異世界転生したのは世界のVIP達から認められた料理屋の店主 作:北方守護
カニスは泣き止むと顔を赤くしてタケアキから離れた。
「そ、それにしてもタケアキさんって凄い魔法が使えるんですね、どこで習ったんですか?」
「あぁ……それに関しては、また今度話すよ、それよりも……〈ガウッ〉ん?ラルドどうしたんだ……って、そこにパルトがいるって事は……俺が頼んだ物が出来たのか?」
〈シュバッ!クイクイ〉
タケアキがカニスからの質問をいなしているとラルドが背中にパルトを乗せてきたので聞くと品物が出来たので来てくれとの事だった。
それから……
「うわぁ……まさか、こんなに早く、しかもキレイに出来るなんて……凄いなパルト」
「タケアキさん、この布地って何ですか?」
パルトの小屋に行くと数枚の白い大きめの長方形の布とそれを均等に縮小させた布がテーブルに置かれていた。
「そうか……カニスは風呂を知らなかったから
「へぇ、そうなんですか……私達は水浴びをしたら乾くまで待つから、こんな物は使わないんですよ もしくはそのまま着てきた服を着ます」
「なるほど……じゃあ俺が使い方を教えるから……って、まずは風呂に水を入れないとな……【水球】」
タケアキは水の球を作ると、それを湯船に入れ適量になるまで貯めた。
「うん、これ位で大丈夫か……次は【火球】……あまり熱くすると入れないから……【計測】……よし、これなら暫く冷めないな」
水を貯めたタケアキは火の球を作ると水に入れてお湯を沸かした。
「これがお湯なんですか……キャッ!?熱っ!!」
「沸かしたばかりだから熱いぞ……じゃあ、やり方を説明するけど……その前に【ブリエカルム1束開放】」
「タケアキさん、この草って何ですか?」
「あぁ、こいつを絞って出た液は石鹸の代わりになるんだ……カニスはこれを細かく刻んでくれ俺はパルトの所に行ってくるから」
「はい、分かりました」
タケアキはカニスに作業を頼むとパルトの所に向かった。
少しして戻ってきたタケアキは一枚の布と木で作ったボウルと筒を幾つか持ってきた。
「タケアキさん、これ位で良いですか?」
「あぁ、良い感じだ 次は切った草をこの布に包んで……それで絞って……」
「うわぁ……何かヌルヌルした物が出てきてますけど……」
「カニス、この溜まった液をこの筒に入れてくれ」
カニスはタケアキが絞った草汁を筒の中に入れた。
それからタケアキとカニスは液を絞っては筒に入れる作業を繰り返した。
「1束だけど結構な量がある物だな……全部で10本か ほらカニスは5本だ」
「あっ、ありがとうございます……それで、この液ってどう使うんですか?」
「まぁ風呂に入った時に髪の毛や体を洗ったりする時に使うんだ あとは衣服を洗うのにも使えるみたいだし」
「え?これって、そういう物なんですか?」
「そうだぞ……って、カニス達は服が汚れた時はどうしてたんだ?」
「川とかに持って行って棒で叩いて落とすんです」
「ふーん、そうなのか……(確か昔の日本でも、そんな風にしてたって聞いた事はあるな……)」
タケアキはこの世界と元の世界との違いを感じていた。
「あぁ、そうだ風呂に入る前にカニスに幾つか教えておくけど……」
タケアキはお風呂の入り方を教えていた。