サイド3 ジオン国防軍士官学校 体育館
やあ…諸君。ギレン・ザビである。
先日評価試験を行ったYMS-05 ヅダは予想以上の性能を発揮したため、すぐにMS-05 ヅダとして正式採用し量産を開始する事になった。
しかし完成した機体があまりにも高性能だったため、万が一にも連邦に知られて警戒されたりしないように、遠く離れたアクシズに生産ラインを置くことにした。
ここならそう簡単に情報が漏れたりはしないだろう。
丁度グワダンが完成して、人や資材の運搬が容易になっていて良かった。
一部の軍人からは、ザクの開発を中止してヅダのみを量産すれば良いのでは?といった意見もあったが、ヅダは地上での戦いに対応しておらず、また、あまりの加速力故に高い操縦技術を必要とするため、エース向けの機体として少数生産していく事で決着した。
まあ、ヅダの製造コストがザクⅠの3倍近い事が一番大きな理由なのだが。
さて、今日は我らザビ家5兄弟の中で、唯一誰からも好かれるガルマのジオン国防軍士官学校の入学式の日である。
デギンに誘われて入学式に行ってみれば、ザビ家一同が勢揃いしており、ガルマの愛され具合がよくわかるものになっていた。
キシリアは俺が半年近く入院している間、一度親衛隊の引継ぎにきただけで、それ以外は見舞いにも来なかったけどな!
そういえば、原作であの爆弾テロを計画したのは確かキシリアだったような……。
原作知識からあのテロはサスロを狙ったものだと思っていたが、実は最初から俺を狙っていた可能性もあったな。
まあ今回もキシリアがやったとは限らないし、今さら調べなおしてもどうせろくな情報は出てこないだろうから、せめて信頼のできる者を警護において警戒する事にしよう。
まあその話は置いておくとして、今の問題は何故かキャスバルが此処にいる事だ!
最初は本物のシャアが入学してきたのかと思ったのだが、志願書を確認したところ、金髪に青い瞳の青年の姿があった。
アストライア達と平和に暮らしていたのでこちらに来る心配はしてはいなかったのだが……。
これは後で調べさせる必要があるな。念のためドズルにはあまりガルマとキャスバルを接触させないように注意しなければ。
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side シャア・アズナブル
「はぁー。やっぱり士官学校受ければ良かったかなぁ?」
ジオン工業大学に合格してサイド3に向け旅立つエドワゥを見送りながら思わず呟く。
最初に受けようと思っていた士官学校を俺には向いていないという理由で両親とエドワゥに反対されて結局テキサス農業大学に行く事にしたのだが、その反対した友人は知らぬ間にサイド3にあるジオン工業大学を受験して合格していた。
その事を知ったアストライアさんやセイラちゃんはエドワゥがサイド3に行く事に対して激しく反対していたのだが、結局最後までエドワゥの意志が変わる事なく、今日サイド3に向け旅立っていった。
エドワゥと二人で話した時には僕が実績をつくるにはサイド3に行って結果を出すしかないんだ……。的な事を言ってたけど、あいつそんなに機械が好きだったんだな……。
そういえば農場で買ったモビルワーカーにも興味津々だったし。
俺もアイツくらい強い意志があればジオン国防大学校に行って活躍できたりしたのだろうか?
俺の赤い瞳と、うちの農場のシンボルマークである雷のマークをあわせて「真紅の稲妻のシャア」なんちゃって。
はぁ……。まあ終わった事をひきずっていても仕方ない。俺は俺でこのテキサスの大地で頑張っていく事にしよう。
そういえば、士官学校を受けるつもりで書いた書類一式が気がついたらなくなっていたけど、何処に行ったのだろう?
……やっぱり反対していたお袋が捨てたのかな?
アイナ様に似合いそうな機体は?
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アプサラス
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ビグ・ラング
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ビグ・ラング(ビグロの部分がビグザム)
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アプ・ラング(ビグロの部分がアプサラス)