色々展開を考えてみたのですが、説得力がありそうでかつ物語として面白そうな展開を思いつかなかったので当初から考えていた案で進めさせて頂きます。
連邦軍本部 ジャブロー
「やれやれ、まさかこのジャブローが囮に使われる日が来るとはな。」
「ゴップ将軍、宇宙艦隊主力の打ち上げが完了しました。また、北米に潜入しているスパイから、ジオンが大規模な空挺作戦の準備をはじめているとの報告が入っております。」
「そうか、レビルを逃がす為にヨーロッパに残ったブレックス君が頑張っていたようだが、いよいよここにジオンが来るのか……。」
「ゴップ将軍は何故此方に残られたのですか?将軍程のお立場であれば、ルナツーへ避難する事など容易だったでしょうに。」
「ははは、ジャブローのモグラと言われた私がここを離れる訳にはいくまいよ。それに……。」
「それに?」
「降伏を決断できる指揮官がおらねば、ジャブローに残った兵達が困るだろう?エルラン君?」
「な、それは……。」
「ジャブローを死守しようが、レビル達がジオン本国を攻めようが最早大勢は変わらんのだ。であるならば人死には少ない方が良かろうて。」
「……ジオン本国の制圧に成功すれば、まだ逆転の可能性はあるのではありませんか?」
「そうだね。ジオンがゲームのように無抵抗で降伏してくれるのなら可能性はあるだろう。
だが、少し持ちこたえれば奴らの宇宙艦隊が応援に来る状況なのだぞ?君ならそう簡単に降伏するかね?
もしジオンが降伏を拒否した場合はどうするのだ?コロニーにメガ粒子砲でも撃ち込んでみるかね?
そんな事をすれば残りのサイドも我が軍の敵にまわりかねんぞ?」
「それは……。」
「僅かな時を稼ぐだけで勝利が確定する連中に対して、此方は定期的な補給さえ難しくなるだろう。
そんな作戦が本気で成功すると思うかね?」
「……難しいとは思います。ですがそう思われるなら、何故お止めにならなかったのですか?」
「止めたさ。それどころかオデッサの敗北を知った時点で即座にジオンに降伏するべきだと伝えているよ。
だが、政治家の方々にとって地上の半分を支配している状況でジオンに降伏するなどとても考えられない事らしい。この地図を見たまえ。」
「これは……。」
「我が軍の現在の勢力図だ。この地図だけ見ればジャブローの他にもアジア、インド、アフリカ、ロシアといった広大な地域が連邦の支配下にあるのだから、まだまだ我々にも勝機があるように見えるかもしれない。
だが、これらの地域に配備されていた戦力の多くはオデッサの敗北で失われてしまった。
各地域がいまだに無事なのは、占領地の拡大によって治安維持や食料の供給といった負担が増える事をジオンが嫌がっているからにすぎない。」
「最早大勢は決しているという事でありますか…。」
「そうだ。だがあまりにも口煩く言い過ぎてしまったようでね。政治家の方々に煙たがられるようになってしまったのだよ。私とした事がつまらない失敗をしたものだ。」
「そうでしたか……。」
「だが、そんな政治屋連中がルナツーに行ってくれたおかげで私がジャブローの総責任者になれたのだ。
私の首ひとつで二百万人にのぼるジャブロー防衛隊の兵達を助けられるようになったと思えばそう悪い事ばかりでもない。
という事でエルラン君、ジオン側との協議の段取りはつきそうかな?」
やあ…諸君。ギレン・ザビである。
オデッサでの敗戦以降、撤退に成功した僅かな戦力で必死の遅滞戦闘を続けていた連邦ヨーロッパ方面軍だったが、我が軍がオデッサ作戦で降伏した捕虜(一年戦争開始後に徴兵された新兵&我が軍の工作員)を一斉に返還した事でただでさえ不足していた補給が更に悪化して戦線が崩壊。
その隙をついて機動打撃連隊のドムが連邦の防衛線を突破してヨーロッパ方面軍の包囲に成功、致命的な物資不足に陥ったヨーロッパ方面軍は僅かな抵抗の後に降伏を余儀なくされた。
いやぁ、大量の捕虜を食べさせるのも大変だったので連邦に返してあげたのだが、まさかこんなことになるとは思わなかった。(棒)
ナポレオンも言っていたが、真に恐れるべきは有能な敵ではなく無能な味方であるという事だな。
これによってヨーロッパ方面はほぼ我が軍の勢力圏となったため、手透きになった第1地上機動師団の主力を現在南米に向けて輸送中である。
いよいよジャブローを攻める日が近づいてきた。
現在ガルマ率いる第2地上機動師団がパナマを拠点に兵力と物資の集積を行っており、宇宙でもドズル率いる宇宙攻撃軍がソロモンやアクシズに集結して戦いの準備を進めていた。
此方の動きを察知したのか連邦もジャブローから宇宙艦隊を次々と打ち上げており、ゼーゴックを使って多少は沈めたものの、相手の数が多すぎて多くの連邦艦に突破を許してしまった。
まあ連中も必死という事だな。
シーマ艦隊による偵察によってジャブローの正確な位置も判明しつつあり、現在ランバ・ラル隊がジャブロー内部への潜入作戦を進めている。
最後の戦いはすぐそこまで迫っていた……。
一一一一一一一一一一一一
side ランバ・ラル
「ラル大佐!アッグが掘り進めていたトンネルが新しい洞窟に繋がりました。
シーマ艦隊からの情報が正確なら、そろそろジャブロー内部に繋がっているかもしれません!」
「よし、アカハナのアッガイを先行させて周囲を偵察させろ。私もすぐに行く。」
「ハ!しかし100キロ以上離れた場所にある洞窟から地下を掘り進めて直接ジャブロー内部に潜入させようとは、上もなかなか無茶な作戦を考えたものですな。」
「もともとジャブローは地下の巨大な鍾乳洞を連結して作られたものだからな。
我々もそれに倣って地下の鍾乳洞を連結して地下通路を造っているだけなのだから、そこまで無茶という訳でもあるまい。
地下の掘削用に開発された作業用モビルスーツのアッグもあるのだ。」
「言われてみればそうですね。わざわざ潜入作戦用に造られたアッガイもありますし。
ザクのパーツを流用して造られた機体という事で機体性能はそれほど高くありませんが、頭部と腕部の換装で様々な兵器が装備可能になっている上に稼働時間も長く、なかなかにゲリラ屋向けの機体です。」
「メイ嬢が趣味で作っていた機体を見つけたギレン総帥が急遽量産させたという噂もあったが、これだけの性能の機体だ。
恐らくジャブロー攻略に向けて極秘裏に開発を進めていたんだろうよ。
惜しむらくは隠密性確保のために青く塗る訳にはいかない事だな。」
「ジャブローに潜入するのに戦場で目立つ赤や青といったパーソナルカラーに塗装する訳にはいかないですからね…。
!!!ラル大佐!先行したアカハナが洞窟内部で人工物を確認しました!恐らくジャブロー区画です!」
「よし!ではこれより作戦行動に入る!
第1目標は内部構造に関する情報の収集、第2目標が指揮通信及び発電施設への爆弾の設置だ。
ジャブロー内部への潜入に成功した事をまだ連邦の奴等に知られる訳にはいかん。各員慎重に行動せよ! 」
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