77X年
河島之荘
「オオオオオオ!」
「田村麻呂様!!」
生き残った防人達の声を背にし折れた太刀を手にし駆ける……炎が立ち上がり、豊かな実りをもたらした水田は荒らされ稲穂が散り戦場で何度も嗅いだことがある匂いを感じる
眼前には光の矢をうち放つ長筒を持つ鬼がこちらに気づき長筒を向けてくる。気のせいか鬼が一体姿が無いこともきにかかるが……しかし今は河島の荘に住まう民達を守るが為
「八百万の神よ、もしおわすならば我が身に鬼を討ち果たす力を与えたまえ!!」
『
長筒に光が満ちまばゆい光が放たれた…そのまま真っ直ぐ折れた太刀を構え走る田村麻呂を飲み込もうとした時、河島の荘にある神体が激しく震え光が走り、溢れた光が田村麻呂を包み込んだ
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………ここはドコだ?オレは何年眠っていた?身体が重い……思い出せ…たしかオレは邪神を……スーシィジュウはまだ帰ってない?
「オオオオオオ!」
……なんだこの叫びは?なんという強い心力だ!?……それに懐かしい感じが3つ……いや一つがどこかに消えた?何が起きているんだ?
「おねえちゃん!」
「田村麻呂様!」
…ティムラムロウ?……
八百万の神よ!もしおわすならば、我が身に鬼を討ち果たす力を与えたまえ!!
オヌニ?……心眼を開き視て飛び込んできたのは黒髪を揺らし手に何かを握り振りかざしたボロボロの鎧を着た乙女、そして巨大な影に心が揺さぶられた。あれは……
「…ソメゲロヤミゲツヂャチユオテユヘリン……ルセアタリバネクオテユソルヨ!」
……間違いないこの言葉は………だとしたらコレはどういうことだ!?……
「田村麻呂様を助けて!」
「田村麻呂様をお救いください!」
……強い祈り、心力が身体に満ちていく。オレはありったけの心力を全身に込め立ち上がると同時に近くにいた人々に《ルグシックシェルド》を展開保護、光に飲まれかけた乙女を障壁展開が間に合わなず、やむなく中に入れた
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「こ、ここは……黄泉の世界か?」
ー…違う……まだ死んではいないティムラムロウー
「だ、だれだ?」
暖かな光が満ちる場所に浮かぶ私に届いた声…黄泉の世界でなければここは?
ー……今、ティムラムロウはオレの中にいる…ー
「オレの中?……世迷いごとで惑わす気か!姿を見せろ!!」
ー………………いいだろう……ー
私の前に光が現れ形をなし現れたのは雷公にも似た髪に観たことの無い甲冑を纏う年の頃は18ぐらいの男…
歴戦の兵、いや将がもつ気迫が溢れソレにあてられ、ふらつきそうになるのをこらえ名乗った
「……わ、私は坂上田村麻呂、して貴殿は」
『オレの名は………………ムモムモツアロー……機械神ムモムモツアローだ』
閑話 伝承《弐》