サイド3 ギレン邸
やあ…諸君。ギレン・ザビである。
先日連邦の内通者からの情報を基にしたブリーフィングを受けたのだが、相変わらず圧倒的な物量である。
ルナツーとジャブローに駐留している主力艦隊だけで500隻近く、各サイドの駐留艦隊やパトロール艦隊を含めれば700隻を越えるとか物量チートも良いところだ。
我が軍の戦闘艦艇は新旧あわせても140隻に満たないというのに。
現在完成している主な艦はグワダン級大型戦艦1隻、グワジン級戦艦6隻、ドロス級戦略空母2隻、チベ級重巡洋艦8隻、ザンジバル級機動巡洋艦20隻、ムサイ級軽巡洋艦102隻の合計139隻でしかない。
地球侵攻作戦の要となるザンジバル級と宇宙艦隊の主力となるムサイ級は現在も建造を進めているのでもう少し増えると思うが、それでも後30隻も増えれば良いところだろう。
そして今はこれら宇宙艦隊を誰がどのように管理するかで絶賛内輪揉め中である。
というかキシリアよ。なぜ唯でさえ少ない艦艇を宇宙攻撃軍と突撃機動軍に分ける必要があるんだ??
少ない戦力をさらに分割すれば各個撃破されておしまいだろうに。
どうせ自分の手駒を確保しておきたいとかそんなところなのだろうが、そんな事に戦力を割く余裕などジオンには欠片もないのだ。
という事で協議の結果、俺がグワダン一隻、その他のザビ家の面々がそれぞれグワジン級一隻とムサイ級二隻を直属の戦力として指揮権を持ち、残りの宇宙艦艇は全て宇宙攻撃軍の所属となり作戦目標に応じて臨時に部隊を編成するタスクフォースとして運用していく事で決着した。
こうすれば作戦に応じて自由に編成できるし所属している軍の確執など気にしなくていいからな。
キシリアがニャーニャー言ってきたのでキシリア直属の組織として戦略諜報軍を編成する事、また、月方面に配置された艦隊の指揮権はキシリアが持つことを条件に同意させた。
まあ俺も直属の組織として技術開発局を設置し、ついでにア・バオア・クーとアクシズの指揮権を貰う事になったが。
宇宙攻撃軍についてはソロモンを総司令部としてその長にドズルを置き、ガルマが参謀長として就任する事が決まった。
ガルマの参謀長就任には当初デギンが猛反発したものの、ガルマ本人に説得され仕方なくデギンが折れる形になった。
まあ実は、事前にサスロとドズルとガルマに根回ししておいたのでデギンやキシリアがどれだけ反対してもそのまま進んだのだが。
これでジオン内部の軍制問題については一段落した。次はスペースノイドがひとつとなって連邦と戦う為のカードを切る事にしよう。
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遊説先のside6におけるギレン・ザビの演説
宇宙にまで膨れ上がった地球連邦を一握りのエリートが支配するようになり50年余り、スペースノイドの心からの希求である自治権確立の要求に対し、連邦がその強大な軍事力をもって自由の芽を摘み取ろうとしている事は、先のコロニー駐留軍の増強と、地球産業の保護を目的とした一方的な貿易協定の見直しからも明らかである。
宇宙に暮らす我らスペースノイドを旧世紀における植民地のように扱い、あまつさえ自分たちが宇宙の支配者であるかのように振る舞う連邦に我らスペースノイドの未来を任せていく事などできるのであろうか?
否、断じて否である!
現在地球が我ら6つのサイドと月からの食糧やエネルギーの搾取により成り立っているのに対し、我らスペースノイドは地球からの支援がなくとも十分に自活することができる。
そう。我々に地球は既に必要ないのだ!
にもかかわらずそれを認めず弾圧を繰り返す地球連邦に我らスペースノイドの栄光ある未来を託す事などできるはずもない!
故に私はここに6つのサイドと月の連携を強化し、地球を抜いた経済圏を確立する構想、すなわちサイド共栄圏構想を提唱するものである!
アイナ様に似合いそうな機体は?
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アプサラス
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ビグ・ラング
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ビグ・ラング(ビグロの部分がビグザム)
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アプ・ラング(ビグロの部分がアプサラス)