ダシマ式BanG!Dream「全バンド一貫! バンドリ学園!」   作:ダシマ

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第11話「飛鳥の秘密」

 

 

 暫くして、こころの家に到着したが…。

 

飛鳥(でっか)

 

 白亜の城のような豪邸を目にし、飛鳥は困惑した。

 

「ちなみに弦巻邸の周りは桜が植えられていて、春になると満開になりお花見が楽しめます」

飛鳥「これだけ広かったらさぞ絶景でしょうね」

 

 黒服の言葉に飛鳥が突っ込んだ。

 

「さて、こころお嬢様がお待ちです。こちらへ」

 

 と、黒服の案内でエントランスまでやって来た。

 

「おかえりなさい!! それから、いらっしゃい! 一丈字飛鳥くん! 私が弦巻こころよ!」

 

 赤と白のストライプ模様が入ったTシャツにデニムスタイルのオーバーオールで、金髪の少女が出迎えた。

 

「こころお嬢様。お連れ致しました」

飛鳥「…初めまして。一丈字飛鳥です」

 

 こころの顔を見て、飛鳥は複雑そうにした。

 

こころ「そんなに緊張しなくていいのよ! さあ、上がって頂戴!!」

 

 そしてこころを先頭に部屋に連れていかれると…。

 

 

 

飛鳥「!!?」

「来たか」

 

 部屋にはとても目つきの悪い男と、青い髪の少女二人が座っていた。

 

飛鳥「和哉さん!! それに日向と椿も!!」

日向「ひ、久しぶり…」

椿「あんた、相変わらず無茶してるわね…」

 

 飛鳥が叫ぶと、日向と椿が話しかけた。彼女たちは飛鳥の中学時代の同級生であり、双子の姉妹なのだ。姉の日向は3年間飛鳥と同じクラスであり、1番親交が深い。ちなみに椿は中学3年のみ同じクラスだった。

 

 そして目つきの悪い男の名前は古堂和哉であり、飛鳥の超能力の師匠である。彼が何故ここにいるのかは、すぐに明らかになるので割愛する。

 

 そして本題に入る事になり、飛鳥とこころが向き合って座った。

 

こころ「飛鳥」

飛鳥「あ、はい(いきなり呼び捨てか…)」

 

 一度も話した事もない人間に呼び捨てにされて飛鳥は困惑していたが、相手は世界的にも大金持ちな弦巻家のお嬢様である為、余計な事は言わないようにした。

 

こころ「改めてバンドリ学園にようこそ」

飛鳥「あ、はい。ありがとうございます」

こころ「あ、畏まらなくてもいいのよ?」

飛鳥「いやー…」

「ご安心ください。お嬢様の件で難癖をつけようとする輩は、即刻消しますので」

飛鳥「猶更無理ですね(汗)」

 

 黒服の過激発言に飛鳥は困惑して突っ込んだ。日向は苦笑いして、椿も飛鳥と同じようなリアクションだった。和哉は全く動じない。

 

こころ「で、どうかしら?」

飛鳥「え?」

こころ「依頼内容よ!」

飛鳥「……」

 

 こころの発言が理解できない飛鳥だったが、すぐに察した。

 

和哉「広島では弦巻家と説明したが、依頼人はこのお嬢さんだ」

飛鳥「え!?!」

 

 飛鳥が和哉の方を見て驚いた。

 

こころ「日向と椿があなたの事をよく話してたから、直接会いたくなったの!」

 

 こころの言葉に飛鳥は唖然とした。

 

椿「…まあ、当然の反応よね」

日向「あははは…」

 

 日向と椿も苦笑いするしかなかった。

 

 

 飛鳥は超能力者であるが、それと同時にとある組織の人間でもあった。その名も超能力者組織「WONDER BOY」。師匠である古堂和哉とその弟、飛鳥の3人で構成されているチームで、超能力を使った仕事をしている。

 

主に通常の人間では困難な作業の代行を行っていて、飛鳥は学生の立場で作業を行っている。

 

 バンドリ学園に来たのは、こころからの依頼で「マナーの悪いファンを超能力を使って懲らしめ、減少させて欲しい」というものだった。また、先ほども説明があったが、こころが飛鳥を指名したのは、日向と椿との会話で飛鳥の名前が良く出ていた為、気になったのもある。

 

 ちなみに飛鳥は高校進学時に弦巻家の依頼でバンドリ学園に行くように命令されたが、バンドが5組以上いるという事と、バンドをやっているメンバーの中に依頼人である弦巻こころがいるという事しか知らなかった。

 

 また、日向と椿に至っては、こころがバンドリ学園に通っているという事は知っていたが、飛鳥に教えていなかった上に、依頼人がこころだったという事は飛鳥が来る前に知ったのだ。

 

 

こころ「で、どうなの」

 

 こころの発言に飛鳥は目を閉じて、髪をちょっと触ると、すぐに手を膝に置いた。

 

飛鳥「…ご報告されていた通り、かなり酷い状況ですね」

「!」

 飛鳥の言葉に日向と椿が反応した。

 

 

 

 

飛鳥「こちらも出来る限りの事はつくしますが、こころお嬢様もお気を付けください」

こころ「ありがとう。でも敬語じゃなくていいのよ?」

飛鳥「そういう訳にはございませんよ」

こころ「うーん…じゃあ、薫たちがいなくて二人きりの時だけ!」

 

 こころの言葉に飛鳥は困惑した。

 

「一丈字様。こころお嬢様のお願いを聞いて頂けないでしょうか。それなりの謝礼は…」

飛鳥「あ、そういうのは結構です。物での付き合い方はしたくありません」

 飛鳥がこころを見た。

 

飛鳥「…じゃあ、二人きりの時だけね」

こころ「ありがとう! 嬉しいわ!!」

 

 飛鳥がため口で喋ると、こころが喜んだ。そしてこころの喜ぶ顔を見て、黒服は満足そうにしている。

 

 

飛鳥「ところで…」

こころ「何かしら?」

飛鳥「…Pastel*Palettesの件で、かなり大事になってしまいましたが」

「ご安心ください。我々弦巻家が情報操作をして、一丈字様が超能力を使って、Pastel*Palettesの皆さまを救出したという事実を隠蔽致します」

飛鳥「ありがたいけどこれ…いろんな意味でマズいよな…」

和哉「二次被害を出すよりかはマシだ。それに、この国の偉い奴も散々汚い真似をしてるんだ。文句は言わせ」

飛鳥「和哉さん!! これ以上はやめましょう!!」

 

 和哉の爆弾発言を飛鳥は強制的に辞めさせた。

 

和哉「自分はこうならないと強く宣言し、行動してほしいものだな」

こころ「その通りね!!」

 

 和哉とこころの会話を飛鳥、日向、椿は困惑して見つめていた。どんだけ怖いもの知らずなんだと言わんばかりに。

 

 そして真面目な話が終わり、和哉と黒服が席を抜け、飛鳥、こころ、日向、椿だけになって、世間話をしていた。

 

飛鳥「…まさか日向と椿も面識があったなんて」

日向「ご、ごめんね…。黙ってて」

 

 飛鳥が日向の方を見て話をすると、日向が苦笑いした。

 

こころ「そうなの! 日向と椿は小さいころからのお友達なのよ!」

 

 日向と椿の家は弦巻家と同じくらいの大金持ちであり、パーティとかでよく一緒に遊んでいたのだ。ただ、こころが馴れ馴れしすぎて椿はちょっと苦手だったのだ。

 

飛鳥「同年代の子ってあまりいなかったの?」

こころ「いないの。だから日向と椿がいないと、パーティがつまんなくて…」

椿「まあ、それは分かるけどね…」

 

 こころの主張に椿は素直に納得するが

 

椿「でもベッタリし過ぎよ」

こころ「えー。昔はよく一緒に遊んだじゃん!」

椿「そ、それは昔の話で…」

こころ「昔船でパーティをした時、迷子になって…」

椿「わーっ!! わーっ!! 何でこいつの前で言うのよ!!//////」

飛鳥「……(汗)」

 

 椿の反応を見て飛鳥は困惑した。この話は中学時代に日向と椿の母から聞いたのだ。

 

昔、日向はやんちゃで、椿は泣き虫な子であり、豪華客船でパーティをした時、退屈だった日向は友達(※この時、飛鳥は「友達」と聞いている)と一緒に船を探検しようとしていた。椿が涙目で止めようとしたが、自分達だけで行こうとしたため、泣きながら日向と友達を追いかけてそのまま探検へ。

 

案の定迷子になり、3人とも黒服が見つけるまで号泣していたという可愛らしい話だった。

 

椿「もう、そういう所が嫌なのー!!//////」

こころ「ごめんってば!」

 

 椿とこころの様子を見て飛鳥は苦笑いしていたが、羨ましくも感じていた。

 飛鳥の幼少時代はというと、幼少時代から勉強もスポーツも出来ていたが、それが原因で同級生から疎まれて、遊びに誘っても仲間に入れて貰えなかったのだ。また、飛鳥もハッキリ言う性格だったため、同級生との喧嘩も絶えず、中学生までは同級生の友達が出来ないどころか、孤立していたいう、寂しい幼少時代を送っていた。

 

 なので、色々バカやっても、幼少時代から仲の良い友達がずっと一緒にいる日向と椿の事が羨ましく感じていた。

 

 

飛鳥(オレも昔、そういう友達欲しかったなぁ…)

 

 だけど今は違う。ちゃんと自分を見てくれる人たちがいる。何度も衝突したけど、腹を割って話せる同級生の友達もやっと出来た。今の飛鳥はその人たちを守る為に、生きていると言っても過言ではない。

 

 

飛鳥(また来週から頑張るか!!)

 

 

 

つづく

 




簡単なまとめ

依頼人:弦巻こころ
依頼内容:マナーの悪いファンの征伐
実施期間:数か月

備考:

・ 飛鳥は日向と椿の家が経営しているホテルの一室を住居としている。
・ 当時、こころと黒服とは面識がなく、和哉の指示で動いていた。
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