「今の緑谷さんの話にはおかしな点があります。緑谷さん、なぜ、【猫】の個性が発現したのですか?緑谷さんの話によれば自分を殺した相手の個性とそれに有利な個性を発現させるんですよね。では――――――――
いきなりの核心を突く質問に苦笑してしまう。そこで今まで静観を決め込んでいた消太さんが口を出す。
「その件は後から俺が」
「消太さん、大丈夫だよ」
「だがいず」
「むしろそこが一番重要なんだから。説明させて」
ごくりと、誰かが唾をのむ音が聞こえる。それは僕だったのか、他の誰かだったのか。
「僕はね。4歳になっても、個性発現の兆候が見られなかった」
発動条件が特殊だから当たり前だよね、と自嘲する。
「だから、病院に行ったんだ。そこで、無個性だと診断された。だけど、僕は馬鹿だったんだ。ヒーローを目指し続けた。でも、周りと自分は違うんだと嫌が応にも見せつけられた。だから、諦めてしまったんだ。いじめもあったしね。こんな、個性至上主義の世界なのなら死んでしまおう、って。屋上から飛び降りたんだ」
そこで1度皆の顔を見渡す。一呼吸置き、話を続ける。
「だけどどうやら僕の個性は自分自身にも適応されるらしかった。しかも効果が少し違うみたいだったんだ。僕が、自分で自分を殺したから、個性が適応されたんだね。そして効果は、僕自身の個性の強化、簡単に言うと僕が僕の個性を手に入れたから強化されたんだ。それと欲しい個性を手に入れる、というもの。その時僕が願っていたのは見た目に少しでも変化のある異形系。だけどね、漠然過ぎたんだ。だから、強い気持ちに比例してとても強い個性になってしまった。それが個性【猫】。
そして、僕は個性を制御できなかった。ともすれば人を簡単に殺せる個性を持つ僕が制御できない。そうなったら止められないだろう?現に僕は、母さんを傷付けたしね。だから僕は、個性を消せる消太さん―――イレイザーヘッド、ひいては雄英に預けられ、個性を制御できるようになった。だけどね、一つだけ制御できないものがあったんだ。それが【猫】の発情期。強すぎる弊害に、それまで引き継いでしまったんだ。そして発情期になると、雌雄関係なく、血縁者であろうと襲ってしまう。だけどイレイザーはそれも消せるからちょうどよかったんだ。だから母さんの元から離れて雄英に来たし、それからもずっと住んでる。消太さんと一緒にね」
流石に長く話過ぎたかと思ってみるとかっちゃん以外みんなぽかんとしている。ある程度は事情を知っているかっちゃんだったけど、さすがにそこまで詳しくは知らなかったのか少し驚いている。
「つ、つまり、もしここで私が緑谷さんを殺したら、私の【創造】と何かもう1つの個性が緑谷さんに発現する、ということですの?」
「そういうことだね、例えは悪いけど。何なら殺してみる?」
少しお道化てそう言ってみる。もう死ぬことに忌避感はないし。人間としてはヤバいんだろうけど、生き返る個性もってるんだから仕方がない。
「いえ、さすがにそれは遠慮しておきますわ。ヒーロー志望が生き返るとはいっても人を殺すなんて洒落になりませんわ」
「そうだよね。たとえ生き返るからと言って人を殺すなんて、ヒーローがすることじゃないよ」
「...あの人たちは僕が頼み込んだら折れたけどね」
「あんだけ真剣な顔して頼まれたら断れるはずないだろ」
「「「「あの人たち?」」」」
「「雄英の教師陣」」
「「「「..............相澤先生は?」」」」
「勿論」
「「「「どっちの勿論!?」」」」
かっちゃん以外の見事な3段ハモリ。
「したの勿論。『僕が社会の役に立つために、僕を殺してください』って言ってたんだよ。真剣な顔で、本当にそう望んでる目で。これは了承しないとあきらめないな、と思ったぞ。それに断り続けるのは非合理的だったからな」
「それは断りづらいですわね」
「そういわれるとヒーローとしては断れませんねー」
「教師陣って誰がしたんですか?」
「根津校長、俺、ブラドキングさん、ミッドナイト、セメントスさん、マイク、13号さん、エクトプラズムさん、パワーローダーさん、スナイプさん。教師じゃないのはエンデヴァー、ホークス、ミルコ、ベストジーニスト、エッジショット、Mt.レディ、ラグドール、マンダレイ、ピクシーボブ、ウワバミ、あとはエンデヴァーの奥さんだな」
こうして聞くと相当豪華なメンバーだよね....。
「21人...つまり緑谷さんは42個もの個性を持っていると?」
「それは少し違うね、変異したから。普段使うのは【猫】だけだよ。一番最初の個性だから扱いやすいんだよね」
「ねえねえ出久君、どんなふうに変異したのか教えてもらってええ?」
「いいよ。
今あるのは【土操作】、【眠り香】、【ハイスペック】、【抹消】、【ヴォイス】、【ブラックホール】、【操血】、【変形】、【炎氷】、【テレパス】、【気配殺し】、【毒吸収】、【無個性】、【超再生】、【電気】、【縮小】、あとは超パワーの個性だね」
「あんまりわからないやー」
「【土操作】はセメントスさんとパワーローダーさん、ピクシーボブの個性から。
【眠り香】、【抹消】、【ヴォイス】、【操血】、【テレパス】はその人たちからそのまま受け継いでるよ。
あとは根津校長の【ハイスペック】。これにスナイプ先生とラグドールさんの個性が統合したんだよ。
そして【変形】。さっきからずっと【猫】って言ってたけど正確にいうとこの個性なんだ。ミルコさん、エクトプラズム先生、ホークスさん、ベストジーニストさん、エッジショットさん、Mt.レディさん、ウワバミさんの個性は全部これの中に入ってるよ。
次に【炎氷】はエンデヴァーさんと奥さんだね。お互いに弱点だからそのまま強力になった感じ。
【無個性】は【抹消】の敵、自分が自分にかける以外の個性を消す、【毒吸収】は自分に害のある薬品を栄養として吸収する、【気配殺し】はその名の通り気配を殺して分からなくする、【超再生】はブラックホールで塵にされた傍から再生する、【電気】は【テレパス】阻害だね。【縮小】はMt.レディの【巨大化】を防ぐもの。
最後に超パワーの個性なんだけど、僕もいまいちわかってないんだよね。なんで発現したのか、とかさ。名前もわからないし。効果は【猫】と同じくらい強力なんだけどね」
ほぼ一息でそれを言い切る。検証の結果は全部頭の中に入れてるからすぐに引き出せる。根津校長の【ハイスペック】は割と凡庸性の高い個性だ。
「ほえーもう検証してるんか。すごいなー」
「ところで、みんな大丈夫?もう6時だけど」
「「「「「あっ」」」」」
「帰らなくてはいけませんわ。申し訳ありませんでした緑谷さん」
「そうだね、盗み聞きなんてしてごめんね出久君」
「悪かったな、帰るわ」
「ちっ糞が」
「うん、じゃーね。また明日」
皆口々に謝って帰っていく。かっちゃん?あれが彼なりの誠意なんじゃないの?知らないけど。
さて、早く帰ってご飯作らなきゃ。
「消太さん、ごはん作らないといけないから帰るね」
「ああ、後でお仕置きだからな。今日は眠れると思うなよ」
「お手柔らかに」
そんなことを言いながらもいつも眠らせてくれる。消太さんは一応優しいんだ。たまに寝かせてくれないけど。
僕としてはお仕置きも合理的じゃないと思うんだけどね。
「.........明日はオールマイトの授業か」
明後日くらいかな、マスゴミどもが来るのは。対策しておかなくちゃ、ね。
メンバーは何となくで選んだ、反省はしているが後悔はしていない。
エンデヴァーに殺してもらうときに焦凍君連れてこられて出久と焦凍君が出会ってる、っていう設定。だから仲いい。出久は焦凍君の待遇知ってエンデヴァーに怒って謝ったっていう設定から轟家家族仲良好のタグ追加。
タイトル変えようと思うんですけど、何がいいと思いますか?2個目を選んだ人は感想で言ってください
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そのままでいい
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提案するよ
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知らんがなww
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さあ、愛を囁こう
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消太さんと相棒の飼い猫出久