ヒロアカに転生して炎の個性を得たけど、俺のせいで平行世界化したんだけど   作:孤狼 龍

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前回のあらすじ
ヒーロー名を決めて指名を受けたよ!どこに行くかを決めたその日の夜、轟一家がやって来て夕飯を共に食したよ!何故か轟燈矢が生きてたよ!驚いたよ!


第19話 火群とエンデヴァー事務所

 色々とあったが、職場体験当日。

 全国各地のヒーロー事務所に散らばる為、新幹線の駅に赴いたA組一同は相澤先生から最後の連絡を受けていた。

 

「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ。落としたりするなよ」

 

「はーい!!」

 

「伸ばすな「はい」だ芦戸……くれぐれも体験先のヒーローに失礼のないように。じゃあ行け」

 

 元気な返事をした芦戸を含め、大体皆そわそわしていて。

 

 これから行くヒーロー事務所を楽しみにしていたり、実際に現場を見れる事へ思いを馳せている。

 

 ただ一人、まるで仇討ちするような目をし、悲しそうに俯く飯田以外だが……

 インゲニウムがヒーロー殺しにやられて以降、雰囲気が固くなった飯田は、ココ最近ずっと上の空だった。

 聞けば、飯田が職場体験に行くヒーロー事務所は事件があった保須市だとか。とても偶然とは思えない。

 どこか遠くを見ているような目の飯田は、解散と同時に自分の乗る駅のホームへ向かっていく。

 

「飯田くん」

 

 暗い空気を纏う彼の背に、思わずといったように緑谷が声を掛けた。

 

「…………本当にどうしようもなくなったら言ってね。友達だろ」

 

 麗日さんもその言葉にコクコクと頷き、不安げな顔を向けている。

 

「ああ」

 

 振り返った飯田は小さく返事をして、そのまま一人で行ってしまった。そして緑谷、麗日さんもそれぞれの事務所に向かい、紅煉もまた凍火と共にエンデヴァーの元へ向かう。

 

ーーーーーーーーー

 そしてたどり着いたエンデヴァー事務所。やはり圧巻の一言に尽きる。流石はNo.2のヒーロー事務所と言う感想が出る。

 

「やぁ、よく来たね。2人とも……ようこそ!エンデヴァー事務所へ!」

 

 気前よく出迎えてくれたのはエンデヴァーだった。

 両隣に燈矢さんと……原作だとこの人は

 

「紹介しよう。彼らは俺のサイドキックだ」

 

「私はバーニン!短い期間だがよろしく頼むぞ!」

 

「俺はアジュール。バーニンと一緒になるがよろしくな」

 

 やはりバーニンさんか……てか燈矢さんのヒーロー名ってアジュールなんだ。炎の色が青いからかな?

 とりあえず挨拶には挨拶で返さないいけないので…

 

「雄英高校からこの度、職場体験にやって参りました!1年A組!ヒーロー名はスルトと申します!!短い期間ですが、この職場体験で学べるものを学びたいと思います!よろしくお願いします!」

 

「同じく1年A組、ヒーロー名はフレイシアです。よろしくお願いします」

 

 真面目に挨拶した紅煉は恥ずかしくなってきたのか顔が真っ赤になる。ちなみに気づいたのはエンデヴァーだけだったのが幸いだ。

 

「それはそうと……ウチにチームアップの要請が来ててな」

 

「「チームアップ?」」

 

「それも期間がほ……スルトとフレイシア。君らがいる期間なのだ」

 

「……えっ?」

 

[あれ?なんか嫌な予感してきたぞ?]

 

 エンデヴァーがチームアップの要請が来てると言うと紅煉も凍火もはてなマークをつける。しかも期間が職場体験中と言うのでさらにはてなマークをつける凍火。それに引き換え嫌な予感を感じた紅煉。

 その嫌な予感は当たることになる。

 

「私の指名を蹴飛ばしてタダで済むと思ってんのか?雄英高校の期待なる超新星君」

 

「なっ!?」

 

「っ!!!?」

 

 不意に後ろから抱き着かれる。その事に驚く紅煉と凍火。後ろから抱きついてきたのは……

 

「「ラビットヒーロー、ミルコ!?」」

 

「よう、初めましてかな?雄英高校の火群紅煉君。いや、聞いてた通りならヒーロー名はスルトくんか」

 

 どうやら兎の名の通り聴力はいい模様だ。てか何故ここに!?

 

「おい、ミルコ。チームアップ要請をしてきて了承はしたが、その子はウチで預かってる。勝手な真似はするなよ」

 

「No.2さんが怖いこと言うなよ。チームアップに賛成してくれたのならこれくらいの接触は許してくれよな」

 

「ダメ!」

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

 エンデヴァーが庇ってくれるとミルコがそれに反発し抱き着くくらい許せと言ってくる。すると凍火が急に声を上げて皆が驚いてる隙にミルコから紅煉を奪い抱き寄せる。

 

「紅煉は渡さない!!」

 

「……~~!!???」

 

「アッハハハハッ!!活きのいい小娘だな!エンデヴァーの娘だったな!」

 

 そう言うと凍火の頭をポンポン叩く。

 

「ならしっかり守っておけ?兎だって獣。狙った獲物は逃がさないからな?」

 

「というか一夫多妻制が出来たのだから仲良くしたらいいのではないか?」

 

 ミルコが紅煉を狙うと言った発言をするとエンデヴァーが新しく出来た制度があるのだからそれに沿えばいいのではと言う。

 

「どうやら同士のようですね。ミルコさん……」

 

「そうみたいだな。共に共有しようか」

 

「ちょっと待って!?ちょっと待って?!すっごい展開がおかしくなるから待って!?」

 

「「「「「何言ってるの?」」」」」

 

 紅煉のメタ発言が分からない皆がポカンとした顔で紅煉を見る。だがそれも仕方ない。急展開過ぎて紅煉ですら頭が回ってない。

 数分後、ようやく落ち着いた紅煉。改めて紹介に戻った。ちなみにこの騒動でほかのサイドキックが出てきたのでバーニンさんと燈矢さんことアジュールさんが対応してくれてる。

 

「そんじゃあ、自己紹介に戻ろっか。私はヒーロー『ミルコ』!今回チームアップの要請を提案したのは勿論私だ!理由は言うまでもないけどな!」

 

「というわけで君たちを預かる間、ミルコとの連携も視野に進めていく。よろしく頼む」

 

「それよりフレイシアをどうにかしてください」

 

「「無理」」

 

 ミルコの自己紹介をしてる際も凍火はずっと紅煉の傍を離れてなかった。理由?ミルコさんが紅煉の額にキスしようとしたからだ。

 とりあえず進まないので取り敢えずエンデヴァーが提案をする。

 

「それではまず、力を見せてくれないか?フレイシアの力は知ってるのでな……スルト、君の力を見せてくれ」

 

「…はい!」

 

 エンデヴァーのその提案に、少し考えてから了承する紅煉。そのまま一同と言ってもエンデヴァーと紅煉、凍火とミルコだが……一同はエンデヴァー事務所の地下に向かう事にした。

 

ーーーーーーーーー

 地下のトレーニングルームに着いた一同。頑丈に作られており換気も良好。ちょっとやそっとじゃ壊れないらしい。

 

「さぁ、来たまえ」

 

「んじゃあ、遠慮なく……《神火・不知火(しんか・しらぬい)》!!」

 

「むん!!」

 

 紅煉が炎の槍を投擲するとエンデヴァーも炎の槍を投擲し相殺。

 

「やっぱり一筋縄じゃいかないか……」

 

「なかなか筋がいいじゃないか」

 

 お互い睨み合う。その姿を見て凍火とミルコは少し寒気を感じたらしい。

 

「さぁ、まだ来れるだろ?来たまえ」

 

「舐めるなよ……エンデヴァー」

 

「ん?……なんだ?あの構え」

 

 紅煉は体の左側を前にし両手を握りしめ腰に構える。それを見たエンデヴァーが少し驚いた顔をし、ミルコはなんの構えなのか考察する。

 

「その構え、素人から見たらなんも変哲が無いように見えるが、何か違う……」

 

「驚くのはまだ早いですよ……さぁ、来てください」

 

そう言うと左手でちょいちょいと挑発する。

 

「ほう、ならば受けてみるがいい、これが、No.2の拳の重みだ!!」

 

「えっ、避けない!?」

 

「ま、まさか!?」

 

 そう言って殴りに来るエンデヴァー。それを避ける素振りを見せること無く正面に堂々と立つ紅煉。それを見た凍火は驚き、ミルコはさらに驚愕の表情をする。

 そして、次の瞬間。監視カメラから見てたサイドキック達も、ミルコも凍火も驚愕する事になる。

 

「ふっ!」

 

 鋭い打撃音がトレーニングルームに響きわたる。そしてそのまま床に倒れるエンデヴァー。

 

「ぐはっ!??な、何が起きた?」

 

 紅煉はエンデヴァーの拳を左手で受け流すとそのままエンデヴァーの脇腹に強烈な蹴りを与えたのだ。

 

「な、なんだ。その武術は……見た事がないぞ!」

 

「“裂蹴拳(れっしゅうけん)”」

 

「っ!!?」

 

「な、なんだそれは?」

 

 そうミルコが答えると紅煉は少し驚いた顔でミルコを見る。エンデヴァーは聞き覚えのない拳法の名前に驚きの声を上げる。

 

「“裂蹴拳(れっしゅうけん)”上半身は防御に徹し、屈強な蹴りのみで攻撃する肉弾系格闘技史上最強の拳法だ。だが実際に使えるものはおらず、あらゆる体術を修得した者でなければ習えない。だから実在しない拳法なんだ。何故使える?」

 

「実在しない……だと?なら、なぜ彼が……」

 

 エンデヴァーやミルコが紅煉を見る。だが紅煉は驚愕していた。何故ミルコがこの技を知ってるのか考えた。その結果、ひとつの理論にたどり着いた。転生した紅煉は転生前の世界でアニメや漫画にハマっていた。その中で見た事があったアニメの武術をそのまま会得するためにこの世界で蹴り技の格闘技を独自で習い、空手と柔道を軽く習ってこの“裂蹴拳(れっしゅうけん)”を実現させた。だがここに自分というイレギュラーが介入したことで自分の世界の常識が入り込んできていると理解したのだ。そうなると轟燈矢がいる事実、轟焦凍が女である事実、そして紅煉の父が敵である事実にならない。原作と違う、それはつまりあることを意味する

 

この世界は、原作とは別の平行世界(パラレルワールド)であることを意味してる。

 

 それよりも今は質問の答えをせねばと紅煉は考える。

 

「はい。実は独学で蹴り技系の格闘技を少し嗜み空手と柔道を軽く習ったんです。そしてこの技を使えるようにしたんですよ。勿論そのせいでほかの蹴り技系の格闘技とか忘れてしまいましたけど」

 

「……凄いな、君は…」

 

「すっげぇじゃねぇか!!流石だな!!」

 

 エンデヴァーとミルコから賞賛を貰い有難く思った。凍火も微笑んでくれてる。習ってよかった暗黒天使(ダークエンジェル)の格闘技。

 

「君の力は理解したよ。所でそれに炎を纏わせたり出来ないのかね?」

 

「えっ?」

 

「「「えっ?」」」

 

 エンデヴァーが何を言ったのか理解出来ず聞き返すと逆に驚かれる。なんなんだ?

 

「つまり、その技に炎の火力を足せば君はさらに強くなれるのではないかね?」

 

「……盲点だったァァァァァァァァァァっ!!」

 

「「「え"え"え"え"え"え"え"え"え"ッ!?」」」

 

 紅煉は今それに気づいたと言わんばかりの絶叫をしそれを聞いた凍火、ミルコ、エンデヴァーは逆に驚きの声をあげる。そして3人は同時に『天然か!』と思った。

 

「そうか……炎を足に纏わせれば強力な矛になるのか……腕に纏えば強力な盾にも!?くっそぉ、もっと早く気づいてれば!」

 

 頭を抱えて座り込む紅煉。そんな紅煉を初めて見るのか凍火は驚きの表情のまま静止していた。

 少し経って落ち着きを取り戻すとエンデヴァーが話を戻す。

 

「まぁ、これからの君の方針は決まったな。君はこのままその“裂蹴拳(れっしゅうけん)”に炎を纏わせる訓練をしつつパトロールを頼む!凍火は俺と一緒に炎の使い方を行う!氷は、何とかしてください」

 

「はい!」

 

「炎はいいけど氷はどうしよう……」

 

 炎しか使えないエンデヴァーは氷に関しては無頓着。ここはこの前世で色々と見てきた紅煉の出番であろう。

 

「凍火。氷の事なんだが……少し案が無い訳でもない」

 

「えっ?」

 

 驚いて紅煉を見る凍火。そんな会話を大人二人は黙って聞いてる。

 

「造形って知ってるか?物を作るのには何かとイメージが必要だ」

 

「イメージ……」

 

「それを氷で表すんだ。例えば氷の剣、氷の槍、氷の弓とかな。生物は無理でも物質は簡単だろう?」

 

「イメージ……こうかな?」

 

 そう言う凍火の手には小さいが氷の剣が作られていた。

 

「そう!そういう簡単な物質ならどう出来てるかわかりやすいだろ?そうやって作っていくんだ!そうしたら氷の使い方も幅広くなるだろ?あとは練習あるのみだ!」

 

「うん!ありがとう!紅煉!」

 

 お互い微笑み会いながら話を終える。

 

「エンデヴァーさんもあんな風にアドバイスしてあげてくださいね‪w」

 

「わ、分かってる!」

 

 ミルコにからかわれるエンデヴァーの図はとても面白かったです。




今回はここまで!
いかがでしたでしょうか?これまで、そしてこれからの様々なイレギュラーはオリ主介入という事で落ち着きそうです(無理矢理感)
凍火の技はFAIRY TAILのグレイの技とONE PIECEのクザンの技をモデルにしていきたいと思ってます。炎系はエンデヴァーの赫灼熱拳と他に何かあればいいなぁと思ったりも
次回はいよいよ保須市に向かいます。ミルコをヒロインにしようか迷っている。
てか上限決めないとな……何人にしよう。

それではまた次回!
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