ダシマ式BanG!Dream「全バンド一貫! バンドリ学園!」 作:ダシマ
前回までのあらすじ
Poppin’Partyを置いて一人だけ逃げたとして、有咲やクラスメイト達からの信用を失った飛鳥。しかし、飛鳥は全く気にすることなく学校を去ってしまう。
そんな中、飛鳥の身を案じたリサが、休みを返上して学校に登校するが、彼女が来たころには飛鳥はすでに帰ってしまい、騒動の原因は自分にあると責めてしまう。
更に不幸が重なり、学校の近くでロケをしていたPastel*Paletteが何者かに誘拐されてしまう。果たして…。
バンドリ学園では騒然としていた。
「他の奴らは何やってたんだよ!!」
「いきなりハイエースがやってきて、薬みたいなのを撒いてきたんだよ…」
「そしたら皆急に眠りだして、パスパレのみんなは…」
生徒達は食堂に集められたが、パニックになっていた。
「落ち着いて皆!! とにかく学校の外から出ちゃダメよ!!」
パニックになっている生徒達を女性教諭が叫んで誘導した。
「日菜…」
リサと同じRoseliaのメンバーである氷川紗夜が憔悴していた。日菜という少女はPastel*Palettesのメンバーで、紗夜の双子の妹なのである。
「きっと大丈夫。信じましょう…」
「……」
同じRoseliaのメンバーである白金燐子と湊友希那も彼女を励ました。
リサ「皆!」
リサが遅れてやって来た。
友希那「リサ…」
リサ「パスパレの皆が誘拐されたって本当なの?」
友希那「そうよ…」
友希那の言葉に紗夜は更に顔色を悪くして蹲った。
リサ「ご、ごめん紗夜!!」
紗夜「…大丈夫です」
リサ「大丈夫って…」
紗夜は顔を上げたが、顔色は決して良くなかった。
紗夜「今は信じましょう…。日菜達の無事を」
紗夜の言葉にリサは何も言えずにいて、友希那と燐子はただ俯くしかなかった。
「だ、大丈夫だよ紗夜ちゃん!」
「日菜ちゃんは無事だって…」
好感度を上げようと、男子生徒達が近づこうとした。すると友希那が睨んで
友希那「少しは空気を読みなさい!!」
そう怒鳴ると、男子生徒達は大人しくなった。そしてリサはいなくなった飛鳥の事も心配していた。
リサ(一丈字くん…)
ところかわって、飛鳥はというと…。
飛鳥「……(汗)」
飛鳥は下校中、遠出がしたくなり一本道を歩いていたが、後ろから突然ものすごいスピードを足した車が通りかかった。このままだと事故になる可能性があると判断した飛鳥は、超能力で存在感を消し、空を飛んで猛スピードで車を追いかけて、超能力で車のスピードを止めた。止めて運転手の様子を見たが、運転手も助手席の男性も眠っており、後座席を超能力で透視すると、パスパレの5人も見張り役の男も眠っていた為、そして車から薬の匂いがした事が判明し…。
飛鳥(自分達もその薬の匂いを嗅いで眠っちまったんだな…(汗))
なんて間抜けな犯人たちなんだと飛鳥は言いたくなったが、パスパレ達の救出を優先する事にした。
飛鳥(まあ、犯人たちはこのまま超能力で眠って貰って…警察だな)
飛鳥が携帯電話で110番通報を行った。
飛鳥「あ、出来れば女性警官をお願いします。ちょっと捕まってた女性たちが…はい…」
と、詳しい状況説明をして電話を切った後、119番で救急車を呼んだ。
飛鳥(まあ、この先に交番があるみたいだから、すぐに来てくれるか…)
飛鳥は念のため犯人達は車から出して、パスパレのメンバーの安全を確保した。
15分も経たないうちに警察と救急車が到着して、女性警官がパスパレを確保し、毛布をかぶせた。飛鳥は警察官に事情を説明したが…。
「また君か…」
飛鳥「すんません…」
若手の警察官がうんざりしながら言うと飛鳥は謝った。
「何を言っている! 大事になっていたらどうするつもりだ!」
上司の警察官が若手の警察官を怒鳴った。
「一丈字くん。ご協力感謝する!」
飛鳥「あ、いえ! いつも我々市民の為にお疲れ様です!!」
上司の警察官が敬礼をすると、飛鳥も敬礼した。
そして、バンドリ学園では…。
「おい!! いつになったら帰れるんだよ!!」
「そうよ!!」
いつまでたっても帰れない事に生徒達はイライラし、教師たちに当たっていた。
「で、でもオレは友希那ちゃん達がいるなら…」
「オ、オレも…」
逆に目当てのバンドガールズ達とずっと一緒にいる事で、テンションの上がる男子生徒達もいた。
紗夜「日菜…」
紗夜は日菜の無事を祈っていた。
「速報が入りました」
モニターに映っていたニュースキャスターの声に、生徒達がくぎ付けになった。
「人気アイドルユニット「Pastel*Palettes」のメンバーが何者かに誘拐された事件で、警察は先ほど、被疑者と思われる男性4名の身柄を拘束する事に成功しました」
ニュースキャスターの報道に生徒達は喜んだ。
リサ「紗夜!! やったよ!! ほら!!」
リサが紗夜を喜ばせようと声を上げたが、
紗夜「…でも、日菜達が」
リサ「あっ…」
日菜達の事についてはまだ報道されていない為、リサは気まずそうにした。
「犯人はどうでもいい!!」
「日菜ちゃん達はどうなったんだ!!?」
「また…」
「!」
ニュースキャスターの言葉に神経をとがらせる生徒達。
「誘拐されていた「Pastel*Palettes」の丸山彩さん、氷川日菜さん、若宮イヴさん、大和麻弥さん、白鷺千聖さんの5名ですが、全員無事が確認されました。現在は警察に保護されています」
「いやったぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
Pastel*Palettesが救出されたことが分かり、生徒達は歓喜した。
紗夜「……!!!」
リサ「やったよ紗夜!!」
紗夜が口元を覆って涙を流すと、リサが紗夜を抱きしめた。そしてどさくさに紛れて男子生徒達が紗夜とリサに抱き着こうとすると、他の女子達が足止めした。友希那と燐子はリサと紗夜を見て安心していた。
キャスター「被疑者たちは居眠り運転をしており、猛スピードを出した後、何らかの理由で車が止まった模様です。そして、偶然通りかかった目撃者の通報により、丸山さん達は救出されました」
「目撃者!!?」
「よくやってくれた目撃者!!」
「英雄だ!!」
と、男子生徒達が騒いだ。
リサ「……」
この時、リサの脳裏には飛鳥の顔が思い浮かんだ。
紗夜「…あの、今井さん」
リサ「あ、ご、ごめんね!! 苦しかったね!」
実際は苦しかったのではなく、ずっと抱きしめられたままで周りから好奇の目で見られて恥ずかしかったのだ。
蘭「イヴたち、助かったみたいだね…」
つぐみ「良かった~」
Afterglowもその場に残っていて、蘭のつぶやきにつぐみが胸をなでおろしたが、モカはモニターをじっと見つめていた。
巴「どうした? モカ」
モカ「この目撃者ってもしかして…」
つづく
キャラクターファイル09
山吹 沙綾
Poppin'Partyドラム担当。
実家はパン屋「やまぶきベーカリー」を経営して、
弟と妹がいるお姉さん。