手にした竜騎士と破滅が気難しい   作:アマゾンズ

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遊来の心の試練。

別世界の王が試練の相手。

※緒方恵美さんボイスのキャラが出てきます

※この話のオープニング曲は[渇いた叫び]でエンディングが[明日もし君が壊れても]です。


第13話

隼人が残留して三日経ち、遊来は十代、翔、隼人の三人から誘いを受けていたが断ってデッキ作りをしていた。

 

「・・・・」

 

エクシーズのモンスターが闇だと言われ、シンクロモンスターが光だと。その言葉を引きずっていた遊来は改めてシンクロ召喚用のデッキを組む事にしたのだ。

 

「これは違う・・・こうだ」

 

それと同時に十代達との絆も考えていた。確かに今の自分は十代達と同い年だ。だが、前の世界で生きていた記憶が自分を彼らと一歩引かせていた。

 

楽しい事は変わらない、それでも心だけが空虚だった。絆を信じていても何処かで輪の中には入れないという思いが強かった。

 

「・・・・」

 

そんな中で、一体のシンクロモンスターのカードを手にする。派生したカードはイメージイラストの部分が真っ白であり、名称も塗りつぶされているかのように黒いままだ。特に高レベルの星10以上のカードが顕著だ。

 

「絆・・・俺には難しい。けれど俺は孤独じゃない。この世界の未来においてある人が『王は常に一人』と言っていた。だが、俺は踏みにじる王にはなれない・・・例え孤高であっても。ならば、俺は背中を見せる者になろう。時に助け、時に頼る・・・そんな当たり前の感情を持って」

 

ブツブツと呟きながら、デッキを仕上げていく。今の彼は孤独、寂しさ、嫉妬、羨望などといった負の感情が渦巻いている。

 

異なる世界から自分は来たという考えが周りと打ち解けるのを拒んでいた。それだけが拭うことができないのだ。

 

『マスター』

 

「ルイン?」

 

『何かが迫っています。敵意は無いようですが』

 

「?」

 

瞬間、組み終わったデッキがオーラを出し、遊来とルインを何処かへと飛ばそうと二人を飲み込んでしまった。

 

「うわああああああ!?」

 

『きゃああああああ!?』

 

 

 

 

 

 

遊来が目を覚ますとまるで遺跡のような場所であった。見るからにテレビなどで観たエジプトのピラミッドの内部のような場所だ。周りを見渡すとルインが倒れていた。精霊のはずなのに実体化しており、遊来は声をかけた。

 

「ルイン、起きてくれ!ルイン!!」

 

「う・・・マスター?此処は?」

 

「分からない、ただ・・・案内のように歩くと松明に火が灯るみたいなんだ」

 

遊来が一歩足を踏み出すと松明が1つ灯る。ルインは遊来の後ろを歩きながら先を進んでいく。すると一つの遺跡には似合わない鉄の扉があった。その扉にはウジャト眼が描かれており、遊来は前の世界にあった僅かな記憶からこれはある人物の部屋の扉だと確信する。

 

「開けるよ?」

 

「はい」

 

意を決して扉の取っ手に手を掛けようとした瞬間、ひとりでに扉が開いた。その中には記憶の中で見覚えのある人物がいた。

 

「待っていたぜ。フフ・・・大丈夫、この部屋は罠なんかじゃない」

 

「遊戯・・・さん?」

 

「名乗った覚えは無いが、お前とは何処かで出会ってもいない。だが、そちらでは俺は有名人のようだな」

 

そう、目の前の人物は確かにあの『武藤遊戯』だ。それも、もう一つの魂、名も無きファラオであるアテムの人格である。

 

同時に遊来は直感していた。「この遊戯さんに本当の名前を教えてはいけない」と・・・。更に言えば、自分が知っているアテムよりも声が冷たく、鋭く、そして静かでありながら圧倒的な威圧感と自信を出し続けている。

 

「それは、デュエルモンスターズのカードか?」

 

「ええ、貴方が知っている。カードではないと思いますが」

 

遊来の腕に装着したままのデュエルディスクに装填されているデッキを見て遊戯は話しかける。

 

「君のデッキが俺を此処に呼んだようだな・・・それが、未来で使うデュエルモンスターズの機械か?」

 

「その通りです」

 

「そうか・・・『さぁ、ゲームの時間だ』」

 

「!!」

 

そう遊戯が宣言した瞬間、彼の腕にも初代型のデュエルディスクが腕に装着される。それと同時にほんの一瞬、額に光で出来たウジャト眼が浮かび上がっていたが直ぐに消える。遊来の記憶の中で自分の知っているアテムにある不器用ながらの『優しさ』を感じられない。あくまでも冷徹に相手を裁く『番人』の印象を受ける。

 

「遊戯さん、貴方・・・『番人』ですか?」

 

「何故、そう思う?」

 

「貴方からは『優しさ』を感じ取る事が出来ないんです。あくまで、俺の印象ですけどね」

 

「そうか・・・君の推察は当たっているかな。逆に君の印象を俺から伝えると君からは『悪』でありながら『善』を感じる。『どう、俺とゲームをしようぜ?』」

 

「え・・・・ゲーム?」

 

「そう、デュエルモンスターズで・・・だ」

 

遊戯からの言葉に遊来は呆気にとられる。自分が『悪』であると言われながら『善』でもあると矛盾した言葉をかけられゲームを持ちかけられたからだ。

 

「・・・敢えて言うなら君はダークヒーローって感じだな」

 

「っ・・・」

 

「俺のデッキは、君のよりも圧倒的に弱い・・・だから、君の中にある記憶からデッキを強化させてもらう。それと君の名前を聞かせてもらおうか」

 

遊戯の言葉と同時に再び額に光るウジャト眼が遊来の身体をすり抜ける。光が消えると彼のデュエルディスクに装填されていなかったデッキが装填される。一体どのようなデッキなのだろうか?自分が知る『武藤遊戯』のデッキは『ブラック・マジシャン』を主軸にしたデッキだ。

 

「俺の名前、ですか?龍谷遊来です・・・遊来と呼んで下さい。それと俺達の世界のデュエルモンスターズのルールは分かりますか?」

 

「心配は無用だ、先程の記憶のスキャンから把握してる。それとこのデュエルモンスターズは『闇のゲーム』だ。だが、安心していいぜ。命は奪わないが、負ければ君の中にある本当の心を暴き出すぜ?それとルールを少し変更だ。ライフポイントを8000、フィールドのパワーアップは無し、カードの消滅も無しだ」

 

「!っ・・・構いません、行きますよ!」

 

「ああ、いつでもいい・・・!」

 

「「デュエル!!」」

 

武藤遊戯?:LP8000

 

龍谷遊来:LP8000

 

 

「俺の先攻だ、ドロー」

 

圧倒的な威圧感、対峙しているだけで遊来は冷や汗が出てくる。相手は武藤遊戯でありながら武藤遊戯ではない感じがしてくる。

 

「俺は『暗黒の竜王』を攻撃表示で場に出す」

 

星4/闇属性/ドラゴン族/攻撃力1500/守備力800[暗闇の奥深くに生息するドラゴン。目はあまり良くない]

 

「『暗黒の竜王』!?」

 

「カードを1枚、場に伏せてターンエンドだ。未来の技術はすごいな、闇の力のレベルを上げなくても本物のモンスターが立体映像で現れるなんてね」

 

目の前の遊戯から感じ取れる静かな闘志、向けてくる威圧感ははまるで大津波が来る前兆の海辺のようだ。それと同時に出だしが『暗黒の竜王』というのも不気味だ。

 

「っ・・俺のターン!ドロー!!」

 

[現在の手札 6枚]

 

※竜の渓谷

※ガード・ブロック

※サイバー・ダーク・カノン

※サイバー・ダーク・ホーン

※ドラグニティーファランクス

※調和の宝札

 

セットされていたデッキは[サイバー・ダーク]であり、新しく作ったデッキはこの空間の鍵となっているのだろう。シンクロ召喚をメインに据えたデッキの一つである事に変わりは無いのだが、相手のデッキがまだ把握できない。強力なデッキである事に変わりはないようだが、未知数である以上警戒する。

 

「俺は手札から『調和の宝札』を発動!手札にある攻撃力1000以下の『ドラグニティーファランクス』を墓地へ送り、カードを2枚ドロー!」

 

[ドローカード]

※比翼レンリン

※リビングデッドの呼び声

 

「(何故『暗黒の竜王』が入っているんだ?単なるドラゴンデッキなのか?)俺は手札からフィールド魔法『竜の渓谷』を発動!」

 

黄昏の空の下に広がる渓谷、先程まで遺跡だった風景が竜達が飛び交っている渓谷に変わる。相手はドラゴンデッキという予想を遊来はしているが、このカードを使わなければ展開は不可能だ。このデュエルでのルールはGXの前半期のルールだろう。デュエルのルールを破る気は全くない、それでも負ければ嫌な予感がするのだ。

 

「『竜の渓谷』の効果発動!手札から『比翼レンリン』を墓地に送り、更にデッキから『ドラグニティーパルチザン』を墓地に送る!」

 

「なるほど・・・今は使えず、仮に使い終わっていてもそのカードをも利用する。なかなかの戦術だ」

 

「更に『サイバー・ダーク・カノン』を手札から捨てて『サイバー・ダーク』の機械族モンスターを手札に加える。デッキから『サイバー・ダーク・キール』を手札へ加える!そして、先程手札に加えた『サイバー・ダーク・キール』を召喚!」

 

「攻撃力800?その程度じゃ勝てないぜ?」

 

「慌てないで下さい『サイバー・ダーク・キール』の効果発動!俺の墓地に眠るレベル3以下のドラゴン族モンスターを装備し、その攻撃力を得る!」

 

『サイバー・ダーク・キール』が召喚と同時に『比翼レンリン』へ己に繋がれたコードを接続し、攻撃力を吸収する。『比翼レンリン』からすれば『サイバー・ダーク』は長年連れ添った友人みたいなものなのだ。

 

 

『サイバー・ダーク・キール』攻撃力800→攻撃力2500

 

「攻撃力2500、やるな!」

 

「『サイバー・ダーク・キール』で『暗黒の竜王』を攻撃!!ダーク・ウィップ!!」

 

 

『サイバー・ダーク・キール』が鋼鉄の尻尾で『暗黒の竜王』を滅多打ちにし、撃破した。その余波が遊戯に襲いかかる。

 

「うっ・・・!」

 

武藤遊戯?LP:7000

 

「『サイバー・ダーク・キール』のもう一つの効果!相手モンスターを先頭で破壊した時、相手に300ポイントのダメージを与える!」

 

「何!?」

 

武藤遊戯?LP:6700

 

「まだだ!『比翼レンリン』を装備している事により『サイバー・ダーク・キール』はもう一度攻撃が可能!『サイバー・ダーク・キール』!!ダーク・ウィップ!」

 

「二回攻撃!?ならば罠カード発動!『ドレイン・シールド』!」

 

「なっ!?」

 

「このカードの効果は知っているな?『サイバー・ダーク・キール』の攻撃を無効化し、その攻撃力2500ポイントの数値分のライフを回復する」

 

武藤遊戯?:LP6700→9200

 

「っ・・カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

 

「俺のターンだ、ドロー」

 

「次の俺のカードは『伝説の黒石』、これを場に召喚」

 

「!?」

 

『伝説の黒石』効果/星1/闇属性/ドラゴン族/攻撃力0/守備力0

 

「更に、このカードをリリース。デッキから『真紅眼の凶雷皇-レッドアイズ・ライトニングロード・エビル・デーモン』を特殊召喚!カードを1枚セットしターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

※破壊剣ードラゴンバスターブレード

 

 

[現在の手札 3枚]

 

※サイバー・ダーク・ホーン

※リビングデッドの呼び声

※破壊剣ードラゴンバスターブレード

 

今この場でモンスターを増やし、攻め入る時だろう。レンリンよりも劣るが、攻撃力を2000超えのモンスターを出すことが可能だ。

 

「俺は『サイバー・ダーク・ホーン』を召喚!墓地にある『サイバー・ダーク・カノン』を装備させる!」

 

『サイバー・ダーク・ホーン』攻撃力800→攻撃力2400

 

「二体で攻撃!」

 

「伏せカード、オープン!『攻撃の無力化』!」

 

「なっ!?」

 

「惜しかったな、お前のバトルフェイズは終了だ」

 

「くっ・・・カードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー。手札からこのカードを使う『真紅眼融合』」

 

「まさか・・・デッキの正体は進化した方の『レッドアイズ』デッキ!?」

 

「ああ、俺はレッドアイズに縁があってね?強力なデッキをチョイスさせてもらった」

 

遊戯が『真紅眼融合』を掲げ、赤い光の渦がその頭上に現れる。

 

「俺はデッキに眠る『真紅眼の黒炎竜』と『ネオ・カイザー・グライダー』を融合させる!宇宙の彼方より来訪したドラゴンが今、このフィールドに現れる!いでよ!『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』!」

 

『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』融合・効果/星8/闇属性/ドラゴン族/攻撃力3500/守備力2000

 

「っ・・・!!」

 

『メテオ・ブラック・ドラゴン』と姿が酷似したドラゴンが現れ、遊来は戦慄する。目の前の相手はあのアテムじゃない、王の墓を守る『闇の番人』としての力を持った『闇遊戯』と呼ばれていた人物だ。

 

「更に『ネオ・カイザー・グライダー』の効果を使う。このカードの力、すなわち効果能力は1ターンに一度のみ、更に二つの中から1つを選ぶ。俺は二つ目の効果を使うぜ。このカードが墓地へ送られた場合に発動でき、相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力はターン終了時まで500ダウンさせる」

 

「しまった!?」

 

「『真紅眼の凶雷皇-レッドアイズ・ライトニングロード・エビル・デーモン』で『サイバー・ダーク・ホーン』を攻撃!魔降雷・紅!」

 

赤い稲妻が『サイバー・ダーク・ホーン』へと襲い掛かり、その差し引きのライフポイントが削られる。

 

龍谷遊来:LP7400

 

「ぐうう・・!『サイバー・ダーク・ホーン』は装備しているドラゴン族を身代わりにする事で破壊を免れる!」

 

『サイバー・ダーク・ホーン』攻撃力2400→攻撃力1900→攻撃力800

 

「ならば『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』で『サイバー・ダーク・キール』を攻撃!メテオ・ダイブ!!」

 

「伏せカード、発動!『ガード・ブロック』!このカードは戦闘によって発生する戦闘ダメージをゼロにし、カードを一枚ドローできる!」

 

「だが、『サイバー・ダーク・キール』は破壊される」

 

「うわっ!?」

 

『サイバー・ダーク・キール』は『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』の流星のような突進の一撃で破壊されてしまいそうになるが、身代わり効果で無事だ。

 

「『比翼レンリン』を身代わりにしてキール本体の破壊は無効!『ガード・ブロック』により戦闘ダメージはゼロ、更にカードを一枚ドロー」

 

[ドローカード]

 

※サイバー・ダーク・インパクト!

 

「俺のターンは終了だ」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

[ドローカード]

 

※サイバー・ダーク・エッジ

 

 

[現在の手札 2枚]

※サイバー・ダーク・エッジ

※サイバー・ダーク・インパクト!

 

遊来は正直な心境を漏らせば追い詰められていた。相手よりも圧倒的にパワーと柔軟性が負けているのだ。サイバーダークの集大成を出す事はできるが、このカードすらも攻略してくるだろう。

 

「やるしかない!俺は『竜の渓谷』の効果を発動!手札を1枚捨て、ドラゴン族をデッキから1枚墓地へ送る!そして!『サイバーダーク・インパクト!』を発動!!手札にある『サイバー・ダーク・ホーン』『サイバー・ダーク・エッジ』さらに墓地へ行った『サイバー・ダーク・キール』をデッキへ戻し、融合召喚扱いで『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』を攻撃表示で召喚!!」

 

『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』融合・効果/星8/闇属性/機械族/攻撃力1000/守備力1000

 

「(高レベルでありながら攻撃力が1000ポイント?何かあるな)」

 

「サイバーダークの共通効果、更にこのカードにはレベルの制限が無い!墓地に眠る『ラビードラゴン』を装備させ、その攻撃力を吸収する!」

 

『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』が『ラビードラゴン』の上にのし掛かり、鉤爪状のパーツで抱え込み、コードを頭部と体に突き刺すと同時に高くも曇った鳴き声を上げる。

 

『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』攻撃力1000→攻撃力3950

 

「攻撃力がメテオブラックを超えただと!?」

 

「まだ効果は続く!俺の墓地に眠るモンスター1体につき攻撃力を100ポイントアップ!俺の墓地に眠るモンスターは4体!よって更に攻撃力が400ポイントアップ!」

 

『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』攻撃力3950→攻撃力4350

 

「やるな・・!」

 

「『サイバー・ダーク・ドラゴン』で『真紅眼の凶雷皇-レッドアイズ・ライトニングロード・エビル・デーモン』を攻撃!フル・ダークネス・バースト!!」

 

「ぬうっ!?」

 

『鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン』から放たれた衝撃波が『真紅眼の凶雷皇-レッドアイズ・ライトニングロード・エビル・デーモン』の全身を破壊し、砕け散らせた。

 

闇遊戯LP7450

 

「俺のターンだ、ドロー」

 

闇遊戯の手札は3枚。だが、これで終わるとは思えないと遊来はピリピリした様子で身構える。

 

「楽しいな。俺が『ゲーム』で楽しいと思えたのはこれで2度目だ」

 

「え?」

 

「手札から魔法カード『強欲な壷』更にカードを二枚引く、そして『天使の施し』カードを3枚引いて二枚を捨てる。そして手札の『真紅眼の鉄騎士-ギア・フリード』をリリースして『真紅眼の亜黒竜』を召喚!」

 

『真紅眼の亜黒竜』特殊召喚・効果/星7/闇属性/ドラゴン族/攻撃力2400/守備力2000

 

「誘われているのか?」

 

「俺はこれでターンを終了する」

 

「俺のターン、ドロー」

 

[現在の手札1枚]

※闇の誘惑

 

「進化したレッドアイズデッキは凶悪なほど強い。けれど・・行くしかない!『サイバー・ダーク・ドラゴン』で『真紅眼の亜黒竜』を攻撃!」

 

『真紅眼の亜黒竜』が『サイバー・ダーク・ドラゴン』の衝撃波によって撃破され、大きな衝撃が闇遊戯へと襲いかかる。

 

「うああっ!」

 

闇遊戯:LP6600

 

「『真紅眼の亜黒竜』の効果発動。このカードが戦闘または相手の効果で破壊された場合、『真紅眼の亜黒竜』以外の自分の墓地のレベル7以下の「レッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、この効果で特殊召喚したモンスターが『真紅眼の黒竜』の場合、その元々の攻撃力は倍になる。俺は通常モンスターの『真紅眼の黒竜』を墓地から復活させ、更にその攻撃力を倍にする」

 

『真紅眼の黒竜』攻撃力2400→攻撃力4800

 

「ターンエンド・・・(『天使の施し』の時に通常の『真紅眼の黒竜』を墓地に送っていたのか)」

 

遊来は直感した。次の相手のターン、そのターンで自分は確実に負けてしまうと。

 

「俺のターン・・・分かってしまったようだな?」

 

「ええ、俺はこのターンで負けます」

 

「なら、手札から2枚の魔法カード『黒炎弾』を発動!場に居る『真紅眼の黒竜』を1体対象とし、その攻撃を放棄する代わりにその元々の攻撃力のダメージを相手のライフに与える。この『真紅眼の黒竜』は元々の攻撃力が倍となっているため4800のダメージ、それが2枚だ」

 

「合計9600のダメージ・・・・」

 

「行くぜ、『黒炎弾』!!」

 

「うあああああああああ!!!」

 

龍谷遊来:LP0

 

「負けた・・・・」

 

「ああ、そうだ」

 

「どうぞ『闇のゲーム』で負けた者には罰ゲーム・・・ですよね?」

 

遊来は両手を広げて潔く罰を受けようとしたが、闇遊戯の前にルインが立ちはだかる。その目にはマスターである遊来を守ろうとする意志が見て取れる。

 

「マスターはやらせません!!」

 

「確かに『闇のゲーム』はしたが罰を与える訳じゃない。彼は『闇のゲーム』の中でルールに則って敗北した。その場合は罰ではなく『試練』を与える事になっている」

 

「試練?」

 

「君の中にある根本に打ち勝て・・・!『闇の扉が・・・開かれた!』」

 

闇遊戯の額にウジャト眼が輝き扉が現れ、その中に再び吸い込まれていく遊来とルイン。闇遊戯は吸い込まれていった2人に対して言葉を紡いだ。

 

「もう二度、会うことはないだろう。けれど強敵の中で三本の指に入る程お前は強かったぜ、遊来」

 

 

 

 

 

 

二人が目を覚ますとそこはオベリスクブルー寮にある遊来の部屋の中だった。遊来は机に突っ伏す形でルインはベッドの上で眠っていたようだった。

 

「ルイン・・・あの遊戯さん」

 

『ええ、貴方の知る『武藤遊戯』とはだいぶ違ってましたね。それにエクシーズのカード達が目覚めてしまっているようです』

 

「なんだって!?」

 

『これから、貴方はその闇に飲まれないようにしなければなりません』

 

「分かっているさ」

 

『遊来・・・マスター』

 

そんなルインの様子を『妖怪少女』の『幽鬼うさぎ』と『ドラグニティーアームズーレヴァティン』は何かを感じ取っていた。

 

『二人、このままでいられない・・・マスターの試練・・・』

 

『ルインの姐さんとマスター・・・嫌な予感がするんだよな』

 

新しく組んだデッキはデッキケースの中で紅く輝いていた。その輝きが遊来の光の呼び水になることを知らずに。




『』のセリフで気付いた方はいらっしゃいますか?

解った方はコメントにて。

「不知火」と「魔妖」は登場させるべきか?

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