異世界転生したのは世界のVIP達から認められた料理屋の店主 作:北方守護
武昭がグダザに転生してから2ヶ月ほど経った頃……
武昭は竹で家の壁などを補強していた。
「おいラルド、もう少しそっちに引っ張ってくれ」
〔ガウ〕グッグッ
「よし、そこで引っ張るのを止めて、少しそのままだ……これで良しっと離して良いぞ」
〔グワァ〕
「ふぅ、大分家の修理も終わってきたな……そろそろ竹も取りに行かないとな……ラルド行くか?」
〔ガァッ!〕(1)
武昭が言うとラルドが嬉しそうに言ったので一緒に竹を取りに向かった。
竹を取って帰る途中、武昭は木になっている果実を見つけた。
「ん?これって……何か見た事あるけど……【鑑定】
[マトマ 原生植物の一種。
元の世界で言うトマトと同じ物。
種を植えて育てる事が可能。]
「ふーんトマトと一緒って事か……なら幾つか収穫して行くか……ん?向こうにも何かあるな【鑑定】」
[ディラッシュ 原生植物の一種。
元の世界で言う大根と同じ物。
葉を残して植えると又生えてくる。]
「大根もあったのか……ついでに取って行くか、ん?ラルドー何処に行ったー?」
〔ガァッ!!〕(2)
武昭が帰ろうとするとラルドがいなかったので呼び掛けると少し離れた場所から聞こえた。
「どうしたんだ?ラルドって……怪我人か……けど、
武昭がラルドのいる場所に向かうと茶色の短髪で頭に動物の耳が生えている少女が傷だらけで倒れていた。
「息はあるみたいだけど傷が多いな……ラルド、この子を載せてくれるか?」
〔グヮァァァ!!〕
武昭の指示を聞いたラルドがいつもより大きくなったので武昭は少女と一緒に乗り込んだ。
「ラルド、出来るだけ早く走ってくれ、この子は俺が抑える」
ラルドは黙ってうなづくと、その場から駆け出した。
村に戻った武昭は少女をベッドに寝かすと治療を開始した。
「とりあえずは【鑑定】」
[×××× 茶犬族 獣人。
容体 多数の切り傷。右足の捻挫。軽い空腹。
命に関わる様な傷ではない。]
「どうやら、そんなに慌てる事も無いみたいだけど、いつ目を覚ましても良い様にしておくか ラルド起きるまでこの子のそばにいてくれ」
〔ガァ……〕(3)
武昭はラルドの頭を撫でると少女がいる家から出て行った。
しばらくして……
「ん……アレ?……何で私はこんな所に……〔グルル〕ん?……ヒッ!?キャァァア!?」
少女は目が覚めて状況を確認してると近くにいたラルドを見て顔を青くして大声を上げた。
「な、何で!ヴェルディーガーがこんな所に!?」
〔グワァ!〕
「ヒッ!」
「おぉ、どうしたんだラルド? ん?そうなんだ彼女が起きたから呼んでくれたんだな 偉いぞラルド」
ラルドが武昭に嬉しそうに頭を撫でられているのを見た少女は状況が分からなかった。
「えっと、あの……あなたは、一体?……それにここは……」
「おっ悪かったな、俺の名前はタケアキ・トオノって言うんだ、こいつは俺の仲間というか家族のラルドだ」
〔グワァ……〕
「そうなんですか……私の名前は獣人で茶犬族のカニスと言います……それでここは?」
「ここは廃村だった所でな名前は無いんだ、それよりもカニス、コレを飲んでおけ」
武昭はカニスに小さい木鉢に入った緑色の液体を渡した。
「あ、あの……コレは?……」
「それはカニスの傷を治す薬だ、苦いかもしれないけど全部飲んでくれ」
「は、はい、分かりました……(本当に苦い……)えっ!?」
カニスが武昭に渡された薬を飲むと体中の傷が直ったので驚いていた。
「ど、どうして、あれだけの傷がこんな直ぐに治ったんですか!?この薬は何なんですか!!」
「ん?そいつはヒール草とドローガを調合した薬だぞ?」
「えっ!?ヒール草とドローガって……そんなに貴重な薬草があるんですか!?」
カニスは薬の原料を聞いて武昭に詰め寄っていた。
「貴重な薬草って……そこら辺に生えてるだろ?ラルド、カニスを載せて来てくれ」
〔グルゥ……ガァ……〕
「えっと……背中に乗っても良いの?」
カニスが恐る恐るラルドに聞くとラルドが伏せたので静かに乗って、武昭の後をついていった。
ラルドの心中
(1)
はい!私は主の行く所なら、どんな場所だろうと行きます!
(2)
ん?何か血の匂いがする……向こうからか、私がいる限り主を危険な目にはあわせる事はしない!
この者は……主ならば助けるだろう
(3)
任せてください主!このラルド!主からの言いつけを守ってみせます!
ん?気が付いたみたいだ!急いで主を呼ばなければ!!