機械神伝説ー桃太郎ー   作:オウガ・Ω

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第一章 蘇るお伽話のヒーロー
第一話 敵か味方か?白き機械神顕れる!!


昔々あるところに…

 

 

この話は日本人なら誰でも知っている昔話、桃太郎のお話だ

 

 

桃から生まれた桃太郎が大きくなり悪い鬼を退治に犬、猿、雉をお供に鬼退治をする話し…しかしある興味深い文献と絵巻がある神社の倉庫から発見され騒然となった

 

桃太郎の姿が巨大な神で、犬、猿、雉も同様に巨大な姿だと文献に記され

 

絵巻にはそれを示す巨大な桃太郎の姿、犬、猿、雉が鬼を打ち払う様が描かれていた

 

最初は話題に上がったものの…あまりにも荒唐無稽なモノとして扱われやがて人々の記憶から忘れ去られていった

 

 

それから数年経ち20xx年…おとぎ話の中の存在だったはずの鬼が姿を顕した時、彼等…おとぎ話の英雄、桃太郎がよみがえる

 

 

第一話 敵か味方か? 白き機械神あらわる!!

 

 

某日、某所…ある山奥にある村が炎に包まれた

 

 

『ガアアアアアアア!』

 

燃え盛る炎に照らされ赤、青、紫色の機械的な装甲をまとった巨大な鬼数体が家屋を蹂躙し逃げ惑う人々を炎で焼く…悲鳴が辺りに響いたその時雷と共に背後にナニかが降り立つ

 

 

『ガア!?』

 

 

人、いや巨人が一歩、また一歩踏み出す度に辺りの炎がその姿を照らしだす

 

 

頭には桃を模したアンテナが左右に大きく広がり、その体を陣羽織を模した装甲、両腕には猿と犬、胸には雉?顔を型どったエンブレムが輝いている

 

 

鬼は本能的に恐れた…コイツだけは相手にしてはいけない…

 

 

『……お前が、お前がやったのかあああああ!!』

 

 

 

 

 

 

 

陣羽織が金属音と同時に羽を広げたように開き一気に加速、間合いを積め拳を大きく振りかぶり殴る、殴る、ひたすら殴る…

 

 

 

『ウオオオオ!モンキーラッシュ!』

 

 

『ガ、ガアア…ア…ア…』

 

 

猿をもした拳の連激を受け紫色の装甲は砕けちりオイルを血のように流す鬼はふらふら後ずさりする…彼?が手をかざすと光が集まり巨大な剣が現れる…半透明な刃には古代文字が刻まれ構えると同時に輝きを増し地面を蹴り空高く舞う

 

 

『……悪鬼滅殺!オーガスラッシュ!!』

 

 

 

 

大きく上段に構えすさまじい加速と同時に紫の鬼の身体を真っ向両断するや否や大爆発を起こす…しかし彼?の身体は傷ひとつなかった

 

 

 

『くそ、何で…何でこんなことに……ウアアアアアアア!!』

 

 

剣を地面へ突き刺し膝をつく彼の叫びが辺りにこだまするのと同時にポツポツ雨が降り始めその赤くががやく瞳から流れ落ちる雨水はまるで涙のようだった

 

 

第一話 敵か味方か?白き機械神あらわる!!

 

 

 

4年後…『非政府防衛組織ヴァルキリーズ』同極東支部、同執務室

 

 

「……鬼達の活動が最近おかしい?」

 

 

「うむ、これを見てくれればわかる…」

 

隊員達の訓練を終えた直後に司令に執務室に呼ばれあるデータを手渡され目を通し唖然となった…鬼達の活動拠点がこの四年間に20も完全に破壊されている…こんなのあり得なかった

 

鬼達の拠点は鉄壁の守りで固められ例え雑鬼兵(量産型)数百、砲鬼(砲撃戦型)の攻撃を掻い潜ったとしても将鬼(指揮官機)がいる…都市を守るぐらいの戦力しか持たない私達ではとても無理なのにか変わらずにだ…

 

 

「…最近、この極東支部の近辺でも鬼達が現れたのだが直ぐに反応がロストした…が未確認の鬼らしきものが居たと民間人が証言している」

 

 

 

指令は手元の端末操作し写し出されたのは白を基調とした巨大な人?が鬼数体を叩き伏せ殴り貫き切り裂き頭を鷲掴みにし握りつぶしオイルと金属片を辺りに撒き散らせながら地面へ叩きつけ鬼神の様に殲滅している…

 

 

『ム、ムモムモツツアルロー……ガベァ』

 

 

『ウオオオオ!』

 

 

最後の鬼を殴り潰し爆発し鬼達の残骸の上に立ち雄叫びをあげる姿を最後にノイズが走り映像が消えスクリーンを閉じ指令は私にこう告げた

 

 

「…私の推測だとあの鬼神は味方だと判断している…」

 

 

「み、味方ですか?でも鬼かも知れないんですよ?」

 

「…これはあくまで私見だあの鬼神は民間人を守るように戦っていた…これが理由だ、さて話はここまでだ」

 

 

「は、はい失礼します!」

 

 

 

軽く敬礼し私は執務室から出て長い廊下を歩いていき宛がわれた私室へ入りベッドに倒れるように飛び込み顔をあげると写真立てが目にはいる

 

 

ツンツンヘアーの男の子と麦わら帽子を被った女の子、和服姿の女の子が神社を背景に写った写真…数年前、鬼達の侵略が始まる前にとられたモノ…指で軽くこづく

 

 

 

「…桃矢、生きてるなら連絡寄越しなさいよ…みんな心配してんだから…」

 

 

仰向けになり天井をみる…戦機人乗りになってから数年が経つ、桃矢は生まれ故郷の村で考古学者の両親の手伝いをしていたある日歴史的発見をしたとのメールを最後に連絡が途絶え一年後に村が鬼の攻撃を受け壊滅したと聞いたとき目の前が真っ暗になった

 

 

私もだけど特に妹、アカネは一時期精神が不安定になり引きこもりになってしまった、でも桃矢が死ぬわけないと無理矢理元気を出し今は私の隊のオペレーターをしている

 

 

「……桃矢、もし死んでたとしてもアカネを泣かした罰として地獄まで殴りにいくわよ…」

 

 

そう言葉を漏らしたときアラームが鳴り響く

 

 

『お姉…ノゾミ隊長!極東支部より横浜エリアに鬼の出現反応、直ちにヴァルキリーズ第四分隊は出撃、民間人の避難と迎撃に当たってください!』

 

 

「わかったわ!ヴァルキリーズ第四分隊、これより15分後に出撃する…装備は試作レールガン、捕縛用トリモチ弾を実装して!!」

 

 

『了解!』

 

 

ベッドから跳ね起き私はその足で戦闘人のデッキへ駆けデッキ内へ入ると隊員達が並んでいる

 

 

「隊長、準備終わりました!」

 

 

「早く出ましょう!これ以上鬼たちに好き勝手にやられていい気がしねぇ!」

 

 

「アキラ!またあんたは隊長に失礼なことを!!」

 

 

 

「あ、ああ、あの!ケンカはやめてください!?」

 

 

冷静に答えたのは黒髪が目立つ少女ミオ・カンザキ、そしてやたら血気盛んな日焼けが目立つアキラ・アマネ、それを咎めるのはオレンジのサイドテールが目立つサヨコ・シノヅカ、二人を慌てて止めようとあたふたするボーイッシュな髪型のアカネ・カワシマ…これが私が率いる第四分隊のメンバーだ

 

 

「…静粛に、今がどんな時かわかってる?無駄話してる暇があれば直ちに出動する!」

 

 

「「「「は、はい!隊長!!」」」」

 

 

蜘蛛の巣を散らしたようにそれぞれの機体へ向かい乗り込むと同時にその目に光が点る…戦闘人、数年前破壊された『鬼』の機体から得られた技術を解析し作られた機体でようやくヴァルキリーズ第四分隊に配備された

 

 

性能は地球上の兵器を上回る…でも鬼達の使う機体よりも数段下(集団戦で挑めば勝てるが戦力比は鬼1:戦闘人10)でも守ることは出来る

 

 

『準備及び機体固定完了、大型輸送機リニアへ移動開始…』

 

 

カウントが刻まれるなか私はみんなが今日も無事に戻れることを祈りながら0と同時にリニアで打ち出され横浜エリアへと向かった

 

―――――――――

――――――――

 

 

現場上空に着くとそのままカーゴを解放しそのまま自由落下する…徐々に地面が迫り逆噴をかけ着地、逆噴ユニットをパージし打ち合わせた作戦通りに展開する

 

 

アキラ、サヨコは民間人の避難誘導と護衛、私とミオは鬼の牽制をアカネは周囲の状況変化を報告を担当する…現れた鬼は三体、タイプは砲鬼一、雑鬼ニの混成隊これなら普段通りの戦法で対処が出来るでもさっき司令に言われたのが気にかかる

 

 

白い鬼神…でもあの姿が一瞬、桃矢とダブって見えた…まさかね

 

 

『ノゾミ隊長!新たな鬼が私達の後方距離20に一出現…照合結果……し、将鬼です!!』

 

 

あり得ない、将鬼は拠点にのみ存在する機体…なぜここに!

 

 

『今は民間人の避難誘導を優先します!将鬼相手に戦いを挑まないで!!』

 

 

『『『『り、了解』』』』

 

 

後方に存在する将鬼に警戒しながら目の前の砲鬼に試作レールガンを砲口めがけ三発同時斉射、鈍い音と同時に胴体部に設置された砲口は砕けたのを見届けトリモチ弾を足元に打つ

 

 

『ガ、ガアアア?』

 

 

これで遠距離から打たれる心配はない…でもレールガンの射撃可能残弾は後三発、雑鬼兵二体には一発打てば破壊できる

 

 

『ミオ、雑鬼兵を射線上に誘導できる?』

 

 

『…出来ます…では行きます』

 

 

ミオの戦闘人が射撃し指定された射線上に誘導する後少し…ターゲットスコープに並んだ瞬間引き金を引く…黄色い閃光が二体の胴を同時に貫き爆散する

 

 

『ミオ、お疲れ様…』

 

 

『いえ……隊長!将鬼が動き出しました!!』

 

 

背後から地面を凄まじい速さで駆け私たちがいる場所へ近づく様はモニター越しでも心臓に悪い、操縦幹をグッと握りしめ対抗策を考えるが明らかにこっちが分が悪い

 

 

『各機、散開し距離を一定に……キャッ!』

 

 

激しい振動と空を舞う感覚…モニターにノイズが走った後に激しい衝撃…体が前後に揺れ固定具が嫌な音を上げる中私は機体各部の被害状況をチェックする

 

 

(腰椎アクチュエーターに損傷、右腕、両脚駆動系完全途絶…通信系は大丈夫か…)

 

 

各部にアラートが赤く表示されるのを見て私は冷静に通信を開いた

 

 

『第四分隊は民間人の避難誘導と同時に現状より撤退…』

 

 

『お、お姉ちゃん…今そっちに…』

 

 

『来ちゃダメ!今来たら全員将鬼に殺されるわ…それに犠牲は少ないほうがいいわ』

 

 

『で、でも…嫌だ、嫌だよう…』

 

 

『アキラ、ミオ、サヨコ、アカネを連れて直ちに撤退、いいわね』

 

 

『……は、はい…いくぞアカネ』

 

 

『待って!みんな?はなしてよ…はなして!!』

 

 

アカネの機体にミオ機、アキラ機が張り付きブーストジャンプしこの場から離れていくのを見届け不思議な気持ちになった

 

 

死が間近に迫っているのに心が穏やかになっている…モニターに目を向けると将鬼が目を緑色に光らせながらゆっくりと近づき胸部装甲を開き半透明の球体が競りだし光が集まってくる

 

(…ああ、最後に桃矢に会いたかったな……)

 

 

球体から荷電粒子砲が放たれ身動きがとれない私の機体に放たれた…が熱くないそれどころか策敵センサーに別の反応を知らせる電子音が響きモニターに写されていたのは白い巨人…荷電粒子砲を腕に不可視の障壁を展開しまるで私を守るように立ちはだかっていた

 

 

『おい、動けるか?』

 

 

 

「え!?ダメ…各部のシステムと駆動系がダウンして動けない…て?言うかあんたこそ早く逃げな……」

 

 

『……動けねえか…クッ!』

 

 

唸った直後不可視の障壁に亀裂が入り広がっていく…もうダメだと思った時将鬼の頭には白い何かがぶっかる

 

 

『――――――――!?』

 

『アオオオン!』

 

 

雄叫びを上げるメカニカルな白い犬が地面に降り立つと同時に新たな反応が空と陸に現れ辛うじて生きているカメラで見て驚く

 

 

 

『キキ!』

 

 

『クェクェ~!』

 

 

空を金に黒地のカラーリングのメカニカルな雉?…崩れたビルの上に赤を基調としたメカニカルな猿が将鬼を囲むようにいる…何時の間に現れたの!?

 

 

 

『遅いぜみんな、あんたに言っておく…こいつらを叩き潰すのが俺の専門だ…障壁を張るからここから動くなよ……いくぞ!』

 

 

『ワウ!』

 

 

不可視の障壁が私の戦機人の回りに展開したのと同時に彼が地面を蹴り将鬼の顔面目掛け殴りかかる、たまらずふらつく将鬼の姿に唖然となるが追撃と言わんばかりに赤い装甲が目立つメカニカルな猿の背中から長身のレールガン?が展開し駆けながら連射、黒地に金の装甲をもつ雉?が翼からレーザー?を雨のように降らす

 

 

『ガアアアアアア!?』

 

地上からはレールガン?、空からはレーザー?の雨、たまらず膝をつく鬼の眼前にゴキゴキと指をならしながら歩み寄ってくる白い武者…その姿に本能が恐怖を訴えてくる

 

 

コイツは俺たち…鬼の敵だ…まさか、まさかアイツは…その名を思い浮かべるだけで体は震え思考が恐怖に支配されるが奮い立たせると鬼は最後の切り札を使う

 

 

『ウ、ウウ…ウガアアアアア!!』

 

 

体を大きく震わせながら内側から量子分解された駆動系が増設と装甲が膨れ上がり獣に似た姿へと変わるや否や白い武者をその何倍にも強化された拳で殴りビルに吹き飛ばす、ガラガラと崩れ落ちるビルの瓦礫を吹き飛ばし白い武者が空へと舞い上がる

 

 

 

『く、くそ…獣化しゃがったな…そっちがその気なら………皆!合体だ!!』

 

『キキ!』

 

 

『クェ~!!』

 

 

『ワン!!』

 

 

白い武者を中心に光輝く古代文字が螺旋を描き激しく動き回り猿、犬、雉、に吸い込まれ…その中で変化が起こる

 

 

両腕が肩に収納…脚部がスライドし隙間に駆動系が増設、力強さをました装甲纏われ猿と犬の各部が腕へ変わり接続と同時に拳が飛び出し力強く握られ火花が散り最後に雉?が背中から肩、胸に黒地に金の装甲が着き頭部に変化が起こる

 

桃を模した装飾が施された兜が装着と同時に真ん中が開きしたから金色に輝くアンテナが左右に開き両目が赤く輝くと同時に古代文字が消え去り遂にその姿を表す

 

 

 

その姿は巨人…その存在は鬼たちにとって忌むべき姿

 

 

鬼たちが蹂躙し絶望に満ちた世界に現れた『希望』…

 

 

その名も……

 

 

『…手前等、鬼どもの野望を叩き潰す…天下無敵のモモタロウ!此所に見ッ参ッ!!』

 

 

腕を大きく交差し構えた瞬間辺りに暖かな太陽に似た光が満ちる…今此所におとぎ話だけの『英雄』、桃太郎が降り立った

 

 

 

 

――――――――

―――――――

 

 

 

―…手前等、鬼どもの野望を叩き潰す…天下無敵のモモタロウ!此所に見ッ参ッ!!―

 

 

 

ヴァルキリーズ極東支部…司令管制室では突如現れた白い機械神『モモタロウ』の姿に騒然となるなか一人冷静に中央モニターを見る人物…彼女はじっと見つめていた

 

 

 

「…やっぱり新田先生、叶教授の説は正しかったのか…だとしたらあの機械神に乗っているのは…」

 

 

ふと目を向けた先には一枚の写真…発掘途中の何か、いや中央モニターに映されたモモタロウ?と酷似している

 

 

その隣には一人の少年が笑顔で顔らしきものに手を触れている姿

 

 

「…叶教授の一人息子、叶桃矢(かのうとうや)

…最初にアレを、ティルレガシィ(おとぎ話の遺産)を発見した子…遥か昔のおとぎ話の真実が紐解かれる時が来たのかしら……」

 

 

 

司令…彼女、リトス・ミッターナハトは誰に言うわけでもなく小さく呟き様々な指示を手元の端末を操作しながら戦いを見守ることを決めモニターへと目を向けた

 

 

 

 

第一話 敵か味方か?白き機械神あらわる!!

 

 

第二話に続く!

 

ノゾミの目の前に現れ将鬼を圧倒力で粉砕する白き機械神…モモタロウ

 

 

ノゾミはその声と動きからある人物と重ね、意を決しコンタクトを試みる

 

 

第二話 ファーストコンタクト

 

 

おとぎ話の英雄…彼は彼女の声に応えるのか?

 

 

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