今回から本編です。
主人公の無理ゲー感を感じて頂ければと思います
今日で3回目の投稿・・・お察しの通り暇人です
提督に敬礼と堅苦しい言葉を伝えた後、私は持っていた手紙を食堂の掲示板に貼り付けた。
別にその後は特筆すべきことは無い・・・・・・・一つ挙げるなら、私は新しく来る提督の事は事前に知っていた。
私は基本的に部屋に籠り切りだが、情報の伝は多少なりともある。そこから噂が流れてきたというだけの事だ。
だから、私は知る必要がないと言ったのだ。
新らしく来る提督の噂はいいものではなかった。
だから知りたくないと言ったのだ。
どの道、また部屋に籠る私には関係の無い事だった。
それから、私の事を気に掛ける者は誰一人居なくなった。当然だ、元から気に掛ける者はいないのだ。
あの世話好きの提督以外に慣れ親しむつもりなど私自身一切無い。
そうして籠りに籠って早数十年。
今の環境が出来上がった訳だ
時計を見れば、時刻はもう朝の5時・・・早朝を指していた。
さて、丁度また眠くなってきたので私はまた寝るとするが、私は、秋雨提督と一つだけ約束事をしている
・・・・その約束がいつ果たされるかは不明だが、まぁ、せいぜい果たされる時を待つとしよう。
〇〇月〇日
朝の八時半、普通の人なら既に家を出、仕事場や学校へ向かっている時刻だが、この鎮守府では波乱の幕開けになる事は誰も知らなかった。
朝の八時半、鎮守府全体に鳴り響く侵入者を知らせるけたたましい警告音に私の睡眠は見事に邪魔された。
さらに続く若い男の声・・・・・その声は明らかに焦っていて「当鎮守府は大本営からの攻撃を受けている!各艦全力で抵抗せよ。実弾の使用も問わない!」と言うなんともまぁ巫山戯たものだった。要は証拠隠滅か提督や憲兵長が逃げるための時間稼ぎをしろ、という事だ。
これを聞いた私は1人呟いた
「さて、秋雨提督、時間だ。
貴方との約束を果たすとしよう」
これはある種の戦争だ。だが、あちら側は私の事は何一つとして知らないらしかった。もし、知っていたとしたら直ぐに提督執務室に呼んだだろうからな。
それをしなかった向こうの負けだ。久方振りの外だ、せいぜい派手に暴れてやるとしよう。
私はドアノブを握り、外へ出る為にそれを回す・・・・が、ずっと使われてなかったドアノブはサビ付き、何度回しても開くことは無く、遂にはベキョッ!!いう音を立てて外れてしまった。
軽く溜息をついてノブを放り捨てた私は、自らの武装の中で、1番大きいものを喚び出す。
その武器は私の体型とは似つかわしくないほど大きく、色は黒一色で統一されているが、どこか近未来の武器を彷彿とさせるようなものだった。
この武器の正式名称は
弾丸となる飛翔体を、電磁誘導によって非常に高い速度で撃ち出す事が出来る。
私が持っているこれ、初速は3段階の可変式で、最大までためて撃てば、戦車砲に匹敵する破壊力をもたらすトンデモ兵器だ。
因みにこれ、標準装備である。
足を開き、電磁投射砲をドアへ構える。
出力は最低の1段階、この状態で撃てば周りへの被害は無いはずだ。
そう思って
ドォグオオオオォォン
なんて大き過ぎる音を聞いて、私は内心冷や汗をダラダラと流しながら出入り口を見ると、どうやら予想通りドアのみを木っ端微塵にしただけらしいかった(誰がどう見ても大問題である)私はそのまま何も無かった事にして外へ踏み出た。
状況を全体的に把握して私は一人、心の中で(これは、随分と困った事になりましたね・・・)なんて事を呟いた。
私達は今回、大本営から派遣されてこの鎮守府に来ている。用は勿論、現提督や憲兵長、並びに今回の不祥事を起こした連中を逮捕するためなのだが、こちらが来た瞬間に徹底抗戦とはここのお偉方は随分隠し通せない事を仕出かしてるらしかった。
事の起こりは半年前に遡る。大本営と海軍には両組織を監視し、是正する監査部が存在している。
その監査部宛に、一通の手紙が届いたのだ。たった一言しか書かれておらず、しかもかなり読みづらく、「助けて」とだけしか書かれていなかった。この手紙を読んだ上層部は直ぐに緊急招集を掛け、この手紙がどこの鎮守府から来たのか調べ始めたのだ。
勿論どこの鎮守府かなど手紙には書いておらず、調査は難航した。
そこで両組織は各鎮守府にスパイ艦を送り、出処を探った。
そして浮上したのが、この大原鎮守府だ。直ぐにスパイを帰還させ、報告書を読んだ面々は頭を痛めた。
しかしそれは無理もないことだった。
その報告書には大原はブラック鎮守府になっていると言う一文が記載されていたのだから。
鎮守府
それは本来、艦娘達を運営する為の施設だ。鎮守府には司令官たる提督、内部の汚職などを防ぐ憲兵隊、そして艦娘の3つがある。まず艦娘は提督の司令に従い、出撃や演習、訓練などいったものをこなす。その時に、万が一提督が艦娘に対する暴力行為や虐待等を起こした場合、抑止力たる憲兵達はそれを止め、大本営に報告する義務がある。これが本来の鎮守府なのだか、稀にその行いを良しとし、見過ごす所か憲兵達がこれに加担していたりする事がある。それをブラック鎮守府と言い、そこにいる艦達は真っ当な扱いなど受けられず、中でも酷いのが、度を超えた違法出撃に違法建造、例え大破しても進軍させるなどのやり方だ。憲兵が加担しているために内側からその事が漏れることは無く、また外側からも分かりづらいのだ。
恐らくこの手紙を出した艦はまさに、命懸けの行動だったに違いない。
下手をすれば
幾ら練度が低くても、集中砲火を食らっては一溜りもない。
何より、泣きながら砲身を向けてくるあの子達を見捨てる事は出来ない。
膠着状態だ
時間をかければかけるだけ彼女達の精神的負担は大きくなってしまう
何とか突破口を見つけなければ・・・・・そんな事を考えてる時だった。
ドォグオオオオォォン
爆音が、
わざわざ外へ出る為に軽々と兵器をブッ放す奴がおるってマ?(諸悪の根源)
はい。という訳で早々にやらかす主人公ちゃん
次回は本文にあった通り大暴れします