ヒロアカに転生して炎の個性を得たけど、俺のせいで平行世界化したんだけど   作:孤狼 龍

34 / 45
前回のあらすじ
ヴィラン連合に拉致られた紅煉と爆豪。
紅煉は父親と再会し、ヴィラン側のボスであるオールフォーワンと対峙する。
そこでプルトンの目的を推測したことを話すとそれが正解だとわかる。


火群と神野の悪夢
第32話 火群と爆豪の救出、そして始まり


 林間合宿の襲撃から二日経ったその日、緑谷は病院のベットの上で寝ていた。

 紅煉により怪我は治ったが精神的に疲労などが込み上げ倒れ近くの病院に運ばれたのだ。

 そして切島と凍火から助けに行こうと言われ覚悟を決めて同行しようとすると飯田に止められそうになる。

 それでも行くと言った後、戦闘ではなく救助優先と聞いて飯田はストッパーとして同行を決める。

 今回の紅煉、爆豪救出作戦のメンバーは飯田、切島、緑谷、凍火、八百万さん、そして耳郎さんになった。

 

「なんで耳郎さんも?」

「耳郎は耳がいいから索敵にいいかと思ってよ…ダメ元で誘ったらOKが出た」

「ヤオモモや凍火が行くのにあたしが行かなかったらどうすんの」

「えぇ、そうですわね。とりあえず紅煉さんに取り付けた発信機の方へ向かってみましょう」

 

 八百万さんは紅煉に頼まれ発信機を付けていた。紅煉の手の中に埋め込んでいたのだ。

 

「じゃあヴィランに顔をバレてるから変装をしなきゃね」

 

 そう言って一同は店に入り変装用のウィッグや服を買う。

 耳郎さん以外は皆原作通りで、耳郎さんはホストみたいな格好になってる。

 

「なんでうちだけこんな格好なの?」

「なんかちょうどいいのがそれしかなくて」

 

 そのまま動こうとすると雄英高校の会見が始まるのを見て緑谷たちはそれを見る。最初は雄英高校の対策不足に対しての批判、そして爆豪に対して悪に染まるのでは?としかしそれを否定する相澤先生ら…

 

「では、同じく攫われた火群くんにも同じことは言えますか?」

「体育祭での優勝。職場体験中…遭遇したヒーロー殺しに対して捨て身の迎撃。…経歴こそタフなヒーロー性を感じさせてくれています。

だがその反面で彼自身の自身の強さへの傲慢もこの活躍から見受けられます。

もしそこに目をつけた上での拉致だとしたら?彼は最後まで自分のヒーローとしての根拠があり続ける確信がありますか?未来があると言い切れる根拠をお聞かせ下さい」

〔わかっちゃいたが攻撃的…!ストレス掛けて粗野な発言を引き出そうとしてる。

いかんぞ…恐らくイレイザーのメディア嫌いを知っての挑発!ダメだ乗るなっ!〕

「行動については私の不徳の致すところです。ただ、その傲慢さを目につけてでの行動とするなら、それは違います。火群は誰よりもヒーローの本質を理解してる。誰よりも友情を大事にしています。そんな彼の傲慢さを見て“隙”と捉えたのなら、(ヴィラン)も浅はかであると思います」

 

 ほっとするブラド先生。だが、次の瞬間。マスコミから意外な言葉が出てきた……。

 

「さらに…それとは別で…彼はあの凶悪な(ヴィラン)……プルトンの息子と聞いております。こちらをご覧ください」

「「「!?」」」

 

 マスコミがそう言うと驚く相澤先生にブラド先生、そして根津校長。マスコミがパソコンを見せるとそこにはプルトンが映っている。マスコミが音量を上げると声が響く。

 

『初めまして諸君。私の名はプルトン……本名は火群太陽。この苗字を聞いてピンと来た者は居るかな?そう、私は雄英高校の火群紅煉の父親だ。信じられない者もいるかもしれないが紛れもない事実。此度の雄英高校の合宿の襲撃は私の息子を取り返すための襲撃でもある。諸君らにあえて伝えておこう。我が息子が次現れるとしたらそれは(ヴィラン)として現れる。私の息子は私の気持ちを理解してくれるはず、いや、断言しよう理解する!私達親子はヒーロー社会に強大な炎で永遠に残り続ける火傷を与えて見せよう。それでは諸君。次会うときまで』

 

 そこまで言うと映像は途切れる。そしてマスコミは言葉を続ける。

 

「これを踏まえると火群君はプルトンに賛同し敵として君臨する可能性があると思えますが?かの凶悪なプルトンと手を組み、この日本を滅ぼすつもりだとしたらどう責任を取るつもりで?どんなヒーローとしての志を持ってるか知りませんが、そんなもの実の親子の絆の前には無意味ではないでしょうか?」

 

 自信ありげに話すマスコミ。周りは大きくざわめく。プルトンの息子…それが雄英高校に置かれていたとなればソレは大問題だろう。だが…それも一瞬で無くなった。

 

「おい…お前…それを本気で言っているのか。お前は火群があんなのと一緒に見えるのか。火群紅煉という人間は…どんな人間か…テレビを見ているお前らが1番知っているはずだろう。見なかったのか?

仲間のためにヒーロー殺しと戦い…誰かのために自分の身を犠牲に殿を務め…そんな奴をあの人殺しと……そんな陰湿なやり方で自分の息子と自慢げに話す奴一緒だと思っているならここから消えろ…目障りだ」

 

 相澤先生の殺意のこもる目がマスコミに向かって放たれる。さらにそこから根津校長の説明も付け足される。

 

「これは警察が調べた事ですが、プルトンこと火群太陽は自身の妻と双子の弟を殺害しています。息子である火群紅煉に母親と共に自分が死んだと思い込ませすぐ助けに来なかったヒーローに絶望を与えさせようとしたのでしょうが、それは失敗に終わってます……こちらのボイスレコーダーにUSJ襲撃時後、プルトンの息子と我々雄英側が分かり、彼がそれを知った際、教師の一人が彼がこの雄英高校にいられないと発した際、彼が発した言葉です。お聞きください」

 

 根津校長がそう言いながらボイスレコーダーを取りだしオンにすると紅煉の声が響く。

 

『仕方ありません。俺はヴィランの息子、プルトンの息子だ。このままここに居たら、迷惑になる……って、言うと思いますか?

ヴィランの息子だからコイツもヴィランだ。あんたらはそう言いたいんだろ?残念だが俺の気持ちは今も昔もヒーローになることだ。父親がヴィラン?なら捕まえて見せよう、殺せというのなら殺してみせよう。父親がヴィランだからといって、ヒーローを簡単に諦めていいわけがない。だからこの学校を辞めるつもりもない、俺をヴィランの息子だと貶すのならとことん貶せ。それでも俺は挫けない……折れるわけにはいかねぇんだ。それと、復讐のつもりでヒーローになる訳でも無い……俺は、母と叔父、そして俺のような被害者を出さないように自分の力を使うつもりだ。復讐だとかそんなモノ狗の餌にでもしてしまえ。俺は俺だ。だから、俺の夢は父親がヴィランだからという理由で折れていいモノじゃない』

 

 その言葉を聞いて息を飲むマスコミ達。そこで相澤先生が再び言う。

 

「これを聞いて火群が敵として君臨するという可能性があるのなら出てこい」

「火群君はプルトンの息子と知ったのがUSJ襲撃時と仰いましたが、それが嘘だとしたらどうなるのですか?!」

 

 一人のマスコミがそう言うと今度はブラド先生が立ち上がり話す。

 

「両親を殺されたと認識してたのにどうやって知るというのだ!」

 

 そのブラド先生の言葉にマスコミ達は驚きの表情を浮かべる。

 

「火群紅煉……彼は母親と父親を幼少期に亡くしてる。と、本人も勘違いしていた。父親と思っていた人物は実は叔父で自分の父親はプルトンとして人々を殺していた……火群と最初は復讐してやると思っていたらしいが……我々がよく知るヒーロー“オールマイト”の人を助ける姿を見て復讐なんてしても意味ないと悟り、ヒーローとして自分と同じ人間を増やさないようになると意気込んでいた。そんな奴が自身を見捨て、家族を殺したプルトンに簡単に首を縦にふると思うか?」

 

 そこまで言うとマスコミらも何も言えなくなる。なんせ教師三人共、紅煉を庇ったのだ。どう言ってもこの三人は何も変えるつもりはないと思ったのだろう。

 

「我々も手を拱いてるワケではありません。現在 警察と共に調査を進めております。我が校の生徒は必ず取り戻します」

 

 緑谷達はそれを見て絶対に二人を取り戻そうと意気込む。

 悪夢が近づいているとも知らずに……

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 場所は変わって廃工場内部……そこの奥、巨大な機械仕掛けの中にオール・フォー・ワンとプルトン、そして謎の禿げた医者のような人物がいた。

 

「オール・フォー・ワン!出来たぞい!やったぞい!」

「流石はドクター、仕事が早くて助かるよ」

「おぉ、終わったのか。俺の可愛い息子が出来たのだな!」

「勿論じゃ!」

 

 医者のような人物の視線の先には耳と目に謎の機械をつけられた紅煉の姿。

 数分前、紅煉はオール・フォー・ワンのする事を理解したが逃げることは叶わなかった。動きを止められ為す術もなく頭に機械を取り付けられ言われたのだ。

 

『さらばだ火群紅煉。次会うときは君はスルトでしかない…名前も…親も…何も無くなる。そして君の中には母親を殺した憎きオールマイト…その姿だけが映り、プルトンと僕を家族としてみることになるだろう』

 

 そのまま機械が作動し十数分……やっと止まった機械は紅煉を拘束してるだけだった。

 

「クククク、無駄な努力だったな紅煉。いや、スルトよ……」

「君は僕達のものとなり、僕達の仲間となる」

「なんとも可哀想な子供じゃな……こんな事で記憶を消すことになるとは」

「さて、行こうかプルトン。お客だ」

「おう!スルトは任せる!」

「任されたわい」

 

 そう言ってプルトンとオール・フォー・ワンは外に向かう。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 所変わって緑谷達は発信機の示す場所につき中を見ると沢山の脳無が量産されているのを見つける。

 するとそこにたくさんのヒーロー……ベストジーニストやMt.レディ、ギャングオルカが駆けつけ一気に工場を制圧する。そのままヒーローに任せて帰ろうとした緑谷達だがその時……背後から巨大な衝撃波を感じる。

 それは振り向くことすら一瞬の出来事、何が起きたのか……一瞬、一秒にも満たない!それでもその者の気迫は、緑谷達に死を錯覚させた。

 

〔嘘だろ!?オールマイト!あれが、まさかあれが!オール・フォー・ワン!!〕

 

 その男、オール・フォー・ワンは……脳無を確保した全てのヒーローを一瞬にして蹴散らした。

 

「流石はNo.4ベストジーニスト!僕は全員消し飛ばしたつもりだったんだが……」

 

 そのままベストジーニストが攻撃しようとするとオール・フォー・ワンはベストジーニストの腹に風穴を開けた。

 

「君のはいらないな……」

 

するとすぐ横に黒いヘドロが現れ、そこから勝己や連合のメンバーが出てきた。

 

「ゲボっ!?クセえ!なんじゃこりゃ!?」

「悪いね。爆豪君、手荒な真似で歓迎してしまって」

「あ!?」

「また失敗したね、弔。でも決してめげてはいけないよ。またやり直せばいい。こうして仲間も取り返した、この子もね....君が大切なコマだと考え、判断したからだ」

 

 するとオール・フォー・ワンは死柄木の頭に手を置き、こう続けた。

 

「いくらでもやり直せ。そのために僕がいるんだ。全ては君のためにある」

 

 それを近くで聞いた勝己は背筋が凍るような感覚を覚える。

 敵であるはずのやつの言葉がまるで敵とは思えない善人の言葉に聞こえてしまったからだ。

 するとオール・フォー・ワンは何かに気づいたのような反応をする。

 

「やはり来たか....」

 

 その瞬間、オールマイトが空から飛んできてオール・フォー・ワンに向かって拳を振るうがオール・フォー・ワンは受け止める。

 

「全て返してもらうぞ!オール・フォー・ワン!!」

「また僕を殺すか?オールマイト!!」

 

 その瞬間、悪夢が始まった……




今回はここまでとなります。
とうとう対峙したオール・フォー・ワンとオールマイト。紅煉は一体何をされたのか!?
そして緑谷達の爆豪の救出作戦が作動する!

ちなみに原作通りバーにいたヴィラン連合と爆豪は話し合い?をしてました。
さらに原作通り黒霧と荼毘枠の志々雄が気絶しております。

それではまた次回!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。