ダシマ式BanG!Dream「全バンド一貫! バンドリ学園!」 作:ダシマ
ある日の放課後、飛鳥が荷物を纏めていると、廊下から男子生徒達の声が聞こえた。
「Pastel*Paletteが今日学校でモデルの撮影やるみたいだぞ!!」
「行くっきゃないでしょ!!」
アイドルバンド「Pastel*Palette」の撮影で皆が盛り上がっていたが、飛鳥はまるで興味がなかった。Poppin’Party、Afterglowと濃厚接触したことにより、ファンから大顰蹙を食らっているせいで、すっかり意気消沈していた。
飛鳥「帰ろう」
飛鳥が荷物を纏めて自宅に帰ろうとしたその時、
香澄「飛鳥くーん!!」
と、香澄が声をかけてきた。たえ、りみ、沙綾、有咲も一緒にいた。
飛鳥「戸山さん」
香澄「今日Pastel*Paletteの撮影があるんだけど、一緒に見に行かない?」
飛鳥「用事があるんですよ」
たえ「…もしかして、気を遣ってる?」
飛鳥「はい」
有咲「あっさり認めるのかよ!!!」
飛鳥の発言に有咲が突っ込んだ。
飛鳥「まあ、気を遣ってるというより、Pastel*Paletteの撮影がある事を教えていただいたんですけど、撮影現場に来たら殺すって言われてるんですよ。ファンの方々から」
りえ「えええ…」
飛鳥「Afterglowの時はナイフ持ってたので、これ絶対に行かない方がいいですしね」
沙綾「ナ、ナイフ…?」
有咲「そうだよ!! お前確か羽沢珈琲店でAfterglow助けたんじゃねーか!」
飛鳥「いや、あれは相手が自滅しただけで…」
香澄「大丈夫だよ!」
と、香澄が強制的に飛鳥を連行していった。飛鳥は「大丈夫かな…」という顔で正面を向いていた。
Pastel*Paletteの撮影現場は校舎からちょっと離れた広場で行われていた。飛鳥達が来ると、すでに見物客が来ていて、前で見学できる状態じゃなかった。
香澄「い、いっぱいだね…」
有咲「そりゃそうだろ。仮にもアイドルで芸能人なんだからよ…」
香澄が人数の多さに驚いていると、有咲が間髪入れずツッコミを入れると、男子生徒達が飛鳥の存在に気付き、にらみを利かせた。
飛鳥「こんな感じなんですよ」
有咲「ありゃあガチだな…」
すると男子生徒の数名が近づいた。
「よォ…てめぇ、ここに来るなつったよな?」
飛鳥「はい。でももう…」
「何で来やがった!!」
飛鳥「戸山さん達にお誘いを受け…」
「嘘つけ!!」
「香澄ちゃん達がお前の相手なんかする訳ないだろう!!」
男子生徒の暴言に飛鳥は呆れた。何か妄信的だなと言わんばかりに…。
飛鳥「ですがもう帰りますので…」
「そうしろ」
「香澄ちゃん達を置いて、一人で帰れ!」
飛鳥「あ、はい。分かりました」
すると飛鳥が超能力で存在感を消した。
香澄「あ、あれ!? 飛鳥くん!?」
たえ「どこ行っちゃったの!?」
「あんな奴ほっといて、オレ達と見ようぜ」
と、男子生徒達が香澄の手を掴むと、
香澄「ひゃっ…!!」
有咲「何すんだてめぇ!!」
すると飛鳥が超能力で男子生徒達を腹痛にさせた。そしてスマホで手を掴んでる所を撮影した。
「ぐ、ぐぉおおおおおおお!!!」
「は、腹が…!!」
と、男子生徒の1人が香澄の手を放して、腹を抑えた。飛鳥が香澄の前に立ち、近づけないようにすると、有咲が香澄の手を引っ張って男子生徒から遠ざけた。
有咲「今のうちだ!!」
5人が一緒に逃げる。
「ま、待てぇ!!」
「くれぐれもこの事は皆に…」
「もう遅い」
「!?」
男子生徒達が後ろを見ると、他のファン達が睨みを利かせた。
「ま、待て!!」
「全部一丈字が悪いんだ!!」
「手を出したのはお前だろ!!」
「ぎゃああああああああ―――――――――――――――――――!!!!」
男子生徒達は他のファン達によって連行され、どうなったかは知らない。
飛鳥「……」
飛鳥は離れた場所で超能力を解いたが、浮かない顔をしてそのまま現場を後にした。
そして暫く一人で歩き、河川敷でうなだれ、ため息をついた。
飛鳥「いつまで続くんかね…この生活」
飛鳥がそう呟いたその時、
「君―!!」
飛鳥「!?」
飛鳥が振り向くと、茶髪でポニーテールの少女・今井リサがいた。彼女が飛鳥に近づく。
リサ「隣、座って良い?」
飛鳥「あ、どうぞ…」
リサが飛鳥の隣に座った。
リサ「何があったの?」
飛鳥「……」
飛鳥は経緯をすべて説明すると、リサは少しだけ複雑そうにした。
「…そっか」
「ええ。彼らの仰っている事は分かっているんですがね」
リサ「結構問題になってるのよ。そういうファンの「やらかし行為」って奴」
飛鳥「そうなんですか…」
飛鳥が俯いた。
リサ「そんなに気を落とさないで! 君は何も悪くないんだから!」
飛鳥「今井先輩…」
リサ「リサでいいよ」
飛鳥「今は遠慮しておきます。すみません…」
リサ「…あなた本当に真面目よね」
飛鳥の様子を見て、驚いていた。
飛鳥「今日はこのまま家に帰ります」
リサ「…そう」
飛鳥の言葉にリサは何も言えなかった。
飛鳥「あ、忘れる所でした」
リサ「?」
飛鳥がリサの方を見て、笑みを浮かべる。
飛鳥「声をかけてくださって、ありがとうございました」
リサ「う、うん…」
飛鳥の姿を見て、リサは何か違和感を感じた。さっきまで落ち込んでた人物とまるで別人のような気がすると。
その時、飛鳥が違和感を感じた。
飛鳥「…そういえば、今井先輩のバンドもかなりの人気があるんですね」
リサ「そ、そうよ? 自分で言うのもアレだけど」
飛鳥「折角ですので、送って帰ります」
リサ「そ、そこまでしなくてもいいわよ? 私あっちだから…」
その時だった。
「おぉいおい」
「!?」
男子生徒達が現れた。
飛鳥「……」
リサ「あ、あんた達は!!」
「何こんな所でいちゃついてくれちゃってんの?」
「今度はRoseliaに手を出したのかよ」
「やっぱり殺すしかないよな」
飛鳥が真剣な顔をした。
飛鳥「今井先輩、私がここで足止めをするので、早く逃げてください」
リサ「あ、足止めって…」
飛鳥「早く!!」
飛鳥の圧にリサは遠く離れた。
「何? ヒーロー気取り?」
「この人数でやれると思ってんのかよ!! この陰キャが!!」
「二度と近づけないようにしてやる!!」
と、一斉に襲い掛かった。
リサ「一丈字くん!!」
リサが叫んだその時、飛鳥の蹴りが男子生徒の顔に直撃して、そのままぶっ飛んだ。
「ぐはぁ!!」
「タ、タツヤ!!」
「この~!!」
と、仲間が飛鳥に襲い掛かろうとするが、攻撃が当たらず、正拳突きを食らったり、手刀を食らったりしてのされていた。
リサ「う、嘘…」
リサは唖然としていた。飛鳥が喧嘩が強いと言うだけではなく、顔つきも凛としていて、別人のようだったからだ。男子生徒全員を気絶させた後、飛鳥は道路の外に運んで、110番通報した。
この後、警察に身柄を拘束され、飛鳥も事情聴取の為、警察署に行く事になった。
つづく
キャラクターファイル07
今井 リサ
Roseliaのベース担当。
気さくな性格で、コミュニケーション能力も高く、母性的でもある為、
皆からは「リサ姉」の愛称で親しまれている。
また、気難しい友希那と紗夜の通訳担当でもある。