ヒロアカに転生して炎の個性を得たけど、俺のせいで平行世界化したんだけど 作:孤狼 龍
自身の父親と喧嘩(バトル)して見事勝利した紅煉……と思いきや実際は父親が手加減していただけに過ぎず、自分の無力さを痛感した喧嘩となった。
自分の父親について知り、そして自分の知る父を話すため後日、雄英高校職員会議+αに参加することに
USJ襲撃事件の翌日……紅煉は雄英高校に呼び出されていた。
会議室と書かれた部屋をノックすると中から「どうぞ」という声が聞こえて来たので扉を開ける。
「しつれいします!ヒーロー科、1年A組!火群紅煉です!」
「やぁ、待っていたよ火群君。さぁ、入りたまえ」
目の前の1番偉そうな人が座る椅子に座っていたのはスーツを着た……ネズミ?
「……失礼ですが、どなたですか?」
「よく聞いてくれたね。僕はネズミなのか犬なのか熊なのか、かくしてその正体は」
「そ、その……正体は?」
恐る恐る聞いてみる。てか思い出してみればこの姿、原作通りなら……
「そう!雄英高校の校長さ!」
「無礼な態度をとってしまい申し訳ありませんんンンンっ!!」
そう、原作通り、目の前のネズミ様は雄英高校の根津校長であった。生きてる心地がしない。
土下座で地面に頭を擦りつけながら謝罪をする。
「べつにいいのさ。さ、これで揃った。話し合いを始めよう」
許してくれたので立ち上がり周りを見渡すと。相澤先生等雄英高校の先生方……そして原作を知ってる者なら分かる。この当時はまだ知られてないオールマイトのトゥルー・フォームに警察官の塚内さん。まずは塚内さんから発表に入った。
「まず、件のヴィランですが、殆どが路地裏にいるようなごろつきばかりでした。また、脳無と呼ばれるヴィランは抵抗も何もせず連れていかれましたが、受け答えはせず、自我はないように見受けられました」
「となると、やはり件の黒幕はあの二人で間違いないな……プルトンと知り合いだったようだし」
「プルトント言エバ、ソロソロ聞コウ……火群紅煉。君ハ、アノプルトンノ息子ト相澤……イレイザーヘッドカラ聞イテルガ、事実カ?」
エクトプラズムのその一言はその事実を知らない先生方を驚かせるのに十分すぎる一言だった。
「プルトンの息子!?」
「つまり凶悪敵の息子ということになるわね」
「……えぇ、プルトン。本名を火群太陽。奴は、俺の父親で間違いありません」
皆が驚いたように声を上げてる中、事実を告げる。別に隠す意味もないしな。それに、相澤先生からプルトン、親父については全て聞いた。
「聞かせてくれるかい?君の知ってるプルトンを」
「えぇ、全て話します……俺の知るプルトンを、そして俺が、ヒーローを目指す原因となった、10年前の両親との決別となった…事件を……」
今度は俺の番だ……
ーーーーーーー
【10年前】
この俺、火群紅煉が前世の記憶を思い出す要因となった個性発覚の時の話。
「お父さん、お母さん、なんか、身体が熱い……」
「紅煉?!大丈夫!!?」
俺は当時5歳。個性が発覚するのが人より遅かった。だが、その分強力な力だった。母の話では、熱で混濁してた意識の中、口から炎の吐息が溢れてたらしい……その後、気絶したらしく病院に連れていかれ、1週間昏睡していたままだった。
そんな中俺は、前世の記憶を思い出していた。自分という自分はわからなかったが……個性が無く、異能もないただの世界の記憶を……そして、この世界をアニメで見ていたことを……
そのまま病院で目を覚まし、検査すると個性が確認出来た。熱を操り、炎を操る個性……『
その事実は、当時……普通の父親であったプルトンにも伝えられた。
「よくやったな!流石は俺の子だ!!」
いわゆる親バカだった……だが、それでも俺の間違ったことはしっかりと叱ってくれる優しい父親だった。
そうやって楽しく過ごしていると、事件が起きた。
ある日、いつも通り遊びに行くと評して近くの湖で個性の練習をし、夕方に家に戻る。それの繰り返しだった。その日までは……玄関を開けてから真っ先に感じたのは……
嫌な予感がし、リビングに入るとそこに居たのは血の海に横たわる母と焼け焦げた父と思われし男の姿だった。この時はわからなかったが、どうやら本当は叔父だったらしい……
そしてフードを目深に被った男……プルトンがこちらを見てニヤリと笑い、窓を突き破って逃げた。この時俺は、なぜ殺されなかったのか分からなかったが、生かされたという事だけわかった。全てを察した時、泣いた。その声を聞いた近隣の住民が入ってきて現状を見て、ヒーローと警察を呼んだ……その後、俺は孤児院に入り、中学に入ると同時に一人暮らしを始めた。そこからオールマイトを見て、自分が何になるべきかはっきりした。
『己が視界に入る全ての人間を背負うヒーロー』
そうなりたいのだと……理解した。そこからヒーローになるため雄英高校に入るため勉学と個性の扱いを上手くするようにした。そして、入学し、USJで父親と再会した。そして今にあたる。
ーーーーーーー
【現在】
「これが、俺の知る火群太陽と、俺の過去です」
そうして前世のこと以外すべてを話した。
「親バカ、とても考えられんな……」
トゥルーフォームのオールマイトもとい、八木さんが呟く。凶悪敵らしからぬ行動だからだろうか……
「火群太陽について調べたところ、現に結婚しており、死亡と記されています。時期も彼が幼稚園の時と合致しています。さらに一卵性の双子だったらしく、弟が居て、弟さんは現在も行方不明だそうです」
「と、なるとやはりプルトンの正体は火群太陽。そして死んだと思われし君の父親は君の叔父と見て間違いないね」
塚内さんがそう伝え、根津校長が確信つける。すると、エクトプラズム先生が今、この場にいるほとんどの先生の気持ちを代弁して紅煉に言う。
「トナルト、我々トシテハ君ヲココニハ居サセテアゲラレナイ」
「「ッ!?」」
八木さんと相澤先生が反応する。それをお構い無しに紅煉に事実を伝えるエクトプラズム先生。
「君ハ凶悪敵、プルトンノ息子……デ、アレバ我ラ雄英高校ノ示シガツカナイ……君ニハ申シ訳ナイガ退学ヲ「仕方ありませんね」……エッ?」
皆が驚いた顔をしてこちらを見る。紅煉は顔を伏せながら、言葉を続ける。
「仕方ありません。俺はヴィランの息子、プルトンの息子だ。このままここに居たら、迷惑になる……って、言うと思いますか?」
そう続けて言ってると、急に顔を上げて特に気にしてない表情をして先生方を見つめる。
「「「「「!?」」」」」
「ヴィランの息子だからコイツもヴィランだ。あんたらはそう言いたいんだろ?残念だが俺の気持ちは今も昔もヒーローになることだ。父親がヴィラン?なら捕まえて見せよう、殺せというのなら殺してみせよう。父親がヴィランだからといって、ヒーローを簡単に諦めていいわけがない。だからこの学校を辞めるつもりもない、俺をヴィランの息子だと貶すのならとことん貶せ。それでも俺は挫けない……折れるわけにはいかねぇんだ。それと、復讐のつもりでヒーローになる訳でも無い……俺は、母と叔父、そして俺のような被害者を出さないように自分の力を使うつもりだ。復讐だとかそんなモノ狗の餌にでもしてしまえ。俺は俺だ。だから、俺の夢は父親がヴィランだからという理由で折れていいモノじゃない」
そう言い放つとパチパチパチと拍手が響く。その方向を見ると根津校長が拍手してた。
「素晴らしい。君は立派なヒーローの意思を持っている。僕は感動したよ。みんなもそうだろ?」
そう言って周りを見渡す。なるほど、どうやら俺は一杯食わされたらしい。エクトプラズム先生が紅煉に話し掛けた。
「スマナイ、君ノ心情ヲ聞クタメニワザト煽ラセテモラッタ。許シテクレ」
「許すも何も、親族がヴィランだと知れば誰だってそうします。謝られることではありませんよ。エクトプラズム先生」
「アリガトウ。君ガ立派ナヒーローニナレルヨウ我々モ指導シテイク、容赦シナイゾ?」
「望む所です」
そう言ってエクトプラズム先生と握手する。
「少年。1ついいかな?」
八木さんが話し掛けてきた。なんだろ?と、思ってると名刺を渡してきた。八木俊典って書いてある。
「はい?」
「私は八木、オールマイトの事務所で事務員をしてる者だ。君に色々と聞きたいことがあってね、ここの先生方に頼んで無理を言って中に入らせてもらったんだ」
まさかの設定を突っ込んできた……後々面倒くさそうになるから言っとこっと。
「何してるんですか?“オールマイト”」
「「「「「……えっ?」」」」」
この「……えっ?」は八木さんがオールマイトだという真実を知ってる先生方がもはや別人並みで誰にも気づかれないトゥルーフォームをオールマイトと見破ったという驚きによる「えっ?」である。
「……な、なんで私がオールマイトだと?」
汗ダクダクだよ、緑谷と同じで隠し事下手くそなのね、てかそれでよく個性とかバレなかったな。
「金髪、立ててはないが似ている前髪、その瞳に宿る平和の象徴としての折れない意志……どこを見てオールマイトじゃないと言えるのですか?いや、まぁ客観的から見たらオールマイトには見えないですけど」
ちなみに原作知ってるからだけどね……デタラメだよ全部(笑)
「まぁ、事実なんだけど……絶対!誰にも言わないでね!私がこの姿だということ!平和の象徴としてこの情けない姿は見せられないんだ!」
「言いませんよ。それに、俺からしたらその姿もカッコイイと思いますよ」
そう言うと少し照れるオールマイト。乙女か!
「そ、それで君は、プルトンの個性を知ってるかい?」
「いいえ、親父の個性を見たのは昨日が初めてです」
「個性を見せなくても見せてもプルトンが父親だと気づかなかったわけか。敵ながら合理的だな」
相澤先生が呟く。そして塚内さんがまた話し始める。
「プルトンこと火群太陽。個性は『
「火群少年の上位互換みたいなものか……厄介だな」
「炎を剣にしてたのは個性による操作性が高いのか」
そうして暴かれたプルトンの素性は、雄英高校のヒーロー達に知られ、その後数多のヒーローにも伝えられることとなる。また、死柄木弔や黒霧についても話し合われたが、これといって情報は無く、個性については紅煉が氷を砕くところを見ていたのでそれを話し死柄木の個性も判明した。そして会議が終わり、解散した。
ーーーーーー
【自宅】
家に帰ってすぐ、紅煉は地下の自前訓練所に向かい、プルトンの使っていた炎の刀を思い出していた。
「……炎の刀か…どうしたらできるのか……イメージか?イメージが大事なのか?」
そうして自分も炎の形状を造るため武器のイメージをしながら炎の形を変えてみる。失敗を繰り返しながらずっとやっている。
そのままやっていたら見たい番組を見逃し、なおかつ疲れて地下の硬い床で眠ってしまった為、身体中がズキズキ痛めたのはまた別の話。
これにて後日談終了。紅煉の身に起きた悲しき事件。それは彼が新たなる目標に目覚めたきっかけでもあった
次回から新章突入。とうとう始まるあの大イベント!