そういった描写が不快な方はパスして頂いても物語的には全く影響しません。
セイラとのイチャコラを書こうとしただけなのに何故こうなった…。
月から地球を挟んでちょうど反対側の軌道に位置し、ジオンの本拠地であるサイド3から見て最も遠い場所に位置するサイドがサイド7である。
といってもサイド7の建設が始まったのは一年戦争が始まる僅か2年前の事であり、少数の住民はいるものの、たった1基の建造中のコロニーをサイドと呼ぶべきかどうかは人によって見解が分かれるところであった。
付近に連邦軍唯一の宇宙拠点であるルナツーが存在するサイド7であったが、表向きはサイド共栄圏、地球連邦双方に対して中立の姿勢を表明しており、ジオンを嫌って他のサイドから疎開してきた人達がひとつのコロニーでは生産出来ない様々な物資をサイド共栄圏から輸入する事で生活していた。
といっても双方に対する中立は表向きの話であり、実際にはコロニー建設を隠れ蓑としてV作戦で開発された機体の試作が可能な工房や、モビルスーツの性能試験を行う為の施設が建造されており、そこで宇宙空間でのモビルスーツ運用に関する様々なテストがおこなわれていた。
「レイ主任、先程実施したガンキャノンの実験データです。」
「おお、カムラ君ありがとう。どうだね?ガンキャノンの性能は?」
「主力戦車であるRX-75ガンタンクの弱点だった機動性の低さがザクから得られたデータを反映する事で解決されており、中距離支援用の機体として十分な活躍が期待できると思います。」
「君から見てもそう思うか。ザクの汎用性を捨てて中距離戦闘に特化させた甲斐があったな。
ガンキャノンの両肩に装備された240mm低反動キャノンは一撃でザクを破壊できる威力を持ち、逆に耐弾性を考慮したルナ・チタニウム合金製の厚い装甲はシールドがなくともザク・マシンガンをものともしない。」
「まあ、その厚い装甲のお陰で機動性はザクを多少上回るといった程度ですが。」
「本機の耐弾性能はザクの6倍近くあるんだぞ?試してはいないが恐らくジオンの重モビルスーツのバズーカにすら耐えるだろう。問題にならんよ。」
「まあ接近戦は今CAD/CAMシステムが設計中のRX-78の担当ですしね。設計班から今月中には試作1号機の設計が完了するとの連絡があり、現在製造に必要な資材を秘密裏に準備中です。」
「おお、ついに完成するのか、ガンダムが。結局OSはどうなったんだ?ジオン製のOSのコピーを使うか、教育型コンピューターを搭載するかで揉めていたようだが。」
「多少高価になりますが教育型コンピューターを使う事で決着がついたようです。ジオン製OSのプロテクトの一部を解除できそうにないため、次期主力モビルスーツに搭載するOSを開発する為にそうなったとか。
現在、教育型コンピューターに学習させるデータを集めるために、地上で実験部隊がガンキャノンやザニーを使って任務に就いているそうです。」
「そうか、我々も宇宙での運用データの収集を急がねばならんな。よし、では次は作業用ポッドを改修して造った戦闘ポッドとの模擬戦闘を行う。」
「了解しました。」
サイド3 ギレン邸
やあ…諸君。ギレン・ザビである。
私の故郷であるJAPANの諺に一難去ってまた一難というものがあるのだが、まさかサイド3にある自分の屋敷でこの諺について考える日が来るとは思わなかった。
「どうしたの?ギレンおじ様。天井を見つめる位なら私の方を見て?」
戦場に出るよりも緊張したアイナへの謝罪が無事に終わって二人で熱い夜を過ごした日の翌日、テアボロ、ルヴィアと一緒にアイナが買い物に出かけ、まだ疲労を感じていた私は気分が優れないセイラと二人で屋敷に残っていたのだが、自室のベッドで休んでいた私が寝苦しさを感じて目を覚ますと、目の前には私の上に跨がり熱い視線を向けるセイラの姿があった。
「Why?」
…あまりの事態に思わず英語になってしまった。
残念ながら私はニュータイプではないので、見ただけで物事の本質を洞察したりは出来ないのだ!
誰か、誰か現状を説明してくれ!
「何の冗談だ?セイラ。」
現状を理解するためセイラにそんな質問を投げ掛けると、妖しく微笑む彼女から返ってきたのは全く予想しない言葉だった。
「うふふ…。昨日の夜にお手洗いに行こうとした時にちょうどこのお部屋の前を通りかかったの。そうしたらアイナさんとおじ様の睦み合いを見て興奮してしまって……。」
そう言いながらセイラは、色っぽい笑みを浮かべると、指先で私の唇をゆっくりとなぞる。
「ベッドで眠っているおじ様を見たら我慢出来なくなってしまったの。」
私の唇の上で細い人差し指を往復させながら、息のかかりそうな距離でそう告げるセイラの言葉を聞いて、思わず背筋が疼いた。
……いかん。やっとアイナに地上での事を許して貰ったというのに、このままではまた新しい火種を抱える事になりかねん。
ここはひとつ男らしく強引なところを見せて驚かせてやらねば。
「ふん、では今からお前が相手をしてくれるとでもいうのか?」
そう言いながら体を無理やり起こすと、私が動いた事でバランスを崩したセイラをベッドに強引に押し倒して、両手を掴み拘束する。
「あ……。」
そのまま先程自分がされたように、指先でセイラの唇をゆっくりとなぞる。
ふはは……。男はみんな野獣なのだぞ?セイラ。これに懲りたら悪ふざけはほどほどに……。
そうセイラに伝えようとすると、唇に当てていた指をセイラが口に含む。
……え?
そのまま咥えた指を自分から舐め始めるセイラを見て自分の内なる衝動を抑えきれなかった私は、自分の判断が誤っていた事を知るのだった……。
一一一一一一一一一一一一
side セイラ・マス
ギレンおじ様とアイナさんの営みを覗くつもりがなかったのは本当の事だけど、そういった行為に興味がなかったといえば嘘だった。
まるで別人のように気迫のこもった顔をして戦場から戻られたギレンおじ様を思い出して、なかなか寝付けなかった私がお手洗いに行くためにベッドから抜け出すと、おじ様の部屋の前でドアの隙間から漏れる声に気がつき思わず足を止めた。
おじ様の部屋のドアを少しだけ開けてみると、扉の隙間からベッドの上で蠢く二つの人影が妖しく動く。
照明がついていないので姿はよく見えないものの、中から聞こえてくる息づかいはそこに誰がいて、どんな事をしているのかを教えてくれた。
まだ未経験だけれど、おじ様の子供を産んであげられると冗談をいう位にはそういった行為に興味があった私は、普段のおしとやかで素敵なアイナさんからは想像も出来ないような艶っぽい声と、何時も演じている紳士の仮面をどこかへ放り投げたかのようなギレンおじ様の獣のような息づかいに思わず釘付けになった。
そのまま部屋の前で私が聞き耳をたてていると、中からひときわ大きなアイナさんの声が聞こえ、それを境に辺りを静寂が支配したのを切っ掛けに部屋へと帰り、悶々として眠れない時間を過ごす事になる。
翌日はお母様達がアイナさんと以前から約束していた買い物に一緒にいく予定だったのだけれど、昨日の事もあってアイナさんにどんな顔をしたら良いのかわからなかった私は、気分が優れないと嘘をついて屋敷に残る事にした。
お母様達が迎えにきた車で出かけ、屋敷の中が静かになると否が応でも昨夜の事を思い出してしまう。
自分の部屋で自分を慰めていた私は、今屋敷の中にいるのが自分とおじ様だけだという事を思い出すと、どうしてもおじ様の顔を見たい衝動に襲われて我慢できずにおじ様の部屋へと向かった。
一瞬の躊躇の後に二回ほど部屋のドアをノックしたけれど、中からはなんの返事もない。
昨夜の事を思い出して少しだけドアを開けてみると、ベッドの上で静かに眠っているおじ様の姿が見え、思わず私は部屋の中へと入っていった。
目の前で眠るギレンおじ様は、もともとの悪人顔をオールバックの眉なしで更に悪化させているのに、今の私にはそれがとても野性的で魅力的に見える。
最初おじ様の顔を側で眺めてそれで満足するつもりだった私は、体の奥から響く衝動を抑えきれなくなりどんどん大胆になっていく。
眠っているおじ様の顔に手を当て、唇を重ね、そしてついにはおじ様の上に跨がる。
それがどんな事に繋がるかはちゃんと気がついていたけれど、むしろそうなりたいという思う気持ちを抑えきれなかった私は、目が覚めたおじ様にベッドへと組伏せられ、昨夜のアイナさんと同じように獣のようなおじ様を目撃する事になるのだった。
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