新・ギレンの野望(笑)   作:議連・座備

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30話 UC0078年2月 MAX-001ノイエ・ジール

サイド3 ギレン邸

 

やあ…諸君。新年あけましておめでとう。ギレン・ザビである。

 

毎年繰り返しているこの挨拶だが、これが最後と思うと何処か感慨深いものがある。

 

暁の蜂起以降、連邦との関係は悪化の一途をたどっており、このまま進めば来年の今頃には連邦と開戦しておりこんな呑気な挨拶はできないだろうからな。

 

幸いサラミスの農業ブロックへの衝突事故以降、各サイドでは親ジオン、反連邦の動きが加速しており、昨年の末にはジオン公国の呼び掛けによりサイド評議会が結成され、サイド間の抱える問題について議論を開始した。

 

 

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だが、そんな状況下にもかかわらず連邦政府は駐留軍の増強と、産業保護の為の貿易協定の一方的な見直しを発表する。

 

 

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これに対抗する形でサイド評議会でも、サイド間の経済協定の締結に踏み切り、更に連邦政府に対して関税の撤廃と駐留部隊の撤兵を要求する事態にまで陥っている。

 

 

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そのため、今後の連邦政府の対応次第ではサイド間の安全保障条約の締結すら議論されはじめていた。

 

 

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また、サイド評議会の議長国を務めるジオン公国は、現在のスペースノイドを無視した政策の根底には地球連邦法が抱えるいわゆる1/3問題があるとして、地球連邦法の改正による参政権の付与を要求した。

 

 

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これらの要求にどう連邦側が応えるかによって流れは大きく変わってくる所だが…現在までの対応から見る限り武力を背景とした強行策一辺倒だろう。

 

さて、政情はこのくらいにして恒例の兵器開発である。

 

昨年ギニアスに開発を依頼した核融合プラズマビーム砲については、大型でドロス級艦艇の大出力のジェネレーターによるエネルギー供給を必要とするものの、多砲身化により高い速射性をもつ「要塞砲 バハムート」と、小型でムサイ級が曳航して運用する「艦隊決戦砲 ヨルムンガルド」の二種類が完成し、現在連邦との決戦に備えて量産化をはじめていた。

 

また、グフやドムといった地球侵攻作戦用の機体についても、ア・バオア・クーやアクシズの工廠で生産を開始し、完成した水陸両用機についてはアナハイムの協力を得て地上へと運びこみ、そこで最終調整と地球侵行作戦の実施に向けたデータ収集を進めていた。

 

 

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……。と言うかモビルフォートレス ゾックをよく地上に運べたね?

 

そういえば、この前ゾックを作ったチームがモビルフォートレス、ヒルドルブの企画書を持ってきたが仮に完成した後はどうやって地上に運ぶ気なんだろうか?

 

まあ無能とは程遠い人達なのでちゃんと運搬手段は考えているのだろうけど。

 

まあそんなことよりも問題はビグザムである!

 

ギニアスにビグザムの開発を依頼したと思っていたのだが、気がついたらノイエ・ジールになっていた。

 

まだ試作中だし微妙に形が違う部分もあるが、このジオンの国章のような独特の形状は間違いない。

 

ギニアス曰くジオンのシンボルである閣下に相応しい形にしたという事であった。

 

因みに宇宙専用機なのかと思っていたら、アプサラスの技術を流用した地上用ユニットを下半身に装着する事で飛行する事も可能になるらしい。

 

ノイエ・アッザムかよおい。

 

ただ、ジェネレーターの小型化やミノフスキー博士が開発中のサイコミュの小型化に難航しており、後1年で完成するか微妙なところらしい。

 

…と言うかサイコミュ搭載するの?!

 

そう思い思わず確認したところ、兵装関連、特にアプサラスⅢ用に開発していたメガ粒子砲を小型化した腹部メガ・カノン砲の拡散モード照準や多数の兵装の同時使用の為にどうしても必要らしい。

 

とりあえずサイコミュなんて動かせる自信などないので、もしサイコミュを搭載するなら複座にして貰うようにお願いしておいた。

 

万が一乗るときはハマーンかララァに後ろに座って貰い、サイコミュ制御を担当して貰う事にしよう。

 

さて、アステロイドベルトで活動していたアクシズが地球に向けて出発し、開戦に向けた準備も残り少なくなった。

 

詳しい描写をすると一瞬でバレるので控えておくが、Zガンダムからνガンダムまでどれにも出てきて超低コストのわりに効果抜群なアレである。

 

まあ概念さえ理解してしまえば開発に失敗するはずがないのでこの話については省略する事にしよう。

 

それよりもノイエ・ジールの開発でビーム兵器に関する技術がだいぶ進歩したのでゲルググの開発に向けた基礎研究を進めて貰おうと思う。

 

まあゲルググの完成は一年戦争開始後になるとは思うが。

 

さてそれでは連邦軍の現状について報告を聞くとするか。

 

一一一一一一一一一一一一

 

side レビル&エルラン

 

「それでは将軍、ジオンについて報告する前に一度我が軍の現状についてご説明させて頂きます。」

 

「うむ。聞かせて貰おうか。」

 

「将軍もご存じの通り我が軍は、マゼラン級戦艦5隻、サラミス級巡洋艦30隻、コロンブス級空母5隻、レパント級ミサイルフリゲート艦20隻の60隻で1個艦隊を構成しております。」

 

「70年代軍備増強計画に基づいて編成された宇宙軍の主力だな。」

 

「はい将軍。70年代初頭のジオン軍が相手であれば1個艦隊で互角に戦える程の戦力を有しており、我々がいるこのルナツーに6個艦隊が、ジャブローに緊急展開用の2個艦隊が駐留しています。」

 

「その後のジオンの軍備増強を見ると、後2個艦隊は欲しかった所なのだがな。」

 

「無茶を仰らないでください将軍。今でもこれらの艦をコロニー税で建造した事で、コロニーの住民から連邦政府が叩かれているのですから。」

 

「判っている。だが近年のジオンの軍拡を見るとどうしてもな。続けてくれ。」

 

「また、これらの他にサイド3を除いた各サイド及びグラナダ、フォン・ブラウンに駐留艦隊を配置しており、これらはマゼラン級戦艦3隻、サラミス級巡洋艦10隻、コロンブス級空母2隻、レパント級ミサイルフリゲート艦15隻の合計30隻で半個艦隊を構成しています。

 

他にもサラミス級とレパント級で構成された小規模のパトロール艦隊が数多くありますが、10隻を超える規模の艦隊は以上となります。」

 

「レパント級ミサイルフリゲートの割合が随分増えたな?」

 

「はい将軍。小型艦で運用コストが安い点と、ジオン軍がセイバードップやザクⅡ等の宇宙機を増強しているのに対抗してこうなりました。」

 

「セイバードップは以前に報告を受けたが、ザクは先日からルナツーの拡張工事に使用している作業用宇宙機ではなかったか?」

 

「その通りです。どうやらジオンの連中は戦力の不足を数で補おうと考えているようで、ザクを武装させて運用している姿が各地で目撃されています。」

 

「愚かな……。多少数がいる位で、我が軍のLFCSDS(大規模艦隊統制防宙システム)を突破する事など不可能だというのに。」

 

「全くです。これらの他にも急造の大口径砲を量産して砲艦として運用しようとしているとの情報もあります。」

 

「わからんな。そんなものではろくに回避運動もできず艦砲射撃の的にしかならないだろうに。」

 

「はい。参謀本部も当初はジオン軍の欺瞞工作を疑ったのですが、情報部により量産されている事が確認されました。

現在は砲撃戦の際の補助戦力として運用を考えているのではないかとの分析になっています。」

 

「そうか…。連中の宇宙艦隊はどうなっている?確かチベとパプアだったか?」

 

「現在はそれらに加えてグワダン級大型戦艦、グワジン級戦艦、ムサイ級軽巡洋艦等が確認されています。」

 

「グワダン級か……。例のマゼラン級を超える戦艦だな。」

 

「はい。我が軍でもこの船に対抗するためにバーミンガム級が建造されました。

ただ、相手が一隻しか確認されていないため、マゼラン級をそのまま置き換えるのではなく、各艦隊の旗艦がバーミンガム級戦艦となっています。」

 

「まあ予算の問題もある以上やむを得んな。ムサイ級は確か郵便船の改造艦だったか?」

 

「はい。GNCで使用していた宇宙貨客船アルカナクラスを転用して急造しています。現時点で既に60隻近い数の建造が確認されています。」

 

「60隻だと?!」

 

「はい将軍。ですがムサイ級は元が宇宙貨客船で、かつザクの母艦も兼ねているため、耐久性にかなり疑問が残ります。

正直砲撃戦では我が軍の敵ではないと思われますが……。」

 

 

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「とは言え数の力は馬鹿にはできんよ。急造といってもメガ粒子砲は搭載しているのだろう?」

 

「それは…はい。連装メガ粒子砲を3基搭載しております。」

 

「それはなかなかの火力だな。まあ同数であれば我が軍のマゼランやサラミスの優位は揺るがないだろうが、油断はできんな。」

 

「おっしゃる通りです。」

 

「よくわかった。引き続き情報収集に励んでくれ。」

 

「はっ!そういえば将軍、先日ルナツーに宇宙ゴルフ場がオープンしたのですが、よろしければ今度ご一緒しませんか?」

 

「エルラン!今はそのような事に時間を使っている場合ではない!情勢は決して油断できる状況ではないぞ。」

 

「申し訳ありませんでした!レビル将軍!」

 

「頼むぞ。エルラン。」

 

「はっ!それでは失礼致します。」

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