○月×日
里帰りしていた僕と妻はキビツ神社で不思議な絵巻、未知の金属板を見つけた
簡易検査機にかけてみてわかった年代からして…6~7世紀ぐらい、奈良時代後期から平安朝時代前期に描かれたと推測する
キビツ神社は《大神が天より降りた地》としてあがめ奉る為に蝦夷討伐で名を馳せた征夷大将軍《坂上田村麻呂》の手で建てられたらしい
詳しくは持ち帰って源三先生にみてもらおうと考えている……辛うじて読み取れた絵と文字から話を構築してみた…ただあくまで推量の域だが書き記しておこう
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閑話 伝承《壱》
日本、77?年……平城京内裏
「鬼が現れたとな?」
「は、都の近くに鬼が、大鬼があらわれ荘園を荒らしておるとのこと。民達も怯えております。何卒山部王さまに討伐の為の宣史を受けたまりたくお願い申しあげにまいりました所存……」
「…………してまことに鬼なのかの?」
「御、我々も戦いもうしたが防人の半数が命を落としておりいたします…何卒、宣史を!」
「よかろう。我が防人をつけて遣わす……武具も与えよう」
「ありがたき、ありがたき御言葉、まことにありがたきこと……」
頭をたれ足はやにさる都の外に荘をもつ豪族を見送る山部王…鬼の噂は都まで届いている事に不安を持っている民も少なくない
しかし先の政争で帝の周りは不穏な空気が流れている…山部王は自らが動かせる防人、よりすぐりの者を屋敷へ呼び向かわせることを決めた
「そちが田村麻呂か?」
「は、坂上刈麻呂が一子、田村麻呂にてございます」
「田村麻呂よ、耳にしたことがあるだろうが都の近くに鬼が現れたことは聞き及んでおろうな。父御同様に武が優れし汝に鬼討伐の大将に任ずる」
「わ、わたしにですか?」
「官軍をあたえたいところだが、今は帝の周りは荒れに荒れておる……この山部王、できうる限りの手を尽くし民を守りたいのだ……ひきうけてくれるかの?」
「山部王様………わかりました。鬼討伐宣史承らせていただきます」
それから日を置かずして山部王から太刀、武具、馬、兵糧を受け取り防人1000を率い向かった荘園に辿り着いた田村麻呂がみたのは信じられないモノだった。火の海に包まれた荘、弓矢で引き放つ無数の防人達…そして
『◑♡☆♪▲▽¶◑?!@@&&《うわ、なにをするんだよう………》』
『@@◑?¶▲▽♪☆@*#《やはり、我らの友は敗れたのですか………許しません》』
『♧♡♢♤◁▷■◐◑◯◇◆☆§‡†《………イバラ皇にライアルヌを……友が敗れ侵略されたと伝えるんや……》』
炎に照らされる死神みたいな大鎌、槍、長い筒を構える巨大な三体の鬼……田村麻呂は鬼に恐れを抱いた
閑話 伝承《壱》
了