ヒロアカに転生して炎の個性を得たけど、俺のせいで平行世界化したんだけど   作:孤狼 龍

13 / 45
前回のあらすじ

騎馬戦で圧倒的差を見せつけた。さて、次は個人戦。轟ちゃんの宣戦布告。
だが原作通りに進むと考え緑谷に任せようとする。
それが後悔に繋がるとは……


第12話 火群と個人戦 ー1ー

 昼休憩が終わり、準備してる頃……女子達が遅く登場した。どうして遅くなったのかは……すぐ分かった。

 

『どーしたA組!?』

 

 チア衣装に着替えて会場に集合した私達A組女子を前にした、マイク先生の一言である。

 

「峰田さん、上鳴さん、騙しましたわね!?」

 

 ……どうやらあの2人が主犯のようだ。

 

 八百万に『女子は午後のレクリエーションをチアコスで応援しなきゃダメ』という大ウソを吹き込んで、見事にA組女子の衣装をチアにすることに成功したと……何でこういう時だけあいつらは抜群の頭の回転と弁舌能力を発揮するんだか。

 最初こそ全員表情死んでたものの……皆割と、呆れ気味ながらも何だかんだで『やってやるか』って乗り気のようだ。

 特に葉隠がやる気満々だった。とりあえず上鳴と峰田は殴った。

 

 最終種目は、トーナメント戦。騎馬戦を勝ち抜いた上位4チーム16人で行われる、一対一のガチバトルだそうだ。ちなみに原作通り尾白とB組の子は辞退して代わりに鉄哲と塩崎さんが入った。

 

 そして抽選の結果、組み合わせは以下の通りに決まった。

 

 

第1試合 緑谷VS心操

第2試合 上鳴VS塩崎

第3試合 飯田VS発目

第4試合 爆豪VS麗日

第5試合 芦戸VS火群

第6試合 鉄哲VS切島

第7試合 八百万VS常闇

第8試合 轟VS瀬呂

 

 

「……(あれ?このまま行くと俺準決勝で轟ちゃんと当たらね?えっ?爆豪じゃないの?俺の相手……轟ちゃんの相手、緑谷じゃないの?……えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?)」

 

 紅煉は目の前のトーナメント表の発表に心の中で叫び声を上げ、少し後悔した。緑谷に任せようというフラグを建てなければよかったのに……

 

ーーーーー

 そして始まった第1回戦。緑谷VS心操。原作通り個性に引っかかるが指を犠牲にし復帰、その後背負い投げで勝利。だが心操の評価は爆上げした。

 

WINNER 緑谷

 

 

 第2回戦。上鳴VS塩崎。アホ鳴は原作通りアホやってアホしてあっさり敗退。まさにアホ。アホ過ぎてアホ。そう言ったら「ウェイ……」と言ってしょげた。メンタルくそ雑魚でワロタ。

 

WINNER 塩崎

 

 

 第3回戦。飯田VS発目。こちらも原作通り飯田の真面目さが仇となりいいように使われ、試合に勝ったが勝負に負けた。飯田の最後のセリフはやはり「嫌いだキミィ!!」だった。ウケる!

 

WINNER 飯田

 

 

 第4回戦。爆豪VS麗日。こちらも原作通りに進んでいく。違ったのは始まる前爆豪が麗日さんに対して

 

「おい丸顔……怪我したくねぇなら今すぐ棄権しろ……手加減しねぇから、痛てぇだけじゃ済まねぇぞ」

 

 という事を言ったことだ。これには原作を知る俺は驚いた。相手を心配するような性格ではなかったはず…と言ってる間に戦闘は始まり、そして原作通りプロのヒーローは爆豪が痛めつけてるだけにしか見えてないのかブーイングをしてくる。

 

「それでもヒーロー志望かよ!そんだけ実力差があんならさっさと外に出せよ!」

「女の子をいたぶって遊んでんじゃねぇよ!」

 

 うん。これにはな、生で見ると、キレるわ……

 

「おい、今遊んでるって言ったの誰だ?プロか?巫山戯てんのかてめぇら……何年やってんだ?素で言ってんならもう見る意味ねぇからとっとと帰って転職サイトや求人サイトでも見てろ……アイツは、爆豪はここまで勝ち上がってきた相手の力を認めてるから警戒してんだろ……本気で勝とうとしてるから手加減出来ねぇんだろ……本気で向かってくるから油断しねぇんだよ……なんも見てねぇ奴があの馬鹿を罵ってんじゃねぇよ……どこにも気づいてない奴がブーイングしてんじゃねぇよ。麗日お茶子を、か弱い少女として見てんじゃねぇよ!ヒーローの真似事して遊んでる贋物者(フェイカー)が!!貴様らにとってのヒーロー像はなんだ?!なんのためにヒーローをしてる!!格好をつけるためか?!だったら尚更ヒーローなんかしてんじゃねぇよ!!さっさとやめろ!誰かの為にヒーローする訳じゃねぇんのならやめちまえ!!相性を気にして市民を助けないヒーローなら辞めちまえ!!分かったか無能共!!」

 

「「「……」」」

 

 紅煉は立ち上がって生徒用の観客席から身を乗り出し冷たい目で見渡しながらそう叫ぶ。叫び終えると席に座る。クラスメイトの皆はそんな紅煉を見てすげぇと思い、他クラスの面々も関心と恐怖を覚えた。プロ達は何も言えないのか呆然としてる。

 

『え、えぇ……アイツ、キレるとあんなに怖いの?アイツの目、見た?全てを凍てつかせるような目をしてたよ?』

 

『だから言ったろ。因みに火群の言う通りだ。シラフで言ってんのならもう見る意味ねぇから帰れ。帰って転職サイト見ろ。後は火群と同じ意見だ』

 

 プレゼントマイクは声のトーンがだいぶマジだったので怖さが伝わったのだろう。相澤先生は同意してくれた。本当に俺たち生徒をよく見てくれてる。

 

 そのまま原作通り進んでいき麗日の秘策が発動する。しかしやはり爆豪。一撃で全て消し飛ばす。そしてここでまたもや驚愕な事が…

 

「やってくれんなぁ……正直に言うと危なかったぜ…麗日……そんな秘策があったなんてなぁ。油断しなくてよかったぜ……認めてやるよ。さぁ、来い!麗日ァ!!」

 

 相手を賞賛した……あの爆豪が、と思ってしまう紅煉が居た。そして麗日が攻撃しようと走り出したその時、力尽きる。麗日さんは、容量重量(キャパ)をとっくに超えて戦っていたんだ。

 

「麗日さん……行動不能。二回戦進出、爆豪くん!」

 

 まだ立とうとしている麗日さんに、様子を見ていたミッドナイト先生は難しそうな顔をしながらも、ゆっくりと爆豪の勝利を告げた。

 

爆豪は一息吐いて、リカバリーガールの元へ運ばれる麗日さんを見送ると何かを呟いてステージを後にした。何を呟いたのだろう?と思ってると緑谷が教えてくれた。

 

「かっちゃんは『惜しかったな、麗日』って言ったんだよ」

 

 紅煉はぽかんとしたまま驚いた。てかよく聞こえたなと思った。幼馴染の特権って奴か?

 

ーーーーー

 一足先に観客席に戻った爆豪は、クラスメイトに迎えられた。

 

「おーう、何か大変だったな悪人面!!」

 

「組み合わせの妙とはいえ、とんでもないヒールっぷりだったわ爆豪ちゃん」

 

「うるせえんだよ、黙れ」

 

 瀬呂や梅雨の言葉に静かな調子で罵倒を吐く爆豪。

 皆がいつも通りだと思う中、上鳴が爆豪を指差しながら何でもない調子で話しかける。

 

「まァーしかしか弱い女の子相手によくあんな思い切りの良い――」

 

「おい、今なんて言った上鳴」

 

 瞬間、紅煉の冷たい声が響くと上鳴は紅煉に胸ぐらを掴まれていた。これには爆豪も驚いた。

 

「ぐえっ……!?」

 

「ちょっ!? 何してんだお前!?」

 

「お、お止め下さい火群さん!!」

 

「黙ってろ……」

 

 突然の暴挙にクラスメイトたちが彼を止めようとするが、ヤサ紅煉(グレン)の時のような威圧に固まってしまう。

 それでも比較的動じていない障子や砂藤などが二人を引き離そうとする。

 

「おい、上鳴……テメェの尺でモノ言ってんじゃねぇよ。麗日さんは爆豪に対して本気で勝ちに行っていた」

 

 だが、続く紅煉の言葉に障子と砂藤らは動きを止める。

 

「無茶やって倒れて、それでも立って向かって行こうとしてやがった。最後は這いずってでもって気迫見せてな……」

「それをか弱い女の子だと?紳士ぶって馬鹿にすんのも大概にしとけ!!すぐ終わるとか言って女子に瞬殺されたアホが!!」

 

 紅煉の怒りは上鳴の失言に向いていた。そしてそのまま突き飛ばすと座る。

 

 ゲホゲホと咳き込む上鳴を横目に、思いの外早く終わった一連の流れについて、クラスメイトたちは安堵や納得、意外性を含めた溜め息を漏らしていた。

 

「成る程。火群の怒りはそういう事か」

 

「お茶子ちゃんも全力でやったのだもの、なのにか弱い女の子って言われたら嫌よね」

 

「確かに上鳴さんの発言は、麗日さんに失礼でしたわ」

 

「う…………すんません…………」

 

「……チッ」

 

 どうやら爆豪も言おうとしたらしい……だが先を越されて少しイラッとしたのだろうが、丸くなったものだ……さて、次の試合は確か……

 

「あれ?てか次、火群じゃね?」

 

「「「「あっ……」」」」

 

 上鳴のその発言に紅煉含む全員が反応した。

 

「そうだよ! なんでまだここに居るの!? 三奈ちゃんはもうとっくに行ってるよ!!」

 

「忘れてた……ん?」

 

 葉隠に言われてやっと戻ってきた。そうだ次だ。と思った矢先、あることを考えついた。

 

「早く控え室に向かいませんと!!」

 

「いや、大丈夫」

 

「え?」

 

『ステージも直して次の対決!! どんどん行こうぜ!!』

 

 どうやら始まるようだ。タイミングがいい、そう思いながら立ち上がり観客席の前に進む。

 

「……俺どうやって行くか、なんとなく分かったわ」

 

「ウチも」

 

「えっ? えっ??」

 

 引きつった切島や耳郎の声や、疑問符を上げる八百万の声を後ろに聞きながら、手すりに手と、足を掛け飛び降りた……というか勢いよく手すりを蹴って跳び、不死鳥の翼を背中に顕現させ推進力を利用しながら着地する。

 最後に個性を解除して、会場全体に演目を見せた演出者のごとく一礼をした。

 

 今までにない派手な登場に、多くの観客が沸き上がった。

 

『おおォォ!!? 火群、観客席から華麗に登場!! 容姿と青い炎の翼が美しい旋律を奏でる!!まるで旅芸人だ!!』

 

 誰が旅芸人だコラ。こちらとら羽を失った守護天使じゃねぇわ。

 

『何言ってんだお前。しかし、火群にそんなに目立ちたがりなイメージは無かったんだが……ああいや、何となく分かった。お前、控え室行くの忘れたろ?』

 

「その通りでございます。少し焦りましたが、こんな登場が出来て逆に少し爽快です」

 

『正直でよろしい。次からちゃんと来い』

 

 相澤先生は流石だった。簡単に見抜いてくる。次は気をつけよ、なんか睨まれた感じしたし……

 

『目立つ登場の理由はさておき、次の対戦はこいつらだ!!』

 

『あの角からなんか出んの!?ねぇ出んの!?ヒーロー科、芦戸三奈!!』

 

「かっこよかったよ!火群くん!でも負ける気ないよ!」

 

『対! 緑谷、爆豪、轟に引き続きトップ4の一人!紅き炎と蒼き炎の美青年!同じくヒーロー科火群紅煉!』

 

「それは俺とて同じこと……手加減せずに来い」

 

『START!!』

 

「《火銃(ひがん)》!」

 

 両手を銃の形にして指先から炎の弾を放つ。

 

「おっと!」

 

 両足から酸を出して滑り出し、華麗に炎の弾を避ける……のだが…

 

「関係無いな……」

 

「えっ?」

 

 紅煉は両手に炎を纏わせてる。それを見て芦戸は気付くが、時すでに遅し。

 

「やばっ!!」

 

「《火産霊神(ほむすびのかみ)》!!」

 

「きゃあああっ!!」

 

 両手を合わせて炎の竜巻を起こし芦戸を場外に飛ばす。

 

「芦戸さん場外!二回戦進出、火群くん!」

 

 会場はさらに大歓声に包まれる。短期決戦ながら多大なパフォーマンスを見せた紅煉は好印象を与えただろう。さらに飛ばした芦戸に駆け寄り手を取る。峰田が叫んだが冷たい目で睨むと静かになった。

 

 第6、第7試合も原作通りのメンバーが勝った。

 

 ちなみに最後の第8試合は轟ちゃんの圧勝。原作通りの氷塊で倒した。その際イラついてた様だ。聞こえた限りだと……

 

「ごめんね……イライラしてたの」

 

 と、瀬呂に謝ってた。ちなみに瀬呂にはドンマイコールが響いてきた……哀れな男なり、瀬呂……

 

 そして第2回戦の発表も決まる

 

第9試合 緑谷VS塩崎

第10試合 爆豪VS飯田

第11試合 火群VS切島

第12試合 轟VS常闇

 

 やはり原作と偏った。爆豪の相手は飯田になってるし、轟ちゃんの相手は常闇になっていて、塩崎さんの相手が緑谷になってる。そして紅煉は……切島との再戦となる。

 

 切島と目を合わせると負けねぇ気持ちが伝わってくる。実は今日1番の頑張りを見してくれるのが切島だったりと思っていたりする。




はい、というわけで第12話終了です。
いかがでしたか?爆豪の性格を丸くさせたのは良いですが少しやりにくい気もします。

ちなみに作者は上鳴は嫌いではありませんのであしからず。

次回から戦闘シーンを多くしたいと思っています。
次回、なんと切島が……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。