意思決定部の中で、私の発言権はないようなものだった。
まず、残りの生涯を全て意思決定部の仕事に捧げると誓う長期の意思決定部員として選ばれたのではなく、私の意思決定部員としての任期は区切られていた。それに他の意思決定部のメンバー達から私は大きくは尊敬を払われていない。意思決定部の中で良く聞き入れられるのは議長と最高位メンバーの意見だ。そもそも、私はあまり発言したいとも思っていなかった。話はちゃんと聞こうとしているけども、仕事をしているというよりも知識を詰め込んでいる気分だ。前からだらだらとだが続けている機関の蓄積する知識を学ぶ行程、そこから、記録庫から学ぶ知識を選ぶのを省かれたようなものだ。
意思決定部の中での話し合いの記録を見られるようになったから最近の議事録を確認して、なぜ私が意思決定部員に選ばれたか大体分かった。
私が高位メンバーになる前に既に機関内で敬意を集めていた上に特に優れた実力を持つメンバー達も、候補になっていて、彼ら彼女らよりも特殊な能力を発現させた私が優先されたようだ。基本的に、意思決定部は特別な技能や能力を持つ高位メンバーをその構成員に選ぶので、意識せずとも、予め知っていなくとも生物や無機物の脆い一点を感じ取れるようになった私が急に候補に挙がり、そのまま選ばれたようだ。
現在の意思決定部員の中で最高位メンバー以外では例えば、ひときわ神聖武器の型に長けていたり、チカラで他者の心に影響を与える技能が高かったり、種族的に苦痛に強かったり方向感覚が優れたりといった'特別さ'があるようだ。最高位メンバーは長命種族なこともあるだろうがかなり前の議事録を見ないと意思決定部に入れた理由は分からなそうだ。まあ知らなくてもいいか。
意思決定部としての仕事、会議とかは本部で行われるから、通信で参加するのも許されてはいるけど、私はずっと首都の星で生活している。人体への吸収率が高いやつとか、栄養剤も暫く摂取していない。いわゆるちゃんとした食事を毎回食堂で摂り、排泄をトイレでしている。武装した宇宙船も乗ってない。
楽な生活をしている気がする。勿論、機関で最も権限の大きい意思決定部でのメンバー達への仕事の割り振りとかの重大な仕事は、気疲れするけど、身の危険を真剣には感じられていないと思う。危険な仕事に下位メンバー達を送ったりしているのに、これは試験の一種であると安全策も碌に講じなかったりする。ある程度未来をチカラによって見通せるとはいえ、それで分かる未来は、場所や時間が遠ければ、正確でもはっきりともしてないのに。
意思決定部での話しを主導する最高位メンバーを含む、意思決定部の中の3名の長命種族との価値観の違いは受け入れ難い。長期的な視野、思考を私は充分には持てていないのかも。私は現在をないがしろにしていないだけの気もするんだが…
友達が育てた弟子や、私の元弟子の活躍を意思決定部に属していると直ぐに正確に知れるのは悪くないかも。
意思決定部に入ってから暫くして、神聖武器を用いた戦闘法の、第三の【対抗】の型を学び始めた。一区切りついたら、第七の【強猛】の型を学ぶ資格が得られるのでそれも学ぼうと思っている。
第三の型の動きは防御が主で、反撃の動きは短い。第一の型よりも発展しているが第六の型よりは発展した型ではない、はず。第六の型の方が優れている、けど…
少しでもお気を悪くされたならここで謝っておきます。すいません。