異世界転生したのは世界のVIP達から認められた料理屋の店主 作:北方守護
善からスキルについての追加情報を聞いたタケアキは川で魚を獲っていた。
「カニス、これ位で大丈夫か?」
「はい、大丈夫ですって……何で、こんなに捕獲が難しいノワルフィッシュが獲れてるんですか?……もう驚く事に疲れてきました……」
カニスはタケアキがノワルフィッシュを簡単に獲っている事にどこか遠い目をしていた。
「さてと、じゃあ焼いて食べるけど味付けは塩しかないけど良いか?」
「あっ、はい大丈夫です……美味しいっ!何でこんなに美味しいんですか!?」
ノワルフィッシュの塩焼きを食べたカニスは、その味に驚きながらも焼けたそばから食べていった。
「どうやら体も治ってきたみたいだな……」
「例えケガをしててもこれなら幾らでも食べられますよ!」
「まぁ、普通に塩を掛けて焼いただけなんだけどな」
「へぇ、そうなんですか……ん?今、お塩って言いましたけど、どうやって手に入れてるんですか?」
「手に入れるも何も、ホラあそこに山が見えるだろ?あの山で採取した岩塩なんだ」
「あの山で採取した岩塩ですか……あのーすみませんけど……あの山の名前って知ってますか?」
「あぁ鑑定で調べたらゴランド山って言うらしいぞ」
「ゴ、ゴ、ゴランド山……って本当ですか?」
「あぁ、そうだけど……どうした?青い顔して」
「知らないんですか!?そのゴランド山があるのはこの世界において踏み込んだ者は必ず命を落とすと言われているタドミールアルナールにあるんですよ!?」
「ふーん、そうなのか……どうりで俺以外の人に会わない訳だ……」
「って!何でそんなに平然としてるんですか!?早く、ここから出ないと……けど、どうしたら? ラルドです……ヒッ!?」
カニスが慌てているとラルドが戻って来たがその口にラトローボアを咥えていたので慌ててタケアキの後ろに隠れた。
「おぉ、ラルドまた獲ってきてくれたのかー偉いぞー」
〔ウガァ〕
「ちょ、ちょっと待ってください……これってラトローボアと呼ばれてる生物ですよね?……」
「そうだけど、知ってるのか?」
「えぇ……とは言っても私も以前に本で見た事があるだけですから……まさか実物を見れるなんて……」
「ふーん、ほらラルドも食べて良いぞ魚ならまだあるから」
〔ガウッ〕
ラルドはタケアキから焼き魚を渡されると嬉しそうに食べ始めた。
「ハハハ……ここにいたら私の中の何かが壊れる様な気がします……」
カニスは自分の状況を確認すると何かを諦めた表情になっていた。
その後、タケアキ達は村に戻るとラトローボアの処理を始めた。
「よしっと、カニス今日はその前足で夕食を作るから下で受け止めてくれ」
「は、はいっ!分かりました!って重いです!!」
「さてと大体終わったからラルドー」
タケアキは処理を終えて出た内臓をラルドに渡した。
「うーん、今日は何にしようかなぁ……そうだラルブディラッシュがあるから薄切りにして一緒に巻くか」
「えっとタケアキさんって料理が出来るんですか?」
横にいたカニスが料理をしてるタケアキを見て疑問に思った事を尋ねた。
「あぁ、俺は1人しかいなかったからな」
「アッ……その……すみません……変な事を聞いてしまって……」
「別に気にする事は無いよ 今の俺にはラルドがいて、カニスがいるんだから」
「えっ?あの、その……ありがとうございます……」
〔グルル?〕
カニスが照れているとラルドが頭をひねっていた。
「よーし、料理も出来たから食べるぞー」
タケアキが言うとカニスとラルドがそばに来て食事を開始した。