機械神伝説ー桃太郎ー   作:オウガ・Ω

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第四話 炎の鳥《後編》

―暗い…ここはどこだ?―

 

…身体が石みたいに動かない何故なんだ?…そうだ俺は………

 

 

 

『これで最後だ◆☆♡◆☆!!』

 

 

『ああ!―――――――、―――――これで終わりにする!!』

 

 

 

『数多の次元を崩壊させ人々を絶望へと染めし邪悪◆♡/~&&!お前の野望はここで潰える!!』

 

 

『ふ、ふざけるなああああ!お前たちみたいな神の模造品、出来損ないの機械神ごときに、ーーーーである僕を倒せるものかあああああ』

 

 

忘れるほど遠い昔、逃げた邪神を追いかけ始まりの地へ戻った俺達は本来の姿で『二人の神』と共に死力を尽くし倒すことができた

 

 

だが俺達は全ての力を使い果たし永い眠りについてしまった…もう一つの世界にいる――の元へ急ぎ帰らねばならないのに

 

 

何度か目を覚ました事もあった…

 

 

力が回復しない

 

 

身体が石みたいに動かない

 

…それは永い時が過ぎても変わらなかった…

 

 

やがて俺達は深い眠りについてしまった

 

 

 

次に目を覚ましたのは機械?だらけの部屋、俺の身体にはケーブルがところ畝ましとつけら隣には友の姿がある、だがあいつらがいないと思ったとき足元に気配を感じ下を見る

 

 

目に映ったのは白髪の白い服を着た老人、その隣には燃えるような赤い髪の少年…やがて老人は少年を残して部屋?から出ていく

 

 

頭に変な帽子?を付け何かする赤い髪の少年…何をしているのか気になりじっと見る…

 

 

…どことなく遥か彼方の世界にいる親友と似ている

 

 

―…あ…す…か………飛…鳥…―

 

 

「え?誰かいるの!?」

 

 

俺が微かに漏らした声に驚いたように辺りを見る少年…だがそれ以上に驚いた、俺達の声は普通の人間には聞こえないはずだ

 

 

『飛鳥、桃矢君がもどってきたぞい!』

 

 

突然響き渡る老人の声に驚いたがその中に気になる言葉『飛鳥』とはっきり耳に届いた。まさかこの少年は…

 

 

「え、もう帰ってきたの!じゃあ合体解除手伝いに行くね!!」

 

 

変な帽子を机におき駆け出すが立ち止まると俺をじっと見ている

 

 

「……あ、自己紹介まだたったな…オレの名は新田飛鳥だ、よろしくな…じゃまた後で来るよ」

 

 

 

―飛…鳥…あすか………新田……あの世界にいる親友と同じ名前…―

 

 

あわてて駆けだす姿を【神眼】で見た、赤い炎が渦巻く魂をはっきりと捉えあの少年が飛鳥の転生した姿だと気づいた俺は力を溜めながら今の時代について調べた

 

 

鬼と呼ばれる異星生命体による侵略…ファナティカーが別世界へ逃げたのを追いかけていた頃――――――が数千年前に撃退し―――――と聞いた

 

 

それなのに何故侵攻を始めた…まさか奴等か!

 

 

もしそうだとしたら不味い、なんとか力の一部から分身を産み出し飛鳥の元へ向かうよう告げると通気孔から外へと行くのを見届け再び眠りについた…

 

 

第四話 炎の鳥《後編》

 

 

 

雲ひとつもない快晴に恵まれたある日の早朝、ヨコハマ地区レスキュー用パワードスーツ展示会場に一台の赤と黒にカラーリングがされたトレーラーが搬入用入り口に静かに止まり五人の学生服を着た男女が降りてきた

 

 

「ふ~かなり集まってるな…しかも前年度の最優秀賞をとった奴等も来てやがるな」

 

 

「そうね、でも今年は私たちが必ず勝つわよ!」

 

 

「「そうだ!今年こそ優勝だ!!」」

 

 

「でもその前に俺達のレスキュー用パワードスーツ運ぼうぜ…開場まで時間ないしさ」

 

 

「いけねえ!速く下ろして展示ブースに設置しないとな…龍美、玄、武、飛鳥速く運ぼうぜ!」

 

 

「「「「「おう!/はい!」」」」

 

 

 

元気よく声を上げDトレーラーから二つの大人の背丈ほどあるケースを下ろし五人はレスキュー用パワードスーツ展示会にある自分達用に宛がわれた展示ブースへ関連機材を台車を押しながら向かった

 

 

だが飛鳥の頭がモゾモゾ動き一匹の目付きが悪い赤いヒヨコが飛び出しここは俺の場所だと言わんばかりに鎮座するのを見て驚く虎

 

 

「飛鳥、そのいかしたヒヨコはなんだ?」

 

 

「え?ああ二、三日前にオレん家の近くであったんだ………」

 

 

回想

 

 

「桃兄の意識が目覚めない…タロウの傷は完全になおったはずなのに……」

 

 

 

深夜、ヴァルキリーズ基地から家へ歩きながら考えるのは桃兄の事だった

 

 

タロウの傷は完全になおったはずなのに一週間たつても目を覚まさない…今まで似たようなことは何度もあったけど今回のは初めてだった

 

 

(……まさかあのデカイ大砲を使って倒したから?タロウの動力は人の想い、精神的なエネルギーを力に変えるティルレガシィドライブが予想以上の負担を…?なにかいる……)

 

 

 

背後から何かの気配を感じ…そのまま先の曲がり角へと姿を隠すと気配も何か慌てて追いかけてきた瞬間素早く飛びかり捕まえた

 

「捕まえた!…ってなんだコイツ…」

 

 

<ピヨヨ!ピ、ピヨヨ!!>

 

 

捕まえたのは全身が真っ赤な目付きが悪いデフォルメ化したヒヨコが腕のなかで鳴いている

 

 

「…ヒヨコ?でも大きいな…新種って奴か?うわ!?」

 

 

<ピヨ!ピヨヨ!!>

 

 

腕の中から飛び出すと小さな羽?を向け何か伝えようとしているみたいだけど

 

 

「ごめん、お前の言葉がわからないんだ」

 

 

<ピ、ピヨヨ~!?>

 

 

ガーンと言う表情?を浮かべ何故か電柱の角にふらふら歩きその場で体育座り?しているのを見た瞬間、頭に翼を大きく広げ炎を羽のように舞い散らせ赤い炎の鳥がイメージが浮かんだ

 

(ハッ!今のはなんだ?昔コイツとあった気がする…)

 

 

ヒヨコがいる場所に歩きつかみ上げチョコンと頭に乗せた

 

<ピ、ピヨヨ?>

 

 

「なあヒヨコ(?)、お前の言葉がわからないけどオレに会いに来たんだろ?だったら家に来いよ多分じいちゃんだったら翻訳機が作れるからさ」

 

 

<………ピヨ!>

 

 

ヒヨコ?の元気な声を聞きそのまま頭に乗せ家、新田研究所へ戻った…

 

 

――――――――――

―――――――――

 

 

「………で今に至るんだけどさ、って虎!その七輪はなんだよ!?」

 

 

 

オレと赤ヒヨコが出会った話を聞いてた虎の片手には火がついていない七輪…

 

「まさか赤ヒヨコを食べるきじゃないよな?」

 

 

「う、そ、そんなことないぜ飛鳥…其よりBB(生体電池)の充電始めようぜ」

 

あわてて七輪を隠した虎は展示ブースに運んだケースに近づき端にあるボタンに手を触れる、空気の抜ける音と共に赤と白に塗り分けられた二つのパワードスーツ…ブレイズ01、ブレイズ02が姿を見せる

 

 

「BBユニット装着、充電率50%…人工筋肉圧電アクチュェータ連動確認…問題なしだな飛鳥」

 

 

「オリハルコニウムの強度も異常なしだ虎…ん?」

 

 

各種セッティングを進めるオレ達の前に金髪に翡翠色の瞳に眼鏡をかけた一人の学生が近づいてきた

 

 

「あ~!前年度のレスキュー用パワードスーツ優秀賞受賞者私立六晶大付属の『楯のユウジ』じゃねえか!元気してたか!?」

 

 

金髪の少年…ユウジの肩をバンバンたたく虎に嫌な顔ひとつせず笑いかけてきた

 

 

「タタタ、虎も相変わらず熱いね…ん、この子は?」

 

 

「聞いて驚けユウジ!コイツは俺達パワードスーツ研究会の期待のエース、新田飛鳥だ!!」

 

 

「新田?……あ、はじめまして僕は楯無

たてなし

ユウジです。よろしくね」

 

 

「あ、こちらこそ新田飛鳥です」

 

 

差し出された手を握り挨拶する…握った手からこの人、楯無ユウジさんがただ者じゃない、それに妙な懐かしさをオレは感じた

 

 

「今年のはすごい出来みたいだね…」

 

 

セッティング中のブレイズ01、02に目を向けながらオレたちの方へ体を向け笑いかけてくる

 

 

「当たり前だ、今年はこのレスキュー用パワードスーツブレイズ01、ブレイズ02が最優秀賞をいただいてくぜ!」

 

 

「ふふ、楽しみにしてるよ虎、そして飛鳥くん…演習会で会おうね」

 

 

 

 

軽く手を上げ笑顔を残しユウジさんは自分の展示ブースへ向かったのを見て作業に戻った

 

 

やがて開場時間となり企業関係や親子連れの人たちが会場内に入って来た

 

 

企業関係者は各ブース展示されたパワードスーツと其れを造り上げた学生達に質問しながら歩き、子供達はは展示されたパワードスーツの姿に目を輝かせながら見いっている

 

 

「虎、02の装着テスト実演やるぞ」

 

 

「おう!01の調整も兼ねてやってみっか」

 

 

「用意できたわよ虎」

 

 

「「いつでもいいぜ虎の旦那、飛鳥!」」

 

 

「「着装!」」

 

整備用端末を持った玄、武、龍美に頷き同時にさけぶ俺達の正面にある01、02のバイザーが輝くと各部装甲が展開しアームが伸び纏われていき最後に頭部に装甲が付きバイザー下のツインアイが輝いた

 

 

「「ブレイズ01!ブレイズ02参上!!」」

 

 

力強く構え叫ぶといつの間にか集まった子供たちが歓声をあげ喜んでいる

 

 

『なあ虎、このポーズに意味あんのか?』

 

 

『意味はある!それはカッコいいからだ!!』

 

 

…そんな答えが返ると予想してたけどストレートすぎだろ…でも悪くないかもな

 

 

「り~~ん!!ちゃ~~~~ん!!こっちにパワードスーツを来たひとがいるよおおぉ~~~~!!」

 

 

 

「わかったぁ!!今行く!!」

 

 

集音センサーに入った声が耳に入り目を向けるとモニターに拡大画像が表示される、どうやら双子の姉妹が俺たちを見ようと駆けているが一人が石につまづき転びそうになる

 

 

『危ない!』

 

 

足に軽く力を入れると同時に人工筋肉が最大で稼働し跳躍、そして急降下し優しく受け止めた

 

 

『あんまり駆けちゃダメだよ』

 

 

「あ、ありがとう…えと」

 

 

「ちょっと!!走り回ったら危ないって……あ、ありがとうございます」

 

 

『い、いやとりあえず怪我がなくてよかったな…えと』

 

 

「わたしは鈴だよ」

 

 

『鈴か、そっちの子は?』

 

「り、りんです」

 

 

『そっか鈴とりんか……じゃあ君たちに大サービスだよっと』

 

 

二人を頭までの高さまで抱き抱える

 

 

「「うわああすごい高いよ」」

 

『そうか喜んでもらえて嬉しいよ』

 

 

笑顔になる二人をバイザー内モニターで見て少し嬉しくなる…双子か

 

 

『おおい!飛鳥!こっちも手伝えええ!?』

 

 

たくさんの子供達に囲まれサインをねだられるブレイズ01、虎の姿を見て慌ててもといた場所へとりんと鈴を抱き抱えたまま走っていった

 

 

しばらくしてようやく子供達から解放されりんと鈴を探しに来たヒナさん、ユウさん、シゲさん、ミコさんて人が迎えに来てくれた

 

 

「鈴とりんが大変お世話様になったみたいで本当にありがとうございます」

 

 

「あ、いやオレは全然気にしてないですから」

 

 

「そういや飛鳥はヴァルキリーズの託児所にいる子達にすごくなつかれてるからな」

 

 

「う、アレはなんか寂しそうにしてたから童話や折り紙を教えてたらいつの間にかに」

 

 

「でもスゴいもん作れるんだな飛鳥に虎に玄、武、龍美…今度機会があったら色々教えてやるよ」

 

 

「シゲさん、あんたならいつでも大歓迎だぜ!」

 

 

ガシッと腕を組む二人に苦笑いしながらオレは片手で折り紙を折っていき出来たのを眠ってしまったりんと鈴の手にピンクと白の鶴の折り紙をそっとおきしばらくメカ談義などをしながら時間が迫りミコさん達とまた会う約束をして別れお昼が過ぎ調整を終えたブレイズ01、02を演習会場へ運ぼうとした時街の方から爆音が響き空気が震え煙が立ち上るのが見えた

 

 

――――――――――

―――――――――

 

 

ヴァルキリーズ極東支部、同司令室

 

 

 

「司令!ヨコハマ地区に将鬼と砲鬼が複数出現しました!」

 

 

 

「直ちにヴァルキリーズ第三、第四小隊に出動を要請…民間人の避難誘導を最優先して鬼達の撃退行動を…」

 

 

 

「は、はい!ヴァルキリーズ第三、第四小隊出動せよ」

 

 

それから数分後、喧騒に包まれる整備ハンガー内にある区画に座るように待機する純白の鎧武者タロウの足元では源三が必死に鎧神一体した桃矢の意識を回復させようと様々な方法を試みるもすべて失敗に終わり落胆していると背後から二人の気配を感じ振り返る

 

 

「ノゾミくん、それにアカネくんまで!?」

 

 

二人は静かにタロウの足元に近づき手を触れる

 

 

「桃矢、私たちみんなを守りに行ってくるわ…」

 

 

「桃ちゃん、帰ってくるまでに目を覚ましてね…私、信じてるから」

 

 

「隊長、準備はできました!」

 

 

「わかったわ…源三博士、桃矢をお願いします」

 

 

頭を下げ急ぎ足でタロウから離れ皆がいるリニアカタパルトへ向かうがアカネだけ目を閉じ動かない…やがてスッと手を離しみながいる方へ駆けていく姿を見て源三は再度意識を覚醒させるための方法を探すのだった

 

桃矢を想う人達のために…

 

 

――――――――――

―――――――――

 

 

ヨコハマ地区 レスキュー用パワードスーツ展示会場

 

 

「なんだよ、なんで鬼がいるんだよ」

 

 

「飛鳥、避難命令が出たぜ俺達もすぐに…」

 

 

展示会場の遥か離れた場所では鬼たちが街を破壊し蹂躙する光景に飛鳥は唇を噛みしめやがて何かを決意し調整を終え実演会場へ運ぶ途中のブレイズ02へ近づき叫んだ

 

 

「着装!」

 

 

ブレイズ02のバイザーが輝くと同時に装甲が展開し纏われ最後に頭部が閉じツインアイが輝く

 

 

―オートアジャスタ完了、バランサー正常、内蔵電源80%、各種状況異常無し……ブレイズ02起動!―

 

 

電子音声が止み眼前に様々な状況が表示されたのを見て勢いよくブーストし鬼が暴れ回る街へ向かう飛鳥、しばらくして背後に二つ接近を示す表示…見ると白い装甲を持つブレイズ01、緑色の装甲を纏ったパワードスーツが左右に並ぶと同時にモニターにチャンネルが開く

 

 

『飛鳥!今すぐ戻れじきにヴァルキリーズ第三、第四小隊が何とかしてくれる!!』

 

 

『…虎、オレたちが着ているのはなんだ?人を助けるために産み出されたレスキュー用パワードスーツだよな…今あそこには誰かの助けを待っている人達がいる…オレは助けにいく!!』

 

 

『………ふう、そういうと思ったぜ…だったら人は多い方がいい俺達も手伝うぜ飛鳥!』

 

 

『さっき通信を傍受したんだけどあと五分でヴァルキリーズが来てくれるようだよ…虎、飛鳥くん』

 

 

 

『ユ、ユウジさんまで』

 

 

『話している暇はないよ、今は一人でも多くの人を助けるんだ行くよ!』

 

 

無言でうなずき三人は街へ向かい三手に別れ救助活動を始める一方Dトレーラーで各種状況を玄、武、龍美がオペレーターとして鬼たちに気づかれない範囲に停車させ救助した人たちの応急手当てを参加した学生たちが会場内で進めていた

 

『虎、ユウジさん、そちらの状況は?』

 

 

『要救助者はたった今送り届けてきたぜ…』

 

 

『僕の方もさっき終わったよ飛鳥くんは?』

 

 

『こっちも終わりだ…でもバッテリーがあまり持たない…ん!』

 

 

突然センサーに反応…倍率を上げるとモニターに二人の子供の姿、崩れそうなビルから助けを求める声を聞いた瞬間オレは最大加速で崩壊寸前のビルへ突入し駆け子供達がいる部屋につくと優しく抱き抱えた

 

 

『もう大丈夫だからな』

 

 

「う、うん…お兄ちゃんの言った通りだったね」

 

 

「あ、当たり前だ嘘なんかつくかよ」

 

 

二人の子供…兄と呼ばれた子の身体が震えてるのをみて虚勢をはって弟を励ましていたのに気づいた飛鳥は急いでビルから脱出しようとしたが突然足元が崩れ崩壊し始めた

 

 

『く、しっかり捕まって!!』

 

 

 

ギュッと抱きつく二人をかばうように抱き崩れたコンクリートを蹴りながら移動しブレイズ02のみに搭載された両肩内臓型アンカーを近くの倒壊を免れたビルに打ち込み宙吊りになる

 

『ふ、間一髪』

 

 

『ガアアアアアア!』

 

 

 

しかし崩れたビルの中から雑鬼が姿を現し驚くオレにさらに追い討ちがかかる

 

 

 

―警告!バッテリー残量10%を切りました…―

 

 

それを聞きゾッとする。消費が激しい動きをしたせいだとわかるも刻一刻と残量が減っていく電力がなくなるとパワードスーツはただの重い鎧となり人工筋肉も動かないということは二人を手放してしまう可能性もあるがもし雑鬼がこっちに気づいたら間違いなく襲われる

 

 

―バッテリー残量9%……8%…―

 

 

 

(くそ、何とかしないとアンカーの巻き戻し機能は今ので壊れてる…せめてこの子達だけでも!)

 

 

―…3%…―

 

 

『飛鳥/飛鳥くん!』

 

 

声が聞こえ顔を見上げると虎とユウジさんの姿…オレの頭にある方法が浮かんだ

 

 

 

『少し怖いけど我慢できるかい?』

 

 

「怖いこと?」

 

 

 

『でも安心して、あの二人が君たちを悪い鬼から助けてくれるから信じて』

 

 

少し考え二人はオレの顔をみて力強くうなずいた

 

 

―………1%…―

 

 

【虎!ユウジさん!この二人を受け取って近くにいる鬼から早く逃げて!!リミッター解除、いっけえええ!!】

 

 

『グガ!ガアアアアアア!』

 

リミッター解除と同時に二人を虎とユウジさんがいる方へ投げ見事キャッチしたのをみたの同時にオレめがけ鬼が突進してくる

 

 

―……0%……補助パワーはい…り…ま…せ…ん………―

 

 

内部モニターが消えすべてが真っ暗になる…ただ落ちる感覚と風を切り迫ってくる鬼の気配を感じながら目を閉じた瞬間暖かな炎に包まれた

 

 

――――――――――

――――――――

 

 

【虎!ユウジさん!この二人を受け取って近くにいる鬼から早く逃げて!!リミッター解除、いっけえええ!!】

 

 

通信と同時に俺とユウジに二人の子供を投げ渡すと鬼が全速力で力が抜け間人形みたいになった飛鳥が纏うブレイズ02まであと数メートルと迫った時だ

 

 

―ピヨヨ~!!―

 

 

背後からすごい早さで飛鳥の頭の上にいて龍美たちに預けたはずの赤ヒヨコが飛び出し火の玉へ変わり飛鳥を包み込んだ瞬間あたりに炎が荒れ狂い鬼が後ずさりし始めたと同時に赤い鳥の石像が現れ炎に包まれてく

 

 

『な、なんだあれ』

 

 

『わからないけどすごいエネルギー反応だよ…』

 

 

やがて炎が激しく燃え上がり消え去り現れたのは赤く端正な顔立ちに巨大な鳥の顔を胸に付けた赤いロボットんみた瞬間、ヴァルキリーズにあるタロウと作りが似ている

 

まさかあれはティルレガシイなのか!

 

 

『エン・オーウ!!』

 

 

「お、お兄ちゃん…あれってモモタロウかな?」

 

 

「い、いや違うけど…でもがんばれ!エンオウ!!」

 

子供達の声に顔を向けると腕を突きだしサムズアップすると鬼と向き合い駆け出した…

 

 

『虎、今はこの子達を安全な場所につれていこう…飛鳥くんなら大丈夫さ』

 

 

 

『そうだなユウジ…二人ともしっかり捕まってろよ』

 

 

俺とユウジは二人を抱きながらDトレーラーがある場所へと急いだ…飛鳥無事でいろよ

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

―ん、ここは―

 

 

―気がついたか飛鳥―

 

 

目を覚ましたオレの前にばかでかい炎を纏った鳥が見下ろしている…その姿をみてすごい懐かしさを感じた

 

 

―お前まさか赤ヒヨコか?―

 

 

―ああ、あれはオレの身体の一部から産み出したものだ…今はそれより飛鳥、ムモムモツアローの意識が昏睡状態になっているな―

 

―ムモムモツアロー?もしかしてモモタロウのことか―

 

 

―モモタロウ、確かに呼びやすいなだ…今からムモムモツアロー、モモタロウの意識を覚醒させる…俺の力の波動を受ければすぐに目を醒ますだろう…―

 

 

―桃兄が目を醒ますんだ…ありがとう赤ヒヨ…―

 

 

―Dだ―

 

 

―え?―

 

 

―俺の名前はD、または炎凰

エンオウ

だ―

 

 

―わかったD…―

 

 

―飛鳥…ひとつ聞きたいなぜお前はあの二人を守ったんだ?―

 

 

―…もうオレは目の前で人が死ぬのをみるのは嫌だ…それ以上に鬼達のせいで当たり前の幸せな日々を壊されるのを見過ごせなかった…だから守りたいんだ!オレみたいな思いをさせないために―

 

 

―………(ここまでアイツと似てるとはな…やっぱり飛鳥の生まれ変わりだ)…なら俺の力、四神の王、炎凰の力を理不尽な行いから守るために使え!!―

 

 

―ああ!いくぞD……―

 

 

赤い炎が激しく燃え上がるのをみた瞬間頭に言葉が浮かび迷わず叫んだ

 

 

―ブレイズ・オン!!―

 

 

赤い炎が体を包むと同時にじいちゃんが調べていた赤い鳥の石像が現れその瞳が輝き吸い込まれると不思議な空間に立ちパワードスーツが変化し赤い鳥を模した操神装甲を纏う

 

 

石像の外側が崩れ赤い装甲を纏った機神獣が現れ変形し始める先ずは手足が伸び現れ翼が両腰にマウントされ胴体が割れ鳥の頭部が胸につき中央から光が走り羽を模した兜に端正な顔立ちの頭部が現れ拳をつきだし素早く構え叫んだ

 

 

 

 

 

 

『エン・オーウ!!』

 

 

新たなティルレガシイ…その名も四神の王【炎凰】が永き眠りから覚醒し操者新田飛鳥と共にこの地に降り未知のエネルギー波動がヴァルキリーズ極東支部の整備ハンガーまで届きタロウを包み込んだ瞬間瞳に光が宿る

 

 

「な、なんじゃこのエネルギーは?ま、まさか!」

 

 

『う、ウオオオオ!』

 

 

全身に繋がれたケーブルを引きちぎり雄叫びを上げ立ち上がるとタロウは空間転移し消え去るのをみた源三は驚くしかなかった

 

 

――――――――

―――――――

 

 

「アキラ!雑鬼に牽制を仕掛けつつ民間人の避難を優先!!」

 

 

「わあってるよノゾミ隊長…アカネ位置情報頼んだよ」

 

 

 

 

 

 

『三時方向に雑鬼二体、将鬼には動きなし』

 

 

「あいよ!新型捕縛弾頭ガトリングガン受けてみな!!」

 

 

身の丈ほどある無骨で巨大な六連装ガトリングを戦機人04番機が大きく構えが音を立て雑鬼二体の身体へ弾が当たっていく…しかし装甲にはダメージがないが隙間から弾頭からにじみ出した液体が間接部へ入り錆び付いた機械のように動きが止まり石像の様にたたずむ

 

 

新型捕縛弾頭ガトリングガンは新田博士とリトス司令が共同開発した新装備で弾頭部に特殊な硬化材が封入され当たると熱を持った間接部へ流れ込み瞬時に熱反応硬化し動きを止め撃破はできないものの相手の動きを封じる攻撃は絶大だった

 

 

「よし、鬼の石像の出来上がり!」

 

 

「アキラ!油断しないの私たちの役目わかってるわね?」

 

 

「鬼達の足止めだろ?わかってるって」

 

 

同じくガトリングガンを構え辺りを警戒しながら通信を開き再確認するサヨコが駆る戦機人03番機と並ぶように立ちながら索敵をする二人の後方では修理が終わったグレンと戦機人改が避難誘導する第三小隊を護衛している

 

 

「!アカネ、将鬼が動き出した…」

 

 

「第三、第四小隊に連絡!将鬼が動き出したよ」

 

 

『なんだって!アカネ避難状況は?』

 

 

「あと五分はかかるよ…アキラちゃん、サッちゃんあと少しだけ持ちこたえさせて!」

 

 

『しゃあねえな~終わったらコーヒーとケーキ奢れよ』

 

 

『むだ口叩かないの!任せてミオ、アカネなんとか持ちこたえて見せるわ』

 

 

通信画面が消え再び周囲の確認をするミオとアカネ、戦機人改に乗るノゾミは動くことができない

 

ただ一刻も早く避難が終わらせ駆けつけると固く誓い作業を進める三人の眼前に突然白い光が現れ凄まじい速さで通り抜けた

 

 

「お姉ちゃん!あれってまさか!!」

 

 

『やっと起きたみたいねバカ桃矢…』

 

 

「…マッハを超えている…モモタロウのお供もあの中に確認…驚かされっぱなしだよ」

 

 

目を覚ましたことを喜ぶ二人に対し、タロウとお供の常識はずれな行動に驚きを隠せないミオだった

 

 

――――――――

―――――――

 

 

『ガアアアアアア!』

 

 

「避けるな!当たれえええ!!」

 

 

「アキラ、無駄玉打たないの!」

 

 

将鬼二体に対しガトリングガンを一斉射撃するも素早く動くために狙いが定まらずただ弾が消費され足元には大量の薬莢が落ちていき遂に

 

 

「く、弾がキレた」

 

 

「あたしもよ…あんなにすばしっこいんじゃ当たらないわ…」

 

 

『ガアアアアアアア!』

 

まるで弾切れを起こすのを待っていたように雄叫びを上げ二人に迫って来る

 

「このくんじゃない!」

 

「来るな!!」

 

 

地上を凄まじい速さで駆ける鬼に対しガトリングガンを投げつけるが効果はなく衝撃で歪み地面へ落ち、ダメだと思ったときだった

 

『タロウ!ドリルキィイイイック!!』

 

 

白い螺旋状の何かが将鬼二体にぶっかりたまらず吹き飛ばされビルへ叩きつけられたのを唖然としながら白い螺旋状の何かが地面へ降り姿が現れる

 

 

日本、西洋の流れの意匠を持った装甲を纏った白いロボットがゆっくりその端正な顔をむけた

 

 

『大丈夫か!えとノゾミの部下その一、その二』

 

 

「な、何言ってんのよあんた!私はサヨコよ、サ・ヨ・コ!!」

 

 

「あ、すまないね~サヨコは昔から怒りやすくてあたしはアキラってんだよろしくなモモタロウ」

 

 

『お、おう…それよりもだアキラとサヨコは速くここから逃げろ』

 

 

ビルを勢いよく壊しながら再び姿現す将鬼二体に対し拳を構えながら告げる桃矢…二人の戦機人は武器がないいわば丸腰の状態だった

 

「わかった鬼はあんたに任せるよ……ただし約束しな必ずノゾミ隊長とアカネのところに顔出すってさ」

 

 

『………ああ約束するぜ!さあ速く逃げるんだ!!』

 

「か、必ずノゾミ隊長とアカネに会いなさいよモモタロウ!」

 

 

そう言い残し戦機人二体を駆りノゾミのいる場所へ向かうのを見届け俺は鬼達に目を向け拳を鳴らす

 

 

『さってとアキラとサヨコは行ったみたいだから鬼退治やらせてもらうぜ!!』

 

ふらふら立ち上がる将鬼二体に殴りかかろうとした俺の眼前に炎に包まれた何かが落ちてきたのを咄嗟に避けみるとドロドロに溶けた雑鬼の残骸…ノゾミ達かと思ったがここまで鬼を溶かしきる火力はモモタロウのキジットブラスターぐらい…まさか!

 

 

『桃兄!目が覚めたんだ!!』

 

 

空から声が響きみると炎を羽の様に舞い散らしながら赤を基調とした装甲を纏った赤いロボットがふわりと地面に着地するのをみた瞬間ビジョンが浮かぶ

 

 

―いくぞ!ファナティカー!!―

 

 

―スーシイジュウ!オーディアス!あれをやるぞ―

 

 

―おう!必殺……………………!!―

 

 

七色の光が黒く巨大な何かを包み込み消え去った

 

 

(ハッ!今のは…いやそれよりもなぜ飛鳥がティルレガシイに乗ってるんだ!)

 

『飛鳥、何でそれに乗ってるんだ!俺はお前には戦って欲しくないんだ』

 

 

『聞いて桃兄…オレ、オレが生き残った意味がやっとわかったんだ…もうオレは目の前で人が死ぬのをみるのは嫌だ…それ以上に鬼達のせいで当たり前の幸せな日々を壊され悲しむ姿を…だから守りたいんだもう誰にもオレみたいな思いをさせないために戦う!』

 

 

飛鳥、お前って奴は何でこうも優しすぎるんだ…それにあの目から感じる強い意思に俺は何も言えない

 

お前がその道を選んだんなら俺は共に戦おう…いつか平和な日々が訪れるまで

 

『わかった飛鳥!じゃあ早速二人で鬼退治といくか!』

 

『ああ桃兄!』

 

 

ファイティングスタイルをとり将鬼と対峙するタロウと炎凰…がらりと崩れた瓦礫の音が合図と云わんばかりに互いに駆け出し一対一の戦いを繰り広げる

 

 

『ウオオオオ、タロウ・マッハパンチ!!』

 

 

構えた拳が消えた瞬間、耳をつんざく音が響くと将鬼の硬い装甲がへこみ体勢が崩れたのを見逃さず回し蹴り、その勢いに負け吹き飛ばされた

 

 

『ハアア、レイソニック・ウェーブ!!』

 

 

素早く将鬼の懐に潜り腕に鳥の爪を模した突起を展開し炎を纏わせ無数の拳を胴体めがけ叩き込むと顎を蹴り上げ着地と同時に足刀を首元へ入れよろよろと後退りする

 

 

『ガ、ガアアアアアア!?×2』

 

 

ビルを貫きながら吹き飛ばされる鬼、しかし雄叫びが上がり貫いた穴から弾丸のように勢いよく飛び出し二人に襲いかかる

 

 

『グア!』

 

 

『グウ!』

 

 

獣化した鬼に馬乗りされ強固になった腕で殴られ地面へ徐々にめり込む

 

 

その時光が鬼めがけ降り注ぎたまらず離れた鬼がみたのは巨大な雉…キジットが高出力レーザーを雨のように降らしタロウと炎凰から遠ざける

 

 

『キキ!』

 

 

『ワオオン!』

 

 

地面にめり込んだタロウをゴクウが、炎凰をシロが引きずり出すと二人の顔を軽くこづくとガバッと起き上がる

 

『ふ~死ぬかと思った/ぜ…サンキュウ、シロ/ゴクウ』

 

 

「キキ!」

 

 

「ワン!」

 

 

嬉しそうに鳴く二体…そこにキジットが旋回しながら空を舞うのを見てタロウは力を込め叫んだ

 

 

『オッシャアアアアアア!いくぞ皆!!』

 

 

桃矢、タロウの呼び掛けにうなずくレガシィマシンシロ、キジット、ゴクウはそのまま空へと高く飛び上がりタロウは力強く叫んだ

 

『いくぞ、レガシィフォーメーション!!』

 

 

タロウの体から光が溢れ出すと同時に無数の古代文字が辺りを舞う中、レガシィマシンへ文字が吸い込まれ変化が起こる

 

 

シロは右腕へ、ゴクウは左腕へ変わりし変形を終えたタロウの肩へ火花を散らしながら接続と同時に拳があらわれ強き握りしめ脚部も力強く頑丈さを増した装甲へ変わり背後にキジットが各部装甲…陣羽織状に装着…桃を型どったヘッドギア、マスクが装着されアンテナが真ん中から大きく開き目か赤く輝いた

 

 

『手前ェ等鬼共の野望を打ち砕く、天下無敵のモモタロウ!ここに見・参!!』

 

腕を大きく交差と同時に名乗り上げると辺りに暖かな光が降り注いだ

 

 

『んじゃ俺も…レガシィフォーメーション!!………………って何も起こんない…』

 

 

―飛鳥、イメージしろお前の心にあるもっとも強い姿を思い浮かべろ―

 

 

炎凰の言葉に従いイメージする…そしてかっと目を輝かせ叫んだ

 

 

『こい!D・トレーラアアアアアアアア』

 

 

―――――――――

―――――――

 

同時刻、レスキュー用強化外骨格展示会場では救助された人たちの治療を終えた玄、武、龍美はDトレーラーから降り軽い休息をとっていた

 

 

「ふう、みんなの治療は無事終わったね」

 

 

「「ああ、あとは虎の旦那とユウジ、飛鳥が戻ってくるだけだ」」

 

 

コップにお茶を注ぎ入れ飲もうとした時、突然Dトレーラーが光に包まれ形が変わっていくのに驚くが姿を変えていき激しく光輝き目を手で覆い光がようやく収まり手をのけた龍美達の前からその巨体が消え去っていた事に驚くしかなかった

 

 

――――――――

―――――――

 

 

―来たぞ飛鳥!そして力ある言葉を叫ぶんだ―

 

 

空から光と共に生まれ変わったDトレーラーが光の道を走る、それをみた飛鳥…炎凰は高く跳躍し進行方向に真っ直ぐ並ぶ

 

 

『今度こそいくぞ!勇凰合体!!』

 

 

掛け声と同時にDトレーラーのライトが輝き起き上がると足が伸び剥き出しの駆動部に装甲が付き胴体が形成され力強い両腕の拳が火花を散らし飛び出す

 

 

『ウオオオオ!』

 

 

炎凰が炎に包まれ瞬間的に機械神獣形態へ変わり空いた胴体へ垂直に突っ込むと固定ジャッキが伸びロックされ胸には巨大な鳥の顔が現れ赤と金の装甲が装着、頭部が炎と共に出現し翼をもしたアーマーが頬に付き左右大きく開いた金地に赤のアンテナが展開し緑色の瞳が激しく輝き背中には巨大な翼が現れ炎が吹き出し両腕を大きく交差し構え叫ぶ

 

 

『ブレイズ!フェニックス!!』

 

 

永き眠りから目覚めた四神の王

 

 

太古の昔、ムモムモツアロー…モモタロウと共に巨悪と戦った機械神

 

 

その名も

 

 

勇凰神【ブレイズフェニックス】!!

 

 

『あ、飛鳥その姿は』

 

 

『桃兄、今は』

 

 

『そうだな行くぞ!』

 

 

再び一対一の戦いへと移る…獣化した鬼は攻撃と防御が倍以上にはねあがる

 

しかし合体したモモタロウとブレイズフェニックスの前では互角かそれ以下だ

 

『ガアアアアアア!』

 

 

飛鳥、ブレイズフェニックスが対峙する鬼は胸部装甲が展開し荷電粒子砲を撃ち放つ…が炎が楯状に展開し防いだ

 

 

―飛鳥、今のはフレイムウォールだ…今の鬼の攻撃程度なら楽に防げる―

 

 

『あ、ありがとう…でも大体わかってきたぜ』

 

 

背中にある翼が大きく広がり炎が羽の様に舞い上がると同時に空へ舞い上がり脚を突きだし自由落下すると同時に先端に炎が広がり再び荷電粒子砲を撃とうとする寸前で蹴り抜いた

 

 

『ガアアアアア!』

 

 

『必殺、ブレイズキック…でもあんまし効いてないみたいだなならこいつで決める…来い炎凰剣!!』

 

 

翼から無数の羽状のパーツが舞い一つに集まり剣の形になり炎に包まれ両刃に翼を広げた意匠の剣が現れ迷わず掴み正眼に構える

 

 

『ガアアアアアアア!』

 

ふらつきながら唯一の攻撃手段を失ったのに関わらず突進する将鬼…だがブレイズフェニックスは動かない

 

 

『!』

 

 

あと数メートルと迫った瞬間ブレイズフェニックスの姿が消え勢い余ってビルの壁に体当たりした直後、直上が赤く輝くのを見た鬼の瞳には炎の鳥…いや炎を纏ったブレイズフェニックスが剣を構え一気に急降下し振り抜いた

 

 

一閃、まさにそういうに相応しい斬撃は鬼の体を切り裂き数秒後爆散すると緑の瞳が輝いた

 

 

―――――――――

―――――――

 

 

『ウオオオオ!ブロオオクウンファアアアングウ!!』

 

 

右腕に犬を模した装甲が装着され殴り抜くと白銀色の衝撃波が将鬼の体を包むと同時に硬い装甲を切り裂いていく

 

 

『ガアアアア?』

 

 

『ウオオリャア!!』

 

 

陣羽織状のアーマーが展開しスラスター全開にし一気に間合いを摘め正拳、裏拳、膝げりの猛攻に怯んだ隙を見逃さず跳躍と同時に体を捻り加速し回し蹴りを頭部へ叩き込む

 

 

『グ、ギガアア…アア…』

 

『モンキーラアアアッシュ!!』

 

 

左拳部に猿の顔を模した装甲が付き無数の拳打を叩き込む度に装甲がくだけ辺りに破片やオイルが撒き散らされるがその巨大な腕をドリルに変え殴りかかるが寸前で受け止め引き寄せると同時に腕を引きちぎった

 

 

『ガアアアアアア!!』

 

 

『ムン!コイツでトドメだ!ウオリャアアア!!』

 

自身の二倍の重量の鬼を持ち上げ空へ投げ飛ばすと同時に陣羽織状のアーマー正面部をガシャンと音と共に展開し六つのレンズ状の球体に光が集まり終息され辺りに放電現象が起こり始め限界までエネルギーが蓄積された瞬間解き放たれた

 

『キィジットオオオ・ブラスタアアアアアアアア!!』

 

 

地上から空にいる将鬼めがけ数千万度のプラズマ砲が撃ち放たれそのすさまじい超高熱の前に装甲は蒸発し爆発が起きるがそれすらもエネルギーの本流に飲み込まれ大気圏を突破しやがて消え去った

 

 

『鬼退治完了』

 

 

『桃兄~』

 

 

『飛鳥、そっちも終わったみたいだな…とりあえずじいさんの所に行くぞ』

 

 

『うん!』

 

 

完全に将鬼が消滅したのを見届けたモモタロウの元にブレイズフェニックスが到着し一先ず源三がいるヴァルキリーズ極東支部へと向かった

 

 

夕日に照らされ空を飛ぶ二体、機械神モモタロウと勇凰神ブレイズフェニックス

 

新たな力と仲間を得た機械神達は鬼たちから地球を守ることができるのだろうか?そして…

 

 

月軌道上、あらゆる生命を拒絶する宇宙に光が走りワームホールが固定展開されシーラカンス?を模した全長100キロメートルクラスの巨大な船が姿を現し内部にあるブリッジに三人の少女と副官たちが正面モニターを映る地球を見ている

 

「ようやくテラン本星衛星軌道に到着したか」

 

 

「…はい」

 

 

「テランか~四年ぶりに来たねアンジュ~♪」

 

 

「騒ぐでないライカ!さてムモムモツアロー討伐部隊を編成しないとな…」

 

 

「ハイハ~イ!ボクが行ってきていいかな?ムモムモツアローってどんだけ強いか見てみたいしさ♪」

 

 

水色の髪を腰まで伸ばし虎の模様があしらわれた民族衣装を着た少女が元気よく手をあげ立候補するのにあきれながら認めると勢いよく駆け出しハンガーへ向かうのを慌てて副官達が追いかけブリッジには二人の少女が残る

 

 

「元気がいいのは認めるが大丈夫か?」

 

 

「大丈夫…多分ですけど」

 

曖昧な答えを聞き少し頭を抱える二人の少女の頭に二本の角が生えている

 

 

「セイジュ、我ら…オルガスの目的はわかっておろうな?」

 

 

「ええ、テラン人のすむ星をわたし達の…………にするためにはムモムモツアローを倒し残るスーシイジュウ、オーディアスの復活を阻止する…」

 

 

「そうだセイジュ…我はテランを……」

 

 

黒地に六枚の翼が刺繍されたマントを羽織った白髪の少女の翡翠色の瞳に成し遂げると言う強い意思を感じ取ったセイジュは何もいわず傍らに控えていた

 

 

――――――――

―――――――

 

 

「ようやくテランについたんだ…みんなも目を覚ます頃だしご飯用意しないと…」

 

 

「アレン君、こっちの調理手伝って~」

 

 

「は~い今行きま~す」

 

 

食堂のおばさんらしい人にアレンと呼ばれた少年は慌ててエプロンと帽子をかぶり調理場へ向かう

 

 

新たな脅威が地球へと迫りつつあった

 

 

第四話 炎の鳥(二)

 

 

新たに目覚めたティルレガシイ、四神の炎凰…勇凰神ブレイズフェニックスを解析中、源三は驚愕の真実を突き止める一方、アキラ達との約束通り数年ぶりに桃矢はアカネとノゾミと直に会うが…

 

 

 

同じ頃、パワードスーツ研究会の機材買い出しに一人で出た飛鳥は元気一杯な少女と出会った

 

 

機械神伝説~桃太郎~

 

 

第五話 休日

 

 

わずかな平穏、それは嵐が来る前の予兆か?

 

 

 

 

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