SAO×VRAINS(仮題)   作:灰色パーカー

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SAOと遊戯王VRAINSのクロスオーバーです!


1.プロローグ

高校。

 

中学校までの義務教育を終えた人間が入学する学舎(まなびや)。本来高校は自分の意思で進学するかどうかを決める場所だ。

 

だか、昨今では高校に進学することは当然だという風潮になりつつある。高校を卒業しなければ碌な会社に入れないと親世代は口を揃えて言うのだ。

 

実際、求人内容に高卒以上を指定する会社・企業がほとんどだ。

 

そのため殆どの子供が否応無しに高校へと進学する。たとえどれだけのハッキング技術を持っていたとしても、、、、

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

キーン、コーン、カーン、コーン♪

 

 

授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響く。担任によるHRが終わり、ある者は足早に教室を出ていき、またある者は仲の良い者との談笑にひたる。

 

教室内の生徒が疎らになる頃、一人の生徒もまた下校しようと己の座っていた席を立つ。

 

無表情で周りからの評価にも関心が無いこの生徒の名は『藤木遊作』。

 

成績も運動も中の中。クラス内でも目立たず、話題にも上がらない人物である。

 

しかしこれは遊作自身が目立つ事を極端に嫌っているためである。運動はともかく成績面においては本気を出せば学年のトップ10にも余裕で入るほどである。単に普段のテストで手を抜いているだけである。

 

そんな彼が学校を終えて向かう場所は自宅ではない。新宿にあるホットドッグ屋『Cafe Nagi』である。

 

「さて、行くか」

 

通学用のクロスバイクに跨がり、遊作は力強く漕ぎ出した。

 

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遊作が通う高校から40分ほどの位置に『Cafe Nagi』はある。

 

移動屋台式のホットドッグ屋であるが、主に新宿と秋葉原を拠点としている。

 

「草薙さん、いるか?」

「おお、遊作。来たか」

 

店の奥から出てきたのはこの『Cafe Nagi』の店主である草薙翔一である。

 

犬のイラストがあしらわれたエプロンを着けた草薙は、食材の仕込みを行っていた。

 

「手伝おうか?」

「いや、大丈夫だ。それよりAiの所へ行ってやれ。暇そうにしてたぞ」

 

草薙に促されるまま屋台となっている車の中に入る。『Cafe Nagi』の屋台の内側の壁にはコンピューターのディスプレイが数多く取り付けられ机には一般的な形とは異なる操作用のキーボードが取り付けられている。

 

その机に無造作に置かれている一台のスマホ。このスマホは遊作個人の物だが普通のスマホではない。なぜなら、

 

『遅ぇーよ遊作!俺をこんなところに置き去りにしやがって!』

 

スマホの画面からにょきっと人型の何かが生え出てきたからだ。

 

「静かにしろ、Ai。お前を家に持って帰ろうと草薙さんに預けようと一緒だ」

『一緒じゃないですぅ~俺はお前の相棒だぞぉ!一緒にいるのが普通なんですぅ~』

 

このスマホから生えてきた黒を基調とした体に紫のラインが入った喋る何かの正体は、『イグニス』と呼ばれる人工知能である。

 

十年ほど前に起きたある『事件』によって生まれた()()()()()AI。それがイグニスであり、人間にとっては未知のアルゴリズムで構成されたプログラムでもある。

 

「お前はただの人質だ」

『もぉ~そんな事言っちゃって~』

 

遊作が鞄を床に置き、椅子に腰かけAiの発言を訂正する。パートナーではなく人質だと。

 

それを茶化しながら否定するAi。

 

Aiはお調子者であり、飄々とした態度と軽率な発言が目立つが、その演算能力は驚異的なものである。

 

「こんな所とは酷い言い様だな、Ai。午前中は話し相手になってやったじゃないか」

『ああ、客が殆ど来なかったからな~』

 

仕込みが終わったのか草薙が厨房から遊作達の方へと戻って来た。

 

草薙とAiの会話から今日の売上は芳しくないのだろう。今『Cafe Nagi』を展開しているのは新宿であり、飲食店の激戦区だ。

 

わざわざ新宿でホットドッグを買う者は少ない。精々馴染みの客数名程度だろう。

 

「それより遊作。そろそろ時間だぞ」

「ああ、分かっている」

 

そう言って遊作は立ち上がり、鞄から四角いケースを取り出した。中に入っているのは60枚ほどのカードである。

 

そのまま屋台の奥にある小型ブースへと向かっていく。ブースの中には腕に装着するデバイスとフルダイブ用のアミュスフィアが置かれている。

 

『ん?時間って何かあるのか?』

 

Aiは遊作と草薙の会話について知らないのか首を傾げている。

 

「今日は『LINK VRAINS』でのイベントデュエルの日だ。忘れたのか?」

『ああー!そうだった、あれ今日だったのか!だったら俺も!』

 

そう言ってAiはスマホの中へと沈んでいった。かわりに遊作が腕に着けていたデバイス、通称『デュエルディスク』の操作画面から再び姿を表した。

 

「じゃあ草薙さん、行ってくる」

「おう。頑張れよ!」

 

アミュスフィアを装着し草薙に出発の声をかけると、遊作は小型ブースの扉を閉めた。

 

『なぁ、今日はどんな奴が相手だろうな?』

「さあな。行けばわかる。それに誰が相手だろうと俺は負けるつもりはない」

 

Aiの疑問にぞんざいに答えつつ、遊作はデュエルディスクにカードの束をセットしながらダイブするための音声コマンドを入力した。

 

「デッキ、セット!イン・トゥ・ザ・ブレインズ!」

 

遊作が発した音声コマンドによってデュエルディスクとアミュスフィアが起動・連動し遊作の意識をVR空間『LINK VRAINS』へと誘った。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

 

ログインした遊作はVR空間内にある小さな浮島へと降り立った。

 

『LINK VRAINS』はもともと東京都内だけでのみログインできるローカルなVR空間だったが、ナーブギア及びアミュスフィアの登場でその範囲を日本、更には世界中へと拡張させた。

 

『LINK VRAINS』ではプレイヤーが事前に用意したデュエルモンスターズのデッキを使用し実際にモンスターを召喚してデュエルを行うことができる。

 

遊作は『LINK VRAINS』ではPlaymakerと名乗っており、カリスマデュエリストと呼ばれるほどの圧倒的な実力を誇っている。

 

その人気の高さを運営側に買われ、自身を広告として運営側が抽選で選んだプレイヤーとデュエルする替わりに、広告料を支払うという契約を交わしている。

 

広告料はそれなりに多く、サラリーマンの月給並みの稼ぎを得ている。

 

 

「相手は・・・まだ来てないのか」

『怖じ気づいて逃げたんじゃねぇの?』

 

今日の対戦相手が中々現れず、しばらく待っていると、一人のプレイヤーがようやくログインしてきた。

 

「やった!ついにPlaymakerとデュエルできる!さあ、Playmaker!早くやろうぜ!」

『あんにゃろぉ~遅れて来たくせに調子に乗りやがって』

「・・・ああ、やろう」

 

そう言ってPlaymakerは浮島の縁へと走りだし、浮島から飛び降りた。

 

すると、空中のPlaymakerの足元にボードが出現した。そのボードに飛び乗りPlaymakerは『LINK VRAINS』の空を飛翔する。

 

遅れて来たプレイヤーも同様にボードに乗ってPlaymakerの後をついていく。

 

そしていよいよ二人のデュエルの幕が切って落とされる。

 

「「スピードデュエル!」」

 

 

 




はじめまして!灰色パーカーです。

アリシゼーションを見てたら書きたくなったので書いてみました。

SAOとVRAINS、互いにVR空間で物語が進んでいくので面白いかなと思いました。

尚矛盾点が今後大量に出てくると思いますが、ご容赦下さい。フルダイブってSAOが初じゃないの?とか思われると思いますが、その辺は読者の皆さんで想像・補完してください(笑)
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