ヒロアカに転生して炎の個性を得たけど、俺のせいで平行世界化したんだけど   作:孤狼 龍

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前回のあらすじ
死柄木と出会い話をした際、火群という名字の者が他にもいるとわかった。
そして謎の女性の夢を見る。

アンケートの結果、やらなくていいと言う結果が99票差で多かったので映画編はやらないことにしました。映画を見た時に書いて期末テストと林間合宿の章の間に取り入れようと思いますので気長にお待ちください。


火群と林間合宿
第28話 火群と林間合宿


 林間合宿当日

 

 集合場所には既にA組の面々が揃っていて大型バスが2台停まっていた。

 

「あはは!!聞いたよ!!A組、補習いるんだって!?つまり赤点取った人がいるって事?!えぇ!おかしくない!?おかしくない!?A組はB組より優秀なはずなのにアレレレェ!?ホゲっ!?」

 

「…《症例・脳震盪(のうしんとう)》」

 

 物間がいつも通りA組を煽り散らかすので俺から物間の顎に一撃蹴りぶっぱしてぶっ倒れる。

 

「悪いね……」

「物間怖っ」

「体育祭じゃいろいろあったけど…ま、よろしくねA組」

「ん」

 

 B組の女子達が話しかけて来てそんな事を言ってくる。

 

「えぇ、こちらこそよろしくお願いします」

「ハァ、ハァ……よりどりみどりかよ」

「お前ダメだぞ、そろそろ」

「……《症例・脳震盪》」

 

 とりあえず物間を返しておくと峰田がB組の女子を欲望まみれの目で見ていた。

 切島の注意も耳に入っていないのでとりあえず峰田にも蹴りを顎に与えた。

 その後、峰田が目を覚ますと相澤先生が隣にいたらしいが、意識を失う前何されたかは覚えてないようだった。

 

 そしてA組を乗せたバスは見晴らしのいい空き地に止まった。ちょっとした展望台のようなそこには何もない。てっきりトイレ休憩か何かかと思っていただけに、その止まった意図に疑問を持った。

 

「…つか何ここ。パーキングじゃなくね?」

 

 切島の疑問の言葉。

 

「よーうイレイザー!!」

 

「ご無沙汰しています」

 

 相澤が頭を下げた。相手はコスチュームを身に纏った2人の女性。

 

「煌めく眼でロックオン!」

 

「キュートにキャットにスティンガー!」

 

「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」

 

 決めポーズを決めた2人のヒーローがそこにいた。

 

「今回お世話になるプロヒーロー『プッシーキャッツ』の皆さんだ」

 

 相澤の紹介が終わると緑谷が暴走したようにヒーロー説明すると水色のコスチューム……ピクシーボブが緑谷の口を封じ鬼気迫る表情で「心は18!」と言いながら緑谷を掴む。

 するとその間に赤色コスチュームの女性…マンダレイから説明が始まる。

 

「ここら辺はうちらの所有地でね……それで、あんたらの宿泊施設はあの山のふもとね」

 

 指差された方向を見れば、はるか彼方に山が見えた。

 

「「「「「遠っ!!?」」」」」

 

 ザワつき始める皆。俺はとりあえず柵の傍に立つ。

 

「今は午前9:30。早ければ12時前後かしら」

「ダメだ……おい…」

「も、戻ろう」

「バスに戻れ!早く!!」

 

 その言葉に皆がぞっとした顔をしバスに戻ろうと声をあげる。

 

「12時半までに辿り着けなかったキティは、お昼抜きね」

 

 瞬間、地面が波打つのが見える。その光景を前にした俺達の耳に、相澤先生の声が聞こえてきた。

 

「悪いね、諸君。合宿はもう始まってる」

 

 急激に盛り上がった土砂が逃げ惑う皆を飲み込んでいく。土砂はうねりをあげながら、悲鳴と共に皆を崖の下へと運んでいった。

 たった1人、自ら下に落ちた俺を除いて。

 

「……今1人自分から行かなかった?」

「………行きましたね」

 

 マンダレイと相澤先生がそう言うとマンダレイは少し咳払いして言う。

 

「私有地につき、『個性』の使用は自由だよ!今から3時間!自分の足で施設までおいでませ!!この“魔獣の森”を抜けて!!」

 

「“魔獣の森”!?」

「なんだそのドラクエめいた名称は…」

「ぎえええあぁぁぁっ!!?」

 

 すると峰田の悲鳴が聞こえた。視線をそこへと向ければ峰田が土色の四足の獣みたいな奴に襲われそうになっていた。

 

「「マジュウだー!」」

 

 上鳴と瀬呂が叫ぶ。

 

「静まりなさい獣よ。下がるのです!」

 

 口田がすぐさま“個性”を発動するが……効果がない。

 

「《不死鳥の鉤爪(ふしちょうのかぎづめ)》!!」

「《氷塊造形(アイスメイク)暴雉嘴(フェザントベック)”》!!」

「《爆炎腕(ばくえんかいな)》!!」

「《デトロイト・スマッシュ》!」

 

 クラスでも実力が高い4人。俺と凍火、緑谷、爆豪が攻撃する。

 俺が両腕を不死鳥の翼に変えて足を不死鳥の脚に変え魔獣の足を切り裂いて体制を崩し、凍火が氷の雉で魔獣の重心を後ろにし、爆豪が魔獣を掴んで爆破させることで粉々にし、緑谷が拳で吹き飛ばす。

 

「まだまだ来るぞ!!」

「数……多数!?」

 

 周囲を警戒していた障子と耳郎さんの警告と共に何体もの魔獣が押し寄せてきた。

 

「上等だ。12時半前に辿り着いてやる……行くぞA組!俺達の力!見せてやろうぜ!!」

「「「「「「応ッ!!」」」」」」

 

 俺が鼓舞するように皆に言うと皆も応えた。なんか嬉しい。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「……いや〜嘘でしょ?」

 

 山の麓の合宿施設…ピクシーボブは唖然としながらボロボロになりながらも12時10分に辿り着いたA組を見ていた。

 

「アレは私達ならって話だったのに…」

「いいよ、凄くいいよ…特に其処の男子三人と女子一人、私の土魔獣を一掃するなんてね…」

「いや、それよりも火群くんだっけ?なんで君は炎を使わなかったの?その青色の炎は“癒しの炎”で温度を持たない炎って聞いてるけど」

 

 ピクシーボブが紅煉、爆豪、緑谷……そして凍火をマジマジと見てると、マンダレイが俺を見ながら言ってくる。そう、紅煉は森の中で魔獣を倒す際も移動する際も《怪焔王》は一切使ってないのだ。

 

「私有地と言えどここは森、個性使用許可が降りても炎を使えば火事になるのは必須。なら被害を出さないように攻撃するのが1番だと考えました」

 

 紅煉はそう言うとマンダレイもピクシーボブも相澤先生すら驚愕の表情を作る。紅煉は被害を出さないやり方で戦っていたのだから驚くのも無理もないだろう。

 

「くぅ〜、君いいね!他の2人も!3年後が楽しみ!!唾つけとこ!!」

 

 と、紅煉と緑谷と爆豪に向かうと凍火が前に出る……紅煉の前に……

 

「凍火?」

「轟さん?」

「あ?」

「えっ?」

「ん?」

 

 紅煉ら三人はなぜ紅煉の前に出たのかという顔をしピクシーボブはまさかという表情で見つめ、相澤先生は轟は何してるんだって顔で見る。

 

「“私達”の紅煉に唾をつけないでください」

「えっ?!」

「はぁ!?」

「えっ?」

「ごはっ!!」

「「「「「「ええぇぇぇぇえええぇぇぇぇえええええええええっ!!?」」」」」」

 

 凍火のその発言に緑谷と爆豪は驚愕の表情を、紅煉は放心し、ピクシーボブは膝をつき、相澤先生はは?という顔で見てA組は目が飛び出そうなほど見開き驚きの声を上げる。

 

「……待て、私達?」

「そうですわね……“私達”の火群さん……いえ、紅煉さんに唾をつけるのは許しませんわ」

「同感。“ウチら”の紅煉に唾つけるのなら頭の中に直接心音を叩き込むから」

「ハーレムかよ!!」

「耳郎に八百万!?マジか!!」

「嘘だろ!?そんなんあり!?」

「火群〜、許すマジ!!」

 

 紅煉が凍火のセリフのあることに気づくと耳郎さんと八百万さんが凍火の隣に立ち言い放つ。

 それを見てピクシーボブはさらに落ち込み、上鳴と瀬呂は知らなかった的声を上げ、峰田は憎悪を滲ませた顔で紅煉を見てる。

 

「「「という訳で紅煉(さん)」」」

「あ、はい」

 

 紅煉の方を向く耳郎さんと八百万さんと凍火。紅煉は何故か気を付けをする。

 

「順序がおかしくなったけど……」

「私達の気持ちは本気ですわ…」

「だから……」

「「「私達と付き合ってください」」」

「……えっと…三人って、ありなのかな?」

「一夫多妻制が可決されてるから問題無いぞ。さっさと受け入れちまえ火群」

「「「「「相澤先生!!?」」」」」

 

 女子三人の告白にしどろもどろする紅煉。てか三人ってアリなのか?と聞くとまさかの相澤先生からはよ受け入れろ発言。A組の一部を除いて皆が驚く。

 

「……えっと、それじゃあ……よろしくお願いします」

「「「はいっ!!」」」

 

 紅煉が受け入れる返事をすると耳郎さん、八百万さん、凍火は嬉しそうな顔をする。

 

「なぁイレイザー……これ私らへのあてつけかな?」

「悪気は無いと思いますよ」

 

 マンダレイとピクシーボブは未だ自分らが独身なのが辛いのにこの若者共はという目で四人を見てる。

 その後、緑谷が洸太君に陰嚢を殴られたり昼飯を食べた後ひたすら戦闘訓練……そうして今は露天風呂で入浴時間だ。

 

「夜空を眺めながら体の疲れを癒す…最高だな」

「うむ、それに、都会と違って星がよく見えるのも良い」

「確かに…こういう場所じゃないと全然見れないもんね〜」

「正直言って同感だ……」

 

 紅煉は飯田と緑谷と爆豪と一緒に夜空を見上げながらくつろいでいた。

 

「まぁまぁ…飯とかはねぶっちゃけどうでもいいんスよ。求められてんのってそこじゃないんスよ。その辺わかってるんスよオイラ…求められてるのはこの壁の向こうなんスよ…ほら、居るんスよ。今日日、男女の入浴時間をズラさないなんて、事故…そう、もうこれは事故なんスよ」

 

 そう言い壁に張り付く峰田…壁の向こうは女湯だ。周りの男子は顔を赤くする。

 

「やめたまえ峰田君!君の行為は己も女性陣も貶める決して許される事では無い恥ずべき行為だ!!」

 

 飯田が叫ぶが…

 

「やかましいんスよ」

 

 清々しい笑顔で峰田は言った。

 

「壁とは越えるためにある!!“Plus Ultra”!」

「速っ!!」

「校訓を穢すんじゃないよ!」

 

 そう言いながらモギモギで壁をよじ登る峰田。だが、次の瞬間地面に叩き落とされる。

 

「ぐへっ!?だ、誰だよオイラの邪魔…する…のは…」

 

 なぜ最後に勢いが無くなったか?簡単だ。目の前に鬼も修羅も泣いて逃げ出すだろう殺気を零し、峰田を睨み見下ろすヤサ紅煉を超えた何かがそこに居た。

 その殺気のような威圧に何故かヒーロー殺しを思い出す緑谷と飯田。あまりの迫力に気絶する口田。強烈な怒りを感じガタガタ震える爆豪ら……峰田はもはや泡を吹きながら紅煉を見上げている。

 

「おい、峰田……お前、あの場所に誰がいると思ってるんだ?今日からと言えど俺の女達がいるんだよ……分かってるよな?分からないはずないよな?見てたもんな?聞いてるんだから答えろよ峰田……なぁ?違うのか?お前のしてる行為は俺を怒らせる行為でもあったんだが気付かなかったか?お前なんの為にヒーローを目指してるんだっけ?女性にモテるためだよな?こんなことしてたらモテるわけねぇだろ?しかもやろうとしてた行為はヒーロー以前に人としてどうなんですか?教えてくれませんかね?君は何をどうしたら俺たちと対等な人になれるんでしょうか?こんな事してどうやって人として成り立つのでしょうか?さっさと答えろよおい。いつまで泡吹いてんだ?そんな時間ねぇよ、さっさと質問に答えてさっさと今自分がやらなきゃいけないことをしろよ。俺の言ってる事の何か間違ってる事があったら謝るからさっさと言ってみろよ」

 

 紅煉がハイライトの無い目で峰田を見下ろし氷よりもはるかに冷たい声で呪言のようにながったらしい言葉を言い放つ。その声にさらに震えるA組一同。その迫力で常闇や上鳴、砂藤までぶっ倒れる。

 

「シュ、シュイマヒェンレシタ」

「……次やったら全身焼くからな」

「ヒャ、ヒャイ」

 

 峰田が舌が回らない頭が回らない状態で質問には答えられずに謝ると次はねぇぞという感じで言い放つ紅煉。それを聞いてもう二度とこんな行為はしないと心に誓う峰田。

 

「あれ?皆どうしたの?」

 

 紅煉は倒れてたりガタガタ震える皆を見てキョトンとした顔をして見てる。その時、A組男子一同は心を揃えて確信した。

 

[[[[[絶対に火群を怒らせたら駄目だ!!殺気だけで人を殺せる!!]]]]]

 

 その後、女子が風呂から出ると土下座して謝って女子の分のコーヒー牛乳を置いていったそうな……

 ちなみに殺気の余波で見張りをしていた洸太君にまで気絶するという被害が及んだが気絶する前の事は覚えてないそうだ。気絶してる洸太君は相澤先生が救出し、そして元凶の峰田を叱ろうとしたがガタガタ震えながら布団を被ってるのを見て何も言えなかったそうな。




今回はここまでとします。

林間合宿編に突入しました。
魔獣の森では不死鳥の個性だけ使って突破させました。本当に森に火がついたら大惨事ですからね……。

そして凍火、八百万さん、耳郎さんの告白。これはここしかないと思ってこのタイミングにしました。ちなみにいつ八百万さんと耳郎さんと凍火が話してたのかは体育祭の後、紅煉が相澤先生の所に言ってた時です。その時は凍火もまだこの時は恋心をわかってませんでしたが家に招待し話してた際に恋心に気付き、紅煉が眠りに入った頃2人に連絡してた模様。抜かりない……。そして今回のピクシーボブの暴走でタガが外れたのか告白したという形です。

そして風呂での峰田の所業に久々に登場させました。エンデヴァーとの初めての会合で見せたキレ紅煉。因みに本人は殺気がダダ漏れな事に気づいてない様子。

【雄英コソコソ裏話】
今回爆豪の使った“爆炎腕(ばくえんかいな)”。実は紅煉の使う“紅蓮腕(ぐれんかいな)”を意識して作ったらしいよ。
理由はいずれ超える壁だから戒めと敬意をもっての意味らしい。
これを聞いた紅煉は嬉しいようなこそばゆいような感覚になったんだって
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