読みにくかったら申し訳ないです。
それでは第8話どうぞ!!
ラディッツは突如現れた3人に驚くが、すぐに冷静になるとスカウターでクリリン、日向、アンニンの順に戦闘力を測りだした。
(戦闘力206に65か…女の方は…な、何だこの戦闘力は!?)
ラディッツはアンニンの戦闘力を計測すると驚愕した。
その理由はアンニンの戦闘力は上限を385として加減を繰り返し、一向に数値が固定されなかったからだ。
(ちっ、故障か。まぁどちらにしても雑魚であることに変わりはない…が、この数は少々面倒だな。癪だが"あれ"を使うか)
「おい孫悟空、あの女は貴様の知り合いか?」
「あぁ八卦炉を管理してるアンニン様だ、腕はオラが保証する」
「そうか」
ピッコロは悟空にアンニンの事を聞き、悟空の答えに満足したのかそれ以降は何も言わずにラディッツを警戒する。
「んな事よりクリリン!何で日向を此処に連れてきたんだ!」
悟空は攻める様にクリリンに問いただした。すると間髪入れずに日向が間にはいる。
「お父さん!クリリンさんは悪くない!わたしが無理言って付いて来てもらったの、お父さんを助ける為に!」
「ひ、日向…」
「悟空、諦めろ、この子は俺なんかよりずっと強かったよ」
「クリリン…」
「それに俺も闘わせてもらうぜ!…それとも俺じゃあ頼りないか?」
クリリンは茶目っ気たっぷりに悟空に言った。
「いや…そんな事ねぇ…分かった!頼むみんな、オラと
一緒に闘ってくれ!」
悟空の言葉に答えるように日向達はラディッツに向かって構えた。
「作戦会議は終わったか?クク、無駄なことを」
「何だと!」
「雑魚が何匹集まろうと俺様の敵ではない!…が冥土の
土産に良い物を見せてやろう。」
そう言うとラディッツは懐から"緑色の粒"と液体を取り出し、その一粒を地面に植え始めた。
「何やってるんだアイツ?」
クリリンは疑問の声を上げる。それはこの場にいる全員の代弁でもあった。
しかしその疑問はすぐに氷解することになる。
粒を植えた地面が突然盛り上がると、そこから緑色の
化け物が這い出てきた。
「ギィ、ギギ!」
「ひえー気持ち悪い奴だなぁ」
日向もクリリンと同意見なのか生理的に受け付けないようで嫌悪感を滲ませている。しかし他の3人はこの緑色の
化け物のパワーを感じとり冷や汗を浮かべていた。
「栽培マン、標的はあの3人だ。
但しガキは殺すな、適当に痛めつけてやれ。あとの二人は好きにして構わん!」
「来るぞ!!構えろ!!」
「ギギィー!!」
栽培マンは大地を力強く蹴るとこちらに向かってくる。
最初に狙われたのは…
「っクリリン!!」
栽培マンはクリリンに肉薄すると腕を大きく振り上げ、
大振りな一撃を繰り出す。
その攻撃をクリリンは腕をクロスさせて防御するが…
(お、重い!何なんだこのパワーは!?)
予想以上の栽培マンのパワーに、クリリンは防御したにも拘わらず弾き飛ばされた。
そんなクリリンを追撃しようとする栽培マンに割って入るように、日向が飛び蹴りを放つが栽培マンはそれを片手で掴むと日向を振り回し始める。
「日向!…ぐぁ!」
日向を助ける為に栽培マンに殴り掛かるアンニンだったが栽培マンは飛び込んでくるアンニンを見るや否や、手に持っている日向をアンニンに投げつけた。
「日向!みんな!」
「おっとカカロット何処に行くつもりだ?」
日向達に加勢しようとした悟空だったが、先回りしたラディッツに蹴り飛ばされてしまった。
「く、くそぉ!」
「心配するなカカロット、どの道結果は変わらん。
仲間が栽培マンに殺されるのが先か、先に貴様等が俺に殺されるのが先かの違いだけだ」
「アンニン様、どうします?俺達完全に遊ばれてますよ!」
焦りを見せるクリリンが見つめる先には不敵に嘲笑っている栽培マンがいた。
「落ち着きな!敵は1体だ、個々の力で勝てないなら
こっちは連携して闘うんだよ!日向はクリリンに合わせな!」
「うん、分かった!」
アンニンの指示に返事すると、すぐに日向とクリリンが同時に突っ込む。
日向とクリリンが左右から連撃を繰り出すが、栽培マンは二人の攻撃をそれぞれ一本の腕で軽くあしらっていた。やがて二人の攻撃を弾くとクリリンを裏拳、日向を掌底で沈めた。
倒れ込む日向に拳を振るおうとする栽培マンだったが、腕を上げた姿勢で動きが止まる。
栽培マンが己の右手を見ると何かが巻き付いていた。
それはアンニンの触角の様な髪飾りだった。
「そぉおーらー!!」
アンニンが頭を大きく振ると、栽培マンは上空へと投げ飛ばされた。
アンニンも追うように飛び、栽培マンに膝蹴りを打ち込むと、それに怯んだ栽培マンにアッパーを当て、更に打ち上げる。
アンニンは加速し栽培マンを追い越すと炎を纏ったダブルスレッジハンマーを叩きつけた。
「日向!クリリン!今だよ!!」
アンニンが叫ぶと栽培マンが激突した地面の近くに
"同じ構え"をした日向とクリリンがいた。
「「かめはめ波ー!!」」
日向とクリリンの放ったかめはめ波は1つの巨大なかめはめ波になると、栽培マンを青白い光が包み込んだ。
「あ、あいつらやりやがった…」
「ククク、無駄なことを」
砂煙が晴れると、多少汚れただけで無傷の栽培マンが立っていた。
「栽培マンに勝てるものか、何せパワーだけなら俺に匹敵するのだからな!」
栽培マンは空中のアンニンを睨みつけると溜め無しで気功波を放った。
いきなりの事で避ける事が出来ずに直撃し、落下するアンニンの足を急接近した栽培マンが掴むとさっきのお返しとばかりにアンニンを地面に叩きつけた。
「アンニン!?」
叫ぶ日向の声に反応したのか栽培マンは日向に接近する。それを止める様に道を塞ぐクリリンだったが、強烈な
ボディーブローからの肘打ちを食らい倒れる。
日向の面前まで来た栽培マンは腕を振り上げた。
(…や、やられる)
恐怖で強張る日向だったが次の瞬間、不思議なことが起こった。
一瞬時間が止まった様な感覚になり、栽培マンの動きが遅くなると、日向の顔に腕を突き出した。
だが日向が気付くと"まだ"栽培マンの腕は上がったままだった。
日向は咄嗟にしゃがみ込むとさっきまで自分の頭があった場所に栽培マンの腕が突き出された。
「ギ!?」
まさか避けられるとは思っていなかった栽培マンが驚きの声を上げていると、その隙に日向は両手に溜めていた気弾を栽培マンの腹に当てて吹き飛ばした。
(今のは一体?ううん、そんな事より今は闘わなきゃ!)
今がチャンスとばかりに日向は栽培マンの後を追うが、空中で体勢を立て直した栽培マンは頭を割ると溶解液を日向に向かって振り掛けた。
(避けきれない!?)
視界いっぱいに広がる溶解液に日向は思わず目を閉じてしまう。しかし日向が感じたのは痛みではなく"炎"の様な熱さだった。日向が目を開けると目の前に巨大な火柱が上がっており、溶解液は全て蒸発していた。
「こ、これは!?」
「相手は人間じゃあないんだ、何してくるか分からないんだから油断するんじゃないよ!」
日向が隣を見ると、服をボロボロにしたアンニンが地面に手をつけていた。
「い、いてて!でも日向ちゃん今のは惜しかったな!」
「クリリンさん!」
日向が声のした方を見ると首を擦っているクリリンが日向の隣に歩いて来た。
そして3人は構え直すとそれは闘いが始まった時の陣形と同じ並びになる。
「このままじゃジリ貧だねぇ…こっちは疲弊してきてるのにあの化け物はピンピンしてるじゃないか」
アンニンの言う通り、数の利を活かした猛攻で一見こちらが有利に見えるが徐々に地力の差が出始めている。
このままじゃいずれやられてしまうだろう。
「…もしかしたらあの化け物を倒せるかもしれない…」
クリリンの言葉に日向とアンニンは視線をクリリンに向けた。
「クリリンさん、それほんと!?」
「あぁ、まだ未完成の技だけど多分いけると思う。ただこの技は気を溜めるのに時間が掛かるんだ。だから…」
「その間は私達2人で化け物と闘わなきゃいけない訳か。…よしそれでいこう!いけるね!、日向!」
「うん!!」
日向とアンニンは大地を強く蹴ると栽培マンに向かって行く。一人残ったクリリンは掌を空に向け、気を練り始めた。
日向よりも先に栽培マンの元に着いたアンニンは拳を振るが、その攻撃を完璧に見切った栽培マンはカウンターを繰り出した。
「ギギィ!?」
しかし栽培マンの拳はアンニンをすり抜ける。
それだけでは終わらずアンニンの残像の数はどんどん増えていき、栽培マンの視界いっぱいに現れた。
日向がラディッツに繰り出した残像拳の発展技、
"多重残像拳"である。
しかし最初は翻弄されていた栽培マンだったが、冷静になったのかアンニンの残像に拳打の嵐を叩き込む。そのうちの一発がアンニンを捉え、彼女を吹き飛ばした。
吹き飛ばされたアンニンと入れ替わる様に今度は日向が躍り出る。すると鬱陶しく感じたのか、栽培マンは日向が反応出来ない程の速度で何度も攻撃するが…
(左、右、下、下段回し蹴り)
日向は全ての攻撃を避けていた。否、日向は栽培マンが攻撃する前にその軌道から姿を消していた。
そうそれは文字通り"視えていた"かの様に。
…だが日向のこの力も無敵という訳では無い。
(ク、クリリンさん、は、早く!)
実際、日向は苦しんでいた。一撃でも食らえば終わりという重圧、そして頭の中に流れてくる膨大な情報量が頭痛となって日向を蝕んでいた。
それでも日向は激痛で涙目になりながらも躱し続ける。
何故ならば"信じている"から。
自分が時間を稼げばきっと
だがそれは突如終わりを告げた。
(しまった!?あ、足が…)
突然、日向の足が止まった。自分の実力以上の速度で動き回っていた日向の体が、心よりも先に限界を迎えたのだ。
その致命的な隙を見逃すはずもなく、栽培マンはその鋭利な爪で日向の顔を貫こうとする。
(こ、ここまでなの…)
日向が諦めかけた"その時"
「動くな栽培マン!止まれぇー!!!」
大声が響き渡ると栽培マンの爪は日向の顔、数センチのところで止まっていた。
冷や汗を流した日向が声のした方に目を向けると、そこには倒れているラディッツと彼の尻尾を握った悟空がいた。
「ガ!、ギィ!」
栽培マンは不服そうな声を上げながら日向を睨みつけていたが、そこへアンニンが現れ、炎を纏った足で栽培マンを蹴り飛ばした。
「日向!今がチャンスだ、行くよ!…日向?」
「…嫌、止めて…お願い…」
日向はアンニンに返事せずに悟空達のいる方を見つめていた。悟空がラディッツの動きを止め、ピッコロが指先に気を溜めている。それは多少の違いはあるが日向が見た光景に酷似していた。
「日向、日向!、…くそ!」
日向に呼びかけていたアンニンだったが、このままだと手遅れなると思ったのか日向を置いて栽培マンに追撃しに行った。
「頼むカカロット、見逃してくれ!さっきも見ただろう、俺は約束を守る男だ!」
「騙されるな孫悟空!口から出任せを言ってるだけだ!」
「嘘じゃない!お前達にはもう手を出さん!この星からも出ていく。約束だ!」
「……本当だな?」
尻尾を握る悟空の力が弱まる。
「本当だ、助けてくれ!」
「い、いかん!離すなぁー!!」
悟空が手を離すとラディッツは邪悪な笑みを浮かべた。
その頃アンニンは動けない栽培マンを滅多打ちにしていた。いくら戦闘力に差があろうと、燃え盛る拳を数十、数百と打ち込めば栽培マンも焼け焦げ、ボロボロになっていく。
そして一際大きくアンニンの右手が燃え上がる。
「これで止めだー!!」
アンニンが栽培マンの頭に叩きつけようとしたその時、
「遊びは終わりだ栽培マン!全員殺してしまえ!!」
その声を聞いた栽培マンは燃え盛るアンニンの右手を掴むと後ろに回り込んだ。
「なに!?っぐ、があぁぁー!!」
後ろに回り込んだ栽培マンが力任せにアンニンの腕を捻り上げると、ボキっという不快な音が鳴り、アンニンは悲鳴を上げた。そのままアンニンを放り投げた栽培マンは膝立ちになっている日向に襲いかかる。
(っ動けない!?)
しかし日向は避けようにも足に力が入らずにただ腕を振り下ろす栽培マンを見てるだけしかできない。
絶体絶命のその時、
「気円斬!!」
クリリンの声とともに放たれた円盤状の気は栽培マンの体を通過した。
すると栽培マンの体は上半身と下半身に分断され、それっきり栽培マンは動かなくなった。
「や、やった…やったぞ!こんちくしょう!!」
クリリンは自分の放った技で栽培マンを倒した事に、体全部を使って喜びを表していた。
「あ、あいつあんな技を隠し持っていたのか…」
「へへ、流石クリリンだ!」
クリリンの大金星にみんなの顔が明るくなる。
「勝て…たの?わたし達、勝ったんだ」
日向も喜びを実感したのか、喜色をあらわにする。
(まだラディッツが残ってるけど、みんなと力を合わせればきっと勝てる!お父さんを助けられるんだ!)
しかし運命はどこまでも日向に厳しかった…
倒れた栽培マンに邪悪な黒いオーラが帯び、栽培マンは上半身だけで器用に動き出すと日向に飛び掛かった。
「…え…?」
突然の事で日向も含めた、その場にいた全員が反応出来なかった。
"ただ一人"を除いて…
「日向ちゃん!危ない!!」
押し飛ばされた日向が見たもの上半身だけになった栽培マンに抱きつかれる様にして拘束された"クリリン"の姿だった。
「く、くそ、離しやがれ!」
「ギィギギ」
クリリンは拘束を解こうとするがビクともしない。
その間に栽培マンの体は僅かに光りだす。
そして…
「悟空ーーー!!!」
クリリンの叫びとともに、辺りに爆音が鳴り響いた…