よう実世界に転生したらなんか知らないキャラいるんだけど.....   作:ぱいんパイン

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くっそ短いです。
甘くない話が続いたんでここいらでクッション入れます。
あと、サブタイに話数入れました。


7.5話 ある日の朝の2人

『おい、お前らよう実の最新巻もう読んだよな!』

 

『もちろん! 相変わらず軽井沢可愛いなぁ』

 

『だよなぁ、なぁお前もそう思うだろ?』

 

 なんだこれ、夢か? ていうか、昔こんな会話した気が……

 

『なあおい、聞いてるか?』

 

 そう言った目の前の男に肩を揺らされる。

 あれ? ほんとにこの男に揺らされてるのか? 

 分からない、分からないがなんか意識が────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「雅治、雅治ってば」

 

「ちあ、き?」

 

「うん、おはよ雅治」

 

「あ、ああ、おはよう」

 

 どうやら俺のことを揺らしていたのは千秋のようだ。そういや昨日は千秋を泊めたんだったな。

 

「そろそろ起きないと遅刻するよ?」

 

「あ、ほんとだやべーな。早く支度しないと」

 

 今現在、俺と千秋はベッドで向かいあって寝ている。シングルベッドだから、かなり距離は近い。

 今更なんだが、高校生になって間もない男女が同じベッドで寝るのはどうかと思う。

 まあ、これでまだキスもしていないってんだから笑いもんだよな。俺がかなり奥手だからってのが原因なんだけどさ。

 そんなことを考えながら動こうとしていた。そのときだった。

 

「うわっ」

 

「キャッ」

 

 俺が周りを見ないで2人同時にベッドから起きようとしたのがわるかったのだろう。俺たちはベッドの上で体制を崩してしまった。

 

「……」

 

「……」

 

 やばい、俺が千秋を押し倒してる体制になっている。なんかちょっとジト目で見てくるし。わざとじゃないんだよ! 

 しかし段々と、優しい顔になっていった。沈黙を破ったのは彼女の方だった。

 

「ねえ、雅治」

 

「な、なに」

 

「すき」

 

「えっ────」

 

 瞬間、千秋意外が俺の世界から消えた。いや、千秋がいればそれでいいと思える、そんな感覚になった。

 

「だから、いいよ?」

 

 千秋は俺の首裏にそっと手をかけ、目を閉じた。

 まあ、そういうことだろう。ここまでお膳立てをされては、奥手の俺でも逃げない。

 

 覚悟を決め、千秋の顔にそっと近づく。

 そうして俺たちは初めて唇を重ねた。前世も含め初めてしたキスは、俺心を満たすには十分すぎるものだった。

 

「んっ」

 

 千秋からそんな声がでる。色のあるその声が、ただでさえ早くなっている鼓動を更に加速させた。

 

 

 

 

 どのくらいしていたのだろう。時間などとうに忘れ、ただひたすらにキスをしていた。

 しかし学校がある。遅刻をする訳にはいかない。

 名残惜しくも、俺はそっと唇を離した。互いに目を開き、見つめ合う。この時がずっと続けばいいのに。そう思ってしまうほど、幸せな時間だった。

 

「ふふっ、続きはまた後でね?」

 

「え?」

 

「今日も…泊まるから」

 

「わ、わかった」

 

 つ、続きって、まさかその先もあるってことですか!? 

 

「って、やば。ほんとに時間ないじゃん。急ご」

 

 俺たちは急いで支度をする。ホームルームまで15分を切っている。結構やばい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よしっ、忘れ物ないな」

 

「うん」

 

 俺は、いつも千秋に頼ってしまっている。告白したのも千秋。さっきキスを促したのも千秋。自分から攻めることができてない。攻めたり、いじったりするのは向こうの役割になってしまっている。我ながら情けない。

 だからこそ、たまには俺が攻めに転じようと思う。

「千秋!」

 

「ん?」

 

「すきだ」

 

「へっ!?」

 

 俺たちは普段、好きという気持ちを言葉にしない。何となく、互いにわかってるからだ。さっき千秋に言われたのも、実は初めての好きだった。もちろん、俺も今のが初めてだ。だから、不意のこれは効く。

 千秋は珍しく顔を赤くしている。どうやら成功したようだ。

 

「ほらっまじで遅刻しちまうぞ」

 

「もっ、もう!」

 

 よほど余裕がないのか、何故か俺の手を繋ぎ走り出す。ちゃっかり恋人繋ぎなとこがほんとに可愛い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




私のロマンが詰まった女、松下千秋
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