機械神伝説ー桃太郎ー   作:オウガ・Ω

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第四話 炎の鳥《前編》

―どうしてだよ、どうして俺たちを置いて行ってしまうんだよ………!―

 

 

―…●◆…、この世界から奴ら…フ…ナ……カーが消え平和が戻った…だが今回のもやはり末端に過ぎなかった…もうこれ以上あ奴らのせいで辛い思いをする者達を増やさぬために、遥か次元を超え奴らの本拠地を我は叩かねばならない―

 

 

ああ、またこの夢か…

 

 

オレは今夢の中にいる、赤い炎を纏った鳥とオレに似た大人が話しかける姿が見える

 

 

今回の夢はまるでお別れのようだと感じた…

 

 

―……お前は我らと共に身体と心が傷つきながらもファ●テ◆カーと戦い抜いた…ここから先は我、いや我ら四神の王に任せろ―

 

 

―だからってあんまりじゃねえかよ!ずっと俺の相棒……親友で側にいるって約束破るのかよ!!―

 

 

―……あの日出会ってから十年共に過ごした日々は我にとって素晴らしいモノだ…―

 

―だったら俺も連れてけよ……お前…一人じ…ゃ戦えないだろ……―

 

 

―…一人じゃない…それに…●●にはこの先を共に生きる大事な人がいるだろ…―

 

 

 

赤い鳥が首を向けると金髪の長い髪に赤い瞳の綺麗な女の人が不安そうな面持ちで立っている

 

 

―…これからはあの子を●●●ト嬢ちゃんを幸せにしろ…今まで心配かけた分…それ以上に幸せにしろ…あとレ●●もな―

 

 

―………………………………………わかった、でもさよならは言わないからな!また何時か、例え何十年、何百年、何度生まれ変わっても俺は…お前と友達だ!また会おうぜD!!―

 

 

―!ああ、我…俺の友達…仮面を戦士…◆◆飛●の名を忘れない!また会おう相棒(親友)!!―

 

 

青、白、緑の閃光が空を駆ける中赤い鳥は光に包まれ空へと消えていった…

 

 

 

――――――

―――――

 

 

「ん…またあの夢か…」

 

 

目を擦りながら身体を起こすと赤い鳥の石像が見下ろすように立っている

 

今日の夢に出てきた大人はまるでオレの数年後の姿にしか見えなかった…それに赤い鳥と石像にはどことなく似てる気がする

 

 

「ここにおったか飛鳥、今からワシとヴァルキリーズ極東支部に向かうぞ!」

 

 

「どうしたのさじいちゃん?」

 

 

「桃矢君が意識を失ったとルイーネが連絡を寄越してきたんじゃ、Dトレーラーを起動させ…いや研究所を極東支部の近くに転移させよう」

 

 

端末を素早く操作し転移座標を打ち込みキーを押す、静かな振動音が響き転移が始まる中『Dトレーラー』に乗り込んだオレにじいちゃんが話しかけてきた

 

「飛鳥、しばらくワシらは拠点を日本に移すぞ…そこでなんだがの学校に通う気はないかの?」

 

 

「…いいよ…オレは…オレなんかが…」

 

 

「…飛鳥、そんな風に自分を責めるでない…そんな事をシンヤとマリ―、蓮が望むと思っとるのか?」

 

 

「………でも!オレだけ生き残って…」

 

 

「よいかの飛鳥、生き残ったのには必ず意味がある…それに後ろばかりを向いてる今の飛鳥を見たらどう想うかの?…悲しむじゃろうて」

 

 

「……」

 

 

「三人とも飛鳥が前向きに生きることを望んでおるに違いないとワシは想う…桃矢君も同じ意見じゃ…ん、着いたようじゃな」

 

 

転移が終わったことを告げるアラームがなり移動床が動くと隔壁が開きDトレーラーを走らせしばらくして巨大な施設、ヴァルキリーズ極東支部が姿を現す

 

 

「…じいちゃん、オレ…学校に行ってみるよ…父さん、母さん、蓮がそう望んでるならオレ頑張るよ…」

 

 

「そ、そうか!すまんがワシはこれから司令に会いに行く、飛鳥はDトレーラーをナビが指示する場所へ運んでくれ」

 

 

「うん、じいちゃん」

 

 

座席から降りじいちゃんは司令がいる執務室へ歩いていく…ナビ起動とオートモードにしたDトレーラー(特殊整備車両)をヴァルキリーズ極東支部の敷地内を走らせる

 

 

「…オレが生き残った意味…わからないけど今は桃兄を助けなきゃ…」

 

 

そう呟きオレはDトレーラーが止まったのを感じ必要な機材をまとめ座席から降りモモタロウが横たわる整備ハンガーに向かう

 

 

 

この日、オレはヴァルキリーズ極東支部整備主任『城田虎次郎』と出逢いキジット達以外のはじめての親友になった

 

 

……この事はすでに定められていた運命

 

 

父と母を弟を失った少年『新田飛鳥』と夢で見た『赤い鳥』が出逢うとき、幾星霜の永き時を超え中国大陸に伝わる伝説の四神の王、新たなティルレガシイが目を覚ます

 

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーーー

 

 

 

ヨコハマ地区での戦いから数時間後

 

 

 

ヴァルキリーズ極東支部

同整備ハンガー

 

 

「コードM、モモタロウの収容急げ!」

 

 

「主任、ガタイがでかすぎてハンガーに収まりません!」

 

 

「ああ~仕方ねぇな、じゃあ戦機人用ハンガーを二つ開けるしかないか…」

 

 

「わかりました!今すぐ二つ開けます!!」

 

 

急いで整備ハンガーを二つ空けやがて戦機人二機に抱えられようやく収まったコイツ…モモタロウを見て妙な、まるで昔から知っている感覚に囚われる

 

 

「…んな訳ないよな…ん?アリス、それに第三分隊どうしたんだ?」

 

 

「虎、少し時間をくれる?」

 

 

「いいけどさ…」

 

 

アリスと第三分隊のメンバーが収容した整備用ハンガー二つ分のスペースに横たわるモモタロウの前にたつといきなり頭を下げた

 

 

「…アタシたちを助けてくれてありがとう…モモタロウ」

 

 

あとで話を聞いたんだが第三分隊が避難民を守りながら撤退する最中、三体の猿、犬、雉が雑鬼、砲鬼の攻撃から守るように現れたらしい

 

 

そのお陰で民間人の避難がスムーズに進みさらに砲鬼、雑鬼を撃破しそのまま姿を消し将鬼二体と戦う第四分隊の前に、確か白いロボット『タロウ』が現れさらに姿を消した猿、犬、雉と合体して二体を倒し続いて現れた新しいタイプの将鬼をグレンのビームで倒した直後に機能停止?し此所に運ばれた

 

 

「モモちゃん、目を開けて…答えてよ…せっかく会えたのに…ひどいよ」

 

 

「アカネ、あのバカなら大丈夫よ…必ず目を覚ますわ」

 

 

 

モモタロウの足元で涙ぐむアカネ、ノゾミの姉御が支えながら立ち去る姿が痛々しくて見てらんねぇ…

 

 

「なあ、あんた…早く目を覚ませよ…あの二人、特にアカネはなあんたが生きてることを信じて四年間過ごしてきたんだからな」

 

 

そう言葉を残し虎次郎はモモタロウをどうするか悩んだとき、隔壁が開き整備ハンガーにギリギリはいるか入らないかくらいのトレーラー?が搬入され静かに止まると扉から赤い髪に白いコートを着た一人の子供が降りてきた

 

 

「ん、なんだお前?此所はアブね…」

 

 

「…モモタロウの整備はオレに任せてくれるかな?」

 

 

そんままコートから見たことのない端末をとりだす、なにもない空間に画面が無数に浮かび様々な文字が流れ同時にトレーラーの後部コンテナからアームが伸びモモタロウの身体を引き上げさらに大小様々なアームがモモタロウの身体からキジット、ゴクウ、シロの順に合体解除シークェンスを行っていく

 

 

「…各部の損傷の自己修復40%、意識レベルは……じいちゃんに聞かないとダメか」

 

 

「すっげえなあ、なあこの端末は何なんだ?見た事ない型だけど」

 

 

「…興味あるのか?」

 

 

「ああ!もちろんだとも…でさ少し貸してくんない?」

 

 

「いいけど…」

 

 

「サンキュー…なるほど此所をこうすると…すげえ!戦機人のアナライズも出来るのか!!」

 

 

手渡された端末を操作すると様々なデータが表示される…正直俺たちが使う端末より性能がいい

 

 

「ほしいなコレ…」

 

 

「…あと一つあるからやろうか?」

 

 

 

「マジで!サンキュー!!ってお前誰?」

 

 

「……オレは新田飛鳥だ」

 

 

「んじゃ俺も、此所ヴァルキリーズ極東支部整備主任を担当している城田虎次郎ってんだ、よろしくな飛鳥!」

 

 

「あ、ああ…よろしく」

 

 

俺が差し出した手を恐る恐るだが握り握手する…それから色々話をしていくうちにコイツ、飛鳥があの有名な『新田源三』の孫って事とメカに関して俺と同じぐらい詳しいってのがわかりいろんな話をして盛り上がった

 

 

 

第四話 炎の鳥(一)

 

 

ヴァルキリーズ極東支部、同執務室

 

 

「久しぶりじゃのリトス君、ああ今はヴァルキリーズ極東支部司令じゃったかの?」

 

 

「せ、先生…」

 

笑顔を向け話しかけるのは私の恩師、新田源三先生…新田シンヤ君、マリー、叶カズヤ君、ホムラ、ユン、J、そして私を含めた七人にとって父親も同然、自然に頬が緩んだ

 

 

 

「リトス君には早く連絡を寄越そうとしたんじゃがなかなかできなくて本当にすまんの」

 

 

「い、いえ…それよりもこのデータに記載されているのは間違いないんですか?だとしたら鬼は…」

 

 

目の前にある巨大スクリーンに写し出された、鬼達の肉声と私たち…地球人の声紋パターンと言語データを見て訪ねた私に静かにうなずく

 

 

「うむ、リトス君の予想通りじゃ…鬼達の拠点を破壊した際得られた制御端末らしきものから取り出せたデータから奇跡的に肉声が入ったデータをサルベージすることに成功したんじゃ聞いてみるかのリトス君?」

 

 

 

 

 

頷くと先生は端末を操作する、同時にサルベージした音声が流れた

 

 

 

―…ルガス…テラン…ヌコデム…ウラ…シンサス…ハイキス……テラン………………ムモムモツアロー…ハクニン…―

 

 

その音声に私は先生と共に聞き入った

 

 

 

―――――――――

――――――――

 

 

「…先生、鬼達は…いえ彼等は何が目的で地球に現れたのですか…」

 

 

「わからん、ただひとつわかるのは彼等は何か焦っている…」

 

 

 

「焦り?」

 

 

「そうとしか思えない行動を四年前の侵攻が始まった時から感じるわい…その焦りの原因、それさえわかれば何かしら対策は出きるかもしれん…引き続きワシは回収した端末の解析を進めるとしよう…あとリトス君…ひとつ頼みを聞いてくれんかの?」

 

 

先生が真剣な目で口から出た言葉を聞いてすぐに了承する…それを聞いて笑顔になる先生と今後の事、現在整備ハンガーに収容された彼、モモタロウに関する事を打ち合わせた

 

 

それから一週間後…ヨコハマ第三地区に置かれた様々な分野で活躍する人材育成を行う小,中,高一環の教育機関、私立四天学園(しりつしてんがくえん)

 

 

その中等科の教室の入り口に黒地に袖、襟に金の一本線の刺繍が入った学生服を着た赤い髪が目立つ少年が立っている

 

 

「入ってきなさい」

 

 

「は、はい!」

 

 

身体を震わせ教室へと入り教壇にたつ少年は少し戸惑いながら

 

 

「今日からこの学園に転入してきた…新田飛鳥です」

 

そう挨拶すると少年…飛鳥は教壇から降り席へと向かい椅子に座りそのままクラスの生徒から質問タイムになった

 

 

「新田くんは前何処の学校だったの?」

 

 

「お、オレは…通信教育で勉強してたから…」

 

 

「趣味はなんなんだ?」

 

「趣味は機械いじりと空手?と剣道?かな…あと料理かな」

 

 

「じゃあ好きな食べ物は?」

 

 

「…お、黄金チャーハンと青椒肉絲、麻婆豆腐、杏仁豆腐…」

 

 

「じゃあ好きな女の子のタイプは?」

 

「好きな女の子のタイプ?………う~ん……少し天然な子かな?」

 

 

質問攻めに合いながら答えていく飛鳥…それから時間は過ぎお昼休みになった

 

「……疲れた…でも飯食わなきゃ…」

 

 

「オッス!」

 

 

「うわあ!って虎?ここ中等科…」

 

 

「んな細かいこと気にすんなって!さ、行くぞ!!」

 

 

いきなり現れた虎に教室から連れ出され来たのは

 

「…屋上?だよな」

 

 

「ああ、アイツら待たせってから行くぞ!」

 

 

入り口から少し離れた場所には三人の男女、制服から判断して高等科の生徒が三人がベンチに座り弁当を広げ誰かを待ってる…すると虎は近づき声をかけた

 

 

「ワリィ遅れちまった」

 

 

「待たせすぎよ~虎~」

 

 

「「まったくだぜ…ん?なんで中等科の生徒がいるんだ?」」

 

 

「ああ、自己紹介がまだだったな…今度、俺達『パワードスーツ(強化外骨格)研究会』の新メンバーになる新田飛鳥だ!!」

 

 

「「「「へ!?」」」」

 

 

皆が声をあげるが一番驚いたのは飛鳥だった

 

 

「な?ナニ言ってんだ!オレは入るって一言も…」

 

 

「まあいいからいいから、早速部室へ行こうぜ見たら気に入るからよ!」

 

 

飛鳥をズルズルと引きずる虎にあきれながらも他の三人と共に部室へと向かう

 

 

――――――――

 

 

「す、すごいな…」

 

 

 

 

 

 

「だろ!俺達パワードスーツ(強化外骨格)研究会の最高傑作…ブレイズ01!ブレイズ02だ!!」

 

 

部室に入り見たのは赤、白を基調とした二つのフレーム状態の強化外骨格が大小色様々なケーブルに繋がれ鎮座していた

 

 

が、飛鳥にある疑問が浮かんだ

 

 

「…でもなんで装甲が着いてないんだ?」

 

 

「いやな、装甲材質『オリハルコニウム』の加工が厄介でさ…どうしたらいいか悩んでんだよ…」

 

 

手元にあるパソコンを起動させ構成式を見せる虎…『オリハルコニウム』柔軟性にとみ尚且つ瞬間的な衝撃と圧力に耐えうる夢の新合金だが生成にかなりの難があるものだった

 

 

現在、オリハルコニウムを生成可能な人物は発見、精製技術を確立したDr・N、Jの二人だけであまり一般に普及していない

 

 

 

「なあ、この合金じゃないとダメなのか?」

 

 

「ああ、コイツじゃないと今度でるレスキュー用強化外骨格展示会での仮想実演があんだ…」

 

 

「「ありとあらゆる災害状況に応じた実演で毎回そこでリタイアしてんだ」」

 

 

「…レスキュー用強化外骨格か…だったらオレの家でオリハルコニウムの精製やるか?」

 

 

飛鳥の何気ない言葉に一同目を丸くした

 

 

…放課後、校門の前で待ち合わせし虎達『パワードスーツ研究会』と共にヴァルキリーズ極東支部から少し離れた場所にある立派な研究所に着きそのまま慣れた手つきでカードキーを差し入れ開いた扉ので中へとはいる

 

 

「すげぇ、この前見た端末と同じヤツがたくさんあるじゃないか!」

 

 

「あれって今年発売予定のN・ギアだよね?」

 

 

ところ畝ましとおかれた機材や試作品に目を向けながらある場所につく

 

 

「ここがオレの部屋…でも散らかってるけどいいかな?」

 

 

「「「「おう!/ええ」」」」

 

 

 

プシュと音が響き扉が開く、中は様々な機材[マシニングセンター]がおかれその片隅にはベッドと机…しかし机は図面や端末部品で散乱している中、ひときわ目立つ組み立て途中の強化外骨格?らしきものに目が移り近寄り触れる虎

 

 

「なあ、コイツは飛鳥が作ったのか?」

 

 

「え?まあ、作ったんだけど人工筋肉の圧電アクチュエーターからの動力供給がうまくいかなくて…じいちゃんに聞かないと無理なんだ……って、んなことよりオリハルコニウムの問題だっけ…ならこうすればどうかな?よっと!」

 

 

 

 

素早くコンソールに手を置き数値と組成データを入力していく…するとおかれていた巨大な箱から駆動音が鳴り収まる

 

 

「こんな感じかな……」

 

 

マシンが開き取り出したのは50センチ四方の金属片、手渡された虎は驚きを隠せなかった

手触りもだが以前、一度だけ完全なオリハルコニウムの試片をさわった感触と同じモノ

 

 

「…いける、これで完成できるぞ飛鳥!やっぱりお前すごいよ!!」

 

 

 

「そ、そうかな…?」

 

 

「ああ!じゃあさ、お礼がわりにさ人工筋肉圧電アクチュエーターの制御プログラムを教え…」

 

 

「あのさ、今オレが作ってるのと虎達のを合わせてみないか?」

 

 

「おお!そいつはいいアイデアださっそくやろうぜ!!」

 

 

「あははは、二人とも盛り上がってるね」

 

 

「「なんか昔からの友達みたいに馬があってるぜ龍美の姉御!」」

 

 

「玄、武、龍美も早くこいよ、おおしゃ燃えてきたぜ!!」

 

 

 

背後に炎を浮かび上がらせ飛鳥が作ってたのと自分たちの強化外骨格?のを合わせ作業を始める一同…様々な機材と各々のアイデアをだしながらやがて日が暮れたのに気付き家へと帰るパワードスーツ研究会のメンバーを入り口まで見送る

 

「じゃあね飛鳥~」

 

 

「「おう!また明日な飛鳥!!」」

 

 

 

「玄、武、龍美!また明日な!!」

 

 

「…飛鳥、俺はこれからヴァルキリーズにもどっから…それと色々とありがとうな、じゃまた明日会おうぜ!!」

 

 

「おう!またな虎!!」

 

 

笑顔でそう告げるとそのまま極東支部に向かう虎、その姿が見えなくなると再び研究所…第二新田研究所へ戻り部屋とは別な場所の入り口にたつとカードキーを入れる

 

 

電子音と共に正面の隔壁が開きエレベーターが現れ迷わず中に入る、扉が閉じ静かに下へ向かうのを感じながら壁に背を預けながら呟いた

 

 

「…虎の性格移っちまった…でもこんなに普通な生活をオレなんかが送っていいのかな……桃兄の意識が目覚めないし…オレは…」

 

 

エレベーターが静かに止まり扉が開きしばらく歩くと正面には巨大な赤い鳥、青い龍の石像がその足元にいる飛鳥を見下ろすようにハンガーに鎮座していた

 

 

「…父さん、母さん、蓮、オレは無力だ…でも出来ることを精一杯やるよ」

 

 

力なく呟きながら白衣に着替えヴァルキリーズ極東支部整備ハンガーでタロウと『鎧神一体』したまま眠り続ける桃矢の元へ飛鳥が必要な機材を持ち姿を消し無人となった解析ルームに淡い赤い光が室内を照らす

 

赤い鳥の目が輝き胸の部分から赤い発光体が飛び出し何かの形になる

 

 

『…ピヨ…ピヨピヨ…』

 

赤い発光体…いや赤ヒヨコへ変わり辺りを見回し半開きになったダクトへ潜り込み柔らかい身体を無理矢理隙間にいれそのまま姿を消した

 

 

第四話 炎の鳥《前編》

 

 

 

レスキュー用パワードスーツ展示会当日、飛鳥は虎達『パワードスーツ研究会』と共に出番を待つがいきなり鬼達の襲来

 

 

傷つく人たちを鬼達から守るためパワードスーツを纏い避難誘導するが……

 

 

次回、第四話 炎の鳥(二)

 

理不尽な行いに飛鳥の怒りと悲痛な叫びが木霊した時、幾星霜の永き時を超え赤い鳥が甦る!

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