異世界転生したのは世界のVIP達から認められた料理屋の店主   作:北方守護

6 / 16
第5話 チートの一端

武昭は虎と一緒に村に戻ってきた。

 

「さてと、悪いけど竹をあそこの近くまで運んでくれるか?」

 

〔ガァ〕

虎は武昭の指示を受けて一緒に向かった。

 

「ちょっと竹が長かったか……仕方ない【風刃】」

武昭は虎から竹の背中から竹を降ろすと置く場所のサイズに切り分けた。

 

「よし、竹はこれで良いから……魚でも捕まえてくるか……お前も着いてくるか?」

 

〔ガァッ!〕(1)

 

「そうだ、お前って言うのも何だな……目の色が緑色だから【ラルド】だよろしくなラルド」

 

〔グワァ!〕

名前を付けられたラルドは武昭に甘えていた。


武昭とラルドは以前に魚を取った川に到着した。

 

「ラルド、俺はここで魚を取ってるから呼んだら戻ってくるんだぞ?分かったか?」

 

〔グルル ガァッ!〕(2)

武昭はラルドが森に向かったのを確認すると魚を取り始めた。

 

しばらくして……

 

「うん、ラルドもいるからこれ位で良いだろ……じゃあ戻るか おーいラルドー帰るぞー」

 

〔ガァ……〕

呼ばれたラルドが戻ってきたがその口には頭にツノの生えた猪を咥えていた。

 

「ん?それってラルドが捕まえた奴なのか?」

 

〔ガァ!〕

 

「もしかして、これって俺の為に取ってきてくれたのか?」

ラルドが猪を差し出したので武昭が事情を聞くと嬉しそうにうなづいた。

 

「そうか、ありがとうなラルド、じゃあ帰るぞ。ラルド背中に猪と魚を載せたいから大きくなってくれるか?」

 

〔ガァッ!〕

ラルドは武昭の指示を聞いて大きくなったので武昭は背中に猪と魚を載せて村に戻った。


村に戻った武昭は猪の処理を始めようしていた。

 

「とりあえずは【鑑定】」

 

[ラトローボア

原生生物の一種。山中に生息する猪の一種。

性格は凶暴。牙やツノは武器の材料、毛皮は衣服の材料となる。

肉は美味いが、その凶暴さから高級品の食材となっている。]

 

「なるほど、肉は食えるのか それに捨てる所も少ないみたいだしな……まずは血抜きからするか、ラルド」

 

〔グワァ?〕(3)

 

「悪いが、この猪を木から下げたいからこれを持ってそこの枝に上がってくれ」

武昭は蔓草で作ったロープをラルドに渡すと枝の上から下ろす様にした。

 

「あとは、これを上に吊るして……っと よし準備完了」

武昭の前には後ろ足から吊るされた猪がぶら下がっていた。

 

「本来なら()()()()()()解体しやすいんだけど無い物強請りをしてもしょうがないか《ガチャッ》ん?」

武昭が猪を解体しようとした時に音がしたので見ると何処か見覚えのあるちょっと大きめなアタッシュケースがあった。

 

「もしかして、コレって……おぉ、俺が使ってた包丁セットに解体道具一式じゃねぇか!何でここに?……ん?手紙だ……」

武昭がケースの中を確認してると一通の手紙が置いてあったので見ると善からであり、こう書いてあった。

 

【武昭がコレを読んでるという事はちゃんと武昭の元に届いたという事だな。

まぁ、詳しい事はこちらからのお詫びって事で納得してほしい。

それで、その道具類に関してだけど、それは我々の世界で新しく作り直した物なんだ。

鍛治の神が、その道具類に込められた思いを聞きとってね、それで武昭の所に送ったんだ。

それらを使って美味しい物を作って欲しい。それじゃ】

武昭が読み終えると手紙が自然に消えた。

 

「そうだったんだ……よろしくなお前たち」

武昭が道具類に言葉をかけると軽く発光した。

 

「じゃあ、始めるか……おぉ、凄い切れ味だな……」

武昭は解体用のナイフで猪の解体を始めたが、その切れ味に驚いていた。

 

しばらくして猪の解体を終えた武昭は軽く後始末をしていた。

 

「ふぅ、とりあえずはこんな所だな……あとは、この内臓と骨をどうするかな……」

 

〔ガァ!〕

 

「ん?もしかしてラルド、この内臓と骨を食べたいのか?」

 

〔ガァッ!〕

 

「そうか、ラルドが食べるなら食べて良いぞ、それとコレも食え」

武昭は猪の肉の後ろ足の一本をラルドに渡したがラルドはキョトンとした顔になっていた。

 

「俺にはこれだけの量は多すぎてな、悪くなっても勿体ないし、それに俺とラルドは仲間だろ?」

 

〔グルル……ガァッ!〕

武昭から頭を撫でられたラルドは嬉しそうな声を上げると武昭の顔を舐め始めた。

 

「おいおい、痛いから余り舐めるなよ。俺は自分の飯を作るからラルドは食べてて良いぞ」

武昭はラルドから離れると料理を開始した。

 

 

 




虎→ラルドの心中。

(1)
私は恩人のそばに居る!
よし!今日から私の名前はラルドだ!

(2)
分かりました……(あるじ)がそういうのなら……ならばこのラルド!主の為に獲物を獲ってきましょう!
ケガをしていようが猪ごときに負ける私ではない!

(3)
おぉ、さすが私の主だ、あの大きさの猪を物ともせずに、あぁするとは……
まさか主が私の為に肉を分けてくれるとは……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。