ヒロアカに転生して炎の個性を得たけど、俺のせいで平行世界化したんだけど   作:孤狼 龍

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前回のあらすじ
紅煉と爆豪の試合が始まり互いに1歩も譲らない試合をする。
最後にお互いの大技を決め、勝利したのは紅煉だった。


第17話 火群と閉会式と凍火のセカンドオリジン

 全ての試合が終わり閉会式が始まる。因みに飯田は家の急な用事で早退したと聞いた。

 だが原作と違って1位~3位の人物は全く違う。

 

「それではこれより!! 表彰式に移ります!」

 

 ミッドナイト先生の言葉と共に、表彰台が煙幕と共に地上へと上がる。

 スタジアムの上空に打ち上げる花火と、観客からの大きな歓声がトップ4を迎えてくれた。

 

 三位台には、いつもの柔らかい笑みを浮かべた緑谷と、迷いを捨てた微笑みを見せる凍火。

 

 二位台には、両腕をギブスで覆い三角巾で首に固定されている仏頂面の勝己。

 

 そして一位台には……いつも通りの表情で腕を組みながら立つ紅煉。というかなんか笑みを浮かべてる?

 

「すげぇな紅煉の奴。堂々としてるぜ」

 

「まるでどこかの王様みたいだな」

 

 切島と瀬呂がそう言ってるとミッドナイト先生がまた話し始める。

 

「それではメダル授与よ!! 今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!!」

 

「HAーHAHAHA!!!!」

 

 スタジアムの上から日本人なら馴染み深い笑い声が聞こえる。

 ここ暫くで見慣れていたが、もの凄い有名人が教師になってたんだった。

 その人、オールマイトは代名詞にもなっている台詞を叫びながら飛び降りてくる。

 

「私が!! メダルを持っ「我らがヒーロー、オールマイトォ!!」たァ!!!!」

 

 台詞が被ってしまう。プルプル震えるオールマイトに、ミッドナイトが手を合わせて謝っている。

 そのまま気を取り直して、メダル授与が行われる。

 

 まずは、三位の2名から

 

「緑谷少年!第3位おめでとう!」

 

「あ、あああ、ありがとうございます!!」

 

 緊張する緑谷。こういう場面で言われるのに慣れてないのだろう。

 

「君の場合、地力は十分に出来ている。後は個性の細かな制御の練習が必要だね」

 

「は、はい! 個性の訓練も、戦闘スタイルの見直しも、これからも全部頑張って……立派なヒーローになります!!」

 

「うむ! 期待しているぞ!!」

 

 そう言うと次に凍火に顔を向ける。

 

「轟少女!3位おめでとう!」

 

「ありがとうございます。頑張ってこの結果だったのが残念でしたが、一つ殻を破れて良かったと思ってます」

 

「うむ!その個性を使いこなせれば君はもっともっと強くなれる!炎と氷、両方を使いこなせるようにな!」

 

「はい」

 

 次に爆豪の前に立つ。

 

「爆豪少年!2位おめでとう!見事な成績だったぞ!」

 

「慰めは要らねぇよオールマイト。1位になれなかったのが悔しいが全力を出し尽くしての結果だ。この順位には価値はねぇが満足してる」

 

 オールマイトの称賛を淡々と否定する爆豪。気持ちはわからんでもない。

 彼は他人や世間の評価など気にせず、自分の中の絶対的な基準の上を歩いている。傲慢にも思えるそれは、彼の強さでもある。

 そこはオールマイトも理解しているらしく、頷きながら言葉を紡ぐ。

 

「うむ! 相対評価に晒され続けるこの世界で、不変の絶対評価を持ち続けられる人間はそう多くない。自分を貫く君の姿勢は、多くの人に理解されただろうさ!」

 

「どうでもいいからさっさとメダル寄越せや……“傷”として、忘れねえように取っとくからよ」

 

「HAHAHA! そうだね!」

 

 負けた自分を忘れないようにと、弱さや戒めの証として持っておくつもりのようだ。原作とは違う爆豪を見て少し尊敬の念を抱く紅煉。

 

 さて、最後に紅煉の番だ。

 

「火群少年。優勝おめでとう!見事に伏線回収した訳だな!」

 

「ありがとうございます。今自分が出せる全てを出し尽くしました」

 

 そう言うと大きく頷かれて、金色に光るメダルを掛けられる。

 見た目以上のずしりとした重さは、ここまで来た証だろう。

 

「個性も地力も申し分はないが、加減を覚えるようにな、特に最後に見してくれたあの剣に関してはな」

 

「承知しております。御指南ありがとうございます」

 

「うむ!」

 

「さぁ皆さん、今回は彼らだった! しかし! この場の誰もが、ここに立つ可能性を持っていた! ご覧いただいた通りだ……競い、高め合い、さらに先へと昇っていくその姿! 次代のヒーロー達は、確実にその芽を伸ばしている!」

 

 気負うことなく、言葉を素直に受け止めて前を見るトップ4人。眼下にいるクラスメイト達もそうしているようだ。

 

「てな感じで最後に一言! それではみなさん、ご唱和ください……」

 

「あ…(そういや原作だとこれって)」

 

「「「Plus Ul「お疲れ様でした!!」」」」

 

「「あっ…」」

 

「プックククッ(やっぱこうなったか…)」

 

 オールマイトが締めくくろうとすると締まるどころかこれまでの言葉を全て忘れてしまいそうになるほどの脱力感に陥る。

 緑谷と凍火はポカンとしていて爆豪は呆れ、紅煉は笑ってる。すると観客からもブーイングを受けるオールマイト。

 

「そこは『Plus Ultra』でしょオールマイト!」

 

「あ、いや……疲れただろうなーと思って……」

 

「クククッ(だが、この締まらない最後もまた一興……だから俺達が締めよう)」

 

 そう思いながら緑谷を見ると緑谷と目が合う。そして紅煉の考えてる事を理解したのか頷く。

 すると紅煉が大声で言い始める。

 

「此度の体育祭!互いに良い結果を出せた!!」

 

「「「「えっ?」」」」

 

「だが、これは始まりに過ぎない!!翌年はここに立つのが俺らじゃないかもしれない!皆、力をつけ、また翌年に繋げようじゃないか!!それでは皆さん!ご唱和ください!」

 

「更に!!」

 

「向こうへ!!」

 

 紅煉がそう叫ぶ。それに緑谷も応えるとA組の面々は察し、全員で言い放つ。

 

「「「「「Plus Ultra!!」」」」」

 

 それに観客もオールマイトも呆然とする。だがすぐに理解して全員が「いいぞぉ!」「よくやった!」「これで締まりはいい方向にいったな!!」等々の言葉が聞こえてくる。するとオールマイトが紅煉と緑谷に小声で「ありがとう二人とも」と言った。

 

ーーーーーーーーーーーー

 その後、全員教室に戻るが紅煉は一人職員室に向かう……その原因はもちろんの事だ。

 

「これが録音したデータです」

 

「確かに受けとった。それで?そのあとは」

 

「音沙汰無しです」

 

「そうか、だが用心しておけよ?いつまた現れるか分からんからな」

 

「はい。分かりました」

 

 そう、プルトンからの電話を録音したデータを相澤先生に渡したのだ。その後何を話したかを話して教室に戻る。

 教室には誰も居なかった……たった一人以外

 

「あ、おかえり。紅煉」

 

「……凍火?他のみんなは?」

 

 そう、教室に残ってたのは轟凍火だった。

 

「もう帰ったよ。それぞれ今日の事家族に沢山話したいんだって」

 

「……お前はどうしてここに?」

 

「……家でお姉ちゃんが御馳走作ってるんだけど……紅煉もどう?って」

 

「…………えっ?」

 

 どうやら紅煉の戦いは、これからのようだ……

 

ーーーーーーーーーー

 どうやってここまで来たのか、覚えてないというのが今の紅煉の心情。本来なら申し訳ないからと解散していつも通り自分で作るかレンチンか外食だろうが今現在の立ち位置は前門の轟宅、後門の凍火。もう手遅れである。

 

「ただいま」

 

「お、お邪魔します」

 

「あ!凍火お帰り!それと、君が火群君ね!」

 

 眼鏡をかけた綺麗な女の人が出迎えてくれた。原作だとこの人は確か……

 

「あ、私は轟冬美、凍火の姉です。いつも凍火がお世話になってます」

 

「同じクラスの火群紅煉です。むしろこちらがお世話になってるくらいです。こちら、ささやかですがお納めください」

 

 そう紅煉が言うと持ってた紙袋から菓子包みを渡す。

 

「あら、わざわざありがとうございます」

 

「いえ、常識ですから……」

 

 そのまま居間に通される。

 

「……緊張してる?」

 

「……まぁな」

 

 本来ならもっと先になるはずの轟家での食事。なぜ今なのか考えずにはいられないが、そんな暇は無い。凍火は紅煉のテーブルを挟んで目の前でなく、紅煉の隣に座ってるのだ……

 

「……なんで隣?」

 

「……ダメ?」

 

「……ダメじゃないけども」

 

 捨てられた子犬の目で見られたら断れないに決まってる。全世界共通だろう、まず間違いなく……

 

「お待たせ~。あら?お邪魔だった?今日もお姫様抱っこしてたもんねぇ」

 

「お姉ちゃん!」

 

「ブッ!?(そういえば全国中継されてんだったァァァっ!忘れてたァ!)」

 そして料理を盛り付けた皿を持ってきた凍火の姉、冬美さんが笑うように言うと凍火は顔を赤くし紅煉は吹きだす。

 そんな冬美さんの後ろに1人の男性がいることに気づいた。白髪で逆立ってるこの人は確か……

 

「夏兄。おかえり」

 

「どうも、お邪魔してます」

 

「あぁ、ただいま。姉ちゃんから話は聞いてる。俺は轟夏雄。よろしく」

 

「俺は火群紅煉といいます。よろしくお願いします」

 

 夏雄さんと挨拶を交した所で夕飯をご馳走してくれた。普通に美味しくて驚いた。ちなみに紅煉も料理をするが腕前は中の上……それでも他の人に比べたら上手い。

 そうして楽しい夕食が終わる。そして夏雄さんは部屋へ、冬美さんは洗い物を、凍火はやる事があるからと自室へ、暇だった紅煉は冬美さんの洗い物を手伝っている。

 

「……ねぇ、聞いてもいい?」

 

 唐突に冬美さんがそんなことを言い出す。

 

「はい?なんでしょうか」

 

「なんで、凍火を助けてくれたの?」

 

「……発言の意図がわかりません」

 

「私の、私達の父はエンデヴァー。それに君はエンデヴァー……父が凍火にどう教育してたか教えられたんだよね?なのになんで助けたの?下手したら父に関係ないって怒られたかもしれないのに……」

 

 そう、紅煉は確かに凍火を助けた。だからこその疑問だったのだろう……だが紅煉は言い放つ。エンデヴァーに激昴した事を伏せて……

 

「例えどんなにも市民から慕われるヒーローであろうとも、家族を傷つけていい理由にはならない……そんなものヒーロー以前に人のする事じゃない。だからこそ俺はそんな事をされていた凍火を見て、助けなきゃと思ったんです。ヒーローのお節介ってやつでしょうね…それでも……俺は彼女を助けなきゃいけないと思ったんです」

 

 紅煉は事実を述べた。嘘偽りの無い言葉を全て話した。

 

「……それでも救ってくれました。エンデヴァーに怒られる事を覚悟し、自分の身を顧みず……一人の姉として言わしてください。ありがとうございました」

 

「……俺はヒーローを目指している身……当然の事をしたまでです。あるヒーローが言いました。ヒーローはいつだって命懸けと……なら、これくらいしなければヒーローにはなれないと思っただけです」

 

「……優しいんだね。君は」

 

 そう言って微笑む冬美さん。紅煉は黙って皿洗いを続ける。

 その後、雄英高校で何をしてるのか、友人関係はどうなのかを話した……紅煉は自身の事については一切語らなかった。聞かれても言葉を濁し半分嘘を交えて話した。

 それから少し経って紅煉は帰る時間となったので帰ろうとすると凍火に止められる。

 

「ねぇ、待って」

 

「ん?どうした?凍火」

 

「……私は、このあとどうしたらいい?私はこれからどうやってヒーローを目指したらいい?この炎をどう使ったらいい?」

 

 そう言う凍火の目は迷いが見えた。答えを教えてやることは出来ない紅煉はせめてと思い言葉を残すため話し始める。

 

「……試合でも言ったがなりたい自分になればいい……だが、炎を使わずというのは無理だろう。だからといって使い方が分からない。なら父親の技を真似をすればいいんじゃないか?」

 

「えっ……?」

 

「エンデヴァーの炎の使い方はヒーローの中でも随一。俺のはあてにしない方がいい……てか俺のは不死鳥の個性あってこそだしな」

 

 そもそも紅煉の個性とエンデヴァーの個性は似てるようで違う。なのであえて自分は教えないという姿勢を見せてる。

 

「俺から言えるのはそのくらいだ。お前はお前だ。エンデヴァーはエンデヴァー、俺は俺……互いに高め合うだけさ……お互いの技術をな」

 

「……ありがとう。色々とわかった気がする。これから私がどうこの炎と向き合ったらいいか……ありがとうね、紅煉。」

 

「あぁ、どういたしまして。それじゃあな。また学校でな」

 

「うん」

 

 そうして紅煉はそのまま帰ってく。見えなくなるまでずっと紅煉を見てた凍火は少し考えてから家に入る。

 

「あれ?紅煉君帰ったの?泊まらせれば良かったのに」

 

「……お姉ちゃん。お願いがあるの」

 

「えっ……な、なに!?なんでも言って!」

 

 今までほとんど言われたことの無いお願いに冬美は驚くが、すぐに聞いてきた。

 

「……料理、教えてくれないかな?」

 

「!?…………もちろん!」

 

「ありがとう……(今は、まだ言えない。でも言ってみせる……紅煉。私は、貴方の事を好きになってしまった。覚悟してね?この恋の炎は私の氷でも冷やせないんだから!)」

 

 凍火が頬を赤らめながら言う。冬美は未だかつて、見たことの無い末っ子の恥ずかしそうにお願いをする姿を見て驚愕するもすぐに承諾した。

 凍火は紅煉に好意を抱いてる事を自覚した。

 

ーーーーーーーーーーー

 紅煉が帰路についてると目の前からエンデヴァーと女の人が歩いてきた。

 

「あ、エンデヴァーさん」

 

「む、火群君か……そう言えば冬美が家に招待したと言ってたな」

 

「炎司さん。この子は?」

 

 エンデヴァーの隣にいた女性。暗くてよく分からなかったが、声を聞いて確信した

 

「あぁ、この子は火群紅煉君だ。今日話した少年で、俺の目を覚まさせてくれた子だよ。火群君、紹介しよう。俺の妻で凍火の母、冷だ」

 

「轟冷です。君のおかげで炎司さんとしっかりと話すことが出来ました。ありがとうね」

 

 そう、エンデヴァーの隣にいた女性はまさかの凍火の母親、轟冷だったのだ。俺のせい原作ぶち壊しだよコノヤロウと紅煉は思った。

 

「火群紅煉です。見知らずの他人がズケズケと他人の家庭事情に土足で踏み入れてしまい申し訳ありませんでした。」

 

「謝ることは無いですよ。そのおかげで話し合ってまた一緒に暮らせることが出来るのですから……まだ病院には通わなければなりませんが精神的にもすごく安定してますし」

 

 と言いながらエンデヴァーを微笑んで見つめる冷さん。なんか目が笑ってない。

 

「本当にこれまでのことはすまんかった」

 

「大丈夫ですよ、炎司さん。」

 

 エンデヴァーが素直に謝ってる。完全に尻に敷かれそうなイメージしか湧かない……

 

「では、俺はこれで」

 

 そう言ってすれ違おうとすると冷さんとエンデヴァーに肩を掴まれる。

 

「えっ?」

 

「泊まっていきたまえ、この時間に帰らせるわけにはいかんからな」

 

「えっ?でも」

 

「泊まっていってください。未成年者の学生が1人夜間に帰ると危ないですよ?」

 

「……はい」

 

 エンデヴァーに言われ断ろうとするが冷さんの絶対帰らせないと言いたげな目を見て折れる。

よくよく思い出せばエンデヴァーの目を見たら帰られたら俺が怒られると言いたげな目をしてたな……既に決定事項だったわけだ。

 

 そのままUターンし轟家に入ると母親が帰ってきたことに冬美さん、夏雄さん、凍火は驚きつつ喜び、紅煉が泊まる事になったとされ冬美さんに客間に案内されると何故か布団が用意されていた。なぜ用意されていたのだろうか……

 

~To Be Continued~




第17話。終了です。少し早足になり原作かなり無視になってしまいすいませんでした。
アンケートの期間が終了し確認した所

王道中の王道 轟凍火 141票

第1話からの登場 耳郎響香 23票

意外と接点がある? 八百万百 15票

今後登場する先輩 波動ねじれ 7票

いっその事一夫多妻でもいいんじゃね?てかしろよ 159票

という結果になりました。その為ハーレム展開にしたいと思います。他にもヒロインにして欲しいキャラがおりましたらお申し付けください。最低でも5人にしようかと思います。

そして新たに今回から職場体験のアンケートを実地します。またアンケートのご協力お願いします。
締切は一週間後にしたいと思ってます。

オリ主の職場体験先

  • やはり同類の個性 エンデヴァー
  • 最近話題のヒーロー ミルコ
  • なぜ指名してきたの? ナイトアイ
  • 緑谷と共に指名? グラン・トリノ
  • ビッグ3の推薦 リューキュウ
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