ダシマ式BanG!Dream「全バンド一貫! バンドリ学園!」   作:ダシマ

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第34話「闘将! 拉麺娘」

 それはとある休日だった。

 

飛鳥「たまには外に出かけるか…」

 

 飛鳥が外に出かけると、運動公園で大きなイベントが行われていた。沢山屋台が並んでいる。

 

飛鳥「あれ? 何か今日お祭りだったっけ…」

 

 飛鳥は興味本位でそのイベントの会場に足を踏み入れた。

 

飛鳥「ラーメン祭…?」

 飛鳥が看板を見つめていた。どうやら全国各地のご当地ラーメンを出店するようだ。

 

飛鳥「京都駅の拉麺小路みたいなもんかな…」

 その時だった。

 

「一丈字じゃないか」

飛鳥「?」

 

 飛鳥が後ろを振り向くと、Afterglowの宇田川巴がいた。

 

飛鳥「宇田川さん!」

巴「お前もラーメンが好きなのか?」

飛鳥「まあ、好きな方ですね」

 飛鳥は苦笑いした。

 

飛鳥「宇田川さんはこのイベントにご参加しに来たんですか?」

巴「ああ」

飛鳥「今回はおひとりなんですか?」

巴「そうなんだ。あこは練習があって、モカ、ひまり、つぐみはバイト。蘭も華道の勉強があるんだ」

飛鳥「皆さんアルバイトされてるんですね…」

巴「ちなみに私もファストフード店でアルバイトしてるんだ」

飛鳥「え、そうなんですか!?」

 飛鳥が驚いた。

巴「そ、そんなに驚く事か…?」

飛鳥「いや、学業にバンドにバイトって結構忙しいんですね…」

巴「まあな。一丈字は特にしないのか?」

飛鳥「ええ。ちょっと家庭の事情がありまして…」

 飛鳥が苦笑いした。

 

飛鳥「ちなみにお客さんは…」

巴「沢山来るぞ。私のバイト先にはひまりや彩先輩、花音先輩もいるからな…」

飛鳥「!」

巴「お客さんがこれでもかというくらい来る。お店としては嬉しい悲鳴なんだけど…」

飛鳥「でしょうね…」

巴「……」

 

 巴の言葉に飛鳥が困惑した。飛鳥は以前やたら行列が出来ているファストフード店を目撃して、何事かと思って店内を確認したら、花音と彩がレジの対応をしていたのだ。あまりにも客が多すぎて、花音がパニック状態になり、彩がフォローしていた。

 

飛鳥「…何か問題は起きてませんか?」

巴「問題だらけだ。あまりこういう事を言うべきではないがな…」

飛鳥「じゃあ聞きません」

 

 巴に聞かなくても大体察する事が出来た。客が増えるのは非常にいい事だが、客のマナーはあまり良いとは言えず、飛鳥が確認した限りは花音に言い寄ったりして困らせていたのだ。彩やひまりはその点しっかりしている為、何とかなっているが、やはりあまり男性になれていない花音がターゲットにされやすいのだ。

 

 また、近くのカフェであのハンバーガーショップの店員らしき女性が二人で話していて、巴たちと自分達の時とで客の態度が全然違い、しまいには推しのバンドガールを出せと言われる始末であり、かなり不機嫌そうにしていた。

 

 そして巴の何とも言えなさそうな表情を見て、かなり苦労してるんだなと思った。

 

 

 

飛鳥「…困ったら誰かにご相談できるんですか?」

巴「ああ。ひまりや彩先輩、花音さんだがな…」

飛鳥(派閥が出来てるのか…)

 

 これは近いうちに何とかしなければ。と飛鳥は思った。

 

飛鳥「すみません。嫌な事思い出させてしまって…」

巴「いやいや。そんな事はない。そうだ」

「?」

 巴が思いついた。

 

巴「折角だから今日一緒に回らないか?」

飛鳥「お店荒れたりしませんかね」

巴「まあ、そうなったらそうなっただ。実は最近真面目に対策立ててる」

飛鳥「そうですか…」

 

 そんなこんなで飛鳥と巴は一緒に回る事になった。

 

飛鳥「本当に全国各地のラーメンがありますね」

巴「そうだな。飛鳥は何ラーメンが好きなんだ?」

飛鳥「どれも好きですけど、シンプルに醤油ラーメンですかね」

巴「そっか。アタシは豚骨ラーメンだな」

飛鳥「美味しいですよね」

巴「ああ」

飛鳥「宇田川さんの行きたい所に行きましょう」

巴「いいのか?」

飛鳥「レディーファーストですよ」

巴「ありがと」

 

 巴が微笑んで、豚骨ラーメンを食べたが…。

 

飛鳥・巴「バリカタで」

「あいよ!!」

 飛鳥と巴が顔を見合わせた。

 

巴「…お前も堅い方か」

飛鳥「早く食べれますしね。極細面ですから歯ごたえもあります」

巴「そうだな」

 

 と、そのまま和気藹々としていた。

 

巴「トッピングはしなくていいのか?」

飛鳥「あ、今回は麺とスープをメインにと考えていたので…。宇田川さんもトッピングしてないじゃないですか」

巴「まあ、アタシも同じ所かな。チャーシューとか結構お腹に来るしね」

飛鳥「分かります」

 

 そして豚骨ラーメンを食べた後は、醤油ラーメンを食べた。

 

飛鳥「スープ飲みすぎると体に悪いって分かっても、やっぱ美味しいですよね」

巴「ああ、全くだ」

 

 と、飛鳥と巴はスープを飲み干して、そう言い放った。

 

 店を出て飛鳥と巴は一休みをしていた。

 

飛鳥「2杯食べましたね」

巴「ああ。でもまだまだいけるぞ」

飛鳥「凄いですね」

巴「もうお腹いっぱいか?」

飛鳥「あと1杯だけならいけます」

 飛鳥がそう言うと、巴が笑みを浮かべた。

巴「じゃあ次で最後にしよう」

 

 巴がそう言って、次の店に移動しようとしたその時だった。

 

「巴ちゃん!!」

 

飛鳥・巴「?」

 飛鳥と巴が後ろを振り向くと、知らない男性が立っていた。白のシャツにジーンズをはいていてシンプルな恰好だったが、目が澱んでいた。

 

巴「え、えっと…」

「その男は誰だ!? 彼氏か!!?」

 

 と、興奮気味で話すと飛鳥が異変に気付き、前に出て巴を守るように手をそえた。

 

飛鳥「ファストフード店のお客様でしょうか」

「う、うるさい!! 貴様みたいな奴に巴ちゃんは渡さないぞ!!」

 

 男は興奮気味に叫ぶと、飛鳥は巴を見つめていた。

 

飛鳥「渡さないのは結構ですが…後ろ」

「なに!!?」

 

 男が振り向くと、見回り中の警察官が2人いた。

 

「離せ!! 離せぇえええええええええええええええええ!!!」

「はいはい。詳しい事は署で聞くから」

「大丈夫。お前みたいなブサイクでもちゃんとやってたら付き合えるから。オレがまさにそれ!」

 

 と、男は警察官2人に連行されていった。

 

飛鳥「何とか助かったみたいですね」

巴「あ、ああ…」

 

 飛鳥が巴に話しかけるが、巴は少し驚いていた。

 

飛鳥「あ、もうお帰りになられますか?」

巴「い、いや! そうじゃない!」

 

 飛鳥の発言に巴が慌てた。

 

巴「その…」

飛鳥「?」

 巴が頬を染めた。

 

巴「ありがとう。守ってくれて…」

飛鳥「いえいえ。ご無事で何よりです」

 

 巴がお礼を言うと、飛鳥は目を閉じて笑みを浮かべると、目を開けて巴を見た。

 

巴「あ、えっと…」

飛鳥「え?」

巴「その…場所、移動しないか?」

飛鳥「移動?」

巴「えっと…。行きつけのラーメン屋を紹介したいんだ…。ダメか?////」

 

 と、巴が何かもじもじしていた。巴としては、今家に帰っても家族が誰もおらず、心細いのでもうちょっと飛鳥と一緒にいたいと考えていたが、恥ずかしくて言いだせなかったのだ。

 

飛鳥「……」

 飛鳥は察した。これ以上この場にいると変な輩がいるし、家に帰りたくないという事は家族が今誰もいないのだろう。まあ、暫く様子を見れば大丈夫か。と思っていた。

 

飛鳥「いえ、大丈夫ですよ」

巴「そ、そうか!」

飛鳥「今日は付き合いますよ」

巴「あ、ありがとう…////」

 

 と、飛鳥の言葉に照れ臭くなる巴だったが、その場を後にし、行きつけのラーメン屋に到着するまでずっと会話をしていたという。

 

 

おしまい

 

 

 

 

 

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