英語なんか誰も喋っていない   作:シューズ

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ドゥークー伯爵の、フォームⅡ:マカシ

 【決闘】の型は習おうと思わなくとも、師匠が付いた機関メンバーなら扱う事になる。神聖武器持ち同士で打ち合う鍛錬に、この第二の型は最適だと。神聖武器は機関が独占しているから実戦で必要無いので、鍛え込むメンバーはほぼ居ないが。

 

 神聖武器の扱いに習熟する為にしか使えない型だが、触れる機会は多い。師匠が付く前でも全ての型は中位以上のメンバーから見せられる。この機会には師匠が付いた後でも参加出来るし、下位メンバーなら観に行くものだ。そもそも、神聖武器をぶつけ合うのは師匠相手に必ずやるし、下位や中位の親しいメンバーの間で神聖武器の使い方の上手さを競う事が普通だから、第二の型【決闘】に手を出すという手段を検討しがちと言えるだろう。

 

 私は師匠とのある程度真剣な手合わせで神聖武器の刃を当てられてばかりだったから、鍛錬中の第六の型から使い易い動きを抽出したいと思っていた。なので、第六の型が第二の型から抽出して参考にした動きを軽く探した。目的が無くても自由時間には機関の記録を流し見ていたから簡単そうだと考えていたが、私にはよく分からなかった。

 自分の感覚ではどんな動きでも神聖武器持ちの相手に対して使えるし、師匠は第六の型の修得は順調だと言うし、鍛錬を私にとって改善するには第二の型を使うべきだろう。

 

 記録上の第二の型の見本を観て実際に動いてみた。

 他にもやれる事がある。面倒くさいけど。中位メンバーにこの型の使い手として機関内で高名な方がいるので、彼の動きを訓練場に見に行って挨拶をしたり。しなくてもいいけど、しないのはどうかと思うし…。

 

「どうも、【決闘】の動きを見学されてもらっていました_」

 

 会話も出来るようになったし手合わせも偶にするようになってしまった。

 

 

 

 

 神聖武器をぶつけ合う状況の為の第二の型だ。チカラを扱える知的種族の一部のみが神聖武器を使いこなせるとされるから、第二の型は相手と先読みをし合う前提であり、闘いが長引く事と巧みなフェイントの使用が想定されているらしい。結果として力んで動かずに、優雅な身のこなしになる、と。優雅さに惹かれるかどうか。私は惹かれないかな。

 大体第二の型の使い手なら全員が優雅に振る舞う訳ではないだろう。それに機関では礼儀作法の習得も必須だし…優雅さが重要とは、私にはなんとなくしっくりこない言い分だ。あくまでもなんとなくだが。

 

 第六の型の修得と平行して第二の型の動きが身についてきた気がする。第一の型よりも複雑で第六の型よりもまとまった印象を受けている。卓越した【決闘】の使い手に言わせればまだ先があるそうだが私は第二の型をこれ以上鍛錬しようとは思わない。そう言う彼にも師匠にも【合成】はもちろんのこと【始め】でも対抗出来たし。

 【決闘】よりも【合成】の方が幅が広いから【決闘】がカバーしている範囲の外で勝負出来るし、【始め】なら【決闘】よりも動きが単純だから戦闘が長引けばより楽だ。【決闘】同士で打ち合うのでも粘れるようになったし、【決闘】はもういい。自分でももう使えてるしな。

 

 

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