マスゴミらしいですよ
相澤Side
「しょーたさん、明日、朝、マスゴミ、来る、たぶん」
「眠いんだろ。さっさと寝ろ」
「明日、通学路、開けさせる、威圧」
「失神者とか死人が出ない程度にしろよ」
「了解、おやすみなさい」
「お休み」
こいつ、わかってるな。昨日、もう一昨日か。一昨日は入学式。昨日は初めての授業だったが、おそらくオールマイトが授業をしたというのは漏れてるだろう。そして、それについて取材をするためにマスゴミどもが押し寄せる。もしかしたらその中にヴィランが混じっているかもしれんから、気をつけんとな。
にしても、
「すーすー」
さっきのいずは毛並みがヤバかったな。ぐしゃぐしゃでレ〇プされたのかと思ったぞ。
事情を聴いたら「かっちゃんの頭の上で寝てたらいつの間にかなで回されてた」だもんな。本当は俺のものに手を出すな、と言いたいが時間の無駄だ。時間の無駄、だが。
「やはり感情は合理的じゃない」
幼いころからずっと。こいつはヒーローを、
今すぐ犯して、このままずっとここに閉じ込めてしまいたい。こいつの可愛い顔も、凛々しい顔も、泣き顔も。総て俺の物にしたい。俺の、俺だけに向けてほしい。こいつ、緑谷出久という存在を誰にも見せずにずっと、閉じ込めてしまいたい。宝物のように大切に育てて、俺だけを見て、慕って、俺だけに笑う存在にしたい。
「こんな醜い欲望、ヒーローが持っていいもんじゃねえな」
毎晩、こいつは俺と一緒に寝たいとせがむ。俺の気持ちも知らずに、のうのうと寝る。昔からそうだ。
こいつは、そろそろ親離れをしないとな。いずは俺を親だと思っている。それは知っている。だからこそ、俺と一緒にいさせたくない。もし、親だと思っている奴に犯されたら、こいつは一生物の傷を負うだろう。ヒーローを目指すあの純粋な目をしなくなるだろう。それは、だめだ。俺の勝手な事情で、いずをそんなことにしたくない。だから、幼い頃からヒーローとしての仕事に
「いず、愛してるぞ」
「ん、しょー、た、さん、だい、すき。ふふっ」
「~~~~~~~~~~~っっっ!」
幸せそうな顔しやがって。可愛すぎだろ!
――――――――――
出久Side
次の日、雄英高校前
「オールマイトの授業について教えてもらっても...」
「オールマイトの授業について!」
「えっと」
「...何してるんですか?」
「あ、君!オールマイトの授業について教えてもらっていいかな?」
「.........いい加減にしろよ、マスゴミ共」
そういいながら、冷たい威圧感を出す。初日に消太さんが出したのと同種のものだ。しかし、怒りすぎて口調が崩れてしまった。
「「「「「「「「ひっ!」」」」」」」」
「貴方達、なにしてるかわかってるんですか?生徒の通学の邪魔になってるんですよ」
「わ、私達はただ取材を!」
「取材?」
コテン、と首を傾げてにっこり笑う。ゴミが安心したのと同時に。
「これのどこを、取材と呼ぶんですか?」
「「「「「「「「え?」」」」」」」」
「取材というのは、双方の合意あってこそですよね?あなた方がしているのはただの迷惑行為ですよ。まるで、犯罪に走り切れないヴィランみたいだ」
嘲笑。
「僕らは、各々目的をもってヒーローを目指しているんです。それを、何ですか、貴方達。オールマイト、オールマイトと。
どうせ、「オールマイトなんだから完璧な授業をしているに違いない」なーんて思ってこの場に来ているんでしょう?」
すうっと目を細め、ドスを聞かせた声で一言。
「ふざけんじゃねえよ。
オールマイトだって人間だ。完璧超人じゃない。お前らはお前らが納得するまで粘るんだろ?どうせ。「完璧な授業でした。わかりやすくて、面白かったです」ってさ。最初から何でもできる人間なんているはずないでしょ。実際の授業、教えてあげるよ。「昨日は戦闘訓練。オールマイトはカンペを見ながら説明してました」ほら、オールマイトの授業について知りたかったんでしょ?これがオールマイトの授業。何か文句ある?勝手に理想を押し付けて。
努力をしない人間なんているはずないでしょ?そんなこともわからないゴミどもが、努力をしてる学生によってたかって質問してんじゃないよ。っていうか来るんなら礼儀ってもんがあるでしょ。アポを取るとかさぁ。
そんなこともできないなんて、いい歳した大人が恥ずかしくないんですか?」
そこでもう1度ふわりと笑って。
「
一礼。僕の意を汲んで門の中に入った生徒たちはもういない。僕が入った後に女の人が一人、
「待って!君、取材させて!」
なんて言ってたけど、UAバリアーに阻まれてた。名前はダサいけど高性能だね。さすが雄英。
そのあと教室に戻ると、みんな僕の話をしていた。
「最初あの威圧感じたときはビビったぜ!緑谷ってあんな顔もできるんだな!」
「目に感情が一切なかったから相当怖かったな。お願いだから俺らにあの目を向けないでくれよ?」
「馬鹿なことしない限りは向ける気はないよ」
「にしても、マスコミの最後の顔!面白かったね!」
「だよなー。顔赤くしたり青くしたり、忙しそうだったな」
....なーんか嫌な予感がするんだよね。念押しはしたけど、マジのヴィランがいたら破壊してくるかもな。気を付けておこう。
その後。ホームルーム。
「今日は学級委員長を決めてもらう」
『学校っぽいのきたぁぁぁ!』
「委員長!やりたいです、それ俺!」
「俺も俺も!」
「ウチもっす」
「僕のためにあるや……「リーダー、やるやる!」
「俺にやらせろォ!」
「オイラのマニフェストは、女子全員膝上30cm!」
普通科では雑務になりがちな学級委員長だが、ヒーロー科においては、集団を導く能力……即ちリーダーシップを培える大事な仕事だ。それ故、皆が自主的に挙手している。
ただし、僕は挙手をしない。そんな面倒なこと誰が自主的にやるってんだ。
「静粛にしたまえ!」
そこで声を上げたのは、飯田君だった。
彼曰く、学級委員長は他を牽引する重要な仕事なのだから、民主主義の規則に則って投票で決めるべき議案なのではないか(意訳)、とのこと。ただし、そう発言する本人も挙手をしていたので台無しだったが。
因みに相澤先生は、時間内に決まれば決め方はなんでも良いらしかった。「入学したばかりだから、信頼も何もない」、「それなら皆自分に入れる」といった意見もあったが、このままではキリがなさそうなのは明らかであった為、投票制で学級委員長を決めることになった。
「僕は辞退するよ」
「緑谷?」
「緑谷さん?なぜでしょう」
「猫はマイペースなんだ。学級委員長なんて誰がやってられるか」
そして、しゅるんと猫になると相澤先生の寝袋の中に入る。あったかい。
投票の結果。
「……えっ僕に8票も集まってるんだけど。辞退したよね?」
「あら?2票……?どなたが投票してくださったのでしょうか?」
「!?い、1票入っている……!?」
「飯田ちゃん、他の人に入れたのね」
「何がしたかったんだよ……。まあ……あんなこと言いながら、緑谷に入れた俺達も人のこと言えねえか!」
「ケロケロ、切島ちゃんの言う通りかもしれないわね」
僕に8票、八百万に2票、飯田に1票が集まった。それ以外はみんな自分に入れたらしい。
無論のこと、文句無しで僕と八百万さんが学級委員長に決まった。めんどい。
そしてお昼。
麗日さん、飯田君、かっちゃんと僕で食事をしていると。警戒していたマスゴミどもが動き出す気配がした。しかも雄英の中にだ。誰か手引きしたな。ヴィランしかいないか。
ウーウーウー
『セキュリティ3が突破されました』
その瞬間、食堂が大混乱。僕は一瞬で猫になって知らない気配がする方、資料室に向かって本気で走る。
ついたとき、そこにいたのは黒い靄のような男と灰色の髪をした全身に手を付けた男。色、変えておくか。
「にゃー」
「ん?なんだ、猫か」
「終わったのならすぐに帰りましょう、死柄木弔」
「念のためこの猫壊していこうぜ、動物の言葉分かる生徒がいるかもしれねえし」
「そうですね」
壊す?触ってくる手をひらりとよける。死柄木弔、覚えておこう。個性は恐らく五指で触ったものを崩壊させる、とかかな。手で触れようとしてきたし。まあ【無個性】がある僕には効かないと思う。あっちの靄みたいな男は...?
「ちっ逃げられちまった。まあいい、帰るぞ黒霧」
死柄木がそう言うと靄みたいな男、黒霧が広がって、死柄木がその中に入って消えていった。個性は転送とか空間系か。ワープ、かな。
さて。
「相澤先生はっと。マスゴミどもの対処中か」
首輪から消太さんに連絡。耳にイヤホンを付ける。
『どうした?いず』
「相澤先生。放課後、必要だと思う教師陣を連れて会議室に」
『わかった。お前は不必要な呼び出しはせんからな』
この時、呼び方が重要だ。消太さん、なら個人的な用事、相澤先生なら公的な用事。暗黙の了解だ。
「さて、と。...何でこんな面白いことになってんの?」
見なくてもわかる。飯田君が非常階段の標識のうえに同じポーズで張り付いている。きっと混乱した生徒たちを鎮めるために目立つところに、何だろうけど。なんにせよ、これで譲る口実ができたな。よかったよかった。
書き溜めなくなりました。次は明日か明後日に投稿します。
タイトル変えようと思うんですけど、何がいいと思いますか?2個目を選んだ人は感想で言ってください
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そのままでいい
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提案するよ
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知らんがなww
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さあ、愛を囁こう
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消太さんと相棒の飼い猫出久