死神と魔法使いと幻想郷 作:ジジミカン
次からは多分妖々夢編です。
では
意外だ、身内以外の人と関わろうとしている事もだが、そもそもこのバカ騒ぎの場に居ること自体が。
図書館で俺の事を心配していたのも考えるとこの世界のパチュリーは社交的なのかもしれない。
「この場所でその魔法を放てばどうなるかなんて術者であるあなたが一番理解しているでしょう?」
「...」
「人の為を思っての行動ならばいつもより周囲に気を配りなさい。親友に余計な責任を負わせたくは無いでしょう。」
「...分かった。」
シナクがメドローアを解除する。
怒気は収まってないがひとまずは押さえてくれたようだ。
「それと、さっき話していた事については既に私が注意してるわ。軽率に行動して取り返しのつかないことが起きたらどうするのってね。」
嘘は言ってないって感じだ。
注意はされたが体に悪いかも知れないからって内容だったし。
というか俺に対してだけじゃなくて今のシナクに対しても言ってるなコレ。
「それと、そこの黒いの。」
「...霧雨魔理沙だ」
「そう、じゃあ魔理沙、そこの暇な死神はあなたに謝罪したいって言ってたわ。」
えっ、そんな事言ってない。
気づかずに酔っぱらいながら絡もうとしてたし。
でも今は確かにそう思っている。
「うぅ...」
「大丈夫よ、さっき話していた通り変な意図は無かったんだし、本当に何か仕出かしても今ここには強い人達が一杯いるから。」
魔理沙の背中をさすりながら前に出るように促す。
そして魔理沙が自力でこちらに近付いてくる。
「...」
「申し訳ない。」
頭を下げる、
「気になっていたことが試せると思って舞い上がっていたんだ、魔理沙の迷惑を考えない行動と発言をしてすまなかった。」
「...」
そのまま待っていると少しずつ魔理沙が近付いて来た。
手を伸ばし下げた頭の額を下から軽く叩いてくる。頭を上げろと言うことだろうか?
頭を上げ魔理沙の顔を見る。
「私も話を聞かずに箒でいきなり突っ込んで悪かったよ...でも次は話をしてからやってくれよな。」
「分かった。」
そう言うと魔理沙はいつものように笑う。少しぎこちないが笑顔の方が魔理沙には似合っている。
すると離れた所で見ていたパチュリーが近付いてきて小声で
「これで貸し借りは無しよ。」
とのこと。
なるほど、それで妙に親切だったのか。
その場でパチュリーにお礼を言おうとしたらおもむろに空を指差し
「じゃあちょっと飛んできなさい。」
と、言ってきた。
目的は分からないがパチュリーの言うことだしとりあえず聞いておくか、と声が届く範囲で高く飛び足元の霊子を固めて着地する。
「コレぐらいかー?」
と聞けば腕を使いジェスチャーで丸と伝えてくる。
するとパチュリーとシナクが何かを話し、
シナクがこちらに両手杖を向けてくる。
魔理沙はさっきより良い笑顔を向けてくる。
パチュリーは親指を立ててこちらに向けてくる。
全てを察した。
「『イオグランデ』!!!」
「アバァーーーーーッ!!」
その日、この広い夏空で花火になった。
幻想郷の青空を眺めながら、いつの時代も最後に悪は滅びるのだ、と考えながら。
パチュリーのお姉ちゃん力が半端じゃない。
最後に範囲呪文を使ったのはシナクの温情もありますが主人公が範囲攻撃を苦手とするのも理由の一つです。
現状回避する方法も相殺する技も無いので。
あとシナクは考え無しに放とうとした訳でなく主人公ならどうにかできると判断した上でメドローアを使ってます。