが、こればかりは幼い頃から変えられない生来の()()()だった。

 

 言い換えれば、恐怖そのものが怖いのかもしれない。

 

 それ以外にも、ベッド下に沈殿しがちなちょっぴり埃臭い空気だったり、どう考えても肉体的に抵抗不可な大柄な男性だったり、ルカの得意でないものはそれなりに多く存在する。

 

 心配のしすぎ、緊張のしすぎ、神経が繊細すぎ。

 

 この性格のせいで、人から色々言われたコトもあるし、たしかにそうなのかもしれないと自分でさえ時々思うが……だとしても、変えられない。生きづらい性格だなんて十分分かっている。

 

 けれど、はじめから自分の好きなように性格を選べる人間なんているワケがない。生まれや()()を選べないように、人はなるべくして人格を形成するから。

 

 だからこそ、ルカは自身の精神(こころ)に対して常に気遣いの念を忘れたことは無かった。

 

 吸血鬼に家を潰され、仕方なく今のこの新居を受け入れた時も、せめて自分なりに最低限の安息は得られるように、可能な限りの最高をイメージしてリフォームを敢行した。

 家が潰された時、溜め込んでいた王国金貨三十枚(全財産)も同時に無くなったため、あいにく憧れの『百花灯』などは揃えられなかったものの、小さなフラワーキャンドルくらいは手に入れられたのだ。

 

 ルカは毎晩、その穏やかな暖色と安らぐ香りに身を浸らせることで、自身の心を落ち着かせている。

 花の香りは春を感じさせ、暖かな火の揺らめきは竈に立つ母の姿を思い出させるからだ。そして、今日もまた、あと数時間も経てば、いつもと同じように少しだけ、火を灯そうと思っている。

 

 ……しかし。

 

 

「突然いなくなって、やっと戻ってきたと思ったら……その子たちはいったい何です? ラズワルド君」

 

「あー、その……すいません」

 

 

 教えてもいない自宅の私室。

 曰く付きの後輩が気まずそうに詫びを入れてくるのは、まぁひとまずよろしいとしても、その後ろにいる五人の見知らぬ少年少女たち。

 パッと見は何の変哲もない人間にうかがえるが、妖精の取り替え児(チェンジリング)にまるで付き従っているかのような雰囲気に、ルカにはそれが、非常に厄介な問題を抱えている気がしてならなかった。

 

(刻印騎士団なんて、気苦労が増えるばかりで、ちっとも心休まらない……)

 

 

 

 § § §

 

 

 

 ルカさんの家からは、ほのかに甘い香りがした。

 簡素な造りの寝台、縦に長い姿見、衣装棚の横にちょこんと置かれた花瓶など、家具や調度品はごく普通の様相だ。

 枕元近くには使いかけのロウソクが何本か立てられ、どことなく複数種類の花の香りが感じられる。恐らくだが、日頃からアロマキャンドルみたいなものを愛用しているのだろう。

 

(そういえば、灯火のロゥの作品のひとつに、そんなものがあるって言ってたっけ)

 

 あいにく、僕はこれまで、ほとんどが野宿に近しい暮らししかして来なかったので、一般的なカルメンタリス島人の、それも王国民である女性の平均的な暮らしぶりなんて、知るワケがないのだが。

 ただ、そうは言っても、こうしてお邪魔する限り、ルカさんの部屋は、とても女性らしいもののように感じられた。

 もしかすると、それは僕が女性と言えば勝手に良い香りのするものだと無意識のうちに願っているからかもしれなかったが、どちらにせよ、良い香りがするのは事実である。

 リンデンには高価だが浄め石なども流通しているはずだし、そのあたり、中世ヨーロッパと比較して衛生観念というか清潔感というか、ちょっとばかし発展しているのかもしれない。

 

 まぁ、それはともあれ。

 

 

「──経緯は分かりました。

 でも、これからはあんな風に突然飛び出ていくのはやめてください。

 ぶっちゃけてしまいますけど、私は一応、ラズワルド君の監督役でもあるんです……」

 

「すいません。僕も少し、焦ってしまっていました」

 

「……い、いえ。

 鉄鎖流動と失楽の覡。あるいは、他の何らかの大魔。

 たしかに、この情報が事実だとすれば、事態は確実に急を要します。ラズワルド君が焦ってしまうのも、無理はありません。

 あの後、とりあえずですが私も騎士団の書庫に戻って、少しですが記録を調べてみました。

 どちらの大魔も、目撃例こそ少なかったですが、残されている記録ではすべてにおいて、深刻な被害を出していますね……」

 

 

 傭兵団の神隠し、魔術結社消滅事件。

 帝国軍百人隊による討伐失敗や、教会権威成り代わりによる小都市の邪教化など。

 ルカさんはつらつらと調べあげたのだろう記録を暗唱した。

 前者は失楽の覡、後者は鉄鎖流動による被害のあらましだろう。

 そういうコトをしていても何らおかしくないのが、件の大魔二体である。

 

 

「シルバーさんには、あれから護衛を?」

 

「はい。団長に鳩を飛ばして、組合とも連携で警戒網を敷くよう動きました。

 騎士団の人員が足りないため、いまは組合にシルバーさんだけでなく、ほとんどの秘宝匠に避難していただいています。

 何かあっても、あそこであれば多少は守りに秀でていますし、いざとなれば格納庫にあるバリスタを使って、ある程度の自衛も可能ですから」

 

「……なるほど。

 ちなみに、一応聞いてみますが、赤鉄門への一時退避は検討できなかったんでしょうか?」

 

「……難しいですね。団長も掛け合ってはくれたみたいですけど、例の対立構造のせいであまり……」

 

 

 瓦礫街と名を変えた旧黒鉄や旧白鉄、吸血鬼の魔手に屈さなかった赤鉄門によるリンデン二分化問題。

 天使出現による天罰令の噂などもあって、不浄や穢れといったものを極端に嫌う風潮が、今のリンデンには広がっている。

 そのせいで、恐らくだが一部の有力者が反対を口にしたのだろう。

 グラディウス翁は刻印騎士団団長として強い発言力を持つが、弁舌に優れた人間など貴族階級にはたくさんいる。要はそういうコトだ。

 

 

「あと、忘れられがちですが、赤鉄門自体も復興の最中ではあるので、目に見えた被害が少なくても、いろいろ立ち行かないコトが多く、なので、余裕が無いのはどっちも同じというか……とにかく、そういう論調だったとも聞きました」

 

「完全に筋が通ってないというワケでもないから、引き下がるを得なかったって感じですか」

 

 

 ともあれ、リンデン秘宝匠組合については差し当っての対策は行えている。

 問題は実際に襲撃が発生した場合、組合にある防衛力だけではいささか以上に心もとない点だが、そこは僕の方で何とかできるかもしれない。

 

 

「確認ですけど、グラディウス翁と残りの刻印騎士二人は、赤鉄門の方で各有力者の護衛をするんですよね?」

 

 

 組合の秘宝匠を避難させたというコトは、当然、それ以外の権力者にも、同様の配慮をしていて然るべき。

 赤鉄門には要人が集中しているし、仮に敵の狙いがリンデン上層部の壊滅なら、最高戦力であるグラディウス翁と歴戦の古強者である老騎士二名には、そちらの守りを固めてもらうのが順当な戦略となる。

 

 ……たとえ、情報源である僕を信用しきれずとも、各有力者にとって憤怒の剣が傍にあるというのは、それだけで身の安全性を高めるコトに繋がるのだ。

 表向きな戦略的にも、裏側にある素直な心情としても、刻印騎士団団長は赤鉄門に配置されるのが望まれている。否やなど発生するワケがない。

 

 

「そうですね。団長からの返書にも、そのように書かれていました」

 

「なら、組合にはやっぱり信頼できる戦力を置いておきましょう。幸い、ここにいる五人はかなり期待できます。魔法だけでなく魔術も扱えるので、準備さえすれば相当なものです……五人も、それでいいかな」

 

「「「「「──ハ。我ら御子様の思し召しのままに」」」」」

 

「……という感じなんですが、いいですよね? ルカさん」

 

「……はい。正直、これだけ歳の離れた子たちに対して、いいですよねと聞かれて、ハイどうぞとすんなり許可なんかを出したくはないんですが……ここはラズワルド君を、信用するしかありません。

 人員が足りていないのは事実ですし、その子たちも納得の上だと言うなら……ごめんなさい。あなた達の命を懸けさせてしまうことを許してください」

 

 

 ルカさんは頭を下げて了承を口にした。

 命の軽いこの世界で、それができる良識は間違いなく尊いもの。

 ルカさんはきっと、普通に9()()()()なのだろう。

 

(いや、それは初めから分かってたコトか)

 

 上司であるグラディウス翁からの指示だとはいえ、僕なんかを後輩として受け入れ、差別や偏見を表に出すこともなく、一個の尊重すべき人格として接してくれる。

 今さら言うまでもないが、この世界、チェンジリングは石を投げられるのが当たり前だ。実際、帝国領を抜けてくる時は槍まで投げられた。

 それなのに、目の前の女性は少なくとも、決して僕の前では不平を口にしない。

 傍目から見れば、こんなのは損な役回りでしかないというのに。

 

 ──だから、僕はルカさんを、普通に尊敬できる善い人だと思う。

 

 ベアトリクスの幻術があるために、混血児だとか培養体だとか、そういう事情を()()()黙っている──言うなれば卑怯──とも呼べる僕などと違って、ルカさんは人として何倍も大きな器の持ち主だ。

 

 だからこそ、そんな彼女を内心で、いいように利用しようとしている自分が密かに疎ましかった。

 

(……あの後)

 

 ネイトたちと合流し、黄金瞳の使い道について考えを巡らせた僕は、寒々しい石橋の上では何だということで、即座にホムンクルス=カムビヨンを引き連れ宿へと戻った。

 そこで、現状考え得る最上の作戦を練るために、ネイトたち五人と僕の知識を踏まえ、今後の役割について双方向の会話を実施。

 また、リュディガー仕込みの魔術の中で、五人が使えるのはどんな術式か。リソースとなる宝石はいくつあって、誰がどんな魔法に秀でていて、逆に何が不得意なのかなど。

 せっかくの機会、本当はもっと互いの仲をよく知れるような何でもない話をしたかったところだが──生き延びられなければすべてに意味がない。

 ネイトたちには悪かったが、合流して早々、余裕の無い遣り取りばかりしてしまった。

 そして、ルカさんの自宅にこうして押しかけたのは……

 

(この人なら、仮に五人の幻術が解けたところで)

 

 頼み込めば、恐らく妥協的に受け入れてくれるだろうという打算があったからだ。

 ベアトリクスの幻術は早々破れない。

 しかし、フェリシア、あるいはヴェリタスのように、魔女が施したまやかしを看破する術を持つモノも、中にはいる。

 今のリンデンにそうした人材がいるかは分からないが、もしもそういうコトが起こり得た場合、刻印騎士団暫定副団長の承諾を事前に得ていたとなれば、後々の保険にもなり得るし、責任の在処をうまいこと分散するコトにも繋がるはずだ。

 

 グラディウス翁からの心証は下がるかもしれない。

 

 けれど、必要であると判断し、事実、僕にとって五人の培養混血児は大いに助けになる。

 で、あるならば、僕は自分が不実であるのを分かった上で、ルカさんを利用する。

 

 宿屋で待っていなかったのは、保険を得る前に五人の正体が露見する可能性を一刻も早く取り除くためだ。

 

 幸い、宿の主人に聞けばルカさんの住処は簡単に知ることができた。

 元より、僕なんかを泊める宿である。グラディウス翁からある程度の事情は聞いていたのだろう。

 僕がしつこく絡み続けると、勘弁してくれと顔を青くして音を上げた。

 

 ……我ながら、利用できるものを利用するのに一寸の躊躇も無くて笑ってしまう。

 

(まったく……)

 

 余裕が足りていない。

 思考にゆとりがない。

 本当にあの“壮麗大地(テラ・メエリタ)”を経験した者なのかと、自分でさえ疑問に思ってしまうような心の張り詰め具合だ。

 こんなザマでは、これから行く王都の宰相との対談でも、果たしてきちんと話せるものだろうか……

 

(鯨飲濁流の悪しき遺産とかいう想定外の問題がブチ上がってきたせいで、つい忘れそうになってるけど、そもそもの本題……()()()()()()、そこからの交渉はこれからでもあるんだし)

 

 グラディウス翁から大体のところは伝わっているのだろうが、やはり、当事者として直接伝えるべき言葉というものが存在する。

 

 まして、相手はゼノギアの実の父親でもあるのだ。

 

 彼の最期を知る唯一の人間として、僕には話すべき義務と、同時に、譲り渡さなければならない()()があるはずだった。

 

 

「では、とりあえず組合の件についてはそういうことで……五人には今日の()()()()()、組合に待機して貰おうと思います」

 

「──はい、すみませんがよろしくお願いします……って、アレ? 真夜中、ですか? 今すぐではなく?」

 

「はい。本当は術式の準備とかあるので、すぐの方がいいんですけど──その前に、僕らには用事がありますよね」

 

「え、えっ、ええ。宰相閣下との謁見……ですよね? というか、この時間からだと十中八九、会食形式になるんだと思いますけど……団長からは私も同伴するよう言われています」

 

「この五人も、連れて行こうと思うんです」

 

「…………。

 えっと、それはなぜ?」

 

「……強いて言えば、恩人に対する義理を、果たすためでしょうか。

 彼が守り抜いたものと、その価値を伝えるために、この五人には一緒について来て欲しい──そういう、あくまでも僕のワガママにはなってしまうかもしれませんが」

 

 

 ゼノギアという人間を語る上で、培養混血児の存在は、いい意味でも悪い意味でも切り離すことができない。

 けれど、彼の人生において、最後はきっと雨上がりの空みたいに、一筋の希望が射し込んでいたはずだ。

 そうでなければ、そうでないのなら──

 

 “獣は哭く、驟雨の終わりに(プルウィア・レペンティーナ)

 

 あの魔法が、あれほどまでに美しかったはずはない。

 魔法使いの端くれとして、僕はそれを……誰より信じている。信じているから、彼の親へと直接伝えたかった。

 

 

「感謝を、届けるために。僕なんかの言葉が、故人を偲ぶ(よすが)として相応しいだなんて、そんな傲慢な考えは持っていませんが……だとしても」

 

 

 彼が守り抜いたものの一端を、見せるコトはできる。

 それだけは、それだけでも、僕はやっておきたかった。

 世界の果ての人跡未踏の地、たとえ誰に知られるでもなく、語り継がれるでもなくとも、ゼノギアの生きた証は、こうして此処に有る。

 それを、きちんと知ってもらいたい。

 

 

「……分かりました。ラズワルド君がそう言うのなら、私の方から異論はありません。相手方には申し訳ないですけど、七人で向かうことにしましょう。宰相閣下はきっと寛大ですし、招待客が多少増えたところで、おおらかに許してくださいますから──たぶん」

 

「すいません」

 

「い、いえいえ。それに考えてみれば、ラズワルド君の旅にご自分の御子息を伴わせたのは宰相閣下のはずですし、大丈夫だと思います」

 

 

 ルカさんはそう言うと、乾いた笑みで頷いてくれた。

 気苦労を増やしてばかりで、まったく以って申し訳ない──が。

 

 

「じゃあ、そろそろ」

 

「ええ。行きましょう」

 

 

 時刻はすでに日没手前。

 間もなく日は完全に隠れ、夜が来たる。

 赤鉄門を抜けた先、城塞都市リンデン中枢に位置する古城の門を叩くため。

 僕らはやっと、そうして王国宰相ザディアとの邂逅を期すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが。

 

 

「──感謝はしよう。ひとりの父親として、息子のワガママに付き合ってくれたことには感謝しかない。アレは我が息子ながら、極めて難しい気性の男だった。付き合いにはきっと、さぞ苦労したコトだろう……

 ラズワルド、と言ったか?

 君がこうして、ヤツの愛用していた眼鏡(形見)まで届けてくれたことは、決して忘れられない()だと理解している。

 ゆえに、過日の非礼については、このとおり深く詫びさせて欲しい。

 あのような甘い口約束で、君のような年端も行かぬ子どもに無理難題を突きつけたのは、たしかに人道に(もと)る卑劣な行為だった。

 王国宰相として、あの時の決定が間違いだったとは思わんが、ひとりの子の親としては特に申し訳なく思う。

 ああ、取り決めにあった条件が不平等だった、というのも大いに認めよう。

 君が望むのであれば、すべてを白紙に戻しても構わない。多少の便宜は図ろう。リンデンなど好きなだけ過ごしてくれて構わん──()()()

 

 

 レグナム・セプテントリオ。

 カルメンタリス島五大国家の内、王国と呼ばれる国の政治家として、およそ最高位に位置する役職のその男は、私人としての顔から一転、公人として実に重い口調で言い放った。

 

 

「妖精の取り替え児と二体以上の大魔、並びに七百人近い人間の居住可能なスペースに、挙げ句、信頼できる宝石商との繋ぎ? ハッハッハ、なるほどな。後者だけならば、別に考えられないコトもないが、前者の意味を、君は本当によく理解しているだろうか?」

 

 

 ──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 グラディウス翁による、刃を交えた腕試しが第一の試練であったならば、王国宰相ザディアとの邂逅は、第二の試練の幕開け。

 ゼノギアの父親──ザディアは、威圧(プレッシャー)も露に僕を見据えていた。

 

 ……大きな椅子に、ちょこんと座って。

 

 

 

 






オマケ(今回の秘密)

 実はラズワルドとルカが話している時、ルカは五人から凄い形相で見つめられて若干気圧されていた。
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