サイド3 ギレン邸
やあ…諸君。ギレン・ザビである。
久しぶりにやったけどやっぱり戦場の絆……じゃないモビルスーツ操縦シミュレーターは良いね!
まだまだアルファ版位の出来だが、だいぶ形になってきている。さすがはメイ!
ただ、モビルワーカーの操縦訓練なのになんで連邦の61式戦車と戦うシミュレーションが必要なの?とか答えにくい事を聞かないで欲しい。立場上「趣味だ!」と正直に答えられないじゃないか!
さて木星圏開発計画が本格的に始動し、第一陣がアクシズに向けて出発した。
メイを養女にした事で、ダイクン派が俺の事を信用してくれるようになったのが一気に計画が進展した理由である。人生どこで何がどうなるか本当にわからないものだ。
また、それに伴いハマーン様が我が家に来てくださる事になったのだが、当初の使用人としてではなく、ボディーガードとしてくる事になった。
理由としては、アイナが珍しく家事は自分の仕事なので私一人で大丈夫です!と強硬に主張したので、使用人ではなくボディーガードとして来てもらう事になった。しかし14歳のボディーガードとは一体……。いや、あまり深くは気にしない事にしよう。
まあ将来モビルスーツが開発された時にしっかり守って貰えるよう、操縦シミュレーターの開発に参加して貰う事にする。だけど、1年戦争の開始までにキュベレイの開発は流石に無理だよね……。
そんな事を考えていたらハマーン様が挨拶に来てくれたのだが、俺はハマーン様がシャアのせいで性格が変わってしまった事をすっかり忘れていた。つまりどういう事かと言えば……。
「ハ、ハマーン・カーンです。父マハラジャより閣下のお体をお守りするよう申しつかって参りました。宜しくお願い致します!」
うん、 ハマーン様じゃなくてはにゃーん様が来てしまったよ。ツインテールが可愛いね!
しかしこの可愛らしい子をあのハマーン様にしてしまうのだから、シャアはなんと恐るべきヤツだろう。
当初はハマーン様と仲良くなれれば良し、もし嫌われてもハマーン様に踏んで頂けるという素晴らしい計画だったのだが、はにゃーん様も素敵なのでとりあえず嫌われないように努力する事にしよう。
「ウム。よくきたな、ハマーン。マハラジャから『約束』について聞いているか?」
「は、はい……。」
? 何故其処で頬を赤らめてうつむく必要があるんだ…?
……ってなんでそこで服をはだけ始めるのだ!!?、?
「か…閣下が望まれるのであればボディーガードとしてだけでなく愛人としてもお仕えし、アクシズへの支援に支障がでないようお願いして欲しいと…そう聞いております……。」
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落ち着け、落ち着け俺。素数を数えて落ち着くのだ。
マハラジャの糞野郎、原作でドズルにマレーネを差し出したのと同じ感覚でハマーン様を俺の所に寄越しやがった。
「ま、まて、何か誤解があるようだ……。まずは落ち着いて服を整えろ。」
「え……。私では閣下のお好みに合いませんでした…か?」
「そうではない。最初に誤解がないように言っておくが、貴様はとても私好みだ。しかし、貴様自身の意思によらない関係は私の望むところではない。」
「私の意思……。」
「そもそも私が聞いた約束とは、私がマハラジャを裏切った時にお前が私を粛清するという話を聞いているかという事だ。このように文書としても記録してある。」
「そんな……。」
ハマーン様は大好きだが、こういう形での関係は俺的に望ましくない。決して童貞なのでビビっているとかではないのだ。
「ボディーガードとして来て貰ってはいるが、当面は学業に励みながらメイの友達になってやって欲しい。以上だ。」
混乱しているのか、服をはだけたまま動く気配のないハマーン様を置いて退室しつつ、心の中で惜しいことをしたかもしれん……とちょっぴり後悔するのであった。
一一一一一一一一一一一一
side ハマーン・カーン
「すまぬ。ハマーン。ジオンの未来のためギレン閣下の下へ行ってくれ。」
初めて父マハラジャにそう言われた時、私はその意味を正確に理解する事が出来なかった。
それがボディーガード兼愛人としてギレン・ザビの所へ行って欲しいと言う内容だと知った時、思わず父を叩き、そして泣いてしまった。
だけど私がそうする事が、これから暗黒の宇宙の先にあるアステロイドベルトの開発に向かう父達の助けになると言うなら…頑張ってみよう。そう決意して私はザビ家の長男であるギレン閣下の下へ赴いた。
一 一 一 一
服をはだけた私を置いたまま閣下が退室されると、慌ててメイドさんがやってきて、私の服を整えてくれた。
そして新しい私の部屋まで案内しながら、「閣下が甲斐性なしだからよかったものの、自分の身体はもっと大切にしないといけませんよ!」と怒られてしまった。
ただのメイドさんがギレン閣下の事をそんな風に言って大丈夫なのかちょっと心配になってしまったけど、私の事を心配してくれての言葉だとわかりとても嬉しかった。
一 一 一 一
閣下に仲良くするようお願いされた養女のメイさんとお会いした。
メイさんにメイドさんの事を聞いてみると、どうやらアイナさんと言う方でこのお屋敷の家事を1人でこなされているらしい。なので閣下も家の中ではアイナさんに頭が上がらないそうだ。
そう言うメイさんもギレン閣下の依頼で操縦シミュレーターを作っているそうで、それに関してはあたしも好き放題言っているけど……と、明るく笑う彼女を見て、不安しかなかったこのお屋敷での生活に希望の光が見えた、そんな気がしたのだった。
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