ヒロアカに転生して炎の個性を得たけど、俺のせいで平行世界化したんだけど   作:孤狼 龍

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前回のあらすじ
寮生活のための部屋づくり。紅煉の部屋にオオカミとライオンが居た。
二匹とも賢く言うことを聞くらしい。


第38話 火群と必殺技

 翌日、部屋の模様替えを終えた紅煉達は教室に集められた。

 

「昨日話した通り、まずは仮免の取得が当面の目標だ。ヒーロー免許ってのは人命に直接関わる責任重大な資格だ。当然その取得の為の試験はとても厳しい。仮免といえどその取得率は例年5割を切る」

 

「仮免でもそんなキツイのかよ」

 

 という峰田の呟きが響く。

 

「そこで今日から君らには一人最低でも二つ....」

 

『必殺技を、作ってもらう!!』

 

その言葉と共にミッドナイト、エクトプラズム、セメントスがドアから現れた。

 

「「「「学校っぽくてそれでいて、ヒーローっぽいのキタァア!!!」」」」

 

「必殺!コレスナワチ、必勝ノ技・型ノコトナリ!」

 

「その身に染みつかせた技・型は他の追随を許さない。戦闘とはいかに自分の得意を押し付けるか!」

 

「技は己を象徴する!今日日必殺技を持たないプロヒーローなど絶滅危惧種よ!」

 

「詳しい話は実演を交え合理的に行いたい。コスチュームに着替え、体育館γに集合だ」

 

『はい!』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「体育館γ、通称トレーニングの台所ランド略してTDL!!!」

 

【それは流石にまずいて……】

 

全員がそう思う中、説明が始まった。

 

「ここは俺考案の施設、生徒一人一人に合わせた地形や物を用意できる。台所ってのはそういう意味だよ」

 

そう言いながらセメントスは個性で地面のコンクリートを操り、それぞれの修行に用いるステージを構築していった。

 

「なーる」

 

「質問をお許しください!」

 

飯田が手を挙げて質問をした。

 

「何故仮免許の取得に必殺技が必要なのか、意図をお聞かせ願います!」

 

「順を追って話すよ。ヒーローとは事件・事故・天災・人災....あらゆるトラブルから人を救い出すのが仕事だ。仮免試験では当然その適正を見られることになる。情報力・判断力・機動力・戦闘力・他にもコミュニケーション能力・魅力・統率力など、多くの適正を毎年違う試験内容で試される」

 

「その中でも戦闘力は、これからのヒーローにとって極めて重視される項目となります。備えあれば憂いなし!技の有無は合否に大きく影響する。状況に左右されることなく安定行動を取れれば、それは高い戦闘力を有している事になるんだよ」

 

「技ハ必ズシモ攻撃デアル必要ハ無イ。例エバ飯田クンノ【レシプロバースト】。一時的ナ超速移動、ソレ自体ガ脅威デアル為必殺技ト呼ブニ値スル」

 

「アレが必殺技でいいのか……」

 

 そう説明する先生方、飯田は自分のレシプロが必殺技と言われて嬉しそうにしてる。

 

「なる程、これさえやれば有利・勝てるって型をつくろうって話か」

 

「そうよ。スタイルで言うなら火群君のドラゴン・フォースや奥義が一番わかりやすいわね」

 

「確かに、火群の鳳凰烈波や煌龍波は必殺技としては申し分ないですよね」

 

「中断されてしまった合宿での“個性”伸ばしは、この必殺技を作り上げるためのプロセスだった。つまりこれから後期始業まで....残り十日あまりの夏休みは、個性を伸ばしつつ必殺技を編み出す、圧縮訓練となる!」

 

「尚、個性の伸びや技の性質に合わせて、コスチュームの改良も並行して考えていくように。プルスウルトラの精神で乗り越えろ。準備はいいか?」

 

「「「「ワクワクしてきたァ!!」」」」

 

「……俺、どうしよ」

 

 紅煉は1人、どうしたらいいか分からず立ち尽くしていた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 皆が着々なと力をつけてる中、紅煉はヒノカミ・フォースをその身に纏って戦闘スタイルをどうにかしようとしていたが……

 

「つ、使えない?」

 

「ドウシタ?止マッテイルゾ?」

 

 ヒノカミ・フォースが使えず立っていると背後からエクトプラズム先生がやってくる。

 

「えぇ、実は……」

 

 エクトプラズム先生に言われ正直に現状を話した。

 

「……ナルホド、君ノ戦闘スタイルヲ考エルト…マズハ“ドラゴン・フォース”ノ強化ニ専念シタラドウカナ?時間制限ヲ伸バシタリトカ」

 

「……なるほど、確かに先にそっちを優先させた方がやりやすくなる。ありがとうございます。エクトプラズム先生」

 

 そう言うと紅煉は言われた通りドラゴン・フォースになり制限時間を伸ばすための訓練を始める。

 しかしやはり伸ばすことは叶わず断念。その後何度かディアブロ・フォースになったりしながら自分なりの戦闘スタイルを掴んでいこうとする。

 そして数分後。

 

「出来た、新スタイル。これなら長時間闘える」

 

 そう言う紅煉は少し達成した感のある笑みを浮かべて拳を握りしめた。

__________________________________________________________________

 

 それから四日後、体育館γ(TDL)。A組が各々のスタイルを見極めるためや必殺技を得る為のトレーニング真っ最中である。

 そんな中トゥルーフォームのオールマイトがやって来た。

 

「Hey!進捗どうだい?相澤くん」

 

「また来たんですか……ぼちぼちですよ」

 

 スタイルが定まったものや複数の技を習得をするものが増えてる中、爆豪の新技によって落ちた大きめの瓦礫がオールマイトに向かって落ちてくる。

 

「あ!オイ上!!」

 

「馬ッ…!」

 

 咄嗟に爆豪が叫ぶと相澤先生が止めようと動くがそこに近づく2人の影。

 

「《SMASH》!」

 

「来い!《禁忌“レーヴァテイン”》!そして、焼き尽くせ!《万海灼き祓う暁の水平(シュルシャガナ)》!」

 

 近付いてきた影の正体は緑谷と紅煉。緑谷は蹴りで瓦礫を砕き、紅煉は右手に炎の大剣を作り、炎を纏わせて薙ぐ事で広範囲に炎を放つことで瓦礫を粉々にする。

 

「俺の必殺技は基本的に腕から炎を放ったり足から放ったりする……それ故に気づかなかった。シンプルで単純なスタイル。炎を具現化できるのなら、炎で武器や鳥を形どってる攻撃や防御を連続して行えるスタイルを取れば相手への牽制にもなる。そうしたらよかったんだ!」

 

 緑谷も紅煉も、お互いに答えを見つけたというようないい顔をする。

 

「……正解だ。有精卵共!」

 

 それを見たオールマイトは笑顔で呟く。

____________________________________________________

 

 そして、とうとう仮免試験当日……

 

「降りろ到着だ。試験会場…国立多古場競技場だ。」

 

「緊張してきたぁ…」

 

「多古場でやるんだ」

 

「試験て何やるんだろ…はー仮免取れっかなぁ…」

 

「峰田、取れるかじゃない。取ってこい」

 

 相澤先生がダランと力が抜けたようにしながら峰田と目線を合わせる。

 

「え?!あ、も、モチロンだぜ!!」

 

 気だるげだった相澤先生は仕切り直し皆に向かい合う。

 

「この試験に合格し仮免許を取得できればお前らタマゴは晴れてヒヨっ子…セミプロへと孵化できる。頑張ってこい…」

 

「っしゃあ!!なってやろうぜ!ヒヨっ子によぉ!!」

 

「おうよ!!やってやるぜ!!」

 

「そんじゃあ!いつもの決めて行こーぜ!!せーの!puls…「ultra!!」

 

 全員で校訓を叫ぶ…だが、その直後…別人間の大きな声が入った。

 

「勝手に他所様の円陣に加わるのは良くないよイナサ」

 

「ああ!!しまった!!どうも!!大変!!失礼!!致しました!!!」

 

 校訓に乱入してきた男は謝りながら地面に頭を打ち付けるほどおじぎしてきた。

 

「なんだこのテンションだけで乗り切る感じの人は!?」

 

「切島と飯田を足して二乗したような……」

 

「…!(この男…)」

 

 すると周りの野次馬からも声が上がる。

 

「待って…あの制服…!」

 

「あ!マジでか!!」

 

「あれじゃん!!西の!!有名な!!」

 

 周りからの声の中…意外な人物が声を出した。

 

「東の雄英、西の士傑」

 

「数あるヒーロー科の中でも雄英に匹敵する程の難関校ーーーー士傑高校!!」

 

「一度言ってみたかったっス!!プルスウルトラ!!自分雄英高校大好きっす!!

雄英の皆さんと競えるなんて光栄の極みっす!!よろしくお願いします!!」

 

「あ、血」

 

「行くぞ」

 

 士傑高校の生徒は軍隊のようにその場を去っていった。

 

「夜嵐イナサ」

 

「先生 知ってる人ですか?」

 

「すんげぇ前のめりだな…言ってることは普通に気のいい感じだ」

 

「ありゃあ強いぞ。夜嵐…昨年度…つまりお前らの年の推薦入試トップの成績で合格したにもかかわらず…何故か入学を辞退した男だ」

 

「え…じゃあ1年…!?ていうか推薦トップの成績って…(実力は轟さん以上!?)」

 

「雄英大好きの割には入学は蹴るとはよくわかりませんね…」

 

「変なのー」

 

「変だが本物だマークしとけ」

 

 全員の空気が少し重くなった。

 だがそれも次の瞬間からさらに重くなることだろう。

 

「イレイザー!?イレイザーじゃないか!!それにかの有名な火群くんも!!」

 

「!」

 

「テレビや体育祭で姿は見てたけど、こうして直で会うのは久しぶりだな!!」

 

「…」

 

 どこからともなく声が上がる、その声を聞いた相澤先生は途端に嫌な顔をした。

 

「あの人は…!」

 

「結婚しようぜ」

 

「しない」

 

「わぁ!!」

 

 急に求婚をする女性、そしてその求婚を速攻で断る相澤先生。芦戸はそれを見て少女漫画を見てる気分になっている。

 

「しないのかよ!!うける!」

 

「相変わらず絡みづらいなジョーク」

 

「スマイルヒーロー「Ms.ジョーク」……“個性”は「爆笑」。近くの人を強制的に笑わせ、思考とともに行動も鈍らせる」

 

 緑谷に説明させると長くなりそうなので紅煉が代わりに言う。

 

「私と結婚すれば笑いの絶えない幸せな家庭が築けるんだぞ!」

 

「その家庭幸せじゃないだろ」

 

「ブハッ!!」

 

「仲がいいんですね」

 

「昔事務所が近くでな!助け助けられを繰り返すうちに相思相愛の仲へと「なってない」」

 

 ジョークが話すと即否定する相澤先生。なんか見てると夫婦漫才に見えて……やっぱ気の所為だ。

 

「そういやお前の高校とこもここか…」

 

「いじりがいがあるんだよなイレイザーは、そうそう、おいで皆!雄英だよ!」

 

「おお!本物じゃないか!」

 

「凄いよ凄いよ!テレビで見た人ばっかり!」

 

「1年で仮免?へぇー随分ハイペースなんだね。まぁ色々あったからねぇ、さすがやることが違うよ。」

 

「傑物学園高校2年2組!あたしの受け持ち!よろしくな!」

 

 ジョークが紹介をすると真っ先に前に出て出久の手を握った。

 

「俺は真堂!今年の雄英はトラブル続きで大変だったね!」

 

「えっあ」

 

「しかし君たちはこうしてヒーローを志し続けているんだね!素晴らしいよ!」

 

 次々と握手を交わしていく真堂に全員は困惑しつつもそれを返す。

 

「不屈の心こそこれからのヒーローが持つべき素養だと思う!!」

 

((ま、眩しい…!!))

 

 眩しいイケメンオーラを発するその男を見てみんなは眩しそうに目を細める。

 

「ドストレートに爽やかイケメンだ…」

 

「本当にこんなヤツいるんだな…」

 

「俺達も見習うか!!」

 

「この暑苦しさからどうやったらこうなるんだ…」

 

「中でも神野事件の中心である火群君。君は特別強い心を持ってる。今日は君たちの胸を借りるつもりで頑張らせてもらうよ」

 

 そう言って紅煉にも手を差し伸べるが紅煉はそれをはたく。

 

「ぬかせ、口も顔も達者だが、目の奥に敵意が丸見えだ。それと、偽りの笑みで馴れ馴れしく近づいてくるんじゃねぇよ。贋作者(フェイカー)風情が」

 

 紅煉はそう言って軽く睨む。それを見た真堂はは冷たく言い放つ。

 

「……怖いね、流石はヴィランの子だ。ヒーローなんてならずヴィランになったら?」

 

 そう言った真堂は紅煉を睨む。それを聞いた耳郎達は文句を言おうとした。

 

「あんた!」

 

「別にいい、相手するだけ無駄だ」

 

 そう言って静止させると相澤先生が言い放つ。

 

「お前ら!着替えてから説明会だ!時間を無駄にするなよ!」

 

『はい!』

 

 こうして紅煉達はコスチュームに着替えるために会場の更衣室に向かったのだった。




お待たせしてしまい。今回はここでおしまいです。
投稿がすごく遅れました。少し忙しい期間だったので書く暇が無かったので……これからも投稿は遅いですがよろしくお願いします。
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