ボク達の征く暗殺教室   作:彼岸花 澪

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どーも、澪です。リアルが忙しくて文書き回すモチベが死んでました。すいません。今後も多分モチベが低空飛行だと思うんで気長にお待ちください。それでは!


テストの時間

澪side

 

───コツ、コツ、コツ

 

(・・・クソ、うるせーな大野の奴)

(露骨に集中乱しに来てやんの)

 

「ゲフンゲフン、E組だからってカンニングなどするんじゃないぞ。俺達本校者の教師がしっかり見張ってやるからなー」

 

テスト当日になり、ボク達はテストを受けている。全生徒が本校舎で受ける仕組みになっている。だから、ボク達E組だけはアウェーでの戦いである。それも、監督官である本校舎の教師によるわざとらしい咳払いや指先で教卓を叩きコツコツと音を鳴らせて露骨に集中を乱してくるプレゼント付き。

 

それに、個人的に嫌なのがその監督担当教師がボクとカルマを裏切り死んだ大野であるってこと。別に、見たくないってわけじゃないしボクの席は1番後ろでアイツは1番前だから常に目に入るわけじゃないけどあんなやつ見るぐらいなら殺せんせーでも見ていたいってもの。さて、そろそろ真面目にやろうか。・・・ふぅ、────ッ!!

 

「うわぁ!」

 

「来た来た!!」

 

「ナイフ1本じゃ殺せねーよ!!どーすんだこの「問4」!!」

 

 

テストの問題はまるで今にも飛び掛りこちらを喰らおうとする得体の知れない怪物のような錯覚を覚える。ボクからすればそこまでだけど、問題文が全体的に言い回しが難しく、全く関係のないミスリードも箇所箇所見受けられる。その上、全てを使って難しい公式を使って解くのかと思いきや実際は簡単な公式で解ける。

何度も解いたテストだけど、やっぱりこの学校が進学校であることを再認識させる程の難しさ。

 

周りを見渡せば渚ちゃんや杉野くんが翻弄されている。

 

鉛筆が止まっている。

 

まだまだ、問題はあるのに攻略の取っ掛りが掴めなくて困ってる。

 

みんな、このままだと問題に殺られるって思ってるはず。でも、ボク達の教師はボク達を見捨てない人なのを忘れてるんじゃないかなぁ。少しすればみんな鉛筆が動き始める。いやはや、殺せんせーは本当に教師としては天才だね。

 

解けていく。その先も、その先も、この問題も。皆は殺せんせーに助けてもらいながら食らいついていた。まるで、今までの自分ではないかのように。殺せんせーがマッハで教えてくれてるから。モンスターのヒレを観察して、問題を見極めて繋いでいく。そしてそれを捌く。

 

そして、問11。その瞬間ボクとカルマ以外は全員謎の問題によって叩き伏せられていた。唯一生き残れたボクとカルマは少し戸惑いながらも問題を攻略していく。この範囲は今回のテスト範囲じゃないはず・・・殺せんせーが"その先も!その先も!範囲も終わっていますし!行きましょう!"って言って進めた範囲のはず・・・でもどうして?唐突にテスト範囲を変えた・・・もしかして、ボクと渚ちゃんが逃げたあの時に何かがあった?とりあえず今はそれを考える瞬間じゃない。ボクはもう一度集中してこの問題を解き始めた。

 

 

 

 

「・・・・・・これは一体どういう事でしょうか?公正さを著しく欠くと感じましたが」

 

テストが終わり、回答が帰ってきて皆沈んだ表情をしていた。殺せんせーの提示した第二の刃・・・クラス全員で50位以内を取る。それを達成出来るどころか、謎の問題によって殺され全ての実力を発揮出来ずに終わったから。

 

「・・・・・・」

 

「伝達ミスなど覚えはないし、そもそもどう考えても普通じゃない。テスト二日前に・・・出題範囲を全教科で大幅に変えるなんて」

 

あの問11から先は、全てボク達に伝えられたテスト範囲で言われてた所ではなく、大幅に広げないと触れないその先の範囲であった。それも、数学だけじゃない。国語も、英語も、理科も、社会も・・・全て。

 

烏間先生から教えてもらった話でわかったけど、範囲変更をボク達とは違い伝えられていた本校者の奴らはなんと"あの"理事長本人が自ら変更範囲の授業行いそれにより範囲変更と詰め込みに対応したとか。殺せんせーの居ないこの教室は如何せん面白みに欠けるつまらない教室になるなって思ってるとカルマが小声で話をかけてきた。

 

「・・・・・・葵、ちょっと回答見してよ」

 

カルマがこっちに話しかけながら自分の成績を見せてきた。理科99点、国語98点、数学100点、社会99点、英語98点。そして、対殺せんせー用のナイフを見してきた。それに答えるようにボクもテストの解答用紙をカルマにみせてボクようにカスタマイズされた刃の長い対殺せんせーナイフを2本見せる。

 

「・・・わかってたけど、上出来。ね、手伝ってよ。・・・あのタコに目にもの見せよう」

 

「ん........」

 

「・・・先生の責任です。この学校の仕組みを甘く見すぎていたようです。・・・君達に顔向けできません」

 

イタズラを思いついたような笑みを浮かべてる顔を見て、カルマのしたい事を把握する。そうして、出来るだけ音を殺して静かに席を立つ。自然体のカルマとは違い気配を殺して殺せんせーの近くまで近づいていく。殺せんせーはこっちに背中を向けて落ち込んでいる。だから、こっちが何をしているかなんて見えてないはず。───今だよ。カルマ。

 

───ヒュンっ!

───シュッ!

 

ボクの頭の横を通り過ぎたカルマのナイフに合わせるように殺せんせーが避ける時でも死角になりそうなところから最速で刺突を入れる。

 

「にゅやっ!?」

 

「いいの〜?顔向け出来なかったら俺らが殺しに来んのも見えないよ」

 

「......工夫...ダメ...」

 

「カルマ君!秋月さん!今先生は落ち込んで・・・」

 

そんな感じのこと言うと思ったよ。カルマと顔を合わせてから殺せんせーに向けてニヤッと笑いをうかべて、2人同時に教卓に向けてテスト用紙を投げる。ボク達の結果を見た殺せんせーはその場で固まる。

 

赤羽業

理科99点

国語98点

数学100点

社会99点

英語98点

合計点数494点

186人中 4位

 

秋月葵

理科99点

国語100点

数学97点

社会100点

英語98点

合計点数494点

186人中 4位

 

「俺問題変わっても関係ないし」

 

「....解ける...」

 

「うお・・・すげぇ」

 

「2人とも100点あんのかよ!」

 

そう、ボクとカルマだけは殺せんせーの提示した「第二の刃」である中間テストで学年順位50位を達成した。いや、むしろそれを余裕で通り越して学年でもトップの成績。一応これで、学校側の提示している旧クラスに復帰する条件を達成したけど、ボク達は戻るつもりは無いし。

 

「俺らの成績に合わせてさ、あんたが余計な範囲まで教えたからだよ。だから、出来範囲が増えても対処出来た」

 

「.....無い...」

 

「そーそー、俺ら戻る気ないよ。前のクラスに戻るより暗殺の方が全然楽しいし」

 

"せっかくだからもうちょい先まで行きましょう!"

 

"秋月さんももうちょい先まで行きますか!"

 

「...ショック......馬鹿は、居る...」

 

「ねぇ〜寺坂〜?お前E組で最下位だったよね。学年順位何位だったわけ?」

 

「はあ・・・?んなの、1・・・59位・・・」

 

「「「!?」」」

 

このクラスの最低点保持者は寺坂くん。でも、その寺坂くんは学年最下位ではない。。E組は成績下位や素行不良が集まったクラスだったし、みんな忘れてたかもしれないけど今回のテストそれなりに皆戦えてる。少なくとも27人も下がいる。E組は本校者のヤツら相手に27人も勝つほどの成長をしている。それに気がついたみんなは急いで自分の結果を見始める。

 

 

「で、どーすんのそっちは?全員50位に入んなかったって言い訳つけてここからシッポ巻いて逃げちゃうの?それって結局さぁ・・・殺されんのが怖いだけなんじゃないの?」

 

「怖い...仕方、ない......」

 

──ピクっ

 

殺せんせーの黄色い顔に怒りマークが浮き上がってくる。ボク達の挑発が聞いているみたい。こうなるとみんな察しがいいから何がしたいかわかり、片岡ちゃんが前原くんを肘で小突いて喋らせようとする。

 

「なーんだ、殺せんせー怖かったのかぁ」

 

「それなら正直に言えば良かったのに」

 

「ねー、「怖いから逃げたい」って」

 

──ピキピキピキ

 

「にゅやぁぁぁぁあああッ!!逃げるわけありません!!期末テストであいつらに倍返しでリベンジです!!」

 

ふふっ、みんな殺せんせーの手のひら返しに笑い始める。

 

・・・中間テストでボク等は壁にブチ当たった。E組を取り囲むブ厚い壁に。それでもボク等は心の中で胸を張った。自分がこのE組である事に。

 

 




お待たせしました!久々に書いてたら普段より長くなりましたね。とは言っても別に3500ぐらいなんですけども。さて、ちょうどひと段落着いたんで次回からはこう番外編みたいなのを作っていこうかストーリーを続けていくか悩んでます。まぁなんにせよお待ちいただけたら嬉しいです!

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