アメイジング・ナデシコ   作:我楽娯兵

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錬金術

 翌日の選択授業の時間で私は錬金術の授業を受講していた。

 玻璃の天文台の最も奥に錬金術の教室はあり、そしてその内観を端的に言うと。

 研究室にもなりえない落書き絵画だらけの部屋であった。

 錬金術教諭の私室も兼ねている筈だが、寝泊まりするにはあまりにも人の住んでいる気配がしない。

 ただ手入れだけは細かく行き届いていて埃の一つも見当たらない。

 研究に必要なフラスコやら奇妙な形をした蒸留器。何に使うのか分からない奇天烈な形をした瓶などすべて新品の様に綺麗に磨き上げられていた。

 そんな部屋の中では一際に目を引いたのは天井に吊り下げられた西瓜玉ほどもある巨大な磨き上げられた金剛石群であった。

 幾つものバカでかい金剛石が一つ一つ作品の様に飾られ、僅かに入ってくる日光を様々な輝きを放って教室を照らし上げていた。

 錬金術──それ即ち現代魔法世界の中で最も只人の世に近づき、そして遠くに位置する、完全な魔法とも言えない奇妙な学問。

 杖を振って何かを成すのでなく、フラスコの中で煮立ち、そしてその残った淀みの中より至宝を生み出す学問。

 曰く起源を辿れば錬金術の発祥は魔法史と同じ同時期に生じた学問であり、あらゆる物質を『完全』な物質を錬成するのだと言う。

『完全』とはこれ如何に。不壊ということか、もっと別の『完全』を目指しているのだろうか。

 さぞ高尚な学問であろうと思われるが正直なところ私は杖を振る魔法で手いっぱいだ。これ以上何かと睨めっこするほど酔狂な熱心さは持ちえていない。

 魔法を学ぶのも本来の目的からは大きく外れた小事であり、涅槃とはまったく以て関わっているのかも不明である。

 近づきもせず、遠ざかりもせず、あるのは日々の時を淡々と少していると言う事実だけ。

 そんな中で私の小さな問題である、守護霊を呼び出せない事態に微かな違和感と引っ掛かりを覚え、野治に相談し出てきた答えは、錬金術の受講であった。

 何の事はないただの授業だ。私の求める答えを応える教師であれば今後も錬金術の授業を受講するのもやぶさかではないが、答えられなければそこまでだ。

 閑古鳥の鳴いた不人気授業なのだろうか、受講している生徒は私含めて十人いれば良い方で、空いた席が物悲しく伽藍とした印象を与える。

 そんな中で遂に現れた。この錬金術の授業を受け持った教諭が。

 

「皆様、楽に」

 

 甲高い声で紳士っぽく喋る声を聞き私たちは振り返ると──時が止まってしまうようであった。

 悪目立ちしようかと思っているのか。真っ青な中世ヨーロッパの貴族かと思わせる真っ青な宮廷服。

 洋袴(ズボン)はピッチりと下半身の輪郭が浮き出たクリーム色、そして冗談みたいに分厚い底をした木製の靴を履いている。

 頭髪は衣服以上に更にふざけている。

 頭を二倍三倍に大きく見せる鳴門海峡もびっくりの渦を巻いたその髪が頭を飾っていた。

 こんな見た目で市中を歩けば奇人変人と言われて仕方がないと言う見た目で、郭公の病的な溢れ出る狂気の雰囲気とはまた別種の奇人であった。

 唯一の私たちの共通点と言えば小さく飾りの様に外套(ローブ)を腰に括っているだけであり、それ以外はまさしく時代錯誤というより、時代に完全に逆行した流行衣裳であった。

 後生大事に片手に抱えた硝子製の鳥籠には拳ほどもある七色に光る宝石が収められ面妖な光を放っていた。

 そのふざけた見た目の教諭は明らかに日本人とは違い、鼻が高く彫りの深い東洋の顔つきであったがその口から紡ぎ出される言葉は雄弁に語った。

 

「時代が流れて幾久しく、錬金術と呼ばれる魔術は正に風前の灯火。このように現代技術が日進月歩の驀進を果たし広義的にあらゆる物質を創造する錬金術は狭義的にたった一つの目標の元に日夜研究が続けられている。──さて挨拶がまだだった。ようこそ私の錬金術教室へ、私はサンジェルミ。ここ魔法処に措いては錬金術兼音楽魔術教諭を請け負っている」

 

 紳士的に一礼したが、その奇天烈な見た目と懸け離れた理性的な語り口。見た目と精神的雰囲気の乖離の激しさに生徒の皆が面食らっている様子であった。

 一人の生徒が手を上げた。

 それに反応したサンジェルミは健やかな笑顔で質問を受けた。

 

「あの……サンジェルミって……あのサンジェルミですか?」

 

「君の言うサンジェルミが一体何を示しているのか私には分からないが、私のサンジェルミと言う名前に覚えがあるのならそうであると言っておこう。そう、私がサンジェルミ。サンジェルマン伯爵と昔は名乗っていたよ。そうだね、230年前の頃だね」

 

 口あんぐりといった様子でその生徒はポカンとしていた。

 私はその意味が分からなかった。

 錬金術に措いてのまさしくパイオニアにして開拓者として名を馳せるニコラス・フラメル、生命の錬成に成功した錬金術の革命家のパラケルススのように燦然とその錬金術史の中に名を刻む著名な人物とは誰だ。錬金術師の始祖トリスメギストスか? それとも近代歴史に名を打ち立てたアイザック・ニュートンか? 。

 いいや、今この目の前にいる教諭こそ存命している生ける伝説と呼ぶに相応しい。

 サンジェルミ伯、またの名を『サンジェルマン伯爵』。

 曰く、西暦以前にその生を受け神秘の業である錬金術を用い秘薬を錬成し永遠を手に入れた男であり西洋歴史の中で幾度か姿を現し幾多の逸話を残して姿を消し、最後に確認された所在は1937年から1945年の日中戦争の最中であったと言う。

 正しく錬金術史魔法史の中で一際異彩を放つ異端児。

 そんな異端児がここ魔法処に居を構えているなど誰が想像し得ようか。

 私は錬金術に全くと言っていいほど興味がなかったが、僅かにでも錬金術の知識のある他の生徒たちはまさしく肝を握り潰されたように青ざめた顔をして幽霊でも見るようにサンジェルミを見ていた。

 

「質問は以上かね? 何でも聞いてくれ給え。この限られた最初の授業の僅かな自己紹介タイムだ、君たち有限の時間を生きるモノたちにとって有意義な時間と自負している」

 

 自己の評価が非常に高いのだろう。

 サンジェルミは生徒たちから更なる質問を引き出そうとして見せる。

 すると静々と手を上げる先ほどとは別の生徒にサンジェルミは当てて質問を聞いた。

 

「あ……あの、錬金術って私そこまで詳しくないんですが、研究に終着点が『賢者の石』の錬成でその先はあるのでしょうか」

 

 その質問にサンジェルミは健やかに微笑んで答えた。

 

「錬金術という学問は人それぞれの目標によるところが大きい。君が錬金術の終着地点が『賢者の石』の錬成であると思うのならばそこまでだ。しかしながら世界は完全物質を以てしても触れる事の儘ならない事象も存在する。今この場に流れる時の流れも、命の形も、そして生命の創製も。フラメル君には悪いが私の錬金術の観念からすれば『賢者の石』は完全に近いが完璧とはとは言い難い。むしろ空気や我々の思念こそ錬金術の探求には必要不可欠なものであり、たゆまぬ努力と僅かながらの発想こそ我々錬金術師に必要なものなのだよ」

 

 まるで哲学者のような言い方だった。

 完全ではあるが完璧ではない、たゆまぬ努力と僅かな発想。高説垂れる坊主の様で虫唾が走りそうだ。

 元来天狗の性根は根っこから天邪鬼、我の強い我らにこういった人柄の人間とは肌色が合わない。

 そんな事もあってどうにもサンジェルミの語り口には何やら背筋を伝う鳥肌のような感覚が這い上ってこそばゆい。

 

「さて、そろそろ時間だ。授業を始めよう。リドル君、蒸留器を皆様に」

 

 そう言い手を叩いたサンジェルミに応じた補助教諭が颯爽と現れ、蒸留器を私たちの前に置いた。

 

「さあ、皆様。栄光の道筋を作り出そう、これが君たちの第一歩だ」

 

 

 

 

 

 何とも楽しい授業だったか。

 私たちは初めて錬金術の業で錬成したのは水晶だった。

 高圧力炉蒸留器によって劈開も縦一列の自然界では絶対に生まれえない魔法の鉱物。

 大概の時間は材料となる物を蒸留機に投げ入れ火を焚いて待つだけなのだが、待つ間に補助教諭やサンジェルミの小話は大変愉快なものであった。

 イエスキリストは大変冗談の巧い人間であったとサンジェルミは語りはまるで見て来たかのようにいい、補助教諭のトム・リドルと言う青年は実用的な呪文などの話で皆を沸かせていた。

 私たちが錬成した水晶はサンジェルミの戸棚に飾られ数多の生徒たちの中に混じる凡庸な一作品とサンジェルミは言い嬉しそうであった。

 そうして錬金術の授業は終わり、生徒たちが教室を後にする中で私は一人教室に残って飾られている絵画を眺めながらサンジェルミの暇を探して待っていた。

 美しい絵画だった。女性が一人草原の中で椅子に座ってこちらに微笑んで手を振っている。

 私はそれに手を振り返すと彼女は嬉しそうに笑っていた。

 

「何か質問でもあるのかな?」

 

 ふと声を掛けてくる補助教諭のトム・リドルに私はそちらを向いた。

 この男は奇妙だ。

 なかなかの美男子である男であるが、肌色は悪くどこか死体を思わせるほど青白い。吐く息もどこか冷たく人間性がどこか欠けているように感じるのは気のせいか、そしてこの感覚いずこかで相当遠くない最近の頃に感じた感覚であったが思い出せなかった。

 私はそんな奇妙な違和感を感じながら答えた。

 

「少し、サンジェルミに質問があるのだ」

 

「ふん……教授にね。どんな質問なんだい? 僕じゃ相談相手にならないかな?」

 

 それもそうだ。教諭であるのならこの疑問に答える事が出来るかもしれないと思い聞いてみた。

 

「私は守護霊の呪文で少々苦難している」

 

「……守護霊、ですか」

 

「うむ。あれを使うと爆発してしまうのだ」

 

 少しだけ考え込んだトムは幾つかの守護霊の呪文に必要な要素を上げた。

 

「守護霊の呪文は非常に高度な魔法ですし、術者の精神状態に非常に左右されやすい。幸福な感情、正のプラスエネルギーを消費して形作って身を護る魔法ですから、幸福な感情が足りずに形作れないってことはありますが、爆発するとなると……」

 

 考え込んでいる様子で唸っているトムに私も何故かと一緒になってウンウン唸って見るが、答えは一向に出てこない。

 守護霊の呪文は爆発する作用の綴りではない、どうやれば爆発するのか知りたいがその爆発の要素が見えてこない。

 トムはあれやこれやと要素、幸福の質の有無について語ってくるがどうにもしっくりこなかった。

 そんな中に私室より出てきた者、サンジェルミが出てきた。

 

「何の議論だね? リドル君」

 

 私は少しだけ驚いてしまう。

 あの頭デッカちの渦を巻いた頭髪がなくなってすっきりとした髪型に変わっていると言うより色すら変わっていた。そして理解したあれは鬘だったのだと。

 

「教授。彼女が守護霊の呪文について質問があるそうです」

 

「ふむふむ、私にね。されそれは不思議だ。私の担当は錬金術と音楽魔術についてのはずで、呪文学については鬼灯君の受け持ちのはずだが」

 

「野治に守護霊については主に聞けと言われたのだ」

 

 その回答にどこか納得の言った様子でサンジェルミはにこやかに笑って見せ手を差し伸べた。

 

「了解した。済まないね、ええと君は──」

 

「石槌撫子なのだ」

 

「石槌君かい。分かった。済まないが少し杖を見せてもらえるかい?」

 

 私はすぐに杖を出してサンジェルミに渡した。

 サンジェルミは慎重にシルクの手袋までして杖を触って確認を始めた。

 匂いを嗅ぎ、杖の撓り具合を確認し、僅かに叩いて杖に耳を当てて内部の音の反響を調べているようであった。

 

「奇妙な杖だね。済まないリドル君、私の部屋から紫色の縁の虫眼鏡を持ってきてくれないか?」

 

「はい教授」

 

 トムにそう言い、サンジェルミは慎重に杖を持ち再度その匂いを確認する。

 どこか鼠が餌を食べているかのような仕草で杖を調べる彼の目が私をチラリと見た。

 

「この杖の木は桜を使っているのかな?」

 

「うむ。血脈桜であると杖屋は言っておった」

 

「やっぱり。道理で血の匂いが濃いはずだ。──それで、芯に使われている素材は、ふむ……奇妙な響きだねぇ。ドラゴンの琴線とも違う、何やらこれも少々荒事に向いた杖だねぇ」

 

 楽し気に杖を検分するサンジェルミは怪しげに微笑んだ。

 

「私はこの長い人生で様々な学問を納めてきた。そしてその中で最も興味を惹かれたのは錬金術であったが、次に興味を惹いたのは杖造りだよ」

 

「ほう……」

 

 私は空いた椅子に座って行儀悪く椅子の上で胡坐を組んで聞いた。

 

「杖とは奇妙だ。人と似たように意志や個性といったモノを持ち得ているとさえ言える振る舞いをする。持ち主を自らで選び、そしてその効力もそれぞれに違う。大変に奇妙だ」

 

「まるで赤子のようなのだ」

 

 私の言葉にこれ可笑しといった様子にクスリと笑ったサンジェルミは私に指を差して頷いた。

 

「そうその通り。杖を作るのはまさしく赤子を作るのと同じ、人ならざる未知の生命体を創製するに近い。我々の手足の如く扱おうとすると寧ろ反発する事さえある。彼らは一個の道具として見るにはあまりにも……理性的で、いや、生物的だ。生き物なのだよ」

 

「良く杖の性質を知っておるのだな」

 

「ひと時杖を作ることにハマっていた時があったのだ……皆私の手で使い潰したが。どれも傑作であった。特にニワトコの木で作った杖は何とも不思議であった」

 

 何とも長い話を長々と話す男だと私は少しだけ飽き飽きしてきた。

 結論を急ぐわけではないが、サンジェルミの杖の話を聞くのは退屈で仕方がなかった。

 私は小指を耳の穴をほじりながら片手間にその話を聞きながら、適当に返答を繰り返した。

 

「キメラとも違う……この響き方……そうか檮杌か」

 

 私は首だけ縦に振って耳クソを弾いて応じた。

 そんな最中にトムも戻って来て言われた通りの豪勢な装飾を施された紫色の縁の虫眼鏡を持ってきた。

 それを受け取ったサンジェルミは虫眼鏡を覗き込んで私を見る。ぎょろりと拡大した目の玉が私を注視して心の底を浚いまるで砂金を掘り当てているかのような目付きであった。

 

「君自体には問題はないようだね。むしろ正常だ、一度も闇に染まった事のない無垢で純白の魂を持っているようだ」

 

「うん? そうなのか?」

 

 サンジェルミの中で勝手に話が進んでいるようで私は意味が分からなかった。

 トムも同じ様子で首を捻っていると、その答えをサンジェルミが答えた。

 

「君、守護霊の呪文がまともに作用しなかっただろう?」

 

「そうなのだ。よく分かったな」

 

「当然。こう見えて杖を作って歴は長い方だ。──端的に言おう。この杖で守護霊の呪文を使うのはほぼ無理と考えた方がいい」

 

 衝撃的とまではいかないまでも少々驚いてしまう回答であった。

 

「この杖の作りからして、正の呪文である守護霊の呪文(パトローナム・チャーム)は完全に不向きだ。君自身には問題はない、杖の作り問題だね」

 

「この杖のどこがいけないのだ? 正常に機能している。今迄問題はなかったのだ」

 

 そう言うと、少しだけ笑って見せるサンジェルミが言った。

 

「この杖はねぇ、はっきりな話をすると闇の魔法使いたちが好む杖の作りをしている。桜は杖にした時、どのような芯材、呪文を使っても致死力を持つ性質がある。尚且つこの木材は血脈桜、死体の上に生えた桜の木であるが故に血に飢えている」

 

 桜の木の下には屍体が埋まっているから美しい。

 そう言った言葉が後世に残るほど、桜は神秘性を佩びているそうで日本に措いて古来から日本国国土にて固有の振る舞いをするそうで、私の杖の桜は『殺傷』に特化した性質を持っているそうだ。

 そして芯材に措いては──。

 

「この杖の芯材は檮杌の毛を使っているね」

 

「うむ、杖屋はそう言っておったのだ」

 

「檮杌は古代中国にいたとされる魔法生物で、今はもう絶滅している。そしてその当の檮杌は人面虎足とも呼ばれるようにキメラの近縁種であった。キメラの素材を芯材に使うと、より殺傷能力が高まる。──この杖を作ったモノは相当な殺意の元で作られたんだろうねぇ」

 

「というと?」

 

「この杖の前の持ち主、もしくは作り手は普通ではない。私から言わせてしまえば闇の魔法使いに属する者が制作したのだろう。プラスマイナスゼロという奴だ。総和の無だ。君がいくら幸福のプラスを注ぎ込もうと、この杖のマイナスが打ち消してしまう。──もしこの杖で守護霊の呪文(パトローナム・チャーム)使うのであれば杖のマイナスを越えるプラスの感情が必要だろう」

 

「では爆発した理由は」

 

「恐らくマイナスがプラスを上回ったのだろう。反動でしょう。持ち主を襲う杖とは早々ないよ誇るといい」

 

 あまり誇れたことではない。

 要は、この杖は闇の魔法使いが使うべき杖であって、私がいくら守護霊の呪文を使っても無駄と言う事が判明した。

 まったく以て残念だ。いやはやまったく以て残念だ。

 守護霊の呪文、あの美しい白銀の守護霊の姿は大変美しかった。私の心を打った守護霊の姿に溜息と口惜しい唸り声が漏れた。

 綺麗な綺麗なあの守護霊。私の守護霊はいったい何処かに。

 何に一つでもその可能性があれば良かったがこうもバッサリと言われると少し気持ちが落ち込んでしまった。

 そんな中で恥じる事無くサンジェルミは闇の魔法使いの道を提示してくるし、トムは慰めにもならない誘いばかりで辟易する。

 

「失礼するのだ」

 

 私は杖をサンジェルミからひったくり教室を出た。中庭に出て杖を夕日に翳して少しだけ訝しんだ。

 残念だ、残念だ。こんなにも美しい杖が。

 杖屋がこの杖は曰くがあると言っていたがこんな形で現れるとは思いもよらなんだ。

 本当に残念だ。

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