第一話 出会い
春。それは始まりの季節であり、人々が様々な変化を迎える時期でもある。かくいう俺も、中学二年生になり、様々な変化を迎えた。
例えば、話し方を使い分けるようにしたり、人との付き合い方、後は、型月世界と言う世界線に置いて【魔術】と呼ばれる物が使えることが発覚したりなどである。
時間を見てみると、学校に着くまでにはまだまだ時間があるので、皆さんにその魔術について説明しようと思う。
そもそも型月とはタイプムーンと言う名前のゲームブランドで、有名どころで言うとFate/staynightや、Fate/GrandOrder、月姫などである。
まあつまり何が言いたいかと言うと、
・これによりいくらか魔女に対抗はできる。
・魔女の結界内にはマナが多いので、魔術行使が多少は楽。
・原作も多少は楽になる。
ということである。何故魔術の使い方を知っていたのだろうか……
まぁ他にも言いたいことは多々あるのだが……おっと、友達が来てしまったので紹介しないとな。
「おっはよー! まどか! あれ? もしかしてリボン変えた?」
そう快活に挨拶して来るのは【美樹さやか】。魔法少女になった世界線では魔女化皆勤賞であり、俺の小学校からの親友だ。
挨拶をされたので俺も、
「よっ! さやか! そうなんだよ、珍しくリボンを
「まどかさんは昔からそういう所、無頓着です物ね」
「確かにー!」
そう言ってからかってくるのは、【志筑仁美】。俺の親友2人目であり、生粋のお嬢様でもある。クズと言ってはいけない(戒め)。
「ぐぅっ……というかお前ら一般的なJCがおかしいんだよ!」
「じぇいしぃ……とは何なのでしょう……?」
「あはは……仁美は知らなくて良いんだよ……(また始まった……)」
「そこぉ! 聞こえてるぞ!」「ぅえっ!?」「うふふふ……」
なんて具合にいつも通りに俺たちは登校して行った。
「ゴホン、今日は皆さんに大事なお話があります。心して聞くように。目玉焼きとは、固焼きですか? それとも半熟ですか? はいっ! 中沢くん!」
そう言って生徒を
哀れ、中沢。恨むならダメ男を引っ掛けてしまった先生にしな。
「ダメだったか……」
「ドンマイとしか言い様が無いな……」
なんて
「ゴホン、はい、今日は皆さんに転校生を紹介します!」
そっちが本題かよ!
「暁美さん、入ってきて!」
先生がそういうと、入ってきたのは、黒髪ロングのクール系なダウナー女子。本人は電子黒板に綺麗な字で名前を書くと一言、
「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
簡素にそれだけを言うと、こちらを睨み付けてきた。俺の左斜め前の席であるさやかは引いてしまっているが、原作知識を持っている俺は知っている。
あれは決意に満ちた目と、嬉しさと悲しさという矛盾した感情が混じりあっているような表情でこちらを見ているだけなのだ。でも知ってたとしてもとても怖いです。
「え? 何まどか、転校生と知り合い?」
そんな訳はない。(向こうは何度も繰り返し会っているが)こちらとしては
ホームルームも終わり休み時間、転校生特有の質問攻めにクールに答えている暁美ほむらだが、立ち上がり威圧している(ように見えるだけ、本人にその気は無い)目でこちらへやってきて力強く、
「ごめんなさい、ちょっと体調が悪くて……保健室へ連れて行って貰えるかしら。
「ああ、良いぞ。着いてきてくれ。」(((そして 鹿目さん/まどか もノるんだ!!!)))
こうして俺たち2人は、凡そ保健室へ向かっているようには見えない空気で、教室を後にしたのだった。
――転校生がやってきた。
それは、鹿目まどかに原作の開始を告げることになった。
転校生こと『暁美ほむら』に連れ出された鹿目まどかは、彼女と何を語るのか――
次回、第一話、後半。