死神と魔法使いと幻想郷 作:ジジミカン
初めての戦いが最強の鬼とか開幕で汚い花火になりそうですね。
では
場内騒然!観客応援!妖怪同士で怪気炎!
場所は地底の...たぶん公園か運動場、目の前には星熊勇儀、周囲は無数の鬼達、前門の鬼後門の鬼である。
猛烈に帰りたい、今度シナクに思い出の鈴とキメラの翼でも作ってもらうか
「今すぐ逃げ出したいって面してるねぇ、けど諦めな、鬼ってのは強いヤツを見ると力比べしたくなる性格なんだよ!」
どこかの十一番隊隊長に絡まれた死神代行の気分だ、むしろ一応職務を最優先し隊長としての責任感は持っていたあっちより酷いかもしれない。
諦めて斬魄刀を抜き構える。すると観客の鬼の中からサングラスをかけスーツを着た鬼としては小柄な鬼が一歩前に出て審判をする。
「
先手必勝、目の前の勇儀に向かい突撃...しない。
鬼、それも最強クラスの敵に対して真正面からの力勝負なんてした日には一撃で熟れたザクロに早変わりだ。
そもそも向こうが勝手に勝負に巻き込んだだけだ、向こうの事情に合わせる義理はない。
「縛道の六十一『六杖光牢』」
「ぐえっ!?」
こちらに向かって来ていた勇儀の体勢が崩れる。
刀を抜き殺気を放っておいて不意打ちの縛道だ、人間(死神)の底すらない悪意に怯えるがいい。
何秒持つかは分からないが今の内に重ねられるだけ重ねる。
「こんな小技で鬼を止められるとでも...!」ビキンッ
「縛道の六十三『鎖条鎖縛』、縛道の七十九『九曜縛』」
「ぐぅ...こんなもの!」
危うく力技で解除されかけた縛道の上から更に縛道を重ねる。使い手は浦原、崩玉との融合前の藍染に対してだったとは言えラスボスクラスの敵を縛った実績のある縛道達だ、破道を詠唱する時間程度は稼げるだろう。
斬魄刀を右手に持つ、左手で空を指差す、使うのは当然
「“滲み出す混濁の紋章 不遜なる狂気の器
湧き上がり・否定し 痺れ・瞬き 眠りを妨げる
爬行する鉄の王女 絶えず自壊する泥の人形
結合せよ反発せよ 地に満ち己の無力を知れ”
破道の九十『黒棺』!!!!」
完全詠唱による黒棺、圧倒的な重力の奔流、黒き霊圧の塊が指一つ動かせなくなった一人の鬼を圧殺せんと暴れ狂う。
スピード決着、一切の行動すら許さず敵を封殺した。この幻想郷にて、前世をも含めて初めての勝負で最強の鬼を圧倒したのだ。
そう思い、
油断した。
気を抜いた、霊圧を収めた、構えていた斬魄刀を下ろした。
その瞬間
黒棺をぶち破りまっすぐこちらに殴りかかる鬼が現れた。
縛道は間に合わない、黒棺すら破った鬼の腕力に浅打では耐えられない、狙いは完璧、当たれば即死。
命を刈り取る拳が迫る、死ぬ時って本当にスローモーションに見えるんだなぁと感じる。
手を伸ばせば届く距離。
まるで止まっているかの様に見える、
そして
世界が回る。
磯野にするか小兎ちゃんにするか若干悩みましたが小兎ちゃんを鬼にしたくありませんでした。
幽白で一番可愛いのは小兎ちゃんだと思います。