ダシマ式BanG!Dream「全バンド一貫! バンドリ学園!」   作:ダシマ

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第4話「接触禁止!」

 

 一丈字飛鳥は仮装大会終了後、ガールズバンド『Afterglow』から話があると言われて、キーボード担当の羽沢つぐみの実家が経営する珈琲店へ。しかし、つぐみの母とモカの冷やかしにより激昂した男性ファンが襲い掛かろうとしたが、飛鳥の超能力で撃退し、Afterglowを守った。

 

 その夜

 

「ハァ…」

 

 飛鳥は深くため息をついた。

 

飛鳥(転校していきなりやらかしちまったぜ…。下手すりゃあんまり長く学校にいられないかもな…)

 

 と、夕方の羽沢珈琲店の出来事を思い出した。暴力こそ振るわなかったものの、つぐみ達を守る為に前に出すぎて、他の客の注目を浴びてしまった。嫉妬の怖さを知っている飛鳥にとっては悩みの種でしかなかったのだ。

 

飛鳥(まあいいや、勉強しよう…)

 

 飛鳥は勉強をしにその場を後にした。

 

 

 翌日、雲は多少はあるものの、雨が降る心配はないくらい青空だった。飛鳥はまだ昨日の事を引きずっていた。その日起きた事はその日に解決して切り替える。というのが彼の信条であるが、これが対人関係だとそうはいかない。自分が良くても相手が解決していなければ何の意味もないからだ。

 

 蘭たちが何も気にしないか、願わくば昨日の事件を忘れてくれる事を祈るしかなかった。

 

 その時だった。

 

「おーい!! おーい!!」

「?」

 

 後ろから声がしたため、飛鳥が振り向くと香澄がいた。

 

飛鳥「あなたは…」

香澄「あなた、仮装大会に出てた人だよね!?」

飛鳥「ええ、そうですが…」

香澄「私、戸山香澄! とってもキラキラしてたよ!!」

飛鳥「そ、そりゃあどうも…」

 

 飛鳥が余所余所しくする為、香澄が不思議がっていた。

 

香澄「あれ? 今日は元気ないね」

飛鳥「気にしないでください。こっちが私の素なんですよ。過去に数回あのような機会があって、その時は明るく振る舞っていたんです。暗いままだと、見てる方も楽しくないので」

香澄「ふーん…」

 

 香澄の反応に飛鳥は何とかなりそうだと感じた。実は香澄も1組の出し物に出ていてバンドを組んでいる事を知っていたので、この様子だともう話しかける事はないだろうと感じていた。

 

香澄「あ、そういえば私達の事全然知らないって…」

飛鳥「あ、あー…。あれですか。すみませんね。私、つい最近ここに来たものですから、この学校のルールとか全然分かってないんですよ」

香澄「ルール?」

飛鳥「あなた方にむやみに話しかけてはいけないんでしょう?」

香澄「だ、誰がそんなルール決めたの!?」

 

 飛鳥の発言に香澄が驚いた。香澄としてはただ自分達は好きでバンドをしてるし、ファンも応援してくれると思っていたが、飛鳥の発言から問題が起きていると判断した。

 

飛鳥「クラスの人から聞いたんですけど、ファンが怒るからあまり話しかけない方が良いと…」

香澄「そ、そんな事ないよ! あ、もしかしてそれが原因でよそよそしかったんじゃ…」

飛鳥「そうですねー。で、今もそうですね」

香澄「どうして!?」

飛鳥「周りを見てください」

 

 飛鳥に言われた通り、香澄が見渡すと好奇な目で見ている一般生徒と、嫉妬の眼差しで見ている男子生徒が数名いた。

 

香澄「……!!」

飛鳥「そんな所ですね」

香澄「ご、ごめんね!? 全然気づかなくて…」

飛鳥「いえ。あなたのせいではございませんよ。ただ、これからは極力お話しするのは控えましょう」

香澄「い、嫌だよ!!」

 

 飛鳥の発言に香澄が真っ向から否定した。

 

香澄「おたえ達にもあなたの事紹介したいのに…」

飛鳥「…バンドの方ですか?」

香澄「そうだよ。おたえにりみりんにさーやに有咲!」

飛鳥(何で一人だけあだ名じゃないんだろう…)

 

 飛鳥は有咲の扱いが気になっていた。ちなみに市ヶ谷有咲といい、香澄が率いる「Poppin’Party」のキーボード担当である。実家は質屋。

 

香澄「それから他のバンドの子たちもあなたの事知りたいって言ってたよ!」

飛鳥「そ、それは光栄ですね…」

 

 飛鳥は苦笑いしたが、正直気が気じゃなかった。ご都合主義にもほどがあるだろと。仮装大会で優勝しただけでここまで注目されるのかと。しかし、彼はすぐに「この学校のガールズバンドを全く知らない」という発言が関係してると悟った。そりゃそうだろうな。スクールカースト上位に立っていて、知名度もあるのに知らないなんてそりゃ黙ってられないわな。と飛鳥は判断して、余計な事は言わないようにしていた。

 

香澄「あ、そういえば名前なんだったっけ」

飛鳥「一丈字です…」

香澄「変わった苗字だね」

飛鳥「よく言われます」

 

 そして飛鳥と香澄はそのまま登校をしたが、バンドガールと一般男子生徒がこうやって登校するのは前代未聞であり、飛鳥はすぐにファンのブラックリストに載った。ちなみに、偶然を装ってバンドガール達に近づいたり、彼女たちの後ろをわざと歩いたりして、あたかも一緒に登校してる風をする男子生徒もいたが、すっかり制裁の対象となった。

 

 さて、この男はどうなるのだろうか…。

 

飛鳥(こうなりました)

 

 香澄と別れ、教室でゆっくり過ごしていた飛鳥だったが、先輩が3組のクラスに乗り込んできて、飛鳥を出すように言ってきた。飛鳥は超能力で存在感を消している為、気づかれなかったものの、クラスメイト達は怯えていた。

 

飛鳥(戸山さん達も大変だなぁ…)

 

 先輩たちの姿を見て、飛鳥は香澄たちに同情したと同時に上手くクラスメイト達と引き離して、先輩達の前に姿を現した。

 

「!!」

飛鳥「おはようございます」

 

 飛鳥の存在に気付いた先輩たちは、一瞬だけ驚くとにらみを利かせた。

 

「おい、てめぇ」

飛鳥「何でしょうか」

「今日、Poppin’Partyの戸山香澄と一緒に歩いてたろ」

飛鳥「ご安心ください。もうこのような事はございませんので」

「そうじゃねぇんだよ!!」

飛鳥「?」

 

 先輩たちが怒鳴った。

 

「いいか。香澄ちゃん達とああやってプライベートを一緒に過ごすのはタブーなんだよ」

「ファン同士手は出さないっていう暗黙のルールがあるんだ」

「よく覚えとけ!!」

飛鳥「分かりました」

 

 飛鳥は余計な事は言わないで、了承した。

 

「フン!」

「分かればいいんだよ!」

「次やったらボッコボコにするからな!!」

 

 と、先輩たちは去っていったが、飛鳥はボイスレコーダーでしっかり録音していた。

 

飛鳥「…ボコボコにされるのはあなた方ですがね」

 

 そう呟いて飛鳥も教室の中に入っていった。

 

 

つづく

 




キャラクターファイル04

青葉 モカ

Afterglowのギター担当にして、この作品のガヤ担当。
ゆるっとした喋り方が特徴で、蘭やつぐみをかき回したりするが、
Afterglowの事を大事に思っている。
ゆっくりとした口調から、男子からイケると言われているが、
結構痛い所をついてくるので、そこもまた良いと言われている。
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