ヒロアカに転生して炎の個性を得たけど、俺のせいで平行世界化したんだけど   作:孤狼 龍

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前回のあらすじ
ザンクロウとの死闘を繰り広げ一時は圧倒されるも逆転する。
その際自身の変化に気づいた模様。


第31話 火群とヴィラン連合、そして再会と対面

 紅煉がザンクロウを倒した頃、緑谷は洸太君の救出に成功し相澤先生に言われマンダレイにそれを報告し爆豪が狙われてる事を伝えると同時に爆豪の元へ向かおうとする。

 

「やばいわこの子!本当に殺しといた方がいい!」

「待て!手を出すな!マグ姉!」

 

 その際、マグネから殺されそうになるがスピナーに呼ばれ止められると同時に()が行く手を阻む。

 

「ちょっと!槍は反則じゃない!!」

「まて、その槍は俺じゃない」

「えっ?」

「《天津麻羅之鍛冶(あまつまらのかじ)天沼矛(あめのぬぼこ)”》」

 

 そこに現れたのは少し息を切らし不死鳥の炎に身を癒されてる紅煉だ。どうやら槍は彼の炎によって造られたものらしい。

 

「「「火群!?」」」

「君は、A組の!?」

「あら!最優先捕獲対象の子じゃない!」

 

 突如登場した紅煉に避難しようとしてるクラスメイトや応戦してるマンダレイ、そして敵のマグネが反応する。

 

「おや、ここに居たのか、最優先捕獲対象」

「っ!新手!?」

 

 マグネやスピナーの後ろから全身包帯まみれの、簡単に言うならるろうに剣心の志々雄真実のような姿に某消防隊の最狂のサラリーマンの服を着た男がやって来た。

 

「ヴィラン名『死神』、本名 黒野 志々雄(くろの ししお)!殺人104件!殺人未遂92件!傷害251件を起こした凶悪ヴィラン!それによって付けられた通り名は『最狂』!」

「ほう?俺も有名になったなぁ……」

「遅いわよ死神」

[なんだろう……予想通りの名前が出てきて逆に驚けないよ……てか最狂で黒野って言ったら……]

「マスキュラーといいザンクロウといいこんな子供にやられるとはな……それほどコイツらは強者だったって事か……」

 

 そう言うと志々雄は右手から黒煙を出して刀の形を作る。

 

「やっぱりそういうことだよなぁ……その個性だよなぁ…知ってたよ……《天津麻羅之鍛冶(あまつまらのかじ)天羽々斬(あめのはばきり)”》」

 

 紅煉は分かってたように呟くと炎の剣を造り出し構える。

 

「ほぉ?俺とやる気か?」

「ちょっと、あんた本気で戦えないんだから…」

「分かってるさ、ほんのお遊びだよ、それに見て見ろ」

「ん?」

「フワ……ッ」

[[なんで眠そうなんだ?]]

 

 紅煉はザンクロウとの戦いで《ドラゴン・フォース》を使用して勝利を掴んだが《ドラゴン・フォース》の効力が切れた今、とてつもない睡魔に襲われている。それを自ら抗っているのだ。

 マグネとスピナーはそんな紅煉が眠そうにしてるのを見て疑問に思う。

 

「チャンスだと思わないか?」

「そうね、ならあたし達もあのプロの足止めしておくわ」

「任せてもらおう。ステインの名にかけて」

「君、施設に避難してな」

「その通りだ、ここにいては君の身が危ない」

「残念ですけど、出来ない相談です。道中眠りに落ちて結局連れていかれる……だから、やった事ないけど」

 

 そう言うと紅煉は右手に炎を纏い天に掲げる。

 

「奥義《煌龍波》!!」

「なにっ!?」

「なによこれ!?」

「ほぉ?」

「なんと!?」

「な、何してるの!?」

 

 紅煉は再び煌龍波を出すとまたその身に受けて喰らい再度その身を《ドラゴン・フォース》へと覚醒させる。

 

「これでリセット……だが数分しか持たないか」

「……面白い」

「何だこの迫力、プロヒーロー並みじゃねぇか!」

「どうなってんのこの子!?」

「なんと、これがオールマイトと渡り合ったという力か!」

「凄い……」

 

 敵も味方も驚いてるとマンダレイと虎の後ろからモヤが現れる。

 

「っ!!マンダレイ!虎!!」

「「えっ!?」」

「少しここは退いて頂きますよ、プロの方々」

 

 紅煉はいち早く察知するが既に遅い。二人はモヤに包まれどこかに連れていかれる。するとそこに現れたのは

 

「おー!!知ってるぜそいつ!だれだ!?」

「あはっ!出久君以外にもボロボロの人いるんだァ!かっこいいねぇ」

「超最悪だ……めっちゃ最悪だ」

「いでっ!!」

 

 現れたのは(ヴィラン)連合のトガとトゥワイス……紅煉にとっては一番攻撃したくない二人なのだ。

 さらに上からMr.コンプレスと負傷した緑谷と障子と切島、そして凍火が落ちてきた。

 

「《不死鳥の抱擁》!」

「あ、ありがとう」

「いいから!離れろ!」

「Mr.コンプレス……避けろ」

了解(ラジャ)!」

 

 紅煉は緑谷の傷を癒しつつ逃げろと言い、黒野はMr.コンプレスに避けるよう促すと黒煙を放つ。Mr.コンプレスは地面と自分を圧縮し避ける。

 緑谷と凍火はギリギリで避け、切島と障子は掠めてしまう。

 

「ぐあぅ!」

「あっつぅ!」

「切島!障子!」

「死柄木の殺せリストにあった顔だな!そこの地味ボロくんとお前!なかったけどな!」

「凍火から離れろ!!《鏡火炎》!」

「冷たっ!」

「《氷塊造形(アイスメイク)氷欠泉(アイスゲイザー)”》!!」

「熱っつ!」

 

 後ろに現れたトゥワイスを紅煉が炎をで距離を離し、凍火が氷で一気に拘束しようとするが紙一重で避ける。

 

「くそっ!」

 

 その間に黒野とMr.コンプレスは爆豪を連れ去ろうとする。

 が、ポケットをまさぐるMr.コンプレス。

 

「逃げるぞ!4人とも!常闇と爆豪は救出した!さんざん見せびらかした右ポケットに入ってたこれが、常闇と爆豪だな?エンターテイナー」

「でかしたよ!障子!」

「ナイスっ!」

「それはダミーだ!本物のエンターテイナーがものを見せびらかす時は見せたくないもの(トリック)があるときだ!本物はその仮面の下!!《天羽々矢(あめのはばや)》!」

「なっ!?」

「ぐへっ!?」

「頼むぞ!凍火!緑谷!……クッ、シマッ…モウ」

 

 障子が球体を確保したが即ダミーと気づいた紅煉は炎の矢を放ちMr.コンプレスの仮面をはぎ取る。

 するとそこからふたつの球体が飛び出す。

 

「くっ!」

「うおぉぉっ!!」

 

 凍火は常闇の球体を掴み、緑谷は爆豪の球体を掴もうとするが……

 

「惜しい。後一歩」

 

 黒い煙が球体を覆い黒野の元へ、すると今度は紅煉が消えた。

 

「っ!?紅煉は!!?」

「彼なら疲れて眠ってしまったようなのでね……ここに居るよ」

「っ!さっきから様子がおかしいと思ってたらそういう事か!《ドラゴン・フォース》の二回使用で限界だった体をさらに酷使したから予兆もなく眠ってしまったんだ!」

「「なにっ!?」」

 

 黒野は黒煙で掴んだ眠ってる紅煉を掲げる。緑谷は紅煉の異変に気づいていたが気にする暇がなかったようだ。そのため気づくのが遅れたのだ。勿論それは障子や切島、凍火とて同じ事。

 黒野は右手に球体、左手に紅煉の首根っこを掴みワープゲートの中に消えてく。

 

「それじゃあな、雄英生徒」

「「待て!!」」

 

 切島と凍火が飛び込もうとするが、ワープゲートは閉じ、爆豪と紅煉は連れ去られてしまう。

 

 こうして雄英高校は敵連合に完全敗北した。生徒の40名のうち、ヴィランのガスの攻撃によって軽い目眩を訴えるのが15名。重・軽症者12名。無傷で済んだのは11名だった。そして....最後に行方不明2人。ヴィラン側は4名の現行犯逮捕。彼らを残して他のヴィランは全員姿を消してしまった。

 

 ーこうして楽しいことになるはずだった合宿は最悪の結果に終わってしまったのだー

 

ーーーーーーーーーーーー

「……ッ…こ、ここは?」

 

 紅煉が目を覚ますとそこは暗い空間だった。

 

「縛り付けられてる。個性で溶かせなさそうだな……耐熱性十分か、用意周到なこった」

 

 紅煉は十字架に張り付けられてるらしい、御丁寧にも鎖や十字架は耐熱性でちょっとやそっとじゃ溶けもしないし壊れないだろう。

 

「やぁ、起きたか?息子よ」

「最悪な目覚めだよクソ親父。こういう時は可愛いお姉さんが来るもんだろうが、オッサンなんてお呼びじゃねぇよ」

「まぁいいじゃないか、今日は会わせたい人がいる」

「俺に?」

 

 縛られてる紅煉の目の前にやってきたのはプルトンこと、火群太陽。紅煉の父親だった。

 すると紅煉に会わせたい人物がいるらしく、微笑みながら言ってくる。

 その人物が奥から歩いてくる足音が聞こえる。その瞬間……

 

「ーーッ!!?」

 

 声にならない何かを上げる紅煉。感じ取ったのだ。その男のプレッシャーを、分かってしまったのだ、その男の圧倒的なカリスマを、その際汗を一筋滲ませるが、その汗は重力に逆らい、上に流れていった。

 

「やぁ、初めましてかな?火群紅煉くん。いや、スルトくん?」

「あぁ、初めましてだな……オール・フォー・ワン。俺はあんたを知ってるぜ、かつて超常現象をまとめた人物だろ?」

 

 その男が姿を見せると口はあるが髪と目と鼻はなく、まるでのっぺらぼうのような顔をしていた。

 だがそれでも溢れ出る悪のカリスマ性はまさに魔王と呼ぶべき器と言えるだろう。

 

「ほぉ?僕を知っているのか。それは丁度いい」

「なに?」

「君にはお願いがあるんだ」

「……お願いだと?」

「そう!君の“個性”《不死鳥(フェニックス)》!それを僕にくれないか?」

 

 オール・フォー・ワンはそう言って両手を広げる。だが紅煉は特に驚きもしない。

 

「おや?驚かないのかね?」

「てめぇらが俺の“個性”を狙ってるのは分かってたからなぁ……だが、くれてもやらないし奪わせもしない。この“個性”は俺が預かった(・・・・)“個性”なんだから……だから、てめぇにくれてやらねぇし与えねぇ……複製もさせねぇよ」

 

 紅煉は守る意思を燃やした瞳でそう言い放つ。それを見ているプルトンとオール・フォー・ワン。

 しばらくしてオール・フォー・ワンが拍手し始める。

 

「素晴らしい。まさに火群一族の鏡というわけだ。プルトンよ、君の息子は立派な“炎の意志”を継いでるぞ。不死鳥の“個性”が彼から奪えない訳だ」

「あぁ、そのようだ。我が息子ながら立派になったものだ」

「ハッ、息子だ?自分の妻と双子の弟を殺しておいて今更家族ごっこかよ……グッ!」

 

 そこまで言うとプルトンが紅煉の首を片腕で握りしめてくる。獄炎を纏いながら

 

「忘れるなよ?お前は俺が生かしてやってるだけだ。その生意気な口を閉じないとお前が死ぬだけだぞ?」

「やっと正体を現したか…ネタは充分上がってんだよ。俺一人残したのはただの偶然だったんだろ?あの場に最初っから居たのなら俺も殺してたのだろう?」

 

 紅煉は首絞めにも臆することなく淡々と告げる。プルトンはそれを聞いていると眉間に皺を寄せていく。

 

「沈黙は肯定と見るぜ?俺は火群の家系について調べたんだ。その結果面白いことがわかった。俺達は一族なんだろ?簡単に言うなら火群の苗字を持つものしかいない里があった。それが火群一族……炎の“個性”を巧みに操る一族。発生した炎を自在に操る“個性”と体の一部から発火せる“個性”の一族……それが火群一族」

「……ッ」

「その反応、当たりみたいだな……さらに言うなら火群一族はその炎による弱点がほとんどない強力な一族…そしてもう一つ……この世界とは別…異界に通じることが出来るんだろ?俺ら火群一族には。その異界はこことほぼ同じ世界だが黒い炎にまみれていて“焔ビト”と呼ばれる者たちが蔓延る世界……そうだろ?」

 

 紅煉は火群家の……否、火群一族の秘密を調べあげそしてある結論に辿り着いた。

 

「そしてオール・フォー・ワンの目的がこの世界の支配だとしたらプルトン……あんたの目的はその異界……“煉獄(アドラ)”の支配が目的なんだろ?」

「……よくそこまで調べあげた。正解だよ紅煉…その為には……お前の“個性”《不死鳥(フェニックス)》が必要なんだ。分かってくれ、確かに殺さなかったのは偶然だ。だが、今はお前が必要なんだ」

「……断る。俺はあんたの道具に成り下がらない」

 

 紅煉が出した結論を聞いたプルトンは肯定すると今は紅煉が必要な事を言う。

 だが紅煉はそれに断りを入れる。

 

「……ダメか、仕方ない。この方法はあまり使いたくなかった」

「仕方ないよプルトン。彼もヒーローの卵だ……大丈夫、僕なら彼をヴィラン(こちら)側に引き入れられることが出来る」

「……何する気だ?」

「すぐ分かる」

 

 プルトンは残念そうに顔を伏せるとオール・フォー・ワンがプルトンをなぐさめ意味が深そうな発言をする。それに勘づいた紅煉は質問するがオール・フォー・ワンは嫌な笑みを浮かべながらはぐらかす。

 

...To Be Continued




今回はここまでとなります。
攫われた紅煉と爆豪。そして拘束された紅煉はオール・フォー・ワンとプルトンと対峙する。
そしてプルトンの目的……紅煉が必要な理由とは?
次回、最悪の悪夢が始まる。

というわけで林間合宿編が終わりました。色々と駆け足気味なってしまいすいません。
今回から某消防隊の要素が増えていくと思いますのでご了承ください。
それではまた次回!
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