1週間で1話投稿のペースで今はやらせてもらっていますが、頻度を下げるかもしれません(今はその予定はありませんが)。活動報告でもお知らせした通りですが、弾幕の表現につきましてはあまり期待しないでいただけるよう、お願い申し上げます。
そして、お気に入り登録:希望光さん、お気に入り登録ありがとうございます。
では、御伽をお楽しみ下さい。
御伽.参 旅路行く者の記録 ~人の行き交う場~
[人里]
「さてさて…どこから回ろうかな……?とりあえず様子を見ていった方が良いかな?」
宵月と別れてからの廻羅はというと、人里にて何かしようかと思考に暮れている。廻羅の知っている人里の面影は(言い意味で)なくなっていた。だからだろうか、ついつい彼はまず情報を見てから何か掴もうとしているのは。
「……おっ、団子屋……食べようかな?」
そうして周りを見ていると、彼は目に入った団子屋に意識が行く。好奇心が勝っているのか、彼の興味はそれに集中しているようにも見える。その証拠に、彼の目は少々キラキラしている。
「……行こう、うん。とりあえずお腹は満たさないとね」
そう言い訳にも聞き取れるような弁明を、誰かもわからない人へ向けてしだす。それは、少し焦っている証拠だろうか。何はともあれ、廻羅は団子屋へと歩を進めた。
[団子屋]
「…ここの団子、美味いなぁ」
団子屋を見つけた時とは打って変わって、今の彼は冷静さを取り戻していた。どことなく、団子自体は知っているようにも思われる。その中でも一際美味しかったように聞こえる評価の仕方だ。
「ご馳走様でした、美味しかったですよ」
そう言って代金と共にお礼の言葉を1つ。そうして団子屋を後にした廻羅……だったのだが、そこで事故は起こることに。
[人里]
「どけどけッ!!」
「…んぉ?」
廻羅が団子屋を後にしたその時に、怒声が飛んでいた。予想外のソレに、廻羅からは素っ頓狂な声が出る事に。その声を出している張本人はと言うと、廻羅の方に走ってきている。
「──そこの人、危ないッ!」
「……成る程」
衝突しかねないと思った誰かの呼びかけに応える素振りを見せないどころか、状況を分析し始める始末。そのうちにもその男性は近づいてくる。
「お前もどけぇ!!」
誰もがダメだと思った瞬間だった。
「──危ないねぇ」
廻羅に衝突することなく、その男は宙を舞っていた。廻羅が投げ技を決めていたようで、間もなくその男は地面に尻もちをつき、痛そうに尻をさすっている。そうしていると、青い髪を持ち、蒼いドレスに身を包んでいる女性が走ってくる。
「大丈夫だったか、君!?」
「私は問題ないさ。それより、彼を連れて行かなくていいのかい?」
それを聞くと同時に、女性は後から来た警察的な人らと何やら話し始める。彼の方はと言うと、それを静かに眺めながら、いつ買ったのかわからないお茶を立ち飲みしていた。
「さっきは助かったぞ、感謝する」
「ていっても、そこまでの事はしてないけどねぇ」
先程の件も片付いたようで、今はというと、廻羅が例の女性に案内されている。今はどこにどういう施設があるのかの案内のようで、時には中に入って説明したりしていたようだ。
「そうだ、まだお互い名乗ってなかったな、私は
「教師かぁ……通りで聡明なわけだ」
「……へ?」
「…あぁ、ゴメン、何でもないよ。こっちの話だ。…じゃあ次は僕の方だね」
そう言った廻羅は急に立ち止まり、一呼吸置いた後に、自身の名前を告げた。その名前を聞いた彼女は数瞬固まった後に………
「……えぇぇぇぇ!?」
彼女の驚愕の声は、人里中に響いたそうな。
「まさか、あの廻羅だとは思わなかったぞ……?」
「まぁ、言わなかったからねぇ」
等と、慧音の若干の皮肉をスルーすると言わんばかりに、ケラケラと笑う廻羅。そんな廻羅を見て、少しムッとしている慧音は、どこか子供っぽく見える。
「今更で何だが、敬語とかは良いのか?」
「寧ろ敬語はむず痒くってねぇ……タメ口の方がこちらも心地が良い」
ならば変えないでおくか、と、まるで長い間友であったかの如き話の速さである。長年生きた、そして人に寄り添ってきた者同士だからこその接し方があるのだろうか。
「……そうだ、廻羅は教師とか出来るのか?」
「教師、ねぇ……出来なくはないだろうけど」
突然の話題転換に、思わず考え込む廻羅。そして、多少の説明を織り交ぜながら話をしている慧音。
要するに、寺子屋で授業をして欲しいとの事。それに対して彼は、二つ返事したそうな。
[寺子屋]
「……わからない〜!」
「ふむ、ここはさっき教えた通りにやってだね……」
「先生!出来ました!」
「およ?じゃあ見せてみて」
「…………」
寺子屋にて、授業中。慧音の生徒である大妖精、チルノ、ルーミア、リグル、ミスティア等々がいる中で、本職であるかの如く授業を進める廻羅。
更に、チルノに対して理解できるように進めている事が、慧音を驚愕させるのに拍車をかけている。
「おぉ!解けた!」
「やったね、チルノちゃん!」
「喜ぶのは良いけども、復習を忘れちゃダメだからね?」
「わかったぞ!」
そうして授業は進んで行く。相も変わらず、慧音は驚きの表情を浮かべていたのは、言うまでもない。
「誘った私だが、今でも驚いているぞ?まさか、チルノに教えきるとはな」
「何、押してダメなら引いてみろって言うだろう?僕はそれをしたまでだよ」
寺子屋の仕事も一区切りついたところで、2人は外で軽い談笑を交わしていた。やはり、昔からの仲である雰囲気があるように感ぜられる。そんな事はないというのに。
「ありがとう、慧音。良い経験をさせてもらったよ」
「それは私のセリフだ。これからの指導の参考にさせてもらうよ」
2人は固い握手を交わし、互いに背を向ける。また会えると確信しているのか、その背中に名残惜しさは微塵もなかった。
「いやぁ、色々発見があるもんだねぇ……んお?」
彼が慧音と別れてから少ししたところで、彼は足を止めた。そこには、少々古びた1軒の店だった。
「…入るかな」
少し悩んだ挙句、彼はその店の扉を開ける決意をし、それを実行する。すると、「いらっしゃい」と、少々整った青年の声が店内に響く。
「意外だね、もう少し歳のいった人がやってるとばっかり思ってたよ」
「たまに言われるね。後、その言い草から察するに、外来人かな?」
「まぁ、そうなるかな?」
それを聞くと、店員は「ゆっくり見ていくと良いよ」と言い残し、また奥に去っていく。仕事でもしているのだろうか。
それはさておき、店員からの承諾を得たのでと言わんばかりに店を見て回る廻羅。そこで1つ。
「……あっちのモノがメインかな?この辺は…外国の方のかな」
そんな事をボソリと呟いてから、数瞬経ったか経ってないかのスピードで件の店員がやって来た。
「君!それらの事がわかるのかい!?」
「わかるも何も、この前は日本にいたからねぇ」
「それなら!これらについて話を聞きたいんだけど、良いかな!?」
それくらいなら構わないけども、と返してすぐ、店の奥に案内される廻羅。「やれやれ、これが所謂マニアって奴か。…大変な相手だ」とは、店を出た彼が抱いた感想である。
「ふぅ。彼、熱心だったなぁ」
あれから結構な時間が経ち、ようやく解放されたのか、廻羅は肩を回しながら歩いている。
今彼が歩いているのは……
但し、この幻想郷において、ココを歩く事は一種の生死案件であるのだ。
「…あら、私の花畑をそんなに余裕そうに歩くなんて、一体何処の誰かしら?」
そう淡々と告げるその女性は、そんな言われになってしまう元凶でもあった。
という事で、御伽.参が終わりました。
無事3話目を期限内に投稿出来ました。暫くはこのペースで落ち着くと思います。そろそろオリキャラの絵も描き進めて行かないといけないと思いますので、そちらも進める予定です。
そして、この話が投稿された日or次の日に2話に宵月のキャラ絵を出します。
次回『御伽.肆 旅路行く者の記録 〜緑黄色に囲まれて〜』
オリジナル要素について
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設定集出して!
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その都度書いてくれれば良い