機械神伝説ー桃太郎ー   作:オウガ・Ω

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閑話 イバラ・キヌ・オルガス

…………はるか遠く、離れた銀河にある星系。永きに渡る《統一戦》が終わりを迎え数年、様々な花が咲き乱れ続ける惑星《レンフゥア》。その空を巨大な翼を広げ飛ぶ龍《ドラッヘン》が舞い翼から生まれた風が大気を震わす中、小さな石造りの壁に囲まれた庭園が見える

 

 

 

「ジジ様…」

 

 

花が咲き乱れ、風が舞う花園におかれた水晶のように透き通ったモニュメントの前で膝を付き頭を垂れるのは金の装飾に銀の鎖が肩に目立つ赤の外套、和服を模した衣装、黒く長い髪を腰あたりに纏めた乙女…まるで遠い日のように紡がれた声からは嬉しさが感じられる

 

 

 

「………永きに渡る戦をようやく平定し統一を成し遂げることが出来ました。コレでやっと約束を……いまだに戦い続けている《友》がいる惑星《ほし》に……ジジ様の故郷に……」

 

 

ゆっくり目を開き立つ彼女の耳あたりから赤く厳つい角が生えていく

 

 

 

「……イバラ・キヌ・ル・オルガスの名において始まりの星へ馳せ参ります……………」

 

 

 

 

背を向け歩き出した彼女の名は《イバラ・キヌ・オルガス》…オルガス皇国初代皇の眼前には、緋に金の装飾が施さた巨大な戦艦。艦艇からのびた光に包まれ消え周りに九つの一回り小さな戦艦が鶴翼の陣形をとり次の瞬間、無数の転移陣を展開するやいなや光と共に消え去った

 

 

 

 

 閑話 イバラ・キヌ・オルガス

 

 

 

 

あらゆる生を拒絶する暗黒の空間…しかしソコには煌々と燃え続ける恒星《太陽》、ボコボコとした表層が目立つ月が浮かぶ…その中間で、かすかな変化が始まり無数の幾何学的紋様が巨大なサークルを配置、その中心を突き破るように巨大な船が現れる

 

 

「………ゲィルティート《次元門》突破。随行艦、神将艦に被害無し!」

 

 

 

「…スタールドムンプ《星系座標》照合………記憶されていた星系《スタールド》に間違いありません」

 

 

 

「………よし。聞け我が神将と兵たちよ!…これより我らは《友》の救援に向かう。ライヌルアを開き《友》に呼びかけよ!」

 

 

 

「はっ!イバラ皇!!ライヌルア繋ぎます!!…………」

 

 

豪奢な玉座に座るイバラ…祖父から聞かされ続けてきた《始まりの星》…衛星を抜けみたのは青く輝く惑星。息をもらし見ている者たちの胸には郷愁の想いがあふれているだろう

 

イバラの胸にも想いが溢れていた…バラバラだった国家群を統合し纏め一方で従わない場合は力で……この望まない戦いは多くの血が流れた。それでも彼女は祖父から受け継いだ約束を果たす為に戦い、十五年かけ、統一を果たしオルガス皇国を立ち上げた

 

 

コレで友を助けられる…と思った時。信じられない事を耳にした

 

 

「皇、ライヌルアが繋がりません!」

 

 

 

「…もう一度呼びかけよ………聞こえるか我が将オーガスティア、フェルデ、ガベィラスッルヌよ」

 

 

 

『なんかありましたんか?皇?』

 

 

『もしかして出陣ですか!なら僕に一番鎌を!!』

 

 

『二人とも落ち着きなさい。姉さ……皇、何かありましたか?

 

 

 

大阪弁で話すオーガスティア、元気一杯に尋ねるフェルデ、冷静なたいどで二人をなだめガベィラスッルヌ……にイバラは一つの命を下した

 

 

「フェルデ、オーガスティア、ガベィラスッルヌ。これより三将はおのが兵を率い降下、そして友の姿を探すのだ。ライヌルアがつながらぬということは。未だ友は戦い続けているに間違いない……イバラ・キヌ・オルガスの御名において出陣を命ずる!!」

 

 

 

『『『御意!イバラ皇』』』

 

 

 

胸に拳を打つように構える三将。艦隊から三隻の船が離れた。この日、人々は鬼を目にする

 

 

 

 

閑話 イバラ・キヌ・ル・オルガス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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